こなごなさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

こなごな

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マスター 先生が来る!(2021年製作の映画)

3.7

大将の新作が日本で広く公開されることに感激、主人公はnotマフィア設定のほうが好みで期待も、これまでの路線と設定や組み方が少し違ってて、あれっと思うところもあれど全般的に楽しめた、でも大将作品のおすす>>続きを読む

桜桃の味(1997年製作の映画)

3.6

ラストが示すように傍観的な作りで観る側で印象に差か、主人公は自殺を止めてくれる誰かを探したんだろう、本当に自殺したかったらさっさと一人で死ぬし、他人との接触をあんなに求めないと思うなど、絶望済の自分は>>続きを読む

独裁者(1940年製作の映画)

3.6

きちんと観たのは実は初めて、あの時代にこの脚本と演出は攻めたなんてもんじゃないし、敬服しすぎても足りないレベル、主人公と将校の助け合いはせめてもの救いに感じた、コント部分はくどいし最後の演説は今の自分>>続きを読む

ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.1

料理ものが好きという安直な理由で観に行ったら、スプラッタ苦手派は目を覆う場面が多かった、理想に燃えた完璧主義のシェフが行き着く悲劇で、客の選定理由の幅広さ?が闇具合を出してたしタコスの演出が最高、ただ>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.8

上映前舞台挨拶中継付鑑賞、主人公は当て書きでさすがのはまり役、この監督の間合いは好みも恋愛脳ぶりは合わずが多かったが、今作は主人公が元来恋愛感情を持たないクィア(アロマンティック)としてかなりリアルに>>続きを読む

未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)

3.1

4Kリマスター時に2Kで初見、未来人類真理系SFの先駆けっぽいしテーマ的には大好物なのだが、映像ではなく展開その他になんとなく古さを感じてしまい、観る前の期待を若干下回った申し訳ございません、しかしい>>続きを読む

ソウル・オブ・ワイン(2019年製作の映画)

3.3

ワイン全然詳しくないけど、作ってる人たちがあんなにうきうきうれしそうなのを観てるだけでこんなに楽しい映画なのは拾い物感あり、ラストの日本人2人のパートはもともと入ってた部分なのか(日本上映だけであって>>続きを読む

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

序盤からJ.ピールとかA.アスターなどをごちゃ混ぜにしたような既視感が続いて正直長く感じ、終盤でからくりが見えた段階でやっとメッセージを受け取れる、現実で亭主関白な家庭が手に入らない人たちの野望救済?>>続きを読む

響け!情熱のムリダンガム(2018年製作の映画)

3.7

インド映画なのに2時間とコンパクトだが、ムリダンガムの演奏はもちろん、ストーカー傾向?主人公のサクセスストーリーと王道で、ダンス3曲、民族、文化やカースト問題まで織り込んだ社会派エンタメの秀作、個人的>>続きを読む

裸のムラ(2022年製作の映画)

2.3

前作の衝撃同等を期待したが下回った、県政と多様な人々をつなげて保守的社会への問題提起をしたかったのだろうが、1時間ものテレビ番組2本を再構成して2時間にしたらしく、人々部分は石川県のみに限らないところ>>続きを読む

黒い牡牛(1956年製作の映画)

4.0

12Mで初見、原案者の話は観たあとに知った、とにかくいろいろガバガバでありえないでしょの連続なんだけど闘牛ルール勉強になるし最後丸く収まりよかったとなる強い一本だった、オープニングとラストの絵を見たら>>続きを読む

ライムライト(1952年製作の映画)

3.9

スクリーンでは初見、子供の頃に見た断片的な記憶しかなく細かいところは忘れていたが、改めて観て完成度が高く名作と言われるのはわかる、ただ今の自分には人生の美しさをこれでもかと語られてきつかったし、終盤の>>続きを読む

ヒューマン・ボイス(2020年製作の映画)

2.9

戯曲原作翻案の30分弱で、失恋でメンヘラ化したティルダ様が主に電話で別れた相手に切れ散らかすのをえんえんと見ることになる、恋愛でこんなに全部を失った感を持ったことがないのでポカンとしながら観てしまった>>続きを読む

パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

3.2

トレイラーで設定ネタバレ済の2人の母親の関係を、スペイン内戦の歴史の断片ではさんだ構成で、それぞれで1本作れるんじゃレベルでいろいろ要素を詰め込みすぎだったが、きっと人にはそれぞれのルーツがありそれを>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

1.7

THX鑑賞、前2作も合わずだが今回が3作中いちばん響かず、この監督らしさが薄く「あの大家」への意識など一般受け狙い感が目立った、でもやっぱり肝となる設定要素や人物の取り方、背景の作りは3作とも同じで、>>続きを読む

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.3

舞台挨拶付き鑑賞、トレイラーを見て期待してた料理は思ったよりシーンが少なかったけど、出てくる素朴な品々には大満足、景色や監督の「妄想」含みの話のペースも良かったけど、エンディングの歌の唐突フェードアウ>>続きを読む

ディア・ハンター(1978年製作の映画)

4.4

AM10初見、公開時は賛否両論だったらしいが、至極まっとうなベトナム反戦映画だった、序盤1時間ののどかな展開がすべて後々の裏付けになってくる構成で、移民、ふるさとなど複層的な「home」の意味も深い、>>続きを読む

グッド・ナース(2022年製作の映画)

3.4

実話ベースだがドキュメンタリーではないと言いつつ、実際の動機ややったことの詳細はわからないまま終わってしまうので、見終わったあと気持ちの遣り場に困ってしまった、とはいえ犯人以外に病院側の対応のまずさと>>続きを読む

