Nakanishiさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

Nakanishi

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ピアニスト(2001年製作の映画)

4.3

上品と下品の対比が変態性に拍車をかけます。ベルトリッチにも似たサイコパス的な倒錯は常軌を逸しており、「愛、アムール」の監督と同一人物とは思えません…と言いたいところですが、わりと純愛ではあると思います>>続きを読む

ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

3.5

夏帆が好きならプロモーションビデオとしていい映像ですが、映画として観ると物足りなさはあります。

わりと漫画チックなキャラクターとストーリー展開で、劇中の夏帆たちみたいな人は会ったことはないけどいるん
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五星戦隊ダイレンジャー(1993年製作の映画)

3.8

TV版より映像が綺麗。そして戦闘シーンもキレがあってよい。最後の馬跳びが良かった。

四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.5

心理描写を映像で丁寧に表現しています。「わたしは光をにぎっている」でも感じましたが、中川監督は技術があるので平坦ではない映画を撮ったらどんな風になるのか気になります。が、この手の淡々とした映画が得意な>>続きを読む

ファニーゲーム(1997年製作の映画)

4.1

容赦のない狂気。画面外の出来事を鑑賞者に想像させる手法がふんだんに使われてるわけですが、それは「想像通り」のことが行われています。ところが、画面内の出来事やストーリー展開は、こちらの想像(予想)よりも>>続きを読む

屋根裏の巳已己(2020年製作の映画)

3.4

奇妙な映画。

色白なのに何故か健康的に見える巳已己。終始不気味なのに魅力的に映るのは、妄想が作り出した都合の良い(でも取り留めのない)存在だから?

前半はホラーっぽくて、何か起きそうで何も起きない
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蛋ヶ岳学会事件(2020年製作の映画)

3.4

イレイザーヘッド。気持ち悪いのに引き込まれる映像はデヴィッド・リンチ直系。

病院の清潔感と自宅の雑多な感じが良い対比。でもどちらも陰鬱で不穏な空気が流れており、絶妙な雰囲気でした。

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.3

なぜか「天井桟敷の人々」を思い出しました。笑えるけど悲しい。引き込まれる演出や個性的な登場人物。好き・嫌い、面白い・つまらない、というベクトルでの判断が難しい映画でした。大きなスクリーンで観れてよかっ>>続きを読む

冒険者たち(1967年製作の映画)

4.6

悲しく美しいストーリー。レティシアが沈むシーンは悲しみと美しさ、双方に胸を打たれ思わず涙を流してしまいました。

映像も綺麗で、海を中心とした景色は圧巻。そしてフランスの国旗の赤・白・青がモチーフとし
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

4.2

ストックホルム症候群を見事に描いた名作。もう何度も観ています。

同性愛やアッティカ刑務所の暴動など、本編と直接的には関係ないテーマにも焦点が当てられており、アルパチーノがお札をばら撒くシーンも色々と
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Red(2020年製作の映画)

3.9

かわいい夏帆がかわいそうな話。

夫と姑の描き方は安い感じがあります。ストーリーや台詞なども全体的に軽めですが、街灯の当たり具合などは凝っています。カメラのブレは気になるものの映像としては好きでした。
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海街diary(2015年製作の映画)

4.0

序盤の3姉妹の食卓のシーンが綺麗。フード理論的な演出ではありますが、3人のキャラクターが一瞬でわかります。ぬーっとゆっくり動くカメラワークも自分好みで大満足でした。

映画よりテレビドラマの俳優として
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スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

4.3

初めて見たのは14年前。高校のクラスではなぜかツェッペリンやパープルなどのハードロックが流行っており「この映画を見てないやつはヤバい」という雰囲気すらありました。クラスメイトにDVDを貸してもらって見>>続きを読む

きばいやんせ!私(2019年製作の映画)

