GENOKENさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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シニアイヤー(2022年製作の映画)

3.5

20年間の昏睡状態から目覚めたヒロインが、高校最後の1年をやり直す!そんな既視感ある展開ながら、スマホもガガ様も知らないブリトニー&アヴリル世代のジェネレーションギャップが小ネタとして味を出し、とにか>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.7

「男か女かは、どっちでもいい」からはじまり、好きに勝るものなし!この一点だけで作られた愛すべき作品。”さかなクン”役に”のん”というキャスティングはかなりトリッキーなチョイスに思えたが、実際に作品を見>>続きを読む

オールド・ナイブス(2022年製作の映画)

2.7

序盤は本格的なスパイ映画かと思いきや、淡い恋愛がメインの雰囲気重視の作品。一応、サスペンス調でもあるが謎が解けても爽快さは微塵も無い。そもそも、私情を挟んではいけないCIAエージェントのはずが、職場恋>>続きを読む

カーター(2022年製作の映画)

3.5

思わず笑ってしまうくらい凄いの一言。爆走するバイクだけでなく、列車やヘリまで使ったアクションシークエンスにおいて、ほぼワンカットで続く「何だコレ!?」カットのつるべ打ち。韓国バイオレンス映画特有の容赦>>続きを読む

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

3.7

すべてのピクサー映画同様、老若男女問わず共感できる傑作。宇宙飛行シーンをはじめとする縦横無尽のスペクタクルはクリアなアニメーション映像の効果もあり臨場感たっぷり。自分の失敗とどう向き合うのか、今をどう>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.2

伊坂幸太郎の原作を、そのまま日本を舞台にして再現。出てくるキャラの設定が忠実ながら、映像のスピードとリズム感、強烈な色彩、肉弾激突のインパクトとリーチ監督の得意技が炸裂。ポストタランティーノというべき>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.0

久しぶりに”何だか分からないけど、とにかく凄いモノを見た。構成自体が独特で、見ながら「これはどういう関係が?」と思わせるのが、なんともうまい。社会派ホラーのイメージが強いジョーダン・ピール監督が、見事>>続きを読む

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.3

1986年の小学5年男子2人の夏休みの思い出。まさに“日本版『スタンド・バイ・ミー』。監督自身の少年時代をモデルにしたストーリーは、甘酸っぱさとほろ苦さの中に少年たちの友情と成長を丹念に描き込み、素朴>>続きを読む

その瞳に映るのは(2021年製作の映画)

4.3

戦争が罪のない庶民に牙をむき実際に起きた痛ましい出来事を題材にしている想像を上回る悲惨な話。カタルゴ作戦の認知度が低いのは西側の過失だからなのか。子供たちは数分前まで無邪気に劇の練習をしていたのが一転>>続きを読む

ザ・バブル(2022年製作の映画)

3.2

パンデミックの中で隔離をキープしながら大作撮影のすったもんだを描いたコメディ。TikTokの異様な影響力、セレブなプロデューサーの絶対権力、映画会社社長は中国人など今時ハリウッドの自虐的小ネタがてんこ>>続きを読む

プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

4.0

何度も地球を訪れてきたプレデターが300年前のアメリカ先住民の戦士と遭遇したらを描く叙事詩的作品。「狩るか狩られるか」のサバイバルに特化したシンプルなストーリー構成の良さと、森や沼などバックの自然も過>>続きを読む

友情にSOS(2022年製作の映画)

3.8

黒人の家に酔っ払った白人の女の子が倒れている。それだけの事なのに緊迫感があり映画として成り立つ。差別意識に対する個人の感覚や経験の違いというものを周到に練られた脚本でひとつの物語に、これほど多くの側面>>続きを読む

夜叉 容赦なき工作戦(2022年製作の映画)

3.0

世界一スパイの多い都市で、とある機密情報を巡って韓国・日本・北朝鮮のスパイが血で血を洗う抗争を繰り広げる。仲間のために命をもいとわない義理人情も垣間見えるが基本ドタバタ劇で緊張感はイマイチ。ソル・ギョ>>続きを読む

ムーンフォール(2021年製作の映画)

2.3

月が地球に落ちてくる!地球滅亡危機の特大パニック映画という、エメリッヒ監督の名人芸、いまだ衰えず。スケール過剰の大災害シーン、メインキャラとその家族をピンポイントにしたサバイバルなど絵づくりのハッタリ>>続きを読む

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

3.8

統合失調症という病気は名前を聞いたことがあるくらい。明るくポップな雰囲気もあるが酷い幻覚、幻聴など周囲に理解されにくい非常に難しい病気。家族や友人の協力無くして生きていくのは困難らしいが主人公の見えて>>続きを読む

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

2.8

シリーズ最長の上映時間になっているが、今回掲げている「共存」というテーマに関しては大風呂敷を広げすぎた印象が強く、とにかく消化不良。ストーリーそのものは予定調和で凡庸と言わざるを得ないものの、日常風景>>続きを読む

グレイマン(2022年製作の映画)

3.9

ネトフリ最大級の予算をブチ込み「カタルシスなんて関係ねぇ」と言わんばかりな斬新なカメラワークで魅せるアクション・シークエンスの畳みかけに圧倒されるのみ!ただアクション以外では妙にセリフが多く、説明的印>>続きを読む

モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.8

ソマリア内戦という極めて政治的な題材をここまで面白く描いていいのかと不安になるほど面白い。ソマリア側の扱いはさすがにどうかと思うが、緊張の合間合間に笑いを散らす巧みな緩急とカーチェイスの場面は罪深いほ>>続きを読む

