えり子さんの映画レビュー・感想・評価

えり子

えり子

映画(1436)
ドラマ(0)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

放浪記(1962年製作の映画)

4.0

惨めで貧しくて暗いのに、何故か惹かれるものがある。
ヒロイン、林芙美子の明るさ、逞しさでしょうか。
最初は優しいのに、残酷に傷つける男たち。
そして、最後まで優しく、誠実な加東大介演じる安岡になびかな
>>続きを読む

浮雲(1955年製作の映画)

3.7

敗戦後の日本が活写されていた。
貧しくて、侘しくて、でもそれなりに人々は生きていたのだ。
カストリ、ボロやのようなアパート。
新興宗教。
男と女のどうしようもないダラダラとした関係。
森雅之が優柔不断
>>続きを読む

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

3.4

BSにて観ました。
冷戦時代の米ソのアメリカの首脳陣を徹底して皮肉っていました。
今だ世界の各地で戦争していますが、とにかく核時代です。
映画のような狂気の人々がいたらと思うとゾッとします。
ピーター
>>続きを読む

乱れる(1964年製作の映画)

-

今から六十年前の作品。
あの頃「高校三年生」が流行っていたのだ。あの店の構え。
酒、飲み物、の小売店が安い価格でなんでも揃っているスーパーに負ける。
世相、時代、風俗がこれほど生き生きと描写されている
>>続きを読む

おにいちゃんのハナビ(2010年製作の映画)

3.6

前半の妹華ちゃんの、前向きな性格がひきこもりの兄を変えていくのがよかった。「暗いはクール、溶け込めないは個性だよ」と兄に言う。
朗らかで優しい。こう言ういい子が白血病で亡くなるのだ。淡々とした描写だか
>>続きを読む

サムライ(1967年製作の映画)

3.3

アラン、ドロンのフィルムノワールでした。
ドロンの数年前のN HKのインタビューを観ました。
「どんな貴方の最後を予想するか」の質問に、「サムライが死んだとメディアは書くだろうね」と答えていました。

ララミーから来た男(1955年製作の映画)

-

怪我したり、危ないめにあっても帰らない「ララミーから来た男」最後にその理由が明かされるけど、最初から言った方が良かったのに。
頑固な親と愚かな息子がいて「大いなる西部」を思わせます。
アーサー、ケネデ
>>続きを読む

欲望(1966年製作の映画)

3.2

映画館で昔観ました。
どうも女を卑しめた場面にジェーン、バーキンが当事者として出ていて嫌だった。バネッサ、レッドグレーブは長身でした。
ラストのテニスシーンが意味ありげでした。
ゲイのカップルを笑い者
>>続きを読む

あんなに愛しあったのに(1974年製作の映画)

-

ビデオで見ました。
スコラ監督の映画好きです。
ラスト、一寸後味が悪かった。

欲望(1946年製作の映画)

3.0

自殺に始まり自殺に終わる物語。
イタリアの人目を引く若い女性が、真面目な男性に出会い幸福を掴もうとするも、過去の自分をあばかれそうになって身を投げる。
姉や義兄との確執。
うーむ、身から出た錆なのでし
>>続きを読む

モンタナの風に抱かれて(1998年製作の映画)

3.2

ロバート、レットフォードの製作、監督、主演作であまりに彼がカッコよすぎる。
モンタナの雄大な風景、馬の顔、特に目がきれいで見惚れました。
2時間40分上映時間は長すぎます。
BSで録画して数日かかって
>>続きを読む

Un marito per Anna Zaccheo(原題)(1953年製作の映画)

-

イタリアのナポリの人間模様が垣間見られた。
陽気に歌います。
しかし、ヒロインの男性との出会いと別れは悲しいし、じれったい。
妻子ある男性は一見紳士ですが何度も「男は下品だ」と言う。
ヒロインの態度も
>>続きを読む

母なる大地(1931年製作の映画)

-

戦前のイタリア映画のせいか、サイレント映画のような映像美がファーストとラストシーンに見られました。音楽も懐かしい感じ。
主役の男優も薄化粧していた。
若き地主が農民とともに母なる大地で生きて行こうとす
>>続きを読む

老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

-

深刻な話をコメディータッチにした監督、脚本の手腕はたいしたものです。
草笛光子さんが主役の天海祐希さんを食ってしまった。
ハツラツたる演技。ハッピーエンド。
キャストが個性的で生き生きしていました。
>>続きを読む

ゴーストシップ(2002年製作の映画)

-

多くの方がそう思ったらしいけど、冒頭のシーンが怖かった。面白くなるだろうと思いきや。
それからは、スペクタル、アクション、ホラーなのですが、描写が平凡でした。
妖艶な歌手が日本語とか英語とか何ヶ国語で
>>続きを読む

平和に生きる(1947年製作の映画)

3.8

これこそ、今戦争をしている国々に見てもらいたい映画です。
静かでユーモラス、戦争中とも思えぬ牧歌的な農村で、アメリカ兵二人が来て、てんやわんやの大騒ぎ。そこへドイツ兵が来てまたも歌い、踊り、酔っ払いな
>>続きを読む

十字架の男(1943年製作の映画)

3.1

戦時下での戦争映画。
司祭が医者でインテリで、少しカッコ良すぎかな。
戦闘シーンはアメリカみたく派手でない。
ウクライナの女性の長広舌も聞くべきものがあった。
最後、神を信じられない者には、何だかなあ
>>続きを読む

タッカ・デル・ルーポの山賊(1952年製作の映画)

-

イタリアの歴史に詳しいと分かるのでしょうが、とにかく最後は山賊を討伐したイタリア軍でした。
戦闘シーンが多かった。貧しい人たちも。
報復戦でした。
男はみんな髭面で、数少ない女性は襲われたりして、戦争
>>続きを読む

