ならさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.6

ソフィアコッポラの世界観は日本の女性誌漫画で描かれるメランコリックな儚さがある。そしてシューゲイザーがよく似合う。

ストーリーが進むにつれビル・マーレイとスカーレット・ヨハンソンの距離が少しずつ縮ま
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その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

3.7

これも観るのは2回目。

カートヴォネガットもいっていたけと、笑いって恐怖から逃げる為に人間に生まれつき備わった装置って感じがする。だから破壊と笑いは表裏一体。たけしの映画は破壊を通してシニカルに笑い
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横道世之介(2013年製作の映画)

4.5

大好きな作品。公開当初に映画館で観た後の春の夜の清々しさを今でも覚えている。今回で観るのは3回目かな?

これと言って何が起きる訳ではない、大学生の頃の普通の生活がきっと誰にでも当てはまって共感出来て
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.3

登場人物にそこまで背負わせてしまう!?という程にどこまでも不幸を上塗りしてくる。展開が読めない場面があるほどに。

重い映画な分、唯一の救いを終盤に少しだけ与えてくれて助かった。

やつれた表情と健気
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あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

3.9

青春モノ。但し、バンドやろうぜ!ではなく、バンド追っかけようぜ!の方。

グルーピーやジャーナリスト視点からの物語の方が観てる客としては感情移入しやすいのかも。こんな体験をティーンの時にしちゃったら楽
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.5

可愛らしい駆け落ちの話。
特に前半がね。

「なぜ急ぐ?君の直前には人生が広がってるんだ」って中盤で保安官が言うんだけれど、若いからこそ急ぎたいんだろうって思った。直前に人生が広がってるからこそ直ぐに
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愛と追憶の日々(1983年製作の映画)

3.6

プロットは違えど「湯を沸かす程の熱い愛を」を彷彿とさせた。なんでもなく世間一般的に生きていく中で起こる喜びや葛藤が、特に大きな場面転換もなく淡々と起こって、そのまま映画は終わっていった。

日常ってこ
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グーニーズ(1985年製作の映画)

3.5

スピルバーグと言えばETかコレっていうくらいスピルバーグ。

子どもの頃に見てワクワクする気分を味わおうと30年ぶりくらいに試聴。ネバーエンディングストーリーとか、インディージョーンズとか、80年代に
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.0

軽快なテンポとミュージカルぽい演出、ポップでパステルな画が映画にグッと引き込んでくれる良作でした。シリアスな事を描いているのにどこかニヤけてしまう。

ロープウェイとスキーの場面でちょこちょこと使われ
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.3

すごく良い作品だった。
音楽やりたい初期衝動と、モテたい欲と、ティーネイジャーの鬱積を晴らす感情すべてがバンドを通して発散される。表現の仕方も最高。

50sチックに体育館をダンスホールにするシーンと
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365日のシンプルライフ(2013年製作の映画)

3.2

物を一切排除して生活したら人はどうなるか?というドキュメンタリー。

言霊という言葉に表されているように、物も使い続けていると気持ちが宿って、ありふれた物であってもいつかはオンリーワンになるというよう
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.7

タイムパラドックスもの。

でもScienceFiction風でななく、SukoshiFushigi(少し不思議)な藤子・F・不二雄チックに描いていた。ラブコメかと思って見始めたんだけど、いい具合に人
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LIFE!(2013年製作の映画)

3.9

序盤は冴えない中年のイケてない話かなと思いきや、Space Oddityが流れ始めた頃から次第にたくましく頼りになるおじちゃんに。

世界を見ようの標語通りにスケボーでグリーンランドやヒマラヤを旅する
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.6

ずっと観たかった映画。
で、ようやくAmazon Primeで視聴出来た。

同じ題材が既に10年前に日本のマンガであって、どういう観点でストーリー展開してくんだろうって気になったけど、イギリスならで
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.3

相変わらず重厚で、伏線の回収なのに意味がまったくわからずもスケールのデカさで思わず「なるほど」と納得させられてしまう感が凄まじい。どんだけカネと時間をかけたんでしょうか。

意味不明箇所のオンパレード
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イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)

3.9

まさかの実話だったという。

人生の意味を考え出すと旅に出るって定説を地でいく主人公と、その結果として誰かと喜びを分かち合うことがハピネスと気付く、これまた定説を地で体感したラストと。だからって死ぬこ
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国家が破産する日(2018年製作の映画)

3.9

給料下落とレイオフ。
コロナ禍の状況下なら明日は我が身に降り掛かる。

日本はここまで酷くならないと思うか。長い者に巻かれるか。賢く生きようと思わせてくれるノンフィクション。

コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.7

見れば誰もが「フジテレビが作った娯楽映画ですよ」と判る演出。テルマエ・ロマエとかマジック・アワーとか、あの流れと同じに感じた。ちょっと中だるみしたけど、ラストでしっかり回収。テレビ編を見た事なかったの>>続きを読む

テリー・ギリアムのドン・キホーテ(2018年製作の映画)

3.5

25年越しで完成された曰く付きの「呪われた大作」。内容は未来世紀ブラジルやバロンと同系列にあって、現実と空想がごっちゃになる中を狂気じみた主要キャラが主人公を掻き回し、ドリフのオチみたいにパカーンと壊>>続きを読む

