カステラさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

人情紙風船(1937年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

現在と未来を二重写しにしたような生きづらさ。
匕首のきらめきと転がる紙風船、ぞくりとする美しさ。

シャレード(1963年製作の映画)

3.2

嘘から嘘。敵と味方を行ったり来たり。サスペンスとコメディを行ったり来たり。
橋脚の下で響きが変わるところなど細かくて良い。
スクリューボールコメディの裔かしら?

サボテン・ブラザース(1986年製作の映画)

3.5

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困難をフィクションが飛び越える。フィクションで飛び越える。
『アミーゴだらけ』の包囲は泣きそうになる。バカ騒ぎの映画だけれども、そこは。

オクラホマ・キッド(1938年製作の映画)

3.3

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話も良いけどキャグニーの笑顔にやられる。
あとハンフリー・ボガードの顔がデカイこと......黒づくめのタイトなシャツなのでもうポンチ絵のよう。


入植。法のもと、同条件で。平等のようでそうでない。
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西部の男(1940年製作の映画)

3.4

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燃えるトウモロコシ畑
終盤、劇場での見せ方が良い。ロマンチック。

ゲイリー・クーパー見てるとカイジの顎ってまんざら笑えたものでもない気もする......

結婚哲学(1924年製作の映画)

3.2

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妻は親友をなくし、夫は......

ゆくゆくは行き着く所のはずなのに、ミッツィが最後にええかっこしたかったのがシャルロッテなのが微妙に切ない。
ミッツィ、初めてブラウン邸を訪ねた時のスタイルが決まっ
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瀧の白糸(1933年製作の映画)

3.6

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これが浮世だけど、それで終わっちゃったらもう。観念......

出会いの場面が愉快で良い。
(結果的にだけど)ラストが止め画なのも良い。

雄呂血(1925年製作の映画)

3.5

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「善人のその善行善意が裏目裏目となりついに悪漢に堕ちる」
にしては平三郎がどうしようもない。
権威への反骨心があっても、自分自身の権力や傲慢さには無頓着。悪人ではない本当の自分を知ってほしいというのは
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劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト(2021年製作の映画)

3.7

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最後のセリフがよかった
丁寧に欲を流し出させ、快活にそれを肯定するあの場面がよかった

シャドー・オブ・ナイト(2018年製作の映画)

3.2

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ヒールのイコウワイスが意外で動揺
異常にタフな登場人物たちがめっためたに痛めつけられる......
ひたすらに痛い。痛そう。
ぶっ飛んだラストもやけくそには見えないのが不思議。

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.3

浅い被写界深度、クローズアップ、微細な(そして選択された)音、高速度撮影で縁どっても、動物は私たちから遠くなるばかりではないだろうか。人の姿が切り抜かれ、子豚の移動を唯一の接点として小さく人の声が聞こ>>続きを読む

独裁者(1940年製作の映画)

3.7

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マイク・マイヤーズと手塚治虫のことを考えてた。オースティン・パワーズ、チャップリンからきてたのか。それともこれがイギリスのユーモアか。
ギャグになった言語。


観客と交わらない視線と演説の視線
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エターナルズ(2021年製作の映画)

3.5

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ドルイグ・マッカリ・スプライトが好き。マッカリ以外やってる事ヤバいけど。マッチョ・コーガン。
クライマックス。回想がないと説得力がないけど、回想がない方が良かった。つまりアンジーの方が良かった。
マッ
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.5

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シンプルで(派手ではないが)贅沢な話。
パートそれぞれが分けられていて、つながりはあってもかさなりに乏しい。
スターウォーズやインディージョーンズ3、ハリーポッターなどの「雰囲気」が感情を後押しし、ダ
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バグダッド・カフェ 完全版(1987年製作の映画)

3.7

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テンポが良くダッチアングルな前半とゆったりと繰り返され積み重なる後半。
にも関わらず前半の方が安心できるのは停滞し諦念が画面に溢れているから。後半になりどこか不安になるのは保とうと、近づこうと進み続け
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未来のミライ(2018年製作の映画)

