ぶらいとんさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

トータル・リコール(1990年製作の映画)

4.1

夢と現実が錯綜してどっちだ?!?って困惑させる。見終わったあとあれは夢?現実?って議論が活発にできる、映画的映画。

私はほぼ夢の中なんじゃないかと思います。植物状態になってしまってるんだろうな…

ロボコップ(1987年製作の映画)

4.1

殉職した警官がサイボーグ(ロボコップ)になって、悪を倒していくお話。

でもただのアクション映画、正義が勝つ映画ではない。制作当時から問題になっている警察組織の民営化、なんでも機械化することで行き着く
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スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

4.0

アメリカの軍事プロパガンダ映画に見えて、人間からbugsに戦争を仕掛けて(地球連邦の植民地化を進めるため)大量に人が死んでいる点から、戦争がむしろ愚かだと言っているように思った。相手は人間の脳を吸い取>>続きを読む

娼婦ケティ(1976年製作の映画)

4.2

貧しさと人々の欲望ががとてつもなくリアルに描かれていて、あっという間の100分だった。

雨の中震えながら待つ家族、父が金持ちを喜ばせて一家で船に乗せてもらう。アムステルダムでは地下の空き家に入り、初
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

4.6

ただの現世に未練を持った幽霊が成仏していく話ではない。もっともっと深いものをたった90分で表現しているとんでもない映画。

序盤、若夫婦が暮らす家で時々聴こえる奇妙な柱の音や物が落ちる音が、後半すべて
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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

4.0

警察の汚職をこんなにリアルに描いた作品は初めて。
検挙のカテゴリによって点数が違い、高い点を取るために、違法捜査は当たり前。上層部もわかってやらせてる。でかい十字架を背負いすぎた場合には、違法性の追及
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くもりときどきミートボール(2009年製作の映画)

4.4

ポップに現代社会の問題点を描いているオシャレな映画。

フリントは小さい頃から奇想天外なアイデアに溢れ、周りから変人扱いされていた。「あなたはいずれ偉大な発明家になる」と信じて期待してくれた母の言葉を
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LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

4.2

レゴ好きや子供だけのための映画ではない。むしろ、現代社会で単純労働をさせられている人や自我を殺して周りを肯定ばかりして生きている人たちに刺さる映画。

いじめられないために、良い人であるために、モテる
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.2

「地上」「半地下」「地下」物理的な高低差がそのまま社会階層の高低差であった。ただ、知性(賢く生活するための)の高低は逆だったように思う。

富裕家庭の奥さんの馬鹿さ、半地下家族がその家庭の価値観「スマ
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.0

家族を腐敗した警察に惨殺されたマチルダが隣に住む殺し屋レオンに助けを求め、2人の共同生活がはじまる。このストーリーがまず面白い。マチルダは12歳なのに肝が座ってて、社会にいい感じに絶望して大人で、人の>>続きを読む

モテキ(2011年製作の映画)

4.0

森山未來の童貞感と長澤まさみの圧倒的美貌が印象的。個人的に、仲里依紗や真木ようこパートもっと欲しかったかな〜 

サブカルとかに走ってるフリしてやっぱりモテたいだけの童貞くんの心の声がいちいちリアルで
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アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)

4.1

感染源•グラウンドゼロに留まって、ウィル•スミスがゾンビ化を治すワクチンを開発し続ける。科学者としての使命と、1人の人間としての孤独。本当に孤独だと思った時の自暴自棄な行為と救い。神なんていない、ウイ>>続きを読む

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

4.3

初ゾンビ映画。かつてグロさに抵抗感があったが、民主主義の愚かさを象徴しているという構造を理解してから見ると全然違った。

ゾンビと人間の戦、ゾンビが過去に囚われていること、ゾンビボスの存在、人間同士の
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マリアンヌ(2016年製作の映画)

5.0

最っっっっっっ高の映画。
感情は理性を凌駕することがよくわかる。結末から、マリアンヌは賢くないと言う人もいるかもしれない。本物の感情になってしまうから、失敗するのだと。私は違うと思う。

私はマリアン
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ショーガール(1995年製作の映画)

4.3

水商売って知性がないとか馬鹿にされるけど、ビジネスなんかよりも、男と女のパワーバランスが顕著な世界で、馬鹿な男たちの欲望を満たしてあげるために、エロさを強みに勇敢に闘ってるかっこいい人たちだと思う。ス>>続きを読む

REVENGE リベンジ(2017年製作の映画)

4.1

愛人として利用して捨てた(殺されかけた)嘘つき男、レイプ男、レイプを助けなかった見てるだけの男、への復讐劇。圧倒的に不利な状況なのに、ひとりずつやっつけていく様がスリリングでグロい。やっぱり女性は痛み>>続きを読む

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.2

エイミーが恐ろしいほど完璧だけど、ニックもなかなかに賢かった...
無意識のうちに私たちは社会である自分を演じているが、演技がどう世間や周りを味方に(時に敵に)するのかわかる。その最骨頂。

ただエイ
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ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!(2005年製作の映画)