HUSTLE ハッスル(2022年製作の映画)

3.9

NBAの大ファンであるアダム・サンドラーが、NBAの現役スターを総動員させただけあり、バスケットボールのシーンはリアリティたっぷり。ある程度結末の予測はつくものの、特訓シーンなどテンポのよい編集で積み>>続きを読む

ファイアー・アイランド(2022年製作の映画)

3.9

ゲイコミュニティに置き換えたジェーン・オ ースティンの最高傑作の小説『高慢と偏見』。陽気で能天気なバカンス・ムービーの実態は、ゲイコミュニティの中にもある人種や階層、容姿によるヒエラルキーを曝け出し>>続きを読む

X エックス(2022年製作の映画)

4.4

A24初の三部作で予定されている確信犯的なB級映画。撮り方を色々と工夫し、若者のいかがわしい欲望など木っ端微塵にする老婆の妄執と70年代ホラーへのオマージュもふんだんに盛り込まれ、お腹いっぱい。70年>>続きを読む

女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

3.6

オートアサシノフィリア(自己暗殺性愛)という一種の性的倒錯を題材にしたミステリー。究極のナルシシズムと自己破壊衝動との表裏一体感をしなやかに体現する田中圭のサイコパス演技で魅せる。変態と呼ばれそうな性>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.5

勢いが止まらない城定秀夫監督作だけに、カルトもエロもバイオレンスと抜かりない。悟りを得るためにストイックな合宿生活を送っている男2人に女1人。当然、男2人はいま目の前にある欲望の対象に翻弄されていく。>>続きを読む

呪詛(2022年製作の映画)

3.4

粘着質のある怨念や呪いの類、我が子をその呪いから守ろうとする母が犠牲になるシチュエーションなどジャパニーズホラーから探る”呪い”の連鎖。不安定さが更に増す演出と血生臭い映像は確かに怖いが、時系列が頻繁>>続きを読む

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

4.0

冒頭こそシリアスだが、ソーが出てくるユーモアが随所に炸裂し始める。ソーのこれまでを軽やかにテンポよく振り返る冒頭で、記憶整理できてありがたい。設定だけ見れば、かなりシリアスな出来事もあり、いい話も泣け>>続きを読む

スパイダーヘッド(2022年製作の映画)

3.0

孤島の刑務所が舞台。体内に直接ドラッグが分泌される治験に参加する受刑者たちが徐々に異変に気づいていくサスペンススリラー。クリヘムVSマイルズ=テラーの共演だけが唯一の見所。ポップな音楽を入れて独特のト>>続きを読む

恋人を取り戻すには(2022年製作の映画)

4.5

フラれた者同士の男女が恋人を取り戻すためにバカげた計画を実行するロマンティック・コメディ。主人公たちに必要な成長を促す展開として、何か新しいことにチャレンジしてより良い自分を発見する展開が面白い。ジャ>>続きを読む

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.7

いつまでも聴き続けたいLPレコードのような映画。全体的にどこか非現実に感じたりもするが、「全力で走る」など主人公たちの肉体性が映画のエネルギーとなって物語の芯に引っ張り込んでいき、映画的純度の高さに悶>>続きを読む

地獄の花園(2021年製作の映画)

3.6

ヤンキーOLたちの抗争。「OL」ということばに付随する女性蔑視的な時代錯誤を凌駕する、大義名分なしの潔さ。番長級から番長を支えるチンピラOLまで、前へ前へ出ようとする女優たちの熱気の凄さ。その役名とな>>続きを読む

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.4

噴出される血飛沫の量とスプラッター指数が恐ろしく高い。人体破壊の描写も痛々しい。新型コロナを連想させる、感染発生初期の恐怖も生々しいが、ストーリー自体はゾンビ映画に代表される感染パニックものの王道で、>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.2

30歳にもなったというのに、キャリアでも、恋愛でも、人生においても自分が何をしたいのかわからない。ふらふらして欠点のあるヒロインが自らの幸福を追い求めて猪突猛進していくのがリアル。たった一度だけの人生>>続きを読む

ホワイト・ホット アバクロンビー&フィッチの盛衰(2022年製作の映画)

3.5

日本でも一時期大ブームを巻き起こしたファッションブランド「アバクロンビー&フィンチ」。社員に対する人種差別や、創始者のスキャンダル、白人をターゲットにした商品そのものの排他性が、時代の感覚からズレてい>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

4.3

バス・ラーマン監督が繰り出してくる圧倒的な熱量の波に翻弄されるばかりの魅惑の2時間39分。時代性もあってか極彩色のセンスとの相性も良くゴージャスな映像の波は興奮する。オースティン・バトラーの熱唱はめま>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.0

多様な「家族」を描いてきた是枝監督。良い人と悪い人の中間にいるような人たちばかりが登場して、何とも言えない可笑しさを醸し出し、誰も血がつながっていないのに家族になっていく様が、韓国映画といえども是枝監>>続きを読む

バーズ・オブ・パラダイス(2021年製作の映画)

2.9

バレエ学校に通う学生たちの描写に関してはある程度のリアリティを追求。バレエ業界のドロドロした裏側を描く。そのためか、肝心のバレエシーンが少なくケイトの嫉妬がメインで描かれており、画面も暗くて華やかさが>>続きを読む

ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.5

ハリウッド映画のやや“過去の遺物”的なノリを、いい意味で恥ずかしげもなく突進するところが爽快な一作。エゴを捨てておバカなシーンを徹底的におバカにやるS・ブロックとC・テイタムが、終始笑わせてくれる。下>>続きを読む