Shawさんの映画レビュー・感想・評価

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ザ・プレイヤー(1992年製作の映画)

4.4

02.21.2023
04.06.2025

人間の根本的な「腐り」を、好奇心と冷めた目線の絶妙なバランスで映し出すアルトマンの矛先は今回彼自身を抱くインダストリーそのもの。資本主義が完全に人格に取り
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クラッシュ(1996年製作の映画)

4.5

35mmフィルム上映。
怖いもの見たさか、ショックバリュー欲しさか、はたまたこれは真の芸術の探究なのか。この線引きを曖昧にさせてしまうこの映画のセクシーさにまたやられてしまった。アートとは常に「発見の
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Black Bag(原題)(2025年製作の映画)

3.7

自信と実験性を併せ持つ映画ほどエキサイティングなものはないと思う。ハリウッドの典型的スパイスリラーに目配せはしつつ明らかに一線を画す、小品ながらクールな一作。ソダーバーグはどうしたってインディー監督な>>続きを読む

ブルーベルベット(1986年製作の映画)

4.5

08.27.2021
04.05.2022
04.02.2025

35mmフィルム上映にて見てきたが相変わらず素晴らしい。プロットがよりストレートなためリンチの中でも入門とされやすいが、その分よりテ
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アイ・ラブ・サラ・ジェーン(2008年製作の映画)

-

ここ暫くFilmarksファティーグになっていた分を巻き返していくので連投にご勘弁を。

授業にて
ゾンビアポカリプスを背景に置きつつ結局は幼い少年のほのかな恋心と思春期をカラッと映し出す絶妙なバラン
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The Monkey(原題)(2025年製作の映画)

1.9

ネポ監督オズグッド・パーキンスの、またもスタイルが先行したバカバカしいホラー映画が今年もやってくる!「いやこれは明らかに馬鹿げた方の路線でいくホラーコメディだろ」とそんなことは見れば誰でもわかる。問題>>続きを読む

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.0

長回しはもちろんのこと、そこにリアリズムを保つ、あるいは強化させていくのはまた完全に次のレベルの偉業であるから、この映画はやはり只者じゃない。『アドレセンス』製作陣はすでにこの時から才気を爆発させてい>>続きを読む

ミッキー17(2024年製作の映画)

2.7

『パラサイト』を超えるのは相当高いバーなのは十分承知なのだけど、これはいくら何でも鈍すぎるわ。あとアナマリア・ヴァルトロメイのスクリーンタイムもうちょっと欲しかったけど彼女のキャラが全く不必要で、その>>続きを読む

ハーピア(1979年製作の映画)

-

好みにブッ刺さりの超絶不気味短編。可愛らしさもユーモアもあるこの絶妙なバランスは、長編映画で創り出すことは可能なんだろうか...

Begotten(1990年製作の映画)

1.6

つまんな!こんなん長編で見るもんじゃないでしょ!!何が写ってるかよう見えんし!いくら実験映画とはいえ流石に取り留めがなさ過ぎてどうでも良くなってしまった。一応、神の死(自殺?)と母なる大地の再生、とい>>続きを読む

In the Basement(英題)(2014年製作の映画)

-

これは最近見たドキュメンタリーでも特に衝撃度が高く、本当にこんな人たちがいるのか、どこまでがリアルなのか、とかだけじゃなく、作品自体の倫理観についても色々と疑問が浮かんでくる。正しい目線の向け方なのか>>続きを読む

聖なるパン助に注意(1970年製作の映画)

2.8

『ホワイティ』撮影時の混乱をもとにして作ったらしいが、あまりにも取り留めのなさすぎるつくりというか、題材自体がそんな感じだから結構退屈してしまった。でも監督本人に加え、シュローター(+モンテヅマ)、フ>>続きを読む

天空のからだ(2011年製作の映画)

3.5

これは正直、デビュー作あるあるな、寄り+手持ちの連発とダラダラ感であまりノレず、なんかよう分からん感じもあるが、丸切り『サタンタンゴ』なショットやエンディングやら、色々と印象に残るシーンがこの監督の他>>続きを読む

アポカリプト(2006年製作の映画)

4.2

"血湧き肉躍る"とはまさにこのことを言う。お話については特に特筆すべきことはない良くある復讐譚なんだが、とにかく全ショットにエネルギーと野生性が満ち溢れている。『ノースマン』と優劣つけられるくらいの熱>>続きを読む

無垢の瞳(2022年製作の映画)

-

これ記録し忘れてたんだけど、撮影地となったボローニャを訪ねた後、すぐさま見たのがクリスマスで、しかもこの映画がクリスマス映画だと知らなかったまま見たから、ちょっとスペシャルな鑑賞だったな。ヨーロッパの>>続きを読む

A New Life(原題)(2002年製作の映画)

3.4

『インランド・エンパイア』から更にプロットを完全に抜き去り、あの音響を強化した状態がこれ。あまりにもお話がなさ過ぎて好きになれないけれど、とにかくスタイルがツボ過ぎて嫌いにもなれない。いつも自分でもど>>続きを読む

ユマニテ(1999年製作の映画)

3.3

犯罪捜査系映画の体を取りながら、それ自体としてはまるで完成形とは程遠い粗雑なつくりにも関わらず、"Humanite", 「人間性」とかいう途方もなく広い意味の言葉を冠する映画で、もちろん捜査がメインじ>>続きを読む

