耳子くんさんの映画レビュー・感想・評価

耳子くん

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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.5

繰り返される空襲警報に「もう飽きたあ」と寝ぼけまなこで言っているシーンがなにより印象に残っている。当時はそれが飽きるほどに日常だったのだ。それが“普通”だったのだ。
それが狂って歪んでいることを、誰も
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映画 聲の形(2016年製作の映画)

4.4

2日間ず〜〜っと考えているのだけど全然言葉がまとまらなくて、正直今もまとまっていなくて、ただただ凄いものを観たなあと。

それぞれの登場人物や起こった出来事に対してモヤモヤを感じないといえば嘘になるけ
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イヴの時間 劇場版(2009年製作の映画)

3.0

ひさしぶりにアニメーション映画を観たからなのか、いわゆるアニメ表現というものに違和感を抱くようになっている自分に気付く。
映画はこうあってはならない、実際の人間はこんな動きはしない、なんて無意識のうち
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渇き。(2013年製作の映画)

3.5

登場人物のほぼ全員が業に塗れていて、もはやこれはファンタジー映画だなと思うようにした。そんな中、唯一穢れなきままの橋本愛の存在に救われる。

役所広司がとにかくいろんな女優さんを引っ叩きまくるんだけど
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私がクマにキレた理由(わけ)(2007年製作の映画)

3.2

観る前から邦題で損してるパターンのやつだ…と思ってたけど案の定だった。原作の邦題『ティファニーで子育てを』の方が良かったと思うのだけど、権利的に難しかったのかしら。


アメリカ学生の就活事情やナニー
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FOR REAL-遠い、クライマックス。-(2018年製作の映画)

3.6

過去作と比べて時系列に沿って淡々と進行していく構成だったので、今年はより一層『FOR REAL』が自分の物語に観えるような気がした。
いてもたってもいられなくて急遽取ったチケットでハラハラ観戦していた
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疑惑のチャンピオン(2015年製作の映画)

3.3

他にも好きなスポーツはたくさんあるけれど、世界で一番美しい画が撮れるのはサイクルロードレースだと思う。


ランス・アームストロングに関する知識をある程度持ち、事前に『シークレット・レース』を読んでい
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

3.1

エネルギッシュな女性を描く映画として黄金のストーリーライン
…の割にそこまでインパクトを感じなかったのは、二人の出会いが今後のお互いの人生に於いてそこまで大きい影響を与えていないように感じられてしまっ
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ダム・キーパー(2013年製作の映画)

4.4

たった20分なのに、たった20分だからこそ、こんなにも強く心を揺さぶられるのか。

細かく観ると「えっ、あれどうなってるの」と気になる部分は正直たくさんあるのだけど、絵やキャラクターやアニメーションの
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アイス・エイジ(2002年製作の映画)

3.2

ナマケモノのシド役に太田光さんをキャスティングしたのはめちゃくちゃ良い仕事だ…(「モンスターズ・インク」の田中さんが羨ましくて本人が熱望したらしいけど)

異なる世界で暮らす異種同士の心温まる交流…と
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メニルモンタン 2つの秋と3つの冬(2013年製作の映画)

2.7

散文的な台詞回し、時折画面外の“コチラ”側に向けられる視線、フィルムとデジタルで質感の変わる画作り、アナログなスクラップブック、まるでコラージュのような映画。

もしかしたら映画作品ではなく空間を大き
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マジック・イン・ムーンライト(2014年製作の映画)

3.8

凝り固まったひとの心に効く処方箋のような映画。
ここ数年観た中では『グリフィン家のウエディングノート』に並ぶくらいオシャレな作品だった。単にファッションが良い、小道具にセンスがあるという意味ではなくね
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劇場版 くまのがっこう 〜ジャッキーとケイティ〜(2010年製作の映画)

3.5

なんだかつかれてしまったときについ観てしまう、ただただ幸せな時間が流れているだけのショートムービー。
子ども向けアニメなんだけれど、よく観るとキャラクターたちの表情や動きにセリフだけでは伝わらない感情
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マノロ・ブラニク トカゲに靴を作った少年(2016年製作の映画)

3.1

開始2秒でマノロ・ブラニクのチャーミングさに魅了され、こういう人だからこそ業界の中心に居続けられるのだ…と納得した(あのチャーミングさはずるい)

マノロの靴だけを収めたシーンや過去の再現カットの演出
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FOR REAL 必ず戻ると誓った、あの舞台へ。(2017年製作の映画)

4.0

球場に何度も足を運んでは嬉し涙を流し、仕事中に一球速報をチラチラ見ては胃を痛め、一喜一憂を(勝手に)共にしてきた横浜DeNAベイスターズのドキュメンタリー映画が今年も公開。

CS進出のシーンぐらいか
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.0

「やさしい映画」という表現が最も適しているかもしれない。

確固たる信念や正義感に基づくのではない、「たまたま今日は気分が良かったから」とか「なんだか心地よさそうだったから」とか、そういった他人の気ま
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