修道院のガリバルディ部隊兵(1942年製作の映画)

3.5

意外と言っては失礼ですが面白かったです。
1942年にこういう明朗な娯楽映画が製作されていたなんて、不思議です。ヴィットリオ、デシーカ監督の演出は巧みです。
笑いあり、恋あり、活劇ありで最後の15分は
>>続きを読む

道化師の晩餐(1942年製作の映画)

-

イタリアの復讐劇。中世のフィレンツェが舞台。
でも、そんなに陰鬱な感じはしなかった。
復讐される者もする者も朗々とまくしたてる。
残酷で人を傷つけた男が乱心者と言われ、最後は本当に乱心する姿がいっそ憐
>>続きを読む

囚われの女(2000年製作の映画)

-

若い頃からプルーストの小説好きでした。
結婚した時お金かかったけど「失われた時を求めて」全巻セットで買って読んだ。
複雑、難解な恋愛心理は出ていたように思います。
主役の二人、共に29歳だった。なのに
>>続きを読む

田舎女(1953年製作の映画)

-

80点です。
お喋りな自称伯爵夫人が食事中美女にナイフで刺されるというミステリアスなファーストシーンから、謎解きが始まり、見応えありました。
地方でメイドもいる有閑マダムが、世間ずれしたお喋りな悪女に
>>続きを読む

Le ragazze di Piazza di Spagna(原題)(1952年製作の映画)

-

レナート、サルバトーリが若い。
そして後半にはタクシー運転手の役でマルチェロ、マストロヤンニが出ていました。28歳にしては落ち着いた感じでした。
3人の娘さんたちの恋愛と生活が、生き生きと描かれていた
>>続きを読む

百万あげよう(1935年製作の映画)

-

騒々しくもなく、淡々とした展開。
他愛ないけど嫌味ない。
若き日の俳優としてのデ、シーカがハンサムでした。
どこか、ピアニストの角野隼人さんに似ていた。
イタリアの紙幣は大きい。
今はユーロ紙幣で小さ
>>続きを読む

永遠のガビー(1934年製作の映画)

3.2

美貌で長身そのせいか猫背気味のイザ、ミランダでした。
厳格な軍人の父親からの束縛を逃れたい、ガブリエラ 通称ガビーが男に愛され幸福を掴みながら何故か自殺してしまう。
マックス、オフェルス監督の唯一のイ
>>続きを読む

ジェロニモ(1993年製作の映画)

3.4

マットディモンが23歳の時に出演。
若くて、少年のようでした。
インディアンより白人が悪いのではないかと、認識を改めた。
力に勝る西洋人はみんな、有色人種に同じ事をしたのです。
淡々とした展開。
ウォ
>>続きを読む

Il cappotto(原題)(1952年製作の映画)

-

冴えないけれど、美しい字を書く男の悲喜劇でした。
貧しい階級と特権階級の対比が鮮やかです。
外套が富の象徴のようです。
主人公の恨みがましい表情が目に焼き付きます。
ラストは希望を持たせます。
一寸、
>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

-

地震がテーマなのでしょう。
日本は地震が多い。
他人事ではない。ミミズに「もののけ姫」を思いました。
映像は素晴らしかった。
自然、風景描写。映画館の大画面で見たら凄い迫力だったでせう。
新海監督はユ
>>続きを読む

プレイス・イン・ザ・ハート(1984年製作の映画)

-

四十年前の作品だけど、映像が鮮明だった。
夫に頼りきりの女性が夫亡き後、後家のふんばりで、強い女になっていく。
淡々とした展開で、もう少し濃ゆくてもと思った。
南部テキサス州は黒人差別がひどかった。あ
>>続きを読む

ストリート・オブ・ファイヤー(1984年製作の映画)

4.0

文句なしに面白い。
テンポよしストーリーよし。
さっぱりとした、男女の関係よしでした。
ウォルター、ヒル監督好きよ。

8月の家族たち(2013年製作の映画)

3.6

台詞が多いのは舞台劇の映画化だからなのかしら。
メリル、ストリープ。ジュリア、ロバーツ熱演でした。
ただ、橋田壽賀子さんのドラマを観ているようでした。
説明的な台詞が多い。
分かりやすいですけど、何気
>>続きを読む

激突!(1971年製作の映画)

4.1

傑作です。
スピルバーグ監督25歳で代表作を作り、その後は何だかなあでした。
サスペンス、ユーモア、恐怖、全て一級品でした。

あなたを抱きしめる日まで(2013年製作の映画)

-

カトリックの不可解さ、不条理は名作「テレーズ」や「誰のものでもないチェレ」を見て深く感じました。
この作品も、キリスト教に従事する人々の偽善を感じた。
まあ、10代で異性と関係して妊娠は褒められたもの
>>続きを読む

不死身の保安官(1959年製作の映画)

-

コメディーらしい。
あんまり笑えなかった。
ラオール、ウォルシュは「白熱」という傑作を作った監督。
期待して見たのですが。
ジェーン、マンスフィールドを初めて見た。
20代なれど貫禄ありました。歌はコ
>>続きを読む

桜色の風が咲く(2022年製作の映画)

3.9

淡々とした描写がいい。
智氏の子供時代を演じた子が自然でよかった。
母役の小雪さんも好演。悲しみを湛えた表情が、阿修羅像のように神々しかった。盲聾者のになっての苦悩如何許りかと思ったが、飽くまでもポジ
>>続きを読む

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.3

「泣くもんか」と思ったけど、涙ぐんでしまった。
いじめと病気では辛いけど、いじめの部分はあっさりとしていた。
何故か、家族、肉親への愛に飢えている人々。
宮沢りえは美人過ぎる。
でも演技は素晴らしい。
>>続きを読む