けーはちさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

けーはち

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コロンビアーナ(2011年製作の映画)

3.4

両親を殺された少女が殺し屋になって復讐、とこの上なくシンプルで明解なアクション・スリラー。隠密潜入・暗殺を繰り返してきたところにラスボス相手には正面玄関からロケットランチャーをいきなりブチ込んだり、洗>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.2

不登校児ら7人が部屋の鏡の中から絶海の孤城へワープ。城の鍵を見つけると1つ願いを叶えてもらえるが、AM9時~PM5時の間に家に帰らねば狼に喰われてしまう。不登校問題を取り入れたジュヴナイル文学のアニメ>>続きを読む

戦慄のリンク(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

未完のまま放置されたリレー形式のネット小説の最終章が突如として更新され始めた。その中では登場人物たちが悲惨な末路を辿り、それにあわせて現実世界でも昔の執筆者たちが同じ形で次々怪死を遂げる。その裏にいる>>続きを読む

霊幻道士XII 英叔復活だョ! 全員集合(2021年製作の映画)

2.8

初代霊幻道士(ラム・チェンイン)のそっくりさんが準主役級で登場という馬鹿げたネタで調子乗りすぎな、昔の香港映画のノリ。冒頭で昔ながらのピョンピョンと跳ねるキョンシーを導く道士が「迷信にかこつけてアヘン>>続きを読む

私に触れた手(2022年製作の映画)

3.2

実家の子供部屋を片付けている女性。思い浮かぶのは両親の抱きしめる手、愛情たっぷりの記憶。しかし彼女に触れる手はそれだけではなく、蘇る最悪の事件……

色鉛筆や黒炭の淡いタッチの絵柄でほんわかノスタルジ
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アトミック・チキン(2023年製作の映画)

3.0

原発事故で突然変異ミュータント化したチキンたちが特殊能力を得て元凶たる原発の黒煙を止めるため奮闘する🐓

言葉もない動きだけの表現でフェルト人形風のキャラがいきいき振る舞うアニメーションの画はとてもキ
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WHO AM I?(1999年製作の映画)

3.3

記憶喪失の特殊部隊員が抹殺の手を逃れてサバイバルする。ボーン何某を先取りしているが、ジャッキー・チェン主演の香港映画となると終始軽いノリのアクション・コメディになるのは仕方なかろう。アフリカで目を覚ま>>続きを読む

ミュウツーの逆襲 完全版(1998年製作の映画)

3.2

ポケモン映画初作。少年たちの友情成長譚である本編と隔絶した異例の暗さ。桁外れの超能力と知能を持つスーパーミュータントポケモンとして誕生、己の存在意義に苦悩、やがて己を創造した人間に憎悪すら抱くX-ME>>続きを読む

劇場版ポケットモンスター/ピカチュウのなつやすみ(1998年製作の映画)

3.0

ポケモン映画1作目の併映短編。本短編ではトレーナーである人間が一向に登場せずナレーションとともに幼児番組のノリでポケモンだけワイワイガヤガヤ。話は3秒で忘れそうなもんだが、ポケモンは知らなくても見れば>>続きを読む

アクシデンタル・スパイ(2001年製作の映画)

3.2

健康器具のセールスマン、亡き父の後を追ってスパイに?──気づけば大きな陰謀の渦中に居る出自不明な男の巻き込まれスパイ・アクション、という趣向はボーン何某よりも先んじる。香港からソウル、イスタンブールへ>>続きを読む

ビルマの竪琴(1985年製作の映画)

3.9

ビルマ戦線における日本軍の戦争ドラマ。悲惨な屍山血河を築く末期戦のありさま、敗戦後の抑留などが描かれるが、物語の軸にある竪琴での音楽演奏や歌でのコミュニケーション、しばしば顔を出すコメディリリーフの大>>続きを読む

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)

3.7

台湾の国民党独裁による思想統制(白色テロ)がテーマとなるホラーゲームが原作。禁制の本を読んだだけで拷問死させられる恐怖政治の世界を、逃げ場のない怪奇空間のデスゲーム的追いかけっこでうまく落とし込んでい>>続きを読む