4.3

大好きな映画「500日のサマー」マーク・ウェブ監督の最新作。
「500日のサマー」で観た、MV出身監督ならではの画的なポップさはなかったけど、ストーリーの要所要所に効いたシニカルなシーンはそれらを彷彿
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彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)

3.3

歪な愛のカタチは、もうひとつの『キャロル』だったのかもしれない。


--

こういった“歪な愛”を描くものを観るたびに、幼いころに読んでしまったマンガ『THE B.B.B』を思い出す。バイとゲイとブ
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セックス・アンド・ザ・シティ2(2010年製作の映画)

3.2

サマンサみたいな友達がいたら毎日が刺激的できっと楽しいだろうなあ…と考えたときに、ああそりゃあこういうひとは何歳になってもモテるわけだわと気付いたり

人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.8

人生を、見せてくれてありがとう。
そして撮ってくれてありがとう、という気持ち。

この夫婦の生活を「あるがままの丁寧な暮らし」なんて言葉で飾るのは簡単だけど、“自分らしく”生きることができるのは“自分
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エゴン・シーレ 死と乙女(2016年製作の映画)

3.2

芸術家の行動指針は理ではなく美
捉えられないからこそ人はそれを畏れ、また翻弄される。

登場するどの女性よりも一番、エゴン・シーレが美しくてよかった。

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.5

「海」近くに生まれ育った人間は、何処にいても不思議と「水」を意識して生きていくことになる。

この表現が正しいのかまったくもって自信がないが、寄せては返す海というよりもまるで水道水のような映画だった。
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落下する夕方(1998年製作の映画)

2.0

田舎のお母さんがあり合わせの布で拵えたパッチワーク

ト書きをただ指でなぞったような映像を観ながら、原作はきっと面白いのだろう…と思ったのは生まれてはじめて。

カイジ2 人生奪回ゲーム(2011年製作の映画)

2.7

博徒の世界に女はいらない、って福本先生が一番言ってるやつだから。

カイジ 人生逆転ゲーム(2009年製作の映画)

2.9

藤原カイジが萩原カイジに寄せてる気がしたけど、利根川さんや遠藤さんがここまで違うのだから別にそんなことしなくても良かったのになあと思ったり。

塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)

4.8

良い意味で予想と180°違う内容で非常にエキサイティングした。
ここ20年くらいのディズニーによるアンチディズニーストーリーが本当にタイプで、それもこれもディズニーはいつの時代もその時代に生きる夢見る
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.3

THE映画 これぞ劇場映画
「その映画を好むか否かは開始2分が決める」が持論なのだけど、本当に好きオープニングシークエンスだった。どんな空間把握能力を持ってすれば、あんなコンテがきれるのか…

20世紀少年<最終章> ぼくらの旗(2009年製作の映画)

3.0

端役に揃うタレント勢に既視感…?と思ったら「笑ってはいけない」だった。そういえば斎藤工も出てるね。

最後の10分が本当に本当に良いそれだけ

20世紀少年<第2章> 最後の希望(2008年製作の映画)

2.5

手も足も出ない状態でテトリスのブロックが積まれていき、あっという間に画面が埋まってしまうような展開の早さ。
漫画ではシリアスに感じられた幾多のエピソードが、壮大なコントに観えたのは扱う映像言語のためか
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20世紀少年 <第1章> 終わりの始まり(2008年製作の映画)

2.7

カメラワークがファニー
原作のファンじゃなければ最後まで観れなかったかもしれない

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月(2004年製作の映画)

3.3

レニー・ゼルウィガーがちょっと心配になるくらい太っていて、要所要所で山田花子に見えたので「やっぱすごいわこの人…」となった。

コリン・ファースとヒュー・グラントが自分のために争うなんて、前世でどんな
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ドン・ジョン(2013年製作の映画)

3.5

セックスの仕方を覚えた頃、恋の仕方を忘れるのよね。

ジョセフがヨハンソンとセックスしたいがために作った映画だと思って軽薄に観始めたら、良い意味で裏切られました。
身体的関係からせっかくラポールが築か
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ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

3.1

10年前に観たときも鑑賞後にチョコレートを食べたくなったのを思い出す。
10年前に観ているときも「良いからロンを映してくれ!」と願っていたことを思い出す。

ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

3.2

十二分に大人になってからもう一度観ると、物語の小さなアラが見えてしまうことは(自分に)とてもがっかりなのだけど、それでも魔法の世界に憧れたあの頃のワクワク踊る気持ちは今もずっと変わらぬまま。

チャーリーズ・エンジェル(2000年製作の映画)

3.7

極上のエンターテイメントの前にはリアリティなど無意味ね。
観ていて楽しいのは勿論の事、創っている側としても最高に楽しかったのだろうなあと羨まざるを得ない。

ドリューバリモアが最高にキュート

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