マッシュさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

悪魔が来りて笛を吹く(1979年製作の映画)

3.0

先日亡くなった西田敏行氏が金田一耕助を演じた本作。

あまり評価されておらず、存在すら知らない人も多い。個人的にもあまり面白いとは思えない。
公開された当時、テレビCMに原作者の横溝正史先生が登場し、
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ニューヨーク1997(1981年製作の映画)

3.5

奇才ジョン•カーペンターの傑作。
過去に「未来の出来事」として描かれたフィクションの設定年を、現実が追い越してしまうことがよくある。恋愛すらも禁じられたディストピアを描いたジョージ•オーウェルの未来小
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2010年(1984年製作の映画)

3.5

かの有名な「2001年宇宙の旅」の続編である。

よくある前作のヒットを受けて無理やり作ったようなものではなく、ちゃんと原作(アーサー•C•クラーク)もある正統な続編である。

監督は「カプリコン1」
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カプリコン・1(1977年製作の映画)

4.5

映画ファン、SFファンにとっては言わずと知れた大傑作。

現在も前人未到である火星への有人着陸計画に挑んだ宇宙飛行士たちが、ロケットの発射寸前に拉致され、連れて行かれたのは映画スタジオ。そこには火星の
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チーム★アメリカ/ワールドポリス(2004年製作の映画)

2.5

もう20年前の作品になるのか。
「サウスパーク」のトレイ•パーカーによる、とても下品な政治風刺爆笑人形劇。アメリカがまだイケイケで「世界の警察官」を標榜していた頃の物語。

某国の当時の指導者(現在の
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ゴースト/ニューヨークの幻(1990年製作の映画)

3.0

今では不朽のラブストーリーのように語られている本作だが…。監督が喜劇畑のジェリー•ザッカーであり、これはコメディなのではないか。有名なパトリック•スウェイジとデミ•ムーアのろくろ回しのシーン、その後、>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

4.5

この映画で一番怖かったのは、最後のロールテロップが下から上↑ではなく、上から下↓に流れること。マジで神経を逆撫でられる。あんな胸糞の物語を見せられた後、まだ嫌な思いをさせるのか。あれは8つ目の大罪だと>>続きを読む

ハロウィン(1978年製作の映画)

4.0

何本もの続編とリブート版が作られ、長い時を経て、女子高生ローリー(ジェイミー•リー•カーティス)のその後も描かれたが、1978年の本作が原点。記念すべき第一作で、ジョン•カーペンターの出世作にもなった>>続きを読む

オーメン(1976年製作の映画)

4.0

1976年なのでかなり前(昔)の作品。しかし、今観ても色褪せないホラー映画の傑作である。

監督はクリストファー•リーヴ版「スーパーマン」や「グーニーズ」「リーサル•ウェポン」シリーズの職人監督、リチ
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

4.0

スティーブン•キングとデヴィッド•クローネンバーグのマリアージュ。面白くない訳がない。サイキッカーvs悪徳大統領候補。主人公が超能力を得た理由も描かれている。クリストファー•ウォーケンの顔面力がすでに>>続きを読む

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.0

シャマラン「俺ユニバース」の完結編。あのネタを思いついた時点で終わった感があり、本作はほぼ「出オチ」状態。あまり面白くなかった印象。だから、ほとんど内容を覚えていない。しかし、粗製濫造ともいえる多作で>>続きを読む

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

4.0

公開時は「シックス•センス」より本作のほうが好きだった。これは逆説的なスーパーマンの物語なのだと理解した。

ヒーローコミック蒐集家の陰謀(執念)を描いているのだから当然だが、描き方が画期的だと感心し
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バナナ・スプリッツ・ホラー(2019年製作の映画)

2.5

あの「ファイブ•ナイツ•アット•フレディーズ」と似たような映画てあると聞いていたが、こちらのほうが面白かった。あまり怖くはないが、ちゃんとグロい。子供番組の底抜けの明るさと大量血糊のギャップで怖がらせ>>続きを読む

ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

2.0

こんなに怖くないホラー映画を初めて観た。ドキドキもワクワクもビクビクもソワソワも何もない。観ていて何の感情も湧いてこない。いや、途中からイライラ、ムカムカ、マジ?マジ?クソ!クソ!という感情が…。長い>>続きを読む

バーニング(1981年製作の映画)

3.0

子供の頃、フエルアルバム主催の試写会で観た。上映前の抽選でアルバムが当たったのだが、手を挙げたのが、子供(私)だったので、司会の人がちょっと困った顔をしていた。上映後にアルバムがもらえるとワクワクしな>>続きを読む

スライディング・ドア(1997年製作の映画)

3.5

世間で「マルチバース」とかいう世界観が流行り出した頃、それならアレもそうだろうと思い出したのが本作。

電車に乗れた場合と乗れなかった場合に起きるドラマを並行して描いていく。観た時は本当に画期的だと思
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.1

本作は言わずと知れたホラー映画の金字塔だが、初めて観たのは子供の頃、テレビ(地上波)の深夜放送だった。当時はテレビコードもユルユルで、深夜とはいえ、これを地上波で流していたのだ。ホラー映画の偉大な傑作>>続きを読む

ヘルナイト(1981年製作の映画)

3.5

子供の頃、リンダ•ブレアが好きだった。「エクソシスト」をスルーしていたからかもしれない。なので、当時の彼女は「笑顔の可愛い健康的な少女」という印象。本作もホラーだが、元気な絶叫クイーンを演じている。映>>続きを読む

