バギオさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

非常線の女(1933年製作の映画)

4.6

落ちる動作への重ね合わせが流石。
ネオンの明滅を表現した撮影がかっこ良い。
田中絹代がスタイリングを含めキュートだが、ヤクザ者の妻というのがギャップがあって良い。
ピアノの生演奏伴奏つきで観れて贅沢だ
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アンダーワールド・ストーリー(1950年製作の映画)

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主人公が拝金主義のクソ野郎だけど、悪い人にもなりきらず、良い人にもなりきらずな絶妙な話運びが楽しい。

大いなる夜(1951年製作の映画)

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父を痛めつけられた子が大物へ復讐しようとする。
まだ10代の主人公が、未熟さを抱えつつ一晩駆け回るのを映した濃厚な73分。

吸血鬼(1932年製作の映画)

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ストーリーが三の次くらいで、撮影とプロダクトデザインの幻想さがとても良い。

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

4.4

劇伴が無いためか、呼吸や料理を作る音、鳥のさえずり、足音に意識が行く。
料理描写ではカメラがかなり動くけど全然気にならず、のめり込める。

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.7

所々のジョークにくすりとしつつ、捨てる/拾う行為の重ね合わせや色彩の鮮やかさを楽しむ。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.8

静かなトーンがサスペンス要素を増幅させている。
動物たちの愛らしさ。。

バッド・チューニング(1993年製作の映画)

4.5

王道の青春映画であり、若者たちの夏休み初日のはっちゃっけといえばそれまでだが、映画全体に1976年のアメリカの過去現在未来が感じられる。

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.6

どん詰まりの人々が、さらにどん詰まりになっていく。
ただラストは幸福だったと思う。

欲望という名の電車(1951年製作の映画)

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演技の応酬。
マーロンブランド演じるスタンリーへの大きな嫌悪感はメソッド演技の凄さ故か。。

(2023年製作の映画)

4.6

割とスッとした作劇だが、思い返してみると濃厚。
栄枯盛衰は誰にでも訪れる様を、戦国を舞台に北野武的暴力とボケを交えて描く。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

VFXのゴジラが違和感なく迫力があった。
戦後を語る上でアンチ特攻である一点だけでも素晴らしいが、未来のために死ぬ覚悟というのは紙一重ではないかと危うさは残る。
あと演技が大げさすぎる。。

北極百貨店のコンシェルジュさん(2023年製作の映画)

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人間が絶滅動物をもてなすというのが大きなポイントだと思った。
手厚すぎるサービスも違った意味になる。

パッセージ(2023年製作の映画)

4.6

愚かだと断罪されるであろう主人公の人生の一時期を切り取る。
映画の中で不快と快を行き来する。
ダンスシーンやファッション、ロケーションどれも良くて、冒頭と最後のシーンが答え合わせのようで印象的。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.9

フィンチャーの美意識がそこかしこにある。
淡々とした主人公の手捌きと信条を繰り返すモノローグが緊張感を生むが、時折ボケが挟まるのがよりこの映画を最高にしている。

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

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206分の中でダラダラの部分から緊張する瞬間への切り替わりは目が醒めるようだった。
それにしても長いよ。。

タタミ(2023年製作の映画)

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柔道が題材であるが、イラン政府へ対抗する政治映画。
「国際社会」の危うさを感じるものの、柔道シーンは見応えがあるし、スパイものの要素も感じた。

父ありき 4Kデジタル修復版(1942年製作の映画)

4.7

父と息子の子煩悩及びファザコン映画だが、そこに戦争と1942年当時の日本社会が介在する。
そのせいで2人は共に暮らせない。あんなに想い合っているのに。
また、男ばかり出てくる映画で当時の状況を色濃く感
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.7

AIが題材のディストピアSFであるが、AIではなく人間の邪悪さを捉える。
そしてガチガチの戦争映画。
アジアが舞台でありながら色眼鏡な取り扱いはせず、アメリカへの痛烈な批判がある気骨のある作品。
スタ
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私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター(2022年製作の映画)

4.4

気持ちの暴走や衝動をさまざまな形で表象していた。
単純化できない家族の愛憎をキャプチャしようとしていた。