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.7

リメイク版で初見、いやしんどかった、英雄のいない戦争映画はかなり見るようになっていると思うけど、そのなかでも「犬死に」感と言っていいのか、語弊があるとは思うが、でもこの言葉が真っ先に浮かんだ、ラストの>>続きを読む

復讐は私にまかせて(2021年製作の映画)

3.2

正直前半は冗長で話の筋が取りづらく眠気とたたかうレベルだったが、「ある派手な色の組み合わせ」の人物が出てきてようやく話が動き出し、2人の背景も見えてきて悲しい展開と結末にはなんとも言えない気持ちに、た>>続きを読む

人生は二度とない(2011年製作の映画)

3.5

主演推し向けに満額回答なファンサービスロードムービーだった、正直序盤は退屈だったが、徐々に見どころが増えていった感じ、終盤の一人の「叫び」からのエンドロールはややずっこけたが、あれは大人になれって結論>>続きを読む

レイジング・ブル(1980年製作の映画)

2.5

AM10で初見(解説なし)、伝説のデ・ニーロの役作りの凄まじさと、あのテーマ曲を箱で体験できたことは素晴らしかった、ただストーリーはボクシングや古い男性像が守備範囲外な自分的にどうにも入り込めず、実話>>続きを読む

アムステルダム(2022年製作の映画)

2.0

豪華俳優陣のキャスティングはすごいが、それゆえにかカッコよくスタイリッシュに撮り過ぎな感じが先に出てしまい、肝心の事実ベースという話が入ってきづらく、2時間半という長さもあいまって正直退屈してしまった>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

マンネリになりがちなタイムループものだけど、1週間という設定が斬新で面白かったし、まさかの「真の原因」そのものに泣ける仕掛けがあるとは思わなかった、ただ真の「原因」としての設定というか流れが突拍子すぎ>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

2.9

タイトルどおりとしか言いようがない、倫理観のかけらもない展開の連続なダークもいいとこの笑っちゃいかんコメディ、こういうテーマをこんなに直球で嫌味なく作れるフランス映画という文化に改めて恐れ入った、なお>>続きを読む

暴力脱獄(1967年製作の映画)

2.9

TCact2で初見、脱獄ものだが大脱走やショーシャンクみたいに冤罪のような状況ではなかったのでおやっと思って始まり、とはいえ前半の所内での人間関係構築の様子は面白かった、後半はあるきっかけでタイトル通>>続きを読む

明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

2.6

TCact2で初見、あまりに有名なアメリカン・ニューシネマの名作という認識で鑑賞も、個人的にボニー&クライドやテルマ&ルイーズのような犯罪犯しちゃったスタイリッシュバディの逃走劇ロードムービーが響いた>>続きを読む

ハスラー(1961年製作の映画)

2.5

TCact2で初見、とにかくビリヤードとポール・ニューマンがかっこいいらしいという事前情報のみで鑑賞も、主人公キャラの虚勢の張り方と折れどころのバランスが自分には合わずイライラしてしまった、ただああい>>続きを読む

熱いトタン屋根の猫(1958年製作の映画)

3.2

TCact2で初見、戯曲原作でしかもラストは原作と変えているとの断片知識だけで鑑賞、ゲイの友人同士とそのうちの片方の嫁がメインで、最後に旦那がバイ的な対応を決意するのに違和感の声があるというが自分はそ>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

3.1

初日舞台挨拶つき鑑賞、アクション満載ダンスばっちりケレン味たっぷり見どころ十分のラージャマウリ節全開で、エンタメに全て振り切っていて素晴らしい、ただテーマは英国植民地時代と重く、フィクションだが史実が>>続きを読む

耳をすませば(2022年製作の映画)

2.9

原作既読ジブリアニメ鑑賞済、アニメの要素を重要パーツに入れつつも距離を取り、原作を10年引き伸ばした感じのストーリーで、ジブリ版で「カントリーロード」が示すような話の芯の強さはなく、ふんわり主人公がし>>続きを読む

バビ・ヤール(2021年製作の映画)

3.0

恥ずかしながらこの事実は知らず、せっかくの機会と思い鑑賞、事象としてものすごく重いし、特に終盤の生存者の証言に言葉を失うが、自分がこれまで観たこの監督の作品のなかでは良く言えば王道、率直に言えば平凡な>>続きを読む

スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

1.5

史実は別に、作り手の真の意図を自分は図りかねたし、映画として単純につまらなかった、主人公がこの状況から始まる経緯などが全部省かれるが、フィクションといいつつ作品自体が示さない事実前提に観る側の先入観に>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.7

長編は封切り時に箱鑑賞済、おそらく日常的によくある事件を起点に「それは思ってもやってはあかん」ことを実際にやってしまう話で、ひねりはないがその分直球で来る、この短編は長編の構想がありその制作資金のため>>続きを読む

愛する人に伝える言葉(2021年製作の映画)

4.2

余命わずかの若い癌患者と主治医の2本軸で、主治医の対応に感嘆すると同時に、踏み込みすぎた女医との対比に示唆が、そして無神経な母親との過去のわだかまりが解消できないままな主人公の、死を覚悟してからの母親>>続きを読む

PIG ピッグ(2021年製作の映画)

4.1

これは面白かった、主人公が盗まれた1匹のブタを探し回るだけなのに、こんなに行間の深い作品すごい、章でしっかり完結し次へつながっていく3部分けもわかりやすく効果的だった、終盤の「料理をして食べさせた」と>>続きを読む