3.3

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面白い人なんだけど、話が面白くない。
絵本を作るにはそれに則した技術が必要、みたいな。
台詞も、会話はまあこういうご家庭も......あるかな......って感じだけど、「木」の周りのは苦痛。
動きの
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アリス(1988年製作の映画)

3.8

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子供の無邪気な加害。
子供の周りの無自覚な加害。
異物を身体に入れる恐怖。
カメラは動かず、映るものが変わるだけ。

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

3.3

ファーストキルがシンプルで怖い。
屠殺......


見た後調子崩した。

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

3.4

無線で全員に喧嘩売って鉢合わせる場面が良い。あの射撃姿勢はキマってる。
終盤、わざわざボンネットに飛び降りるとこも好き。

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.6

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細田守のマットな、のっぺりした人の塗り方や軟体的な動きが苦手なんだけど、今回はより細かく情報の多い背景からくっきり浮き上がっていてむしろ好き。人には体温があるので......
U世界でも3Dでモーショ
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少林寺木人拳(1977年製作の映画)

3.5

いい映画だ......
ファユー和尚がかなしくていい。
もっと首飾りを活用してほしい。
あとあっさり人を殺さないでほしい。

伊豆の踊子(1963年製作の映画)

3.0

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回想にて色がつくのが、おもいでらしくて好き。
身分違いの悲恋なんかではなく、書生は自分の立場に無神経で、踊り子は自らが子どもであることに無自覚なだけ。金を投げてよこすさまや彼らの言動に......
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ブレイド(1998年製作の映画)

3.7

半径1mのアクション
手と足の届く範囲で戦うので、ずっしりかつスピーディ。話のテンポも(必要以上に)速い。
アスペクト比のせいか肩パッドのせいか、ウェズリーまでドッシリ。




マイノリティの描写
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

3.4

教わったことを教える。
居なくなった後に残るもの。
もじ。
癖。

足音が良い映画。
人が動いた音。そこに居た音。
タイトル場面、一家団欒のリアリティときたら!

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.6

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誰かにとって妥協できない部分は妥協してはいけない部分であり、それを侵すようにしむけるものには暴力を持ってでも抵抗すべき(すべきだった)という力強いメッセージ。
繰り返し掲げられる「正しさ」はもしかする
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ゴジラの逆襲(1955年製作の映画)

3.4

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灯火管制からの大爆発の流れが良い。好き。
航空隊の面々が最近見た悪役ズだったのでビビった。

特攻チックな封じ込めは気に食わんけど、「オキシジェンデストロイアーのない世界」として最高だった。『シン・ゴ
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火宅 能「求塚」より(1979年製作の映画)

3.8

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仏の力とは

家の近くなので妙な気持ち。火宅におります。

道成寺(1976年製作の映画)

4.0

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火と影。珍奇な女。息遣い。絶望し走り、脱げ落ちる衣。傷ついた面と足。石畳に滴る血。

詩人の生涯(1974年製作の映画)

3.9

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文字が上半分なのは受話器と合わせるためか。加えてジャケツ!の声がより力を持つ。

雪。解けるのか、雪。

(1972年製作の映画)

3.8

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細かやかな所作と山を登る際の割り切った動きの使い分け

これまでの人生はなんだったのか?というむなしさ

花折り(1968年製作の映画)

3.9

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小坊主の頭の照り。
聖も俗。
レイヤーわけの動きが楽しい。

独立愚連隊西へ(1960年製作の映画)

3.2

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佐藤允・中谷一郎が相変わらず良い。
フランキー堺の粋な佐官も。

ただ『独立愚連隊』の方が好き

ビーズゲーム(1977年製作の映画)

3.5

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食って食われて取り込んで
猿になりヒトになってからの転がり落ちるようなスピードと原子力付近の立体的な動きが良い。