筑前助広さんの映画レビュー・感想・評価

筑前助広

筑前助広

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(2023年製作の映画)

3.9

この弥助問題でSNSが炎上する中で、この映画を観る。
基本的に、北野ヤクザ映画の戦国時代版。首をテーマにして、そこにある武士の美学(男色を含め)をシニカルに描いている。
歴史モノだけど、感覚的には藤沢
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ブレイド3(2004年製作の映画)

2.2

一般的に残念な仕上がりとされる、ブレイドの3作目。
2作目が面白かっただけに、その落差が激しいんですよね。
アクションもキャラもスケールも、全部から全部2作目よりもトーンダウンしているので、こうした評
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

3.5

アメリカの裏社会で起きた実在の事件、人物を題材にした物語。
とある少年がギャングに憧れ、のし上がり、そして破滅へ向かっていく。
この物語の魅力は、マフィアの怖さ。美化されたマフィア像ではなく、残虐で金
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

呪われた一族。田舎の村。外部との遮断。主人公は都会人。そして、恋に落ちる一族の娘。因習村全部盛りの本作。鬼太郎ファンとしても、オカルトバトルファンとしても、十分に楽しめる作品でした。鬼太郎は子供向けと>>続きを読む

バスターのバラード(2018年製作の映画)

4.1

あまりにもしんどい作品なので、感想を書くのを忘れていた。
本作はコーエン兄弟による、6つの作品から成り立つオムニバスな西部劇。
どの作品も、かっこいいだけでない西部劇、当時の息遣いを感じる作品ばかり。
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機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)

3.9

TVシリーズの後日談となる劇場版。全体のイメージとして、ガンダムWのエンドレスワルツを想起させる雰囲気を纏わせた本作。
後日談的劇場版として、かねがね満足だった。シンやルナマリアが仲間となり、新部隊を
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.0

アメリカの大ヒットミステリー小説の実写化。
原作の力は勿論のこと、デイジー・エドガー=ジョーンズの演技とキュートさに脱帽。また湿地帯で売店を営む、黒人夫婦も素晴らしいものがあった。
この映画を改めて観
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セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

2.9

久々にサメ映画。パリのセーヌ川にサメが出たらという内容で、パリという街の設定を利用して、よく練られていたが……。
人が死ぬ死ぬ死にまくる。そしてラストは驚きました。久々、こんな映画見た気がする。今の日
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.9

シリーズ4作目。
銃弾を無限に弾く背広や、転がり過ぎな階段、外国人が好きな日本を煮詰めた大坂など、ツッコミどころは満載だけど、1以降の中では最も楽しめた作品だったと思う。ドニーも良かったしね。ただ、真
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ブレイド2(2002年製作の映画)

4.2

前作の余韻冷める間もなく、次作も十数年振りに視聴。
この第二作はシリーズ屈指の面白さで、かつヴァンパイアハンターものとしては、吸血鬼ハンターDに並ぶものと思っている。
本作は、人間もヴァンパイアも襲う
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ブレイド(1998年製作の映画)

3.7

恐らく最初に見たのが高校生のとき。それから狂ったようにシリーズを見ていて、本作は十年振りぐらいの視聴となる。
若い頃はラスボスのフロストにだけ不満を感じていたが、小説になった今、改めて観ると「純血では
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2ガンズ(2013年製作の映画)

3.1

DEAの潜入捜査官である主人公がチンピラな相棒と組んで、闇の仕事をしつつもメキシコの麻薬王パピ・グレコに迫るというストーリーだが、その相棒にしたチンピラも実はONI(アメリカ海軍情報局)の潜入捜査官で>>続きを読む

ウォー・マシーン:戦争は話術だ!(2017年製作の映画)

3.7

これまで何作もアフガニスタン戦争、イラク戦争の映画を観てきたが、本作は「大義も見出せない戦争をしている前線の裏で、戦争指導者たちは何をしているのか?」を描いた一作。最前線を描いた作品を最近観たからか「>>続きを読む

砂の城(2017年製作の映画)

3.4

イラク戦争初期、米軍は自分たちで破壊してしまった水道施設を復旧する為、悪戦苦闘する物語。
現地イラク人に呼び掛け、一緒に修理しようとするも、武装組織を恐れて中々集まらず、かつ何度も襲撃され、兵士たちは
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.1

岡田准一が主演ということで視聴(ファンです)
今回の岡田くんは、持ち前のアクションを(やや)控え、その分に情けない演技に力を入れ、悪い刑事を熱演。
一方、「おお!」と唸ったのは綾野剛の怪演。この男のバ
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シティーハンター(2024年製作の映画)

4.0

待った甲斐はありました。この令和の世に、正面から「もっこり」を追求した作風、そして主演の鈴木亮平が、動きも声も想像以上に冴羽獠をしていて違和感を覚えることなく、最後まで視聴することが出来た。ハンマーの>>続きを読む

ウォンテッド(2008年製作の映画)

3.2

冴えないダメリーマンの主人公が、ある日美女と出会うことで、出生の秘密を知り、秘められた暗殺者の才能を開花させていくという、ある意味で王道展開のストーリー。
弾道が曲がる、狙った銃弾同士でぶつかるなど、
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月影の下で(2019年製作の映画)

2.5

これは驚いた。前情報なしで視聴して、この展開には驚いた。
この驚きは、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」以来。
ああ、そういうのね!って感じ。物語自体はよく練られていて、今までにない新鮮味を感じました
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SAS:反逆のブラックスワン(2021年製作の映画)