バイオレンス・レイク(2008年製作の映画)

3.3

あのマイケル・ファスベンダーを無能に見せることに成功してる映画だから悪い意味で感心した。一方終始薄着に谷間をちらつかせ、クソに泥に血に塗れ体を張るケリー・ライリーはファイナルガールを見事に体現してる。>>続きを読む

髪結いの亭主(1990年製作の映画)

3.3

恋と死とエロスなんだよなー。どうしても切り離せない監督変態だなー、とか思いつつも、短尺の中基本的にずっと楽しげで意外と見やすかった。ある意味『仕立て屋の恋』の対極に位置する作品だろう。叶った恋、それ故>>続きを読む

魔界都市<新宿>(1988年製作の映画)

3.2

かなり話が雑に進む演出のつめの甘さが目立つが、世界観に浸るだけでも最高の1時間ちょい。どんな男子も一度は滅亡した世界で美女を救いたいんだよね。

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

3.8

実は初めて見た本作、後世への影響力強すぎたことが確認できて感激した。というか主人公の行動力が高すぎたそこも驚愕。でも彼女のズボンが肌の色と似過ぎてて何度も「ノーパン!?」ってなり集中しづらかった。俺だ>>続きを読む

殺し屋1(2001年製作の映画)

3.7

12.18.2020
03.13.2025

超絶久しぶりの再鑑賞。もう何年も前に家族とその友達と大人数で泊まりに行ったさる小というところの図書室に原作漫画があったのを覚えている。小学校だったそこに何
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黒い家(1999年製作の映画)

4.3

がっつりサイコホラーとして売られていたが、監督が森田芳光ということで自分が唯一見た彼の作品である『家族ゲーム』に同じく奇人・奇行をユーモアを交えて描くダークな風刺コメディホラーだった。非現実性を受け入>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

3.5

久しぶりに見直したら『オーシャンズ8』並に最強な女優布陣に感嘆したが、映画としては記憶よりも遥かに淡白な印象。映像も一部の印象的なショットを除いてCMっぽくてブランドな感じだ。にしてもリアリズムを重視>>続きを読む

ゾディアック(2006年製作の映画)

4.8

...
07.27.2023
03.08.2025

真っ暗な地下室に危険があると分かっていても足を踏み入れてしまうようなキャラクターの行動は、大抵の映画では単なる稚拙で粗雑な話の進め方でしかない。し
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花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

4.8

至高の恋愛映画は目線の映画である。この説を覆すのは難しいでしょう。言葉に宿る記憶はすべて隠されても、目は嘘をつけない。一線は越えなくても、目と目が合うだけでテンションがつくられ、どこまでもエロくてでも>>続きを読む

アルファベット(1968年製作の映画)

-

01.20.2022
03.07.2025

はっきり覚えているわけではないのに、この映像は自分が子供の頃に見た悪夢にとても近いと信じてやまない。幼い頃に潜在意識下で感じた恐怖、不快感が掘り起こされる
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6・メン・ゲッティング・シック(1966年製作の映画)

-

悪夢の具現化がこうも上手くできてしまうものなのか。芸術家らしい不気味すぎる洗脳動画のようなアニメーションが忘れられない。

THE FALL(原題)(2019年製作の映画)

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10.16.2022
03.07.2025

『関心領域』の片鱗も垣間見えるグレイザーの不気味短編。アイデア頼りの映画だけどちゃんとカッコよくキマってるところが映像派な彼らしい。

パフォーマンス(1970年製作の映画)

3.2

criterionに追加されたので買ってみたが、流石に訳わからなさすぎて好きではなかった。でも映像はめっちゃ好み。編集も意図的だがちゃんとぶっ飛んでて素晴らしい。でもそれだけだよなぁ。

七人の侍(1954年製作の映画)

4.1

名実ともに史上最高の映画の一つとされている見紛いのない傑作なんだが、自分としてはめっちゃ好きってわけではないのよね実は。今回初めて映画館で4Kリストア版を見て色々新発見のある素晴らしい体験だったが、未>>続きを読む

名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

2.8

どこまでも味気なくフツーーーーーーーーな作品でした。なので特に言うことがあまりない。

サスペリア(2018年製作の映画)

4.5

10.16.2021
03.01.2025

久しぶりに見たがこれはとんでもなく奇妙でクールな作品だ。ここまで大胆で実験性に満ち溢れた映画はなかなかないし、ほぼ毎分フレーム内で何かが起こり続けている。
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アイム・スティル・ヒア(2024年製作の映画)

3.7

オスカー直前にギリ映画館で見れた本作、2024年で最高評価の作品の一つなんだが、期待値が高すぎたせいか今ひとつだった。おそらくソースマテリアルにめちゃくちゃ誠実につくられているんだろうが、映画でしかで>>続きを読む

故郷の便り/家からの手紙(1977年製作の映画)

-

もちろん楽しめたなんて言えるわけないが、そもそも簡単に作れそうな映画には惹かれない性だから仕方ない。記憶が正しければラストショットは『パーマネント・バケーション』と一緒だ。オマージュされたか?そういえ>>続きを読む

シリアル・ママ(1994年製作の映画)

3.3

ジョン・ウォーターズにしかでき無さそうな作品ではあるが彼のディヴァインとのコラボ作の前では霞んでしまう。鈍いわりにバカバカしさというかツッコミどころばかりが目立ってしまう。もっとシュールでとち狂ってい>>続きを読む