mskirさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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パプリカ(2006年製作の映画)

3.5

夢か現か、激しく混じり合うねじれに吸い込まれる。原作の発想や設定、監督の映像表現それぞれともに、人間の脳みそを超越したような世界観が芯にえぐり込まれる。
感性のど真ん中からは逸脱してるのに気になって仕
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

2.0

新解釈という切り口は面白く、斬新な設定もそそるが、映画としてはテイストが軽過ぎて記憶には残らない。連ドラの積み重ねがあってこそっぽい感じが否めず、初見でのインパクトはゆるふわコメディに向かない印象。>>続きを読む

コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.8

シリーズ特性として予備知識なくともラストはスカッとだと分かった上で伏線を楽しむ、少々異質な娯楽性が面白い。
キャラクターと演者のマッチングが抜群で、今回も贅沢なゲストの贅沢な使い方が好み。
ドラマ版や
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レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦―(2009年製作の映画)

4.0

映画マラソンで一気見。久々の周回。
やはり戦場の魅せ方は非常に良い。
それぞれの権力者の性質が面白味に深みを与える。求心力と掌握力の表裏が濃く描かれていて、善悪が分かりやすい構図。
特に曹操のキャラは
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レッドクリフ Part I(2008年製作の映画)

4.0

数周目の久々鑑賞。
中国史の壮大なスケール感がよく伝わる。戦場での巧みな戦術がつぶさに見てとれるのもまた魅力。三国志の有名人がそれぞれ人間臭く描かれているのも面白く、義強い関係性が清々しい。
一方でリ
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ドロップ(2008年製作の映画)

2.5

地上波短縮ver.なので、所々すっ飛んでるのだろうから構成の良し悪しは置いておいても、ストーリー自体あまり惹かれず。キャラ立ちはしっかり目なのに、内容は薄味で、背景的トッピングもイマイチ。
台詞や小ボ
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.0

生まれの環境への依存は今の社会でも根深いものだと思うものの、何かに突き抜ける人は信念に揺るぎがない。切っ掛けは小さなものでも、慣習や逆境に縛られない芯の強さ。本作に感動する人の本質には自分の理想の姿と>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.7

スッキリ爽快なラストは期待を裏切らずにバッチリ胸熱。全体通してボリューミーだが、軽快な展開が集中力増して、実際の上映時間ほど長くは感じない。
10年以上時を経た作品だが、インドの経済情勢や社会問題、格
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釣りバカ日誌19 ようこそ!鈴木建設御一行様(2008年製作の映画)

3.7

爽やかなオープニングがこの後を楽しみにさせる絶妙な味わい。朝焼け前の情景が非常に心地良い。好み。
今作も若者たちの色恋取り持つ定番型。他作と毛色も変わらぬ安定の展開だが、常盤貴子の可愛さたるや、惚れる
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

四半世紀分の自らの想いを受け止め、純粋に震えるも、幸福感、満足感、喪失感、寂寥感が入り混じって、鑑賞直後の今、軽く混乱。それだけ自分の中で強く刻まれてきた作品だと実感。
本編は文句なしの世界観で、これ
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ノア 約束の舟(2014年製作の映画)

3.0

午後ローにて、いまいち入り込めず。
おおよそ旧約聖書通りのシナリオで、信心深い演出は少々分かりにくい。洪水でリセットされるだけの人の業みたいなものは、それほど描かれていないが、最後の約束の虹はそうやっ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.1

2人のキャラクターが題材の割にヘビーな印象を遠ざけ、それがまた物語に入り込みやすくさせているような、サクサクっとライトに胸打つロードムービー。
タイプの違うキャラの掛け合いは、関係性が紡がれていくに連
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土竜の唄 香港狂騒曲(2016年製作の映画)

3.3

前作よりもスケールは大きくなり、原作の要点は押さえつつも、やはり展開速く感じるのは情感や余韻が薄いからか、でも初見ならそんなもんなのか、考えるだけ不毛なような、変な感覚に迷い込む。
それでもラストの落
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フリー・ウィリー(1993年製作の映画)

3.2

なんだかとても懐かしくて午後ロー録画。
当時、何か違う映画を劇場で観た際の予告が印象的で、30年近く経ってはじめて鑑賞。その時観た映画は思い出せず。
本物のシャチがしっかりコントロールされていて、ちょ
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

4.5

ひたすらに素敵だった。
ヴァイオレットの成長をTV版で追いかけてきたからこそ、外伝としての際立ちがシンプルに胸熱。京アニだからこその雰囲気やキャラクター性が非常に精良で、ストーリーとの親和性は半端ない
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劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール(2017年製作の映画)

3.6

世界観は現代的で近未来的で好きな部類。
ゲーム世界と現実世界を使い分けて、幅広くも限定的な舞台感覚が面白い。

今日から俺は!! 劇場版(2020年製作の映画)

3.2

令和で見る昭和ヤンキーはすでに歴史文化財のようで、世代ど真ん中の方からは懐古的な心情を、今の高校生くらいからは近代日本史を学ぶかの如く、これはこれで役割を果たした作品なのだと、個人的見解。
映画的なス
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.3

素晴らしい出来栄え。
アニメとしてのクオリティは兎に角高い。驚くべきほどの描写でエピソードやシーンごとに揺さぶられまくり、音楽のマッチングもやばい。これは没入する。妥協点の無い、まさにcool Jap
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アウトブレイク(1995年製作の映画)

