みずいろさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

みずいろ

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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.2

コンサートがどんなに盛り上がっても、娘のその歌声を聴けない。親としてこんなに絶望が深いこともないなぁと思い胸が締め付けられた。コンサート後、父が歌ってる娘の喉に手を当てて、どうにかすこしでも歌声を感じ>>続きを読む

ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)

3.2

何かを成さずに漫然と生きて死ぬよりは、猛々しく本気で生きてそして誇りを持ったまま自分の意思で死ぬ方がいい。ものすごい説得力のラストの展開、あっけにとられているうちに終わってしまった。
たしかに、目の前
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コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.3

ほんとに上質なシスターフッドだった。「信じればそれが真実」と何度も優しく言い聞かせる姿はお母さんにしか見てなかったし、短い間でも母親と暮らせたコックリは幸せだったと思う。強くて優しいダー子が本当に大好>>続きを読む

魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

2.6

魔女の設定こわすぎて、さすがあの原作者なだけあるという感じ。あの集会のシーンとかなかなかトラウマレベルでは…
魔女によりネズミの姿になってしまった少年だが、人間よりネズミの方が楽しい!ってことでなんと
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コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.3

ドラマ観てないけどめちゃくちゃ楽しめた!軽快なセリフの応酬とか、最後の怒涛の伏線回収が気持ち良すぎてクセになる感じ。騙し騙され、それもまたロマンス。イケメン恋愛詐欺師の焦った顔がまたイケメンでなんか切>>続きを読む

マー ―サイコパスの狂気の地下室―(2019年製作の映画)

2.9

B級サイコパス映画というかんじ。
太ったおばさんが若者の群れの中で偉そうに振る舞ったり真ん中でノリノリで踊ったり、わめきちらす動画を何個も送ってきたり、そういう細部は絶妙な気持ち悪さでよかったけど、マ
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

3.6

ギャッツビーの胡散草さ、だけど少年みたいな純粋さ、デイジーの計算高さ、トムの小狡さ、豪華な屋敷の隠せない空虚さ…すべてすごくリアルで夢中で観てしまった。
しかしデイジーってそこまで魅力的だろうか。ギャ
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桜のような僕の恋人(2022年製作の映画)

2.9

二人の幸せそうな渋谷デートがほんとに楽しそうで泣けた。こういう時間をたくさん積み重ねていけるはずだったのに…。
見た目が変わってしまう病気というのは本当にむごい。気持ちがわかりすぎて、後半は苦しかった
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タロウのバカ(2019年製作の映画)

2.4

好きか嫌いかでいえば嫌いなのだけど、最後まで彼らのことを固唾をのんで見守ってしまう。この気持ちは何なのだろう。

明るいところで生きていくことのできない人がいる。健やかに柔道やサッカーをすることができ
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HOMESTAY(2022年製作の映画)

3.2

魂であるシロは、死んだ真の死の真相を探ることになり…。
管理人がいろいろな体を借りて実に語りかけるのだが、その大人たちの言葉がどれも胸に響いた。そうだ、たとえちゃんと見ていても、きちんと目を見て語りか
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

3.0

商品として生きた子供時代。それでも歌うことはきっと喜びだったのだろう。だから諦められないし、だから認められたい。

「虹の彼方に」はあどけない子役が歌うよりも、数多の苦労を知ったジュディが静かに歌う方
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

2.7

最初のカノウの長台詞がすごいかっこいい。男と女の間にある、見下す・見下されるという関係性を、ものすごく濃厚にあけすけに描き出している。気持ちよくはないけど、映像というよりセリフで表現してるから、どこか>>続きを読む

ココ・アヴァン・シャネル(2009年製作の映画)

2.5

大きなブランドを作った人はもともとお金持ちで芸術にも子供の頃から触れていて…ということが多い気がするが、シャネルは孤児院育ち。美しいものは自分の心だけで描き、それを形にしたというすごい人だ。服に選ばれ>>続きを読む

お嬢さん(2016年製作の映画)

3.6

展開が読めなくて面白かった!一部の最後でびっくりして、さらに…という緻密なプロット。愛を食い物にする人は足元を掬われる。「わたしの人生を破壊しにきた救世主」ってセリフ最高だし、そのあと二人で初めて心か>>続きを読む

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

2.4

なんとなく観たけど意外と面白かった。すこし向き合って会話するだけで見え方が変わることがある。たぶん私たちはあまりに語らなさすぎるんだろう。みんな同じくらい悩んで戦ってがんばってるのに、そのすべてを話し>>続きを読む

ユリゴコロ(2017年製作の映画)

2.8

衝動的に人を殺してしまう主人公。死にたがっている人を、憎い人を、興味本位でも、殺してきた。
大人になり愛を知り、痛みを知るが、隠していた過去も徐々に明るみに出て…。

オチはすぐわかるし、最後いい話風
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泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

2.5

田舎出身かどうかでかなり評価が分かれそう。こういう田舎を知らない身としては嫌な部分だけ見えてしまうけど(みんなで寄ってたかって貶すほどダメな男でもなくない?とか、そもそもなまはげ文化っている?求められ>>続きを読む

ひとよ(2019年製作の映画)

2.7

優しい母親がある夜殺人犯になった。「何にでもなれる、自由に生きろ」そう言い残して…。

他人には言えないようなひどい言葉をぶつけあっても、次の瞬間はくだらないことを話して笑いあってしまったり一緒にたば
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.2

