nakatsugiさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.8

ロマンポルノ・ピンク映画独特のエロさを久々に味わって、これは今や貴重なジャンルだということを再認識。ストーリーがあるエロ(エロがあるストーリーではない)の匠の技、その正しき継承。北村優衣は城定監督に引>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.8

最悪、というより今どきの普通のダメ人間です。ダメ、の報酬は自由。こういう人(特に女性)が増えるとこの社会にもっと余裕が生まれるよなあ。

こちらあみ子(2022年製作の映画)

3.8

主役の大沢一菜ちゃんをよく見つけ出したなと思う。瞬間的にあみ子はこの子しかない、と思ったんじゃないかな。

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.0

南北分断、政治問題でありながらアクションエンターテイメントでもありサスペンスもありのてんこ盛りであっという間の面白さ。ただ終わってみて、これって実話の範囲なの?映画化なら脚色万歳ってこと?とちょっと首>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.9

吉田恵輔監督は映画界の一条流がんこラーメン(悪魔)で間違いない。ものすごいしょっぱさが故に素材一つ一つの味わいがキャラ立ちしてくる。くせになってヤバい。

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.9

老害という言葉の裏返しにPLAN75はある。多面的で極めてリアルなテーマなので近未来フィクション的な顔つきをせず、現在進行形の高齢者の気持ちに寄り添った演出に監督の確かさを見た。それだけにラストがあま>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

内容とは別に。是枝監督の世界進出第一弾の「真実」が消化不良だったので、是枝色と韓国映画色(特にソン・ガンホとCJ)、さてどっちが色濃く出るのかバラバラかという興味は、見事に交じり合い昇華されているとい>>続きを読む

東京2020オリンピック SIDE:B(2022年製作の映画)

3.8

バックヤードの記録。編集の割り振りは当時の状況に照らして割と公平な扱い。SIDE_Aよりアップが効いているのは、40歳過ぎた人間は中身が顔つきや口先に表れているから。中でもバッハVSデモ女性、野村萬斎>>続きを読む

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.0

最後までなんにも起こってない。でも本当は奇跡が起こっている。誰もがそんな勇気をもらえる映画です。「せめて」これだけは観てほしい。宮本信子さんらしさも良く、芦田愛菜さんは永遠の非リア高校生。

ぼくの歌が聴こえたら(2020年製作の映画)

3.2

しまった…アイドル映画だった。途中からつくりがおかしいと思い始めたが後の祭り。前情報見ずに行くとこういうこともある。

東京2020オリンピック SIDE:A(2022年製作の映画)

3.8

敢闘賞。クルーを何班も動かした中での膨大な素材をよくまとめたと思う。エディターの苦労がしのばれる。競技の記録ではなく素の人間の記録人生の記録であろう意図は貫かれていた。河瀬流「アップショットで分かれよ>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

圧倒的圧倒的圧倒的。36年間寝かせただけのことある。IMAXが何のためにあるのかようやく納得。退官間際のマーヴェリック、組織の片隅に追われるおじさんの同世代感もよく練られてる。

二つの光(2017年製作の映画)

4.6

サムスン電子のいわばブランデッドムービー、かつ短編なのに、わざわざ日本でスクリーン上映するだけの価値があることが観ればわかる。予算もそんなにかけてない上、あちこち上手くて溜息が出る。個人的に今年一番か>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.9

原作がしっかりしているからなのだろうか、アニメに限らずこの時代のプロのものづくり全てに共通する葛藤のリアルが物語の真ん中に据えられている安定感。
新人の女性監督ならではの、おじさんたちがそれとなくサポ
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

庵野色はもちろんとして、高度成長期の少年の夢とドキドキと疑問がこれでもかと詰まってます。オマージュ的かつメタ的に作られてるので、初見に近い人は傍観するしかなく粗ばかり気になるかもしれません。

流浪の月(2022年製作の映画)

4.2

全体に渡って陰影のある映像と微かなニュアンスを丁寧に拾い上げる演出によって、ストーリーの奥底を貫く得体のしれない怯えが迫ってくる。登場人物それぞれの生ききづらさの理由は明示されないが、社会常識とマイノ>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

4.0

描くのはパリの今の若者なんだけど、テーマは普遍的でつくりが手練の技。「偶然と想像」をちょっと思い出した。

アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

4.2

part1:冒頭以外寝てても良い。
part2:ビアスの「悪魔の辞典」風。ブラックユーモアとアイロニーが好き。
part3:圧巻!「十二人の怒れる男」のゲス版というかSNSの玉石混交の名言&罵詈雑言を
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とんび(2022年製作の映画)

3.9

重松原作につき涙は必至。特筆すべきは昭和後期を再現する美術、衣装、小道具の細かいとこまでのこだわりが過去1番だったかも。すごかった。

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.8

音声とドキュメントミックスにフォーカスするためにモノクロをチョイスしたんだろうなあ。子どもとオトナの関係は千差万別だけど。

余命10年(2022年製作の映画)

3.8

主人公の生き方で描くのか恋愛として描くのか、どっちつかずの印象。ポイントポイントではお約束的に泣けるけど、大きく揺さぶられる感じではなかったかな。季節ごとの映像へのこだわりは敢闘賞。

ベルファスト(2021年製作の映画)

3.9

夫婦のダンスシーン良かった。こういう映画にこういうシーン入れるセンスが素敵。

アンビュランス(2022年製作の映画)

3.8

途中ダレるし突っ込みドコ満載だけど、ともかくやり切る!というマイケルベイの尊さを思い知る。

猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.8

中盤まで薄味でどうかと思ってだけど、4人芝居シーンで持ち直した。映画的にはカンタが主演ニャン優賞決定〜。

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.7

ツボを押さえた見せ場、リッチな画づくり。本格ミステリーの映像化はこうでなくちゃ。

愛なのに(2021年製作の映画)

4.0

恋愛のひだひだ模様と、セックスの有無を言わせぬ説得力と、普通どっちかに軸足を置いた足し算になりそうなところを、今泉✕城定の掛け算は見事に成功を収めて着地している。こんなにうまくいく共同作業は奇跡的。さ>>続きを読む

親密な他人(2021年製作の映画)

3.6

黒沢あすかという大人の役者の魅力と力量を引き出した。それに比べて本は食い足りない。もう少し掘り下げて大人視点の深味を熟成させられなかったのかな。