ポリス・ストーリー 香港国際警察(1985年製作の映画)

3.9

コメディ線強いジャッキーがカッコ良く見える程にスピード感あるアクションと誰でも展開が予測出来るストーリーが最高。合理性より力。腹が立ったら殴れ。怒れ!ぶちのめせ!そんな爽快感がたまらない昭和の映画。8>>続きを読む

ラッシュアワー(1998年製作の映画)

4.0

ジャッキーの痛快アクション。何回見てもジャッキーがウッチャンにしか見えないんだけど、逆でウッチャンがジャッキーによく似てるんだよね。

シンプルなストーリーとテンポが最高。

お馴染みエンディングのN
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.3

映画館に行けるようになったので、ようやくスクリーンで見れた。全面シリアルテイストかと思ってたが、コミカル要素からシュール、ちょっとしたエロ・グロまでエンターテイメントにうまーく韓国社会独特の「差別」を>>続きを読む

デトロイト・ロック・シティ(1999年製作の映画)

3.5

今日は年に一度のRockの日と勝手に決めている。hideと忌野清志郎の命日だから。でも外出出来る訳でもないので、個人的にThe R&Rのイメージと言えばコレって言う映画を視聴した。

単純明快。初期衝
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.8

このあたりからオリジナル感が爆発。シンジが皆んなの人気者。綾波が碇親子の為に料理で奮闘。アスカが綾波に嫉妬など、原作よりもラブコメ感が強くなり分かり易い設定になり上がってきたところでドーンと落としてサ>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

4.0

無料視聴になったので。

「サキエルが第3→第4使徒になっている」「セントラルドグマにいるのはアダムではなくリリス」など、ちょいちょいアニメ版と変えてきてる設定が後々にどう響いてくるのか。

デジタル
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オデッセイ(2015年製作の映画)

3.7

火星に取り残された男の生活の話。

前半から中盤まではサバイバルが中心。

火星に置き去りにされた序盤の段階で最終的にこの男は助かるんだろうなーと予測しつつも、救出される終盤15分くらいの脱出劇は一気
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hide 50th anniversary FILM 「JUNK STORY」(2015年製作の映画)

3.8

5/2を前にして鑑賞。今まで何百何千と見て聞いて追ってきたhideの軌跡ですからね。各曲聴いてきたその時代の思い出とフィードバックさせながらディスコグラフィー的な感じで観れました。

ヴィジュアル色の
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.3

これは重くて救われない。

ネイティヴアメリカンの失踪の話。荒凉とした土地で楽しみや生きがいが無いから気持ちも暗くなる。犯罪も多くなる。強い者が弱者にする犯罪。

日本の田舎でも昔は同じような事が多々
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ドラえもん のび太の日本誕生(1989年製作の映画)

4.0

思い出補正も多分に詰まったドラえもんの記念すべき劇場版10作目。

「僕のおじいちゃんの〜、おじいちゃんの〜おじいちゃんの〜」やら「ラーメンのスープを残したから死刑」などシュールな名言が多い。かつ、時
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ホリデイ(2006年製作の映画)

4.0

どうせラブ・アクチュアリー的なラブコメだろっと思って舐めてたけど、もっと大人な感じのお話だった。30〜40歳前後が対象って感じの。

個人的には主人公2人の恋愛より、ハリウッドに隠居するおじいちゃんと
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.1

ブラック・スワンの元ネタと言われている作品で今敏監督のデビュー作らしい。

良かったです。

元ネタと言われているだけあって、主人公が狂気に堕ちていく様、現実と幻想がごっちゃになってくる描写は目が離せ
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

3.5

アニメの映画化を観て毎回感じるのは、幾層にも連なった複雑な原作を2時間の枠組に当てはめるのは困難だということ。AKIRAも同じで中盤から終盤の混沌は原作をしっかり把握してないと置いてきぼりを食らう。ま>>続きを読む

嘆きのピエタ(2012年製作の映画)

3.6

親子愛と思わせきや復讐の話。
韓国って寒くて曇ってて灰色でっていうイメージが強いのは暗い映画しか観ていないからだろうか。

口減らしの為に人を殺したり、不要な人間を山に置き去りにしたり。そういう生活の
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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

3.6

シリーズものの第1作。あんなに有名で何回もテレビでやってるのに観たこと無かった。スパイものは緊迫感とアクションシーンにどれだけ魅入れるかが面白さの鍵だと思うが、CIAからデータを盗む逆さ吊りの超有名シ>>続きを読む

ランボー(1982年製作の映画)

3.8

ド派手で迫力あるアクションと爆破。単純明快でストーリーを気にしなくても観れる。それで居て最後にベトナム戦争帰還兵の悲哀を描いてしっかりまとめる。

何故シリーズ化されたのかが分かる第一作めだった。コン
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.8

タイトルからして観る前はアクション映画だと思ってた。キャロルとは180度異なるサイバーパンクなルーニーマーラーのルックス的にも。実際に観てみると、フェミニズムとレイプ。この2つにテーマを絞ってた。>>続きを読む