告発(1995年製作の映画)

4.0

クリスチャン•スレーターとケヴィン•ベーコンの「涙」の共演。壁に刻まれた「victory」の文字も泣けるが、「僕は彼のお陰で野球が好きになった」で、涙腺が決壊する。また観たい。また泣くと思う。

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

5.0

本作を初めて観たのは遥か昔。
公開時は第1作だったので「新たなる希望」という副題はついていなかった。エピソード4であることも知らなかった。

映画が始まった途端、巨大な宇宙船が頭上を通過する映像に圧倒
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未知との遭遇(1977年製作の映画)

5.0

自分を映画好きにしてくれた本作。のちに職場の先輩がアメリカ全州横断の旅に出て、ワイオミング州からデビルスタワーの絵葉書を送ってくれた。「君は映画好きだったな」短いメッセージが添えられていた。映画好きだ>>続きを読む

メリーに首ったけ(1998年製作の映画)

3.5

キャメロン•ディアスは確かに可愛い。昔、何かのトーク番組で、あの名優•緒形拳が、好きな女優はキャメロン•ディアスと言っていたことを覚えていて、あれは何かの冗談だったのか、こちらの記憶違いなのかと思って>>続きを読む

二代目はクリスチャン(1985年製作の映画)

3.5

ヤクザの跡目をめぐる物語で、『セーラー服と機関銃』と重なるため、影が薄くなっているが、これも傑作だと思う(どちらも角川映画)。

アクション女優•志穂美悦子の新境地を見た気がする。ヤクザに「右頬を打た
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蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.5

深作欣二にとっても、つかこうへいにとっても、日本映画史においても傑作であることは間違いない。

特筆すべきは、舞台でも同じ役を演じた風間杜夫、平田満両氏。本作で注目され、その後、様々な作品に出演するこ
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トワイライトゾーン/超次元の体験(1983年製作の映画)

3.5

映画にオムニバスという形式があることを初めて知ったのは子供の頃、テレビで観た「世にも怪奇な物語」だった(フェリーニの「悪魔の首飾り」はトラウマになった)が、その後、何度か観たオムニバス作品は、豪華な盛>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

4.5

怖い。ジャック•ニコルソンも、双子の少女も血のエレベーターもみんな怖い。怖がるシェリー•デュヴァルの顔も。そして、あの楽曲。ムソルグスキーの「禿山の一夜」。子供の頃は本作のオリジナルだと思っていた。そ>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.5

不朽の名作と言われる作品のレビューを書くのはとても気が引ける。ただ、一言だけ…本作がつくられた時代、この世にCGというものは存在しなかった。モノリスがまだ人類にその知恵を与える前だったのだ。

金田一耕助の冒険(1979年製作の映画)

3.5

本作もあまり評判は良くない。パロディ映画、コメディ映画としては確かにひどい。ほとんど笑えるところはない。

しかし、ここで特筆すべきは、ダイアローグライターとして参加した劇作家つかこうへい(蒲田行進曲
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.0

Netflixオリジナルなので、鬼才ポン•ジュノ監督作品でありながら、あまり知られていない本作。ポン•ジュノファンのみならず必見の傑作である。ブタさんが主人公というと、ジョージ•ミラーの「ベイブ」にも>>続きを読む

悪霊島(1981年製作の映画)

3.5

あまり評判の良くない本作。
探偵•金田一耕助が登場するが、事件の猟奇性、犯人の狂気性はあるものの、殺人にトリックがあるわけでなく(ハウダニット性ゼロ)犯人が意外な人物でもなく(フーダニット性ゼロ)動機
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シンクロナイズドモンスター(2016年製作の映画)

3.0

酔っ払いの女の子(アン•ハサウェイ)の動きが怪獣の動きにシンクロする。本作のプロットを知った時、「なんちゅうオモロそうな映画や」とコテコテの関西弁で突っ込んだ。

そして、観た。「思てたんと違う!」。
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ピンク・レディーの 活動大写真(1978年製作の映画)

3.5

当時、人気絶頂だったピンク•レディーの主演映画。

公開された1978年は「UFO」でレコード大賞、「サウスポー」で歌謡大賞を受賞。下敷も筆箱も自転車もみんなピンク•レディーだった頃。

しかし、なぜ
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ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日(2012年製作の映画)

4.0

本作ほど観る前と観た後の印象が変わる映画は珍しい。美しい映像と愛らしい動物たち。その光景に魅せられていると、最後に手痛い目にあう。はっきり言って、この映画をなめていた。ごめんなさいアン•リー監督。出だ>>続きを読む

マインドハンター(2004年製作の映画)

3.8

どんでん返し映画「閉ざされた森」がお好きな方は本作も観てほしい。「閉ざされた森」の監督は「ダイ•ハード」のジョン•マクテイアナンだが、本作の監督は「ダイ•ハード2」のレニー•ハーリン。大味とも言えるそ>>続きを読む

アイデンティティー(2003年製作の映画)

3.5

「どんでん返し」は何のためにあるのか。とにかく観る者を驚かせば良いということなのか。もちろん、ミステリ小説やどんでん返し映画のファンは「騙される快感」を求めている。その意味では本作は成功していると思う>>続きを読む

ガメラ対大魔獣ジャイガー(1970年製作の映画)

3.5

来年の4月に開幕が迫った「大阪•関西万博」だが、この時期になっても具体的な展示内容がほとんど伝わってこない。

火星の石、人工心臓と言われても小さなものだろうし、実物大ガンダムは以前横浜で展示されたも
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