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

3.6

大統領・朴正煕の暗殺を描く硬派な政治史劇。どれだけ硬派かと言えば、劇中登場する女性は妖しげなロビイストと宴席の芸者しかいない。政治が密室の男と男のホモソな関係で成り立つのを指弾したいのかとも思える。登>>続きを読む

泣く男(2014年製作の映画)

3.3

殺してしまった少女の母親を贖罪のために守り抜き昔の仲間と闘う殺し屋。韓流アクション・スリラー。いきなり年端も行かぬ少女が巻き添えで死ぬ陰惨な展開をもってツカミはOKとするのはさすがの韓国映画(マフィア>>続きを読む

勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

2.9

ヌーヴェルヴァーグの代表作ともいえる本作だが良さが……

J. P. ベルモンド演じるチンピラがクルマを盗んだ際にはずみで人を殺してしまい、クルマを換金するまでの間、パリで警察から隠れてアメリカ女とイ
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霊幻道士XI ~燃えよ! 九叔道士の桃剣(2021年製作の映画)

3.2

オカルト妖怪退治の専門家だが金持ち相手にはユスりタカり詐欺まがいの仕事もしていて薄々不信感を醸成している道士がカリスマ新興宗教の登場にお株を奪われて孤独な闘いを強いられるシリアス展開から、偉大なる師(>>続きを読む

霊幻道士X 最強妖怪キョンシー現る(2019年製作の映画)

2.8

「霊幻道士」の邦題で「正統派シリーズ」とか日本の配給がナンバリングして宣ってるが邦題通りのキョンシーは出て来ない(永年封印された妖怪がミイラ状態から復活したので妖怪キョンシーと言われればそれに似た状態>>続きを読む

ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)

3.5

瓜二つのドッペルゲンガーが実在する世界。古来より「見れば死ぬ」と言われるそれは自らの潜在願望を満たす、もう一人の自分。自由奔放な姿に羨望のあまり辛くなり自殺するか、相手を殺して成り替わるか、いずれにせ>>続きを読む

復讐の荒野(1950年製作の映画)

3.4

大牧場主の父娘関係を中心とした殺伐家族の西部劇。原題は"The Furies"でフューリー一家の物語だが、一般名詞(怒り)とすれば様々な怒りが交錯する復讐劇なので邦題も悪くない。主旨としては強引な手法>>続きを読む

アビス(1989年製作の映画)

3.6

核弾頭を積む原潜が沈没。原因を調べるべく駆り出された石油プラントの探査船クルーたち。そこに現れたのは海底の未知の生命体──核弾頭を巡って狂った軍人が暴走するのを食い止める密室劇サイコスリラーに生身の睨>>続きを読む

花嫁の父(1950年製作の映画)

3.8

娘を嫁にやる父親を主体にしたヒューマンドラマ。弁護士を営むアッパーミドル層の保守的な父親スペンサー・トレイシーが、娘のエリザベス・テイラーに相手を紹介されてから、最後に新婚旅行に旅立つのを見送るまでの>>続きを読む

映画 太陽の子(2021年製作の映画)

2.9

原爆を開発していた京大研究者のドラマ。結果として米国との開発競争に負けて原爆は広島・長崎に投下される。そして敗戦までの数日間、京都にも投下の噂が流れる。比叡山からその瞬間を観測しようと考える主人公(柳>>続きを読む

オンマ/呪縛(2022年製作の映画)

2.8

韓国系アメリカ人養蜂家の女性の元に母親の遺骨が届く所から物語は始まる。血縁関係と虐待の連鎖というドロッとしたテーマ性、主演サンドラ・オーの演技と表情、米国人が理解できない異国文化の不気味さ、暗い画面と>>続きを読む

レゴ(R)ムービー2(2019年製作の映画)

3.7

タイムトラベルSF設定に加え、前作から引き続き根幹となるレゴで遊ぶ子供の心象風景メタフィクション(兄に憧れて妹もレゴで遊び始めたが、次第に男女のセンスの相違が現れたため兄妹喧嘩に発展&アルママゲドン)>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.7

