けーはちさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

けーはち

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プリンセスと魔法のキス(2009年製作の映画)

3.5

ディズニーセルアニメの最終作。グリム童話「かえるの王子様」を翻案。舞台は20世紀初頭頃のニューオーリンズ。王子様は親のカネで遊び歩いていたら勘当された放蕩息子で実は現状一文無しの逆玉狙い、ヒロインはプ>>続きを読む

ビッグ・ガン(1972年製作の映画)

3.2

殺し屋を引退して組織に妻子を殺された男が因縁ある親分衆を一人ずつ殺っていく陳腐な復讐劇の形なのだが、マカロニ・ウェスタンなどを多数手がけたイタリア人監督によるジャッロ(エログロ猟奇ホラー色のあるイタリ>>続きを読む

Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004年製作の映画)

3.6

原典に概ね忠実なハリウッドリメイク。ただ、ヒロインであるダンス講師周りのストーリーの尺は縮小し、代わりに主人公の家族・夫婦への愛情の再発見、趣味に没頭し「中年の危機」を解消した後に再び家族との絆を結び>>続きを読む

Shall we ダンス?(1996年製作の映画)

3.7

仕事も家庭も平穏無事なるも人生に虚しさを感じる主人公、窓越しに見えた美しい女性講師に見惚れフラッと立ち寄ったダンス教室で新たな喜びに目覚める。所謂「中年の危機」に向き合う主人公がダンスを通して仲間や講>>続きを読む

リオ・ロボ(1970年製作の映画)

3.7

南北戦争終結後、昨日の敵は今日の友。しかし自軍の裏切りは許さない。内通者を追って無法の町リオ・ロボに辿り着く北軍の大佐が南軍兵と意気投合、悪徳保安官に悩まされる住民を助け内通者を討つ。ジョン・ウェイン>>続きを読む

女王トミュリス 史上最強の戦士(2019年製作の映画)

3.5

アケメネス朝ペルシャのキュロス大王を討った現カザフスタンの遊牧民族の女王トミュリスを描く時代劇。直前に見た「フューリアス」と奇しくも同じ構えで目をひかれてしまった。前半は後世のチンギス・ハンよろしく苦>>続きを読む

フューリアス 双剣の戦士(2017年製作の映画)

3.3

ロシアの英雄コロヴラートを主人公とした時代劇。モンゴルの征服者バトゥのリャザン襲撃において大軍に立ち向かい伝説化された敗戦悲劇。要はロシア版「300 〈スリーハンドレッド〉」だが、何分寒いのでムキムキ>>続きを読む

ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

3.5

監督が自身の住む下町ダゲール通りの人々の生活を映すドキュメンタリー。シャレオツなパリのイメージとは程遠く細々とした個人商店が雑然と並び地方出身者も沢山。手品師がマジックを披露するシーンと、住人たちのパ>>続きを読む

幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

3.7

優しい妻と可愛らしい2人の子を設け、休日にピクニック、絵に描いたような幸福を謳歌する男が他所でも女を作り──アニエス・ヴァルダ監督、「そりゃ〜まあアンタは幸福でしょうけど😡」と男の行動に対して言いたげ>>続きを読む

フットルース(1984年製作の映画)

3.7

ロック音楽、ダンス、悪書を禁じる町のローカルルールによって、さながらライトな因習村となっている排他的・閉鎖的・保守的な空気が漂う町に闖入した外部者である主人公=都会出身の若者が自由を求める対立を起こす>>続きを読む

パン屋のビリー(2014年製作の映画)

3.1

3分間のクレイアニメ。カップケーキを売っていたらアライグマに飾りのチェリーを持って行かれるが、アライグマは障害者の弟を育てており……きれいごとの理想にすぎないのだが、みんな互いの特技を活かして共存共栄>>続きを読む

ツインズ(1988年製作の映画)

3.3

完璧な肉体と頭脳を持って生まれたデザイナーベイビーで、人里離れた島で英才教育を受けた純粋無垢なシュワちゃんと、彼の遺伝子の残りカスで生まれ、孤児院でチンピラに育ったハゲチビデブで駄目人間のダニー・デヴ>>続きを読む

