重すぎる親たちの願いと期待。それは愛情にはすこし遠いような、鎖につないだ自分たちの未来。
なにももっていない君は、ぼくにはとても自由にみえた。
すこしの寂しさを纏った孤独で勇敢な鳥。いつかどこかで迷>>続きを読む
popでsadな果てしない青春。
足りないものをみつけられると信じているみたいに、ぼくらは彼女の名前を呼び続けた。
あの頃空はどこまでも高く、ぼくたちの未来は永遠におもえた。
薄っぺらい正義をふりか>>続きを読む
昔々、からっぽの船頭がおりました。罵声を浴びてもにこにこ笑い、月がでると孤独を噛みしめ、それを木片に彫りつけるのです。
ある日船頭は、溺れている人魚を助けました。記憶をなくした人魚と船頭は不器用ながら>>続きを読む
最高にポップにぶっとんでた。自由な可笑しみと閉塞的な絶望が混じりあい、狂気を帯びていた。
そうでもしなけりゃあ耐えることはできない、なんて考えるのはとても悲しいことだけれど。
このおかしな場所で、怯>>続きを読む
天使と悪魔が混在するカオス。ギルガメッシュ叙事詩を詳しくは知らないのだけれど、鈴虫の鳴く雪の積もった森が幻想的で、グロテスクな日常を忘れた。
コラージュのような映像と奇妙で可愛い人形たち。脳みそいったんからっぽにして遊んじゃおう。
過去が見せた夢が、ガタゴトと軋みながら、この閉じられた場所で心の中心へとむかって旅にでる。ぽっかりあいた、宇宙のまんなかへ。まだ見ぬ世界への羨望を孕ませて。
ある種の贖罪のつもりかななんて笑って、女はこんなに簡単じゃないよと抗ってはみるものの、タバコの味と一緒に甦ってくる恋心とかわかりみが深すぎて、むかついちゃう。
酔っぱらわないと本音を言えない大人たち>>続きを読む
静かな怒りを秘めた余白が力強く、そして同時にその余韻がとても哀しい。穏やかな水面を打つ彼の腕。枯れてゆく心。のみ込んできた言葉たち。
あっという間の月日が、どんなに永かっただろう。
家族という呪いの>>続きを読む
視点は彼の首筋。あたたかい血が、どくどくと流れているところ。まわりの風景はただ、靄にかかったようにかすんでいるだけ。
囚人たちの囁き声はただ通りすぎる風のように、意味をなさない。
救いの灯は、あの子>>続きを読む
自由を手にした不自由なこどもたち。みないと生きてはいけない夢の中で、もがき苦んで愛だとか友情だなんてのは宇宙の彼方。
同じ場所をぐるぐると、そこから抜け出す勇気なんてないくせに。しらふの間は嘆いてばか>>続きを読む
おかしなルールをもったパラレルワールドに迷いこんでいたみたい。
ずうっと漂っているへんてこりんでちぐはぐな違和感。俯瞰した天の声とか(いらん)。舞い降りるプリズムだとか。
分けあう魂が燃え尽きるまで>>続きを読む
血みどろの狂った青春。20年前に観ていたら完璧に恋をしていたかも。
狂気と可笑しみと哀しみが絶妙に混じりあって、心地よい。
まるで夢をみていたみたい。
気がついたら、閃光につつまれていたよ。そしてう>>続きを読む
打ち捨てられた宇宙の片隅で、ひっそりと聴こえるふたつの鼓動。
愛の産物でなくてもそれは、とても愛おしかった。
希望を、失わずにいられるくらい。強く、輝いていた。
人間は儚くて弱い。
あの先へ辿り着>>続きを読む
夢の中の夢の中の夢の中の夢の中の夢。揺蕩う思考の流れに身を任せてみる。人間というものの進化。一秒前とは違う自分。思春期における自己認識。無限への逃避。
誰かが与えてくれたこのキャンパスとクレヨンで、>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
アクションが多めですこし疲れたけれど、あっという間に終わった体感。まるで人生みたいに。
未来に起こるであろう物語を想像させる終り方もすきだった。
だってそれもわたしたちの人生みたいだし。
美しき友情>>続きを読む
人間の矛盾と醜さの中で時折輝く美しさ。
世界にわたしの足跡は残ってゆくのだろうか。 次から次へと降り積もる雪にわたしの軌跡が埋もれてゆく。
わたしたちはただのいれもの。この世界にまちがえて生まれ堕ちた>>続きを読む
心がずっと旅していた郵便配達員。
それは、愛するものへの宮殿のカタチとなって、世界を巡る。
でも彼はただ、愛するひとたちとずっと一緒にいたかっただけ。
もうけっして離ればなれにならないように。
。>>続きを読む
出版業界の転換期。というより、世界の転換期をむかえている今日このごろ。
わたしも本は紙がいい。1頁1頁ゆっくりめくる。深呼吸するみたいに。
"何も同意できないから、愛してる。"
おフランスのバカ>>続きを読む
もう終りにしよう。過去にこだわるのは。何処かに分岐路があったかもしれないなんて思うのは。
光はきっとあると、ゴールは必ずあるとそう願うのは、哀しみにくれるのは、希望ってやつを疑わないから。
もつれ>>続きを読む
君の目には、世界はしましまに見えている? その格子の隙間から覗く空は何色だろうか。
いっこの肉の塊の入れ物を与えられたわたしたち。
世界のすべてを知りたいと思う。??
