スガシュウヘイさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

映画おしりたんてい シリアーティ(2022年製作の映画)

2.5

福山雅治の低く甘い声が印象的。

頭を膨らませたおしり探偵は、自民党・甘利明みたいだった。

謎解きあり、笑いあり。
孫悟空vs魔人ブウばりの必殺技バトルあり。

休日の昼に行ったのに、劇場ガラガラで
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

たぶん泣いた。
子どもが隣にいなければ。

子どもと見てしまったので、涙腺をしぼってしまったが、そうじゃなきゃ、これは泣く。

死者と生者の邂逅。
消滅と再会。
音楽と復活。
時の流れの無情さよ。
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ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘い(2015年製作の映画)

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「ウクライナはヨーロッパの一部!」

これは2013年のデモなんだけど。なんだか、問題の根幹は今の状況と変わってない気がする。

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ウクライナという場所の悲劇性。

ロシアとヨーロッパのち
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.0

「帰って来ないでよ、絶対売れて」

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これは凄まじく感動した。
まさか、こんなヒューマンドラマだっとは。

柳楽優弥の些細な表情がすごい。

大泉洋、別れを告げられ、まぶたを腫らしながら
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

“深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ”
(ニーチェ『善悪の彼岸』より)


確かにめっちゃおもしろかった。

めっちゃおもしろかったよ確かに。

どこがどうって、5W1Hで表現するのは
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ひとよ(2019年製作の映画)

4.0

“復刻号作ってんじゃねーよ(爆笑)”

重い展開の中に、このシーンが挟まれることで、一息つけた。


またタクシー会社の面々は、やけに明るくて優しい人ばかり。嫌がらせにも負けない。
深刻な展開の連続で
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

1.5

「新解釈」というより、三国志をベースにしたコメディ。
しかし、笑えない。

大泉洋やムロツヨシは好きなんだけど、全然笑えなかった。

渡辺直美の容姿をいじったりしてるところなどは、むしろ不快。

監督
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サイコ(1960年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

【キャン・キャン・キャン・キャン】
まず、この少ない音で、本作の緊張感を心に刻みつけたバーナード・ハーマンの音楽センスが、凄いのである。


ヒッチコック監督作品の中でも、特に傑作だと思う。


あの
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

2.5

事前情報なしで見始めたら、意外に役者陣が豪華でびっくりした。
終盤でリリー・フランキーまで出てくるとは。

ただ、「騙し合いバトル」というほどきな臭い話でもないし、出版不況を乗り越えるために、機転と熱
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

3.5

【時限爆弾カウントダウン】

住宅ローン債権崩壊のときが迫っているのに、誰も気付かない様子がいい。

気付いたのは少数の変人アウトサイダーだけ。
彼らは崩壊する方に賭ける。


ところが!
とっくに崩
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真実(2019年製作の映画)

2.0

何も起こらない日常風景を、見応えある映画作品に仕上げてしまうのが是枝マジックだと思っている。

それは、セリフで語らずとも、表情や風景、カメラワークでセリフ以上に語らせる是枝演出のためもある。


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舟を編む(2013年製作の映画)

3.5

“若者にむかって、その言葉の使い方違うよ、って言う人いるでしょ。僕は、そんなこと言わない。あー今はそういう使い方するんだって、逆に勉強しちゃう。”
(高田純次)

言葉は生まれ、
変化して、
やがて消
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

2.5

誰か黒沢清監督にちゃんとした脚本を渡してくれ。


黒沢監督、いつも思うのは、後半のまとまりのなさ。
登場人物の謎行動。
ホラー演出は抜群なのに、脚本がとっちらかっていくせいで、いつも低評価なイメージ
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レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【正しい人になる】

“動くと撃つ”
そう言ったジャベール。
しかし、震える拳銃。
震える瞳。

悪人を徹底的に許さない男ジャベールの心に迷いが、、。


なぜ、ジャン・バルジャンは俺を助けた?
なぜ
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無法松の一生(1958年製作の映画)

3.5

【俺の心は汚い、奥さんにすまん!】

未亡人を愛するということ。
それがどうして汚いのか。
令和の価値観と、大正の価値観は変わってしまったのか。

いや、たぶん価値観は変わってない。
亡くなった知り合
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.0

【エモい系映画】
特に何も起こらない男の人生を振り返る。こういう映画、好き。
原作小説も、見終わったあとポチってしまった。
ちなみに私は35歳です。
90年代に片足入ってます。

「小沢健二」は今でも
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.0

【イカれディカプリオ3時間祭】

情熱を絶やさない姿勢と演説のうまさは見習いたいが、、

狂気と欲望にまみれた世界で、

ここまでハメを外して生きていて、本当に楽しいのだろうか?