「キングスマン」と言えば「趣味の良い悪趣味」とでも言うべき上等なスーツに身を包んだ紳士が悪の陰謀にヘンテコハイテクガジェットと血なまぐさい肉弾アクションで立ち向かうコミカルでパロディックなスパイものだ>>続きを読む

ポネット(1996年製作の映画)

3.3

母親の死を受容できない4歳の女の子ポネットの成長ドラマ。大人の存在が希薄で良くも悪くも自由勝手で飾らない子供達の視点が中心。みな演技巧者で、「ほらほら〜、子供が可哀想だろぉ〜」と言わんばかりの作為を感>>続きを読む

ブレイド・マスター(2014年製作の映画)

3.2

明代末期を舞台にした中華時代劇アクション。東廠、錦衣衛など時代特有の設定が多々あるが、要は新選組的な秘密警察の実行部隊の義兄弟三人が主人公。悪名高き宦官の首魁・魏忠賢が失脚し、その始末のため差し向けら>>続きを読む

記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.1

支持率最低の悪い総理大臣が石をぶつけられ記憶を無くし、少年のように清廉潔白な男にリセットされるというコメディ。「記憶にございません!」というタイトルはロッキード事件の田中角栄が元ネタではあるが、今とな>>続きを読む

小川の辺(2011年製作の映画)

3.2

妹婿でもある友人の脱藩浪人を上意討ちにする侍を描く時代劇。現代人から見ると武家社会のシステムの歯車として驚くほど淡白として人を斬る彼らを、まるで川の流れのように自然の風景の一篇のごとく映す。討つ側の東>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.7

ヨーロッパの映画祭でウケる「万引き家族」「パラサイト」系の格差社会風刺映画なんだけど、左派出身大統領ですら治安維持に軍の権限を強化せざるをえないハードな環境のメキシコで作ると一味違う。主人公は富豪の若>>続きを読む

暴走機関車(1985年製作の映画)

3.6

脱獄囚が乗り込んだ汽車🚂が機関士の突然死によって制御を失い暴走‼️😱──原案は黒澤明で「新幹線大爆破」的暴走列車の停止の方策を探っててんやわんやする純粋なパニックスリラーに軸足を置く想定だったらしいが>>続きを読む

ブレイブ 群青戦記(2021年製作の映画)

3.0

エリート高校が学校ごと時間遡行。舞台は「桶狭間の戦い」直前。高校生が得意分野を生かして乱世を「戦国自衛隊」さながら戦い抜き、現代に戻る方法を探す。顔を泥で染め言葉もなくゾンビのように襲来した野武士が教>>続きを読む

新網走番外地 流人岬の血斗(1969年製作の映画)

3.5

高倉健の網走番外地・新シリーズ2作目。今回は四国の篤志家の造船業者・志村喬の下、塀のない刑務所へ。色々あって社長や地域住民とは信頼関係を結ぶに至るが、結局ライバル企業のヤクザに荒らされ復讐のため健さん>>続きを読む

網走番外地(1965年製作の映画)

3.6

高倉健の大ヒット獄中モノ、シリーズ第一弾。哀愁たなびくメインテーマとともに-20℃の極寒の中を縄引かれる罪人たち。獄中では挨拶代わりの前科自慢、罪状・刑の重さでマウントし合う小粋な受刑者トークはツカミ>>続きを読む

アイデンティティー(2003年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

奇妙な縁でモーテルに集まった11人の男女が織り成すクローズド・サークルで行われる連続殺人ホラー&ミステリー……のガワを被った混乱の先に明かされる、多重人格者の人格統合のイメージ映像という「それがアリな>>続きを読む

ゴージャス(1999年製作の映画)

3.3

J・チェンに珍しいアクション要素ありロマンティック・コメディ。富豪のプレイボーイが田舎娘に惚れる。大した話でもないのだけど、スー・チーの決して美人とは言い切れないものの純真無垢な明るさ、ハンサムなトニ>>続きを読む