3.1

冷酷非道の民間軍事会社ブラックスワンが、政府に見捨てられた腹いせに、英仏海峡トンネルを爆破しようとするアクション映画。
このブラックスワン、ある村で虐殺行為をするんですが、そうです。完全にブラックウォ
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アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~(2018年製作の映画)

3.7

色々違うが、目を細めて観れば、メルギブ主演「ブレイブハート」の続編のような位置づけが出来る作品。
事実として、物語はウォレスの反乱末期、そして刑死をきっかけに動き始める(八つ裂きになったウォレスの肉塊
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キング(2019年製作の映画)

4.1

シェイクスピアの戯曲「ヘンリー四世 第1~2部、ヘンリー五世」を下敷きにした歴史大作。
王位後継者なのに半ば放棄したような放蕩息子が、次第に覚醒し最後はフランスとの決戦へ挑む物語。
ちょっと駆け足過ぎ
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シルバラード(1985年製作の映画)

4.0

西部劇のありとあらゆる醍醐味が詰まった一作。
早撃ち流れ者にお調子者の二丁拳銃、義理に厚い黒人ガンマンに悪徳保安官。欲を言えば、ネイティブアメリカンのキャラが一人欲しかったが、それは欲張り過ぎか。
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ザ・ハード・ウェイ(2019年製作の映画)

2.1

このパッケージから伝わるB級映画感。そして期待を裏切らぬB級さ!アクションはかっこいいし、物語は全く複雑ではないので、頭を空っぽにしてアクションを楽しめる、土曜の深夜放送でありそうな映画っぽさが最高で>>続きを読む

この茫漠たる荒野で(2020年製作の映画)

5.0

はい、今年最高の映画来ました。
そして、オールタイムベスト10に入る傑作です。
最高過ぎて泣けてくる。こんなに胸を抉る、そして幸福に満ちた映画はそうはない。
物語は南北戦争後のアメリカ。新聞の読み聞か
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.0

ずっと観たかったスコセッシ作品を視聴。
ノンフィクションを映画化しただけあって、荒唐無稽なアクションは無い。淡々と謀略を進め、淡々と殺し、淡々と死体を始末していく。
その抑えた描写がスコセッシ!だし、
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.9

申し訳ない。どんな名優が原作ファンも唸らせる演技・再現をしても、羌瘣を演じる筑前激推し女優・清野菜名しか目に入らなかった。
せっちゃんが可愛くて可愛くて、僕の視界には羌瘣と、たまに王騎が入るぐらい。
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キングダム(2019年製作の映画)

3.7

続編視聴の前に、おさらい的に再視聴。
漫画の実写化には色々あるだろうけど、結果的にどの役もイメージを壊していない(楊端和だけは、高橋メアリージュンが良かったけど)
また王騎の大沢たかおも、最初は「えっ
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.4

現代ヤクザの生きづらさ、暴対法の是非について考えさせる一作。
前半はヤクザがぶいぶい言わせていた時代を、従来の任侠映画のように描いていながら、後半で一気に「現実」を見せつける仕様になっている。
特に後
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機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

4.0

これで三度目なんだけど、良かった。本当に良かった。
戦闘が最高にかっこいいし、BGMが最高にノれるし、何よりハサウェイがいい!
思想犯なんだけど、逆シャアから成長した感じが◎。また組織としてのマフティ
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6日間(2017年製作の映画)

2.8

駐英イラン大使館占拠事件という、実在の事件をモデルにしているからか、派手なドンパチはない。ただ淡々と事態が推移していくが、その淡々とした様にリアリティーを感じる。人によっては物足りないと思うかもしれな>>続きを読む

ガン・シティ ~動乱のバルセロナ~(2018年製作の映画)

2.8

1920年代のバルセロナが舞台。
労働争議に燃える労働者。潜り込んだアナーキスト。ギャングと癒着し、腐敗極まる警察。そして、国権への野心を燃やす軍部。
そんな糞ったれの状況で、アナーキストによる武器強
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.0

凄腕の殺し屋が依頼に失敗したことで、組織に報復を受ける。殺し屋は、その復讐を果たそうとするが――という物語。
物語全体が静かで、スタイリッシュ。無骨で、小説でいうところの体言止めのオンパレードで、如何
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七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

僕にとって、オリジンである作品の一つ。
あの雨の中での激闘は、何度観ても色あせることはない。
のですが、今回は勝四郎が久蔵に放った、「あなたは素晴らしい人です。私は前からそれを言いたかった」という言葉
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.0

とある女子高生殺し屋コンビが、社会に適合しようとバイトに励もうとするも、トラブルに巻き込まれて……という物語。
リコリコを彷彿させる美少女コンビが、ジョン・ウィックのようなガンフーを展開する。
多分、
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.7

この作品はアクションが魅力だが、最大の魅力は「暗黒世界」の描き方にあると思う。
コンチネンタルと呼ばれる暗黒の組織には、厳しい掟の下で秩序があり、ホテルや死体処理などの営みがある。
こうしたリアルと虚
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ザ・テキサス・レンジャーズ​(2019年製作の映画)

3.9

あの「俺たちに明日はない」で有名なボニー&クライド事件を、追う立場から描いた作品。
ボニーたちの凶悪事件を止めるべく、政府はFBIとは別にテキサス・レンジャーの元捜査官に声をかけ、事件の捜査に当たらせ
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