自分を律する理性が
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

4.0

「人は、悪人が見せる小さな善行と、善人が見せる小さな悪行に弱い」
(そらになるらむさんのレビューより)
https://filmarks.com/movies/15952/reviews/695315
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

2.5

「バーニング」を鑑賞したはずなのに、見終わった今の心境は「不完全バーニング」だ。



人生に飢えたグレートハンガーたちのお話。
先進国の問題は、リトルハンガーよりもグレートハンガーだ。

何かをバー
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クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

初めて見ましたが、なるほど名作。

てかテッド・クレイマー、めちゃめちゃいい父親じゃん!

まだ職場の理解が追いついてない時代ということもあり、露骨に不利な立場へ追い込まれるテッド。

それでも息子を
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海街diary(2015年製作の映画)

4.0

非の打ち所のない名作。

事件が何も起こらないのに、終始退屈させず、全体がちゃんと映画作品として成り立っているという是枝マジックは、本作でも見事に炸裂。


鎌倉の風景の瑞々しさと、光。

その光はき
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.0

栄伝亜夜、マサル、風間塵。
3人の演奏シーンが、わりと長尺でしっかり聴けたのはよかった。

まあ私は原作も読んでないし、クラシックにも疎いんですが。
それでも彼らのピアノには、惹かれるものがありました
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.5

「朝ちゃん、迎えにきたよ」

怖、、。
ホラーじゃん、、。
東出くんのアンドロイドみたいな演技が余計に怖い、、。

もはや恋愛映画ではない。
世にも奇妙な物語じゃん。


しかし、一番最恐なのは、ヒロ
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.0

「49対51で決めたことも、決まった後には0対100になる。大切なのは、51を守ることではなく、49を背負うことだ」

カッコ良すぎる名言、頂きました!

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小川淳也という愚直な政治家の奮
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.0

“大人たちに聞いてほしい
世話できないなら産むな”

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めっちゃ良かった。
問題提起としても見応えあるし、エンタメとしてもおもしろい。

是枝監督好きな人には特におすすめだ。

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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.5

令和版ヤクザ映画の悲哀、ここにあり!

昭和『仁義なき戦い』〜
平成『アウトレイジ』
そして時代は令和へ。
ついにヤクザ映画に終焉の時がきた。


「義理と人情」は化石となり、令和はSNSと正論の時代
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.0

各国の言葉が飛び交う戦闘シーンがよかった。これは本作ならではのシーンだね!

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世界的ベストセラー「デダリュス」三部作完結編の翻訳を任された9人の翻訳家。作業は完全密室。しかしある夜、冒頭
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ロッキー2(1979年製作の映画)

3.0

プロポーズ→結婚→出産。
そして
面接→就職→解雇→貧乏。

ロッキーに迫り来る人生ゲーム。

これってボクシング映画だったっけ?と「ロッキー2」を見ながら何度か自分に問うてみる。

一夜の成功だけで
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ロッキー(1976年製作の映画)

4.0

“本日の試合は伝説に残る壮絶なものとなりました”

まさにその通りだよ、リングアナ!
これは伝説。

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“もし最後まで立っていられたら、ゴロツキじゃないことを証明できるんだ”

愛を知り、
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嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)

3.5

記録。
クドカンのあのシーンだけは何年経っても忘れられない。

公開:2006年
監督:中島哲也(『告白』『下妻物語』『渇き。』)
出演:中谷美紀

ブーリン家の姉妹(2008年製作の映画)

4.0

「少女は王子様と結婚し幸せに暮しましたとさ😊」

本作を見れば、こんなセリフがおとぎ話であることがよくわかる。本当の地獄は王室に入ってから始まるのだ😱

特に本作は、ほぼ史実通りだから、見てられない🙈
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.0

And in the end ,
the love you take
is equal to
the love you make.

(結局、あなたが受け取る愛は、あなたが与える愛に等しい)
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.5

1917年といえば、ヴェルダンの戦い、ユトランド沖海戦、ソンムの戦いなどが終わり、徐々にドイツの敗色が濃厚となっていた年である。
そして、ドイツは無差別潜水艦作戦でアメリカの商船を撃沈してしまい、怒っ
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.5

どこが「すばらしき世界」やねん、という突っ込みが、終始心の奥で鳴り続ける。

本作で描かれたのは、排除された人間の鬱屈。
そして不寛容社会。

「すばらしき世界」というアホみたいに薄っぺらいタイトルは
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あと1センチの恋(2014年製作の映画)

3.5

めっちゃいい泣。

すれ違ってばっかり。
悲しくて辛くて切ないんだけど、
お互い何だかんだ、それを乗り越えて楽しくやれてるのがいいね。

ロージーもアレックスも基本いい人だから、どっちも応援したくなっ
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.5

「朝起きると耳が朝立ちしているんだ」
「ぎゃっはっは!」

二人が下ネタで笑い合ってる姿が印象的だったなぁ。


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「彼は私に同情していない」


『こんな夜更けにバナナかよ』を見たときも思
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