そこに囚われているほうが或い>>続きを読む
どこへいっても追いかけてくる影。
帰る場所なんてどこにもない。何処へ向かうべきなのかもわからない。
持ち物はこの身体ひとつ。それとそれぞれのぬくもりだけだった。
美しいアコーディオンの音色が寂しげに>>続きを読む
打ち寄せる孤独。これからの不安。どうしようもなく溢れる君への想い。
ぼくらは、夜空を飛ぶ白いカモメだね。
月に照らさて、その刹那な自由を手にする。
恋がはじまるあの甘酸っぱさと、揺るぎない友情と家>>続きを読む
おれのシマだとかギャングだとか、バカみたい。
でもそれに気づいてしまったら、世界が地獄にまた変わってしまうから。
必死で自分たちの 器 を護ろうとする。
一生消えない偽物の涙なんて刻んでしまったか>>続きを読む
世界の歪みが、僕を取り巻いてゆく。あるいは僕自身が。
失ってしまった 僕 を、取り戻せるのだろうか。そもそも僕ははじめから自分なんてものを持っていたのだろうか。
存在する証拠を探しては、自分が特別な>>続きを読む
可哀想。そんな簡単な言葉では語ることのできない、いきものたちの真理。
閉塞されたこの場所で、歓びや哀しみがうまれ、ひとびとの歌声だけはあの広い空を自由に飛ぶ。
絶望なんて言葉は知らない。
祈りは必>>続きを読む
切りとられた砂漠の神秘。
風に吹かれて渇いてゆく命。
それらを嘲笑うかのように青くまぶしい空が、目にしみる。
ホドロフスキーのような荒廃した狂気と、クストリッツァのような優しい可笑しみ。
美しい夢>>続きを読む
湯気の立たない年越しそば。鳴き声の高いシャム猫。プラネタリウムの上映中に鳴るスタッフの携帯のバイブ音。殴り合う偽物の家族。
この世界は意味のないことや、わからないことだらけ。
街の灯りが朝日の眩しさ>>続きを読む
冴えないパン職人。夢みるおでぶちゃん。気の弱いセールスマン。
それぞれの恋もよう。
知らない声に恋をして、弾ける気持ちを指先に塗る。ケーキにつけたロマンチックな名前は君への愛と謝罪。うまく売れないス>>続きを読む
ほくほくとした気持ちを弾ませて海へゆきたい。
ただ、ぼうっと波の音を聴いていたい。
真面目にカリカリ右にならえと生きてると、おかしなことを全部見逃しちゃう。
なんていつもタチさんに教えてもらう。>>続きを読む
昨日(今日もね。)、月がとても綺麗だったから。
この国の男女の現実は、満月みたいに丸あくきれいじゃない。
もっと責められるべきことが根底にあるのに、このひとたちは一体なにをゆっているのだろうと、可笑>>続きを読む
可笑しみの中にふくまれた社会のエグみが、熟れていない果実を齧ったあとのようにいつまでも口の中に纏わりついてくる。
うまくいかない日々。ままならない人生。
手首につけた傷。瓶の中の熱帯魚。
わたしたち>>続きを読む
レアが美しくて色気がありすぎてうぶに見えないのが難だけれど。◎
初めてのキスで、なんとなく思わず口を拭いてしまっているとことか、香水を舌にまで塗っておえってなるところとか、強がって乗ったバイクの後ろで>>続きを読む
たくさんのギミックとイリュージョンとナイトメアが楽しいマーチを刻む。
彼女の涙が世界をふるわせたとき、
彼の愛が溢れて、隠れていた星たちがその煌めきを取り戻す。
グロテスクな社会がもたらした闇は、>>続きを読む
グロテスクで狂った戦場の隙間から見える、河の静寂や夕陽の煌めきがとても美しから。哀しい。
肉体以上に脆く複雑なこころは、なにかにすがりたくて、悪魔に心酔する。
ほんとうに狂っていたのは、誰(なに)>>続きを読む
愛が深いほど憎しみもふかく、築きあげてきた絆も、怒りで簡単に燃やされちぎれてしまう。
あの太陽に照らされていた向日葵はいつでも美しく、そのうちに秘めた深い闇を隠してた。
ひとの不幸や噂話を悦ぶおぞ>>続きを読む