けーはち

ブレイド・マスターのけーはちのレビュー・感想・評価

ブレイド・マスター(2014年製作の映画)
3.2
明代末期を舞台にした中華時代劇アクション。東廠、錦衣衛など時代特有の設定が多々あるが、要は新選組的な秘密警察の実行部隊の義兄弟三人が主人公。悪名高き宦官の首魁・魏忠賢が失脚し、その始末のため差し向けられた彼らは、カネが必要な諸事情から買収され、その疑惑を元に追い詰められる。中華の歴史モノ特有のスケールの壮大さと栄枯盛衰・諸行無常感は全体としてあるが、映画の大衆ウケの要素として美男美女ロマンスを放り込むのは万国共通なのか、主人公の一人は惚れた遊女を身請けすべく大金を積むものの、妓楼に売られる原因となった錦衣衛を彼女が憎んでいて、なかなか心が通じ合わずカッタルい……もとい、もどかしい悲恋パートが延々続く。アクションパートも力は入っていて悪くない感触ではあるが、迫真感を出すための手ブレで揺れるカメラ+洋画風のチャカチャカした細切れカット編集が殺陣を見るには目障りでイマイチノリきれない感が惜しい。