猛獣大脱走(1983年製作の映画)

3.0

「世界残酷物語」などのモンド映画のヤコペッティ監督とタッグを組んで来たプロスペリ監督唯一の劇映画。文明が爛熟し退廃した現代、水や空気は汚染され、街にはドラッグの使用済み注射器が無造作に転がる。下水から>>続きを読む

インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)

3.7

・科学で生まれた制御不能の怪物=フランケンシュタインの怪物
・理知的な優男に潜む凶暴な人格=ジキル博士とハイド氏
・美女には従順な野獣=キングコング
を足して3で割ったキャラクター性ゆえ、MCUヒーロ
>>続きを読む

ピラニア(1978年製作の映画)

3.3

「グレムリン」などのジョー・ダンテ監督の出世作。スピルバーグは「ジョーズ」の模倣作の中で最高と言ったそうだが、それは何かの間違いではないか😅とはいえ、安くパニックホラーを成立させる本作の手法は、本家「>>続きを読む

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.4

癌の検査結果を医師に聞く約束の時間までブラブラする女性シンガーを描く。占いに行って一旦帰ってスタッフと話して軽く歌ったり、友人と会って無声映画をチラッと見たり、公園で見知らぬ兵士にナンパされたり、やは>>続きを読む

マジンガーZ対デビルマン(1973年製作の映画)

3.7

ウルトラマンや仮面ライダーなど同じシリーズの特撮クロスオーバー作ならままあったが、原作者が同じ永井豪の人気アニメだからと異なるジャンルの主人公(巨大ロボット&変身ヒーロー)をむりくり共演させ、ついでに>>続きを読む

マジンガーZ対暗黒大将軍(1974年製作の映画)

3.5

例えばディケイド以降の仮面ライダーでは毎年夏の劇場版に次年度ライダーが客演し「新ヒーローが現ヒーローのピンチに颯爽と登場する」という類型を見せるが、本作はその型を作った大先輩。マジンガーZの引退、グレ>>続きを読む

ラ・ポワント・クールト(1955年製作の映画)

3.4

「ヌーヴェル・ヴァーグの祖母」の愛称で90まで生涯現役で撮り続けた監督アニエス・ヴァルダの処女作。パリで結婚生活の危機に直面した夫婦が田舎の漁村(夫の故郷)で淡々と語り合う。その合間に住民の生活がドキ>>続きを読む

リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

3.3

一番の魅力である美声を奪われ想いが通じずに独り死んで海の泡に変わる、という簡潔で美しい儚さが印象的な人魚姫を元にしたディズニーの定番アニメーション。原作の悲壮感を軽減してハッピーな話に仕上げるためカニ>>続きを読む

奥さまは魔女(2005年製作の映画)

3.0

有名TVドラマ「奥さまは魔女」をリメイクするにあたって、抜擢された女優が実は本当の魔女で──劇中劇を撮るメタ構造のロマンティック・コメディだが、それが有効に作用しているようには見えないのが惜しいところ>>続きを読む

呪怨(2002年製作の映画)

3.0

パワフル呪殺ヒロイン伽椰子が大活躍するJホラー。ひとたび家に足を踏み入れた者全てを呪い殺す怨霊と化した伽椰子&黒猫と合体した息子の俊雄くんの母子コンビは、絶対的かつ圧倒的理不尽な存在。特徴としては直接>>続きを読む

カンニング・モンキー/天中拳(1978年製作の映画)

3.2

武術はド素人の主人公が達人に弟子入りし奥義書を読みながら即席の必殺技で悪を倒す!──ジャッキー・チェンがお馬鹿アクション・コメディ路線を突き詰めた本作。様々な武侠や功夫、時代劇をパロるオープニング。ド>>続きを読む

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.3

60~80年代のブラジルのファヴェーラ(スラム街)をリアルに映し撮るクライム・スリラー。10~20代の子供や若者が皆ギャングとして銃を持ち、小遣い稼ぎのために普通に強盗や殺しをやる惨憺たる世界。その中>>続きを読む

