小嶋貴之さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

小嶋貴之

小嶋貴之

映画(1377)
ドラマ(16)
アニメ(0)

うらぼんえ(2023年製作の映画)

3.2

短編としてまとまっているが、まとめちゃったな、と言う印象。
多少コメディ要素入れたり脚本器用だなと思う。もっと変な笑いとかならワクワクしたが。

ちゃんと仏壇の写真を押さえたり、ああ言う説明的なカット
>>続きを読む

逃避(2023年製作の映画)

3.5

芝居が上手い、と思ったらキャスト見て納得。最初、とてもビデオぽいチープな画質(PFF好物の)なので、村上由規乃とか出てるなんて思わないから気付かなかったけど。

最初画が弱いのでダラダラ見てたが、見て
>>続きを読む

サッドカラー(2023年製作の映画)

3.3

「鳥籠」と同じプログラムだったので、この作品の技術的クオリティの高さを余計強く感じた笑。
画作りも照明も音も芝居もしっかりしてる。
スタイリッシュで美しい。

けど、それだけだった。
怖くもないし悲し
>>続きを読む

鳥籠(2023年製作の映画)

3.3

思ったより良かった。

PFFぽい技術不足の作品、だけど思ったより良かったのは、多分監督が実感したことだけを描いているからだと思う。
実感した事だけで描いてるので、脚本になりきれてない気がした。

>>続きを読む

ほつれる(2023年製作の映画)

4.3

前作同様傑作でした。
どなたかが「感情を読み解くゲームが好きな人には最高」と書かれてて、その通りだと。
門脇麦が緩やかに苦しめられていくのが、素晴らしく、その都度いろんな思いを巡る。
罪悪感あったって
>>続きを読む

夜の片鱗(1964年製作の映画)

3.7

とにかくスタイリッシュ。ファッショナブル。
桑野みゆきのスタイルの良さと当時のファッションがこれでもかとばかり楽しめる。
完全にウォン・カーウァイと並ぶ美しさ。

それでいて情夫への感情の変化も丁寧に
>>続きを読む

記憶の行方(2016年製作の映画)

3.4

設定はとても好きなんだけど、それ以外の部分を描き過ぎてて、テーマがボケてしまってる気がした。
ガブリエルを偽物と言ってるのも伯父だけで、保護司が疑い出すくらいで終わっちゃうのも、勿体無い。

あと邦題
>>続きを読む

完璧な若い女性(2023年製作の映画)

3.6

いやーなんだろ、すごく惜しい。
攻め攻めの構図も昭和歌謡映画の世界観も楽しいし、全体的に森田芳光な感じもある。ジャームッシュな感じもある。村上春樹も感じる。要は80年代感。全部大好きなのに乗り切れなか
>>続きを読む

流れる(1956年製作の映画)

3.9

切ない終わり方。

オールスターキャストの安心感。

赦し(2022年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

最後まで何をもって赦すのか赦さないのか、がわからなかった。
これじゃ、赦したんでなくてただ疲れたからやめただけ。にみえる。
それも人間だろうけど、そう言う事が言いたいのかな?

あと被疑者が虐められて
>>続きを読む

トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

3.6

いろんな要素があって、スリラー一辺倒でないのは好き。
ただ兄の悲しみに集約するには、描写が足りなくて残念。
でも設定は好き。

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.7

見直す形になったんだけど、思った以上にコメディだった。
感情の繋がりとか突っ込みたくなる部分もあるけど、最高な映画。

基本ワンシーンワンカット(そうじゃ無いシーンも2、3あり)で芝居を大切にしている
>>続きを読む

そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.5

芝居はいいんだけど、で何?と思った。
逃げまくるという設定は面白いんだけど、展開に意外性が無いというか、意味がないと言うか、こちらが想像する幅が無いというか…。

藤ヶ谷太輔の顔がいい。

はこぶね(2022年製作の映画)

4.0

この映画を見て思ったのは、主役は何もしようとしなくていいんだと言うこと。
ちゃんと周りに反応していれば、あとは見る人が勝手に想像してくれる。何かやるのは想像を邪魔しかしない。
唯一運転のシーンのみ、主
>>続きを読む

風のゆくえ(2022年製作の映画)

-

役者は与えられた状況で最大限頑張っていたし、たまに入るフィクショナルな表現したも面白かった。

ただ演出不足を感じる。
ロープウェイの中とか、多分完全に役者にお任せで撮ってる感じがしたり。

あとヒロ
>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

怖。

もっとスケール感大きくしたら童夢なんだけど、ホラー演出が上手くて、ずっと齧り付いてみた。
2回声出した。

子供の世界を狭い寄りが多めのシネスコで見せていくのが上手いんだけど、こだわり過ぎて前
>>続きを読む

レイチェルの結婚(2008年製作の映画)