3.5

グルミットが賢くていい子すぎる。描かれている大半の人はselfishだったけど(結婚するために執拗にアプローチする奴、自分のかぼちゃを守る奴)、トッティとウォレスと、グルミットには愛を感じた。はげちゃ>>続きを読む

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.7

フォレスト•ガンプの視点でアメリカ60年代を観る。障碍とか人生の目的とか思想とか関係なく、降ってくるチャンスのなかで、彼は自分の愛するものを守り信じているだけ。それで、あらゆる成功を手にする。それで奢>>続きを読む

スペル(2009年製作の映画)

4.0

This is both funny and scary. I cannot stop laughing the exaggerated expression such as that elderly>>続きを読む

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

4.0

障碍者=可哀想な人ではない。障碍問わず、いい奴も悪い奴もいる。この盲目の元軍人さんはキチガイ。地下室の秘密を見れば明らか。侵入してる3人組がそもそもは悪いんだが、途中から歯がたたなさすぎて可哀想になっ>>続きを読む

テス(1979年製作の映画)

4.0

ザ•イギリス文学。徹底的に悲観的。これでもかと不幸なことが起き続ける。それは運命に抗ったから。してはいけないことをしたら、赦されない。その報いを受ける。
テスこんなに美人さんなのに…かわいそう。最後は
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.1

題材にした実際の事件と比較すればするほど面白い映画。タランティーノ作品らしさが随所に散りばめられている。また、映画に関わるいろんな立場の人を描いているので、ポランスキーはもちろん、映画制作にかかわるひ>>続きを読む

毛皮のヴィーナス(2013年製作の映画)

4.1

直接キスしたりしてないのになんでこんな官能的なんだ、、、、
ポランスキーの実の妻が女優役✖️若いポランスキーに寄せた演出家役、、、
映画の中でも役→現実→役とコロコロ変わるのに、キャスティングでもフィ
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.8

「言語習得によってものの捉え方が変わること」「未来が分かった上でその未来通りに選択をするのか」が非常に繊細に順序立てて描いている素晴らしい作品。

宇宙人が侵略してきた!地球を守るぞ、倒せ!みたいなS
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

色使い、音楽、ダンスおしゃれ。さすが『ベイビー・ドライバー』の監督。

この人が犯人か!って驚いて、そのあとの結末までがあっという間。全体的にあまりホラーではなかったので、ホラー苦手でも全然見れる。
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

4.0

ヴァリの歌声はもちろんいいけど、周りの人たちが彼を守って、育てて、応援していく姿勢が本当に素敵。ギャングなのにハートめっちゃいいやつじゃん。
ヴァリも、邪魔だって思ったっていいのに、借金作ったトミーを
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.4

生まれた場所、生まれた階級によって付き合う友人・恋人、できること、諦めないといけないこと、期待されること、将来、が決まっている。階級を無視した革命を起こすのは非常に難しい。

幸一郎は貴族で囚われの身
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シカゴ(2002年製作の映画)

4.0

とにかく歌とダンスが楽しめる映画。
ストーリーは、好きだった人に裏切られてついカッとなって殺しちゃった女たちが、金積んで可哀想なヒロインを演じて無罪にしてもらう過程をコメディに描いている。
ロキシーは
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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001年製作の映画)

4.0

音楽もセリフもいちいち全部オシャレ。

東西ドイツでの境界
女と男の境界
掛け合わせが非常に良い

ヘドウィグは
親に、元夫に、元彼に、ほんとに酷いことされたのに、「投げられたトマトをあとでサラダにし
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RENT/レント(2005年製作の映画)

4.5

多様性があるけど、多様性尊重しよ、って言いたいのではない。社会の低層階級の人たちやエイズ、貧困、薬物の問題にスポットライトあててるところがいいし、死や病気を通じて、限られた時間を、一瞬一瞬を大切にして>>続きを読む

バーレスク(2010年製作の映画)

4.0

とにかく音楽、歌、ショーが最高の映画。ミュージカルなどショー好きには堪らない。

田舎から出てきた主人公Aliが、バーレスクのショーを見て舞台に出るためにプレゼンし、都会で花を咲かせていくシンプルなス
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.2

ストーリーは至極シンプル。ポップ映画を理解するのにベストな作品!

キャラクターの詳細設定はほぼなく、名前も偽名。画面上で起こっている出来事を見て、人物像や誰が誰のこと好きで、嫌いで、とかを見ていく。
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

5.0

最っっっ高の映画です。こんなに色んな角度から楽しめる作品を作ってくれたことに感謝。細部にこだわりを感じ、ギャングの雑談や一連の出来事から、「人の立場に立って考えられる人が最終的に成功する」ことが読み取>>続きを読む

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.2

Stuntman’s way to get orgasm, car clash, is insane. One of the detective notices the fact, so he is >>続きを読む

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

4.1

タランティーノ監督が描く「嘘による裁きと救い」がわかる映画として紹介され視聴。映画ポスターにもある通り、嘘だらけの8人が出てくるのだが、何が本当で何が嘘なのか、推察していくのが楽しいし、嘘つきが裁かれ>>続きを読む