3.9

この手のコメディ要素を取り入れたドラマはあまり見ないのですが、妙に引き込まれました。

現在の自分を見失ったとき、過去の自分を振り返って軌道修正をするのが人間だと思いますが、台詞ではなく映像や演出で表
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blue(2001年製作の映画)

4.4

市川実日子と小西真奈美は制服を着るには違和感があります。2人とも今も見た目が変わらないのでより一層そう思わせるのですが、若い頃に顔の成長が止まってしまった人って知人にもいたりしますよね。クラスに1人は>>続きを読む

青春墓場(2021年製作の映画)

5.0

「クズとブスとゲス」「ろくでなし」に比べてロジカルに作られている印象を受けました。伏線の回収や暗喩が多く、前2作のキレのある雰囲気とは若干異なる作風になっています。

キレや勢いは「クズとブスとゲス」
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ときめきに死す(1984年製作の映画)

5.0

冒頭のピンボールでノックアウト。

とにかく構図がいい。そして長回しも多め。

80年代の映像の質感とよくわからないけど妙に引き込まれるストーリーがまるで夢の中にいるようでした。メインテーマのBGMも
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ひとよ(2019年製作の映画)

4.3

劇場公開時以来、2度目の鑑賞。

ドンパチ系じゃない白石和彌の到達点。人間の人間らしさに焦点を当てた名作です。

地方都市のしょっぱいスナックのねーちゃんを見事に演じた松岡茉優に乾杯。半分は演技じゃな
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ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

3.6

ドニラヴァン9変化!
初めは意味がわからないんですが、「ああ、映画ってこうやって撮ってんのね」ということがわかると興味深く見ることができます。 そしてドニラヴァンは相変わらず奇妙な体つきしてます。顔の
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ろくでなし(2017年製作の映画)

4.4

2年ぶり3回目の鑑賞。

大西信満と渋川清彦がかわいい。大和田獏は狂っていて見応えがあります。そして遠藤祐美が本当に美人!キャストが世界観とマッチしてます!

奥田庸介が得意とする、怖い人たちの人間味
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マザーウォーター(2010年製作の映画)

3.7

定期的に観たくなる映画。毎年秋になると観たり観なかったり。今年は観ました。

個人的な好みとは別に、かもめ食堂シリーズの中では最高傑作だと思っています。「プール」の淡々とした映像は受け手によっては少々
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.6

2年ぶり2回目の鑑賞。

テルマがレイプされかけるまでは結構ヌルいんですが、それ以降は女性版ニューシネマ!展開は60年代後半のニオイがプンプンするんですが、しっかり90年代風になっています。王道のクラ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

2.0

※極めて個人的な感想です。

かつて1番好きなアニメーションだったことがあるエヴァ。

自分が変わってしまったことを痛感。知識や経験は感性を鈍らせます。

TVシリーズと旧劇場版は意味がわからないのに
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彼女について私が知っている二、三の事柄(1966年製作の映画)

3.4

ゴダール印の赤青黄は健在。

都市化が進み人工物が増え「虚無」が蔓延る資本主義。その虚しさが生む団地妻の色気。先見の明があり過ぎてたまげました。

ゴダールの作品は政治的主張を感じることがしばしばあり
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台風クラブ(1985年製作の映画)

4.0

冒頭のバービーボーイズでノックアウト。

ワンカット長回し、横移動多めのカメラワークと不思議なアングル、印象的な構図、唐突な場面転換…技法てんこ盛り!

思春期は知識と好奇心のバランスがまだ未熟で、そ
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.2

映像の質感、光の当たり方、発光の具合が最高。

暖色と寒色のライトが非常に効果的に使われており、おそらく街灯をわざわざ交換してると思うんですが、その完璧主義的な変態具合にキューブリックを感じました。フ
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.3

劇場公開時に観て以来2年ぶりに鑑賞。公開当時、自分も含めた冴えない人たち(主に男性の友人)はこぞって大絶賛。みんな口々に「勇気をもらった」と言っていましたが自分としては「女の子のためにあんなに本気で生>>続きを読む