3.7

姉の結婚式を機に集まった家族の悲しみを背負った脚本が好きだった。
アン・ハサウエイのアウトロー感もハマってて、海外の役者はみんな上手いなーと感心した。

キャラクター(2021年製作の映画)

3.5

つまらなくは無かったんだけど、もう少し両角のキャラクター、バックストーリーを見せて欲しかった。
一方的な勧善懲悪で誤魔化さないで、観客をもっと信用して欲しい。

Fukaseはとても良かった。

シュナイダー(2008年製作の映画)

3.6

なんだ、この居た堪れなさは…。
不幸を集めすぎだろ、と思う所もあるけど、加害者と被害者の関係が罪悪感を通してこじれてく所がゾッとした。

ヒエロファニー(2023年製作の映画)

3.7

静謐なトーンで、ゆっくり苦悩を見せていく造りがとても好き。
要所要所に入るホラートーンの演出もいい。
ただなんか物語がもやっと終わってしまうのは残念。

ミミック(2023年製作の映画)

3.0

うーん、結果何が言いたいのかぼんやり。
あと作りがチープ。照明もう少しこだわった方がいい。

猟果(2022年製作の映画)

3.6

面白かった。
二人のみでまとめたのがうまい。短編の要所を捉えてると思う。

銃の扱いは気になった。
熊はあんなに見せなくていいと思う笑。

さまよえ記憶(2023年製作の映画)

3.2

設定は面白かった。
ただもっと何か出来るはずだと思った。
概要を綴っただけで、母の深層に入り込んで無い気がする。

長編感覚で作った短編だった。短編にクリアな起承転結は要らないと思う。

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.5

映画的には前作の方が力を感じたけど、今回のは軽くて楽しめた。
ただエスターの能力が曖昧だし、細部が緩いのが、全体の映画の力を低めてる様に感じた。
あと全体にソフトフォーカス気味の画面が、見づらかった。

豚が井戸に落ちた日(1996年製作の映画)

3.9

ホンサンスのデビュー作は非常に既存の映画に近い作り。
いわゆる群像劇で、あの人とあの人がここで繋がってたパターン。

しかしその中の省略と無駄が混ざり合ってて面白い。このシーンこのカットは必要?どう言
>>続きを読む

リービング・ラスベガス(1995年製作の映画)

3.5

傷口を舐め合うような底辺の二人の心情が、言葉でしっかり伝わってくる脚本。
シンプルに二人だけの話なので、画的に単調になりがちなのが、ハマりにくかった。

半分の月がのぼる空(2009年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

よく出来てる。
忽那汐里の笑顔が欲しくなる。

ただ大泉洋のパートに戻ってオチが説明されると、今までの池松壮亮パートを全部否定してる様な感じなんで、ムズムズした。

ペトラは静かに対峙する(2018年製作の映画)

3.8

これは新しい映画を見たな、という感じ。
基本ワンシーンワンカットなんだけど、カメラが浮遊するようにほぼ動いている。
あまり人は動かさず、カメラだけがフワフワ動いてる感じ。人に合わせて動く事が多いのだが
>>続きを読む

自由が丘で(2014年製作の映画)

3.6

これほど負荷なく観られる映画も珍しい。
言葉も主役が日本人のお陰で簡単な英語がメインだし、そもそも加瀬亮だし、とても観やすい。
メモと話がバラバラになるのは良かったが、何かわかりやすいポイントがあると
>>続きを読む

ねこタクシー(2010年製作の映画)

3.2

ドラマ版見てからだったから、ちょっと全体的な掘り下げが甘くてもう一つだった。

遺灰は語る(2022年製作の映画)

3.5

達観した切れ味が気持ちいい。
引いてみたら人生は全てコメディだよなぁ。

独りになるまで(2023年製作の映画)

3.0

いわゆる落話。
中村更紗がとても上手い。こんな上手い人だったんだね。
ウラ命題は中村更紗を魅力的に撮る、だったのかな。

半透明なふたり(2022年製作の映画)

3.3

技術力は完全に商業。
美術もこだわってて、完全にプロの仕事。

脚本も無駄なくて上手いんだけど、予想出来る流れで、グッとは来なかったのが残念。
ありきたりな世間と個人の話に終始したからか。善悪がはっき
>>続きを読む

小説家の映画(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

4に限りなく近い3.9。

ホンサンス、数作前から新しいモードに入ってて、この作品で確証した感じ。
シーンが物語の為になくて、ただただそこにあるのみ。
三人以上で話す時のモヤっとした感じとか、一人が急
>>続きを読む

私たちは他人です(2022年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

ちょっと演出がふわふわしてた。
歩道橋の主人公のリアクションとか、一瞥して怪しいし、二人と再会した母親のリアクションもなんか飄々を気取ってると言うか…。
タイトルを言うセリフも、こんなに業業しくやらず
>>続きを読む