ちょっと会話が通じない不思議な男から猟奇的な殺人犯に切り替わる瞬間に入るタイトル「ヒメアノ〜ル」。強者の餌食になる弱い存在のこと。
殺人犯=元から狂っている人、というふうに考えれば、自分たちとの間に境
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ヒキタさん! ご懐妊ですよ(2018年製作の映画)

3.1

不妊治療は女性への肉体的・精神的負担が半端ではないだろう。でも妻のサチは時に涙することはあっても、八つ当たりしたり泣き言を言ったりすることもなく、笑顔で生活を続ける。だからこそ胸が痛く、祈るように2人>>続きを読む

永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

2.2

美しすぎるサイコパスが主人公。天使の見た目で生まれてきてしまった悪魔。
常にポーカーフェイスの彼が次は何をするのかと固唾を呑んで見守ってしまう。
最後、荒れ果てた家で音楽をかけ滑らかな動きで楽しそうに
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ステラ(1990年製作の映画)

3.4

信じられないかもしれないけど、母親は愛する子供のためなら大抵のことはできる。母親になってようやくそれがわかるようになった。子の幸せを切ないほどに願うのだ。本当にただそれだけを。

娘の父親がなかなかク
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

2.7

ジュディの波瀾万丈な人生を知り、オズの魔法使を観てみたくなった。喋り方は役相応にあどけなさもあるけど見た目はかなり大人っぽいのが不思議なバランス。

アナログ映画ならではの不気味さが存分にあって楽しか
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クルーレス(1995年製作の映画)

3.6

「だれがブーケをとるか賭けてるんだ」「任せといて」いたずらっぽく笑ってパンツ見えそうになりながらもブーケを分取ってきて彼氏とキスするシェール、めちゃくちゃかわいくてキュンとしてしまった。

シェール一
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あのコの、トリコ。(2018年製作の映画)

2.0

下着の撮影のときの、頼のちょっと遠慮してる感じの伏し目が逆にめちゃくちゃ色っぽくて、演技うまいなぁと思った!

ストーリーはとくになし。メイン三人のうち演技上手いのは吉沢亮だけだから、俳優だ女優だと新
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.7

めちゃくちゃ身構えて観たけどそこまで怖くなかった。『ゲットアウト』の方が細部まで不気味で忘れられなかった…

たぶん「死は救済」的な考えがある村だから、ラストにいけばいくほど、事象が極端になればなるほ
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Mr.&Mrs. スミス(2005年製作の映画)

3.2

アクションシーンがめちゃくちゃかっこいいし、スパイの秘密基地も凝っててワクワクした。

車乗ってバンバン撃ちまくりながら「実は結婚は1回目じゃない」という夫の暴露に妻がキレちらかす、とか、非日常のシー
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

2.9

ザックの子供みたいな笑顔がかわいい。
彼の汚れのない笑顔とか、一所懸命な姿、まっすぐな言葉が、くすぶっていたまわりの大人たちをも変えてしまう。

相棒同士がハグをしながら「背中をぽんぽんする?」「この
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.8

これは、エヴァが好きで思い入れがある人ほど悲しいラストだったんじゃないだろうか。物語の無くなった世界まで描かれたら、思いを馳せる余地もないというか。私は特に思い入れはないけど、なんだか最後の最後に作品>>続きを読む

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

4.0

低予算ぽいけど丁寧に作られてるな〜くらいの気軽な気持ちで見てたら、終盤に衝撃の展開。目が点になってるところで、最後に流れるシーンが最高すぎて、もうほんとにこれを最後まで取っておいたなんてズルい。日常の>>続きを読む

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

2.4

子育ては厳しいときもたくさんあるけど、総じて幸せでほんとに一瞬で過ぎ去ってしまうんだろうと実感する。子供に笑顔で過ごしてほしいと願い、それだけのために生きる。子育ての日々の愛おしさを描いた作品だとおも>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.3

こんなに人が怒鳴る映画ある?
なんでこんなひどいこと、と目を背けたくなるんだけど、二人が真正面から向き合うから、一緒に向き合った。強くも無いし賢くもないのに、そんな宮本に大丈夫って言われるとなんか大丈
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.0

だれかと共に生きるのは本当に難しい。それに比べて一人で生きるのは圧倒的に楽だ。だけどさみしさを抱えながら痛みを誤魔化しながら一人でいると、少しずつ見えないレベルで消耗していくんだということがよくわかる>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

2.5

「きったない川だよ」「でも、きれい」二人が少しだけ距離を取って並んで立つこのラストシーン、なかなかこれぞ人生という感じがして良かった。たとえ信じられなくても一番好きな人じゃなくても、並んで生きていくの>>続きを読む

天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.1

楽しい夜は誰にも平等だとしても、家に帰った後に一人きりになるのはやっぱり孤独だ。家に帰った後も笑い合える人がいる人生を選びたい。主人公がそんなことに気づいていく映画。

前半の何で僕がこんな貧乏暮らし
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花宵道中(2014年製作の映画)

2.9

あどけなさと色気って同居しうるんだなぁと安達祐実の演技に感動する。
すぐに枯れたとしても咲いたほうがいい。本気の恋をして死ぬ人生がいい。ストーリーは大したことなかったけど、見入ってしまう映画だった。