3.5

感染の経路や新型への進化など、今の時勢だけに理解・想像容易く、恐怖がよく伝わる。映画的フィクションが故に根源こそ人為的なものであるも、パンデミックの様は単純にリアルと重ねて見てしまう。
ストーリーはテ
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シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

5.0

感覚がマヒる、作品に入り込みすぎて陶然となる。ゴミのように始末される様は、歴史的事実であり、知識としては用いていても、尚、衝撃的。理由のない暴力に殺戮、戦争は大義で始めても、裏側では無関係に人権を無視>>続きを読む

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.7

激変するユーゴスラビアの混沌を第二次世界大戦から内戦まで、地下世界を通じて歴史の移ろいを、多角的な切り口で描く叙事詩的な作品。
とても芸術的かつ思想的で、ヘビーなのにライト、野心的なのにピュア、シニカ
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釣りバカ日誌20 ファイナル(2009年製作の映画)

3.5

ついにファイナル。
いつもと変わらない始まりから、ビジネスモードのハマちゃん大功績に続いて、スーさん絡みの若者色恋を成就させ、幻の魚を釣り上げる。段々と終わりを示唆されていく中、宴会ネタにミュージカル
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洋菓子店コアンドル(2010年製作の映画)

2.3

抑揚や起伏のないストーリーの中でこれと言った展開や場面も見つけられず、山場が平地とあまり変わらないような印象で、余韻のない薄口な味わいが私の口に合わなかった、ただそれだけのこと。最後のケーキのこだわり>>続きを読む

私たちのハァハァ(2015年製作の映画)

3.8

単純な青春群像的なものかと想像していたが、よくあるソレとは違うリアルさが何となく刺さる。現代の若者らしい友情や関係性の紡ぎ方が、話し方や言葉遣い、若いが故の無防備や無知など、怖いもの知らずと言えば簡単>>続きを読む

釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束(2007年製作の映画)

3.1

水戸黄門のそれ的な今作は、スーさんの動きに大きくフォーカスした久々の展開。笑えるポイントも釣りシーンも少なめで、ロケ地PRもそこまでな、本編ストーリーはまぁまぁ地味目。オープニングとエンディングは好み>>続きを読む

釣りバカ日誌17 あとは能登なれ ハマとなれ!(2006年製作の映画)

3.7

ロケ地シーンが多めで輪島や金沢の素晴らしさが感じられる良き風味。輪島塗りの説明は個人的に良しだが、少々宣伝臭さは残る。それでも輪島塗りをキーアイテムとして太田八郎を活かす巧さ、今作のベストバイプレ中本>>続きを読む

デジャヴ(2006年製作の映画)

4.1

ストーリーはかなり作り込まれたサイエンスフィクションで、細かい設定の繋ぎ方が素晴らしい。
序盤は情報整理に集中するも、結構大変。不可解な展開が終盤には綺麗に回収されるのだが、その間に発生する序盤からの
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釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪(2005年製作の映画)

3.3

新社歌からのオープニング。
不景気色はなく、ビジネス面のストーリーは少なめで、色恋とハプニングがメイン。長崎を舞台に国際色豊かな異国情緒との触れ合いが印象的で、ボビーの存在がナイスキャラとして分かりや
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愚行録(2017年製作の映画)

3.9

独特の雰囲気がズシっと重めな、胃もたれがずっと続いていくようで、いつまでもスッキリはしないのだけど、没頭してしまう。
多くのキャラが抱える人物背景が綺麗に混ざり合って、増長する気持ち悪さと懐疑心が興味
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ヒート(1995年製作の映画)

4.1

個人的には激渋デニーロが凄まじく格好良くて、ニール側への感情移入をしながら観了。よってもってラストはただただ痺れる。
当然の如く善悪はハッキリしているものの漢の生き様を語るデニーロに魅了される。中盤銃
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笑の大学(2004年製作の映画)

4.0

ピンポイントに切り取った題材に対して、主演二人の掛け合いだけでラストまで突っ走るのはカッコいい。同じようなシーンが続いても、舞台のような台詞回しに長回しが物語の変化へ敏感にさせるなど、飽きさせない展開>>続きを読む

アラジン(2019年製作の映画)

4.0

実写が故の良さが半端ない。アニメの世界観を守りつつも、アラジンにジャスミンのキャラが実写でさらに昇華されていてアニメより浸れる。
特にジャスミンは凛としていて信念の強い素敵カッコイイ女性。アニメよりも
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花とアリス殺人事件(2015年製作の映画)

4.1

実写映画の前日譚となる物語。
アニメでも同じ役どころを同じ演者で設定されていることから、空気感や台詞回し、それぞれのキャラクター性はバッチリ実写とリンク。特に主役二人はアニメなのに、もう蒼井優と鈴木杏
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釣りバカ日誌15 ハマちゃんに明日はない !?(2004年製作の映画)

3.1

今までに無い趣向のオープニング。父兄参観まで長めの尺で、そっから秋田の急展開。この辺りの意味合いは薄く、秋田へ向かうところからストーリーがちゃんとスタート。ビジネス面の内容はとても現代的になり、経済観>>続きを読む

劇場版 おいしい給食 Final Battle(2020年製作の映画)

3.5

ドラマに引き続き、"いただきます"する前のノリノリ校歌シーンが最高。椅子の軋む音がまた絶妙。生徒がみんな定型笑顔に対して市原隼人の感情炸裂が映える。通常シーンとのキャラクターギャップも味わい。
基本ゆ
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