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン(2011年製作の映画)

3.0

女性版「ゴースト・バスターズ」などで知られるポール・フェイグ監督。下世話にコミカルに女性を描く彼の得意分野が遺憾なく発揮。ブライズメイド(花嫁の介添女)となる女性たちの確執、ドタバタ、バカげた会話や行>>続きを読む

軍中楽園(2014年製作の映画)

3.7

831部隊と呼ばれた貧困者や罪人の女性を兵士の慰安に用いる娼館「軍用特約茶室」俗称「軍中楽園」を描く台湾映画。エリート部隊で挫折し831部隊に転属、娼婦の監督係となる純朴な青年兵士が主人公。娼婦と彼の>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

4.0

ゴツいラッセル・クロウがVespaのスクーターに乗る、愛嬌のある構図が話題で妙に人気が出て「ヴァチクソ」の愛称で親しまれることになる珍作オカルトホラー映画(法衣姿で単車に乗る坊主、日本人なら既視感)。>>続きを読む

マッハ!無限大(2013年製作の映画)

3.2

マッハのタイトルだが実は「トム・ヤム・クン」の続編。大事なゾウを盗まれた主人公トニー・ジャーが大きな陰謀に巻き込まれる。殺人の濡れ衣を着せられた主人公、逃亡劇、犯罪組織の国際的なテロ……と、ステレオタ>>続きを読む

クレージーモンキー/笑拳(1978年製作の映画)

3.5

ジャッキー・チェンが初めて自らメガホンをとった功夫映画。大枠は巨悪に討たれた祖父の仇を取る類型的な復讐劇だけど、そこに至るまでの前半のギャグ展開(悪党の道場に雇われ、変装や女装を駆使してお尻ペンペンだ>>続きを読む

“それ”がいる森(2022年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

福島市に千貫森という好事家にはUFOの名所として知られるピラミッド状の山があり、それに便乗した「UFOの里」という町おこしが行われていて、本作はその一環の御当地連動の企画モノである。「嵐」の相葉雅紀と>>続きを読む

ドラゴン×マッハ!(2015年製作の映画)

3.9

誘拐・人身売買・臓器密売の闇組織に潜入する香港警察の捜査官(ウー・ジン)が任務中タイで収監。実はその刑務所長(マックス・チャン)は組織と繋がっており、白血病の娘を持つ刑務官(トニー・ジャー)も悪事を見>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

3.5

心臓の病を抱えて夜尿症の治らない息子、アメリカン・ドリームを抱いて大規模農業やるぞ〜とフロンティア精神に満ちた父、病弱な息子を慮って不安でたまらず都会での安定生活を求める母、朝鮮戦争を逞しく生き抜くも>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.6

「フォトロマン」というスチル写真のパラパラ漫画に音声を合わせたものでタイムトラベルSFを表現。WW3で荒廃した近未来の男が過去と未来に助けを求める。彼はかつて平和だった過去の世界で、とある女性と時空を>>続きを読む

運命のボタン(2009年製作の映画)

3.0

ボタンを押せば100万ドルが貰えるが、知らない人が1人死ぬ──押すか否か異様な2択を迫る怪しげな紳士。NASAの火星探査機が初めて表面写真を撮った1976年、そのNASAの研究所があるラングレーを舞台>>続きを読む

ズーランダー(2001年製作の映画)

3.4

体脂肪率3%、脳細胞1%──見た目だけ麗しいファッションモデルをネタにしつつ、何故か彼らが世界的陰謀に関わるスパイ騒動を繰り広げるという奇想天外なコメディ。寸足らずの2.5枚目ベン・スティラーが男前ぶ>>続きを読む

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.0

「ビューティフル・ドリーマー」との副題の通りのオチなのだが、夢=創作世界というメタ言及に加え、そもそも特定の男女がゴールインするまでフワフワしたモラトリアムを描くラブコメというジャンルの筆頭「うる星や>>続きを読む