よく分からない。
大して難解な内容ではないのに、何だかよく分からない。
少女達の繊細さとか儚さとかを表現したいんだろうけど、それがうまく表現されているのかどうか、おじさんにはもう分からない。
こん>>続きを読む
いかにもトランプを支持してそうな、保守的労働者層のアメリカ人。
そんなタイプが履きそうなジーンズを見事に野暮ったく履きこなして、異国の地マルセイユで奮闘するマットデイモンの姿に、すっかり死語化した">>続きを読む
駄目すぎないダメ人間の目線から見えてくる人間賛歌。
決して立派な大人にならないであろうピートの主観で観る世界は、みんなほんのり暖かく、全てがほんのり緩いのでした。
洋画も邦画もボクシング関連の映画にハズレなし、という個人的定説はこの映画でも更新されました。
ギレンホールのバキバキな肉体と、奥さんのビッチ感溢れる格好がやたら相性よく見えていたので、前半で奥さんが>>続きを読む
バットマンの語り直しなんて、ノーラン版のを決定稿にしてそっとしとけばいいのに、と観る前は思ったりしてました。
でも更に暗く黒く深化した今回のバットマンを観て、なるほどこのヒーローのダークさは、定期的>>続きを読む
実はシンプルな物語を複雑に語る技術。
またはスターウォーズ風を文学的に語る技術。
そんな技術先行の長尺が眠気を誘うけど、その眠気を乗り越えた向こう側にあったのは次回作への期待感でした。
まだまだ始ま>>続きを読む
"火星探査ロボット"という、極めて人工的なプロジェクトのコアな部分に、極めて人間的な想いと願いが詰まっていた事を知れました。
今まで物や機械を“このコ”などと擬人化することに抵抗を感じていたけど、そ>>続きを読む
セカオワボーカルのサイコパス味が効いていました。
警察の無能さ(=脚本の甘さ)を思わずつっこみたくなる場面でも、そのサイコパス味がピリっと視聴中の頭を誤魔化してくれました。
安倍晋三銃撃前に撮られた宗教二世問題。
両親が新興宗教にハマっている気分を、結構リアルに疑似体験することが出来た。
宗教はよくてカルトは駄目。
でもその狭間は思った以上に大きなグラデーションになって>>続きを読む
昭和の片田舎、小学生のひと夏の冒険。
友達と二人乗りしてイルカを探しに行ったことはないのに、何故か懐かしい物語。
旅の途中で出会う在日のお姉さんお兄さんのカッコよさ。
ミカン農家のおっさんのツンデレ>>続きを読む
序盤から心地良い、肩の抜けたコメディ感。
現実味のないリアリティーラインも、何故かあまり気にならない軽やかさ。
そんなB級感に身を委ねながら、伏線回収なんてまったく期待しないで観ていただけに、ラスト>>続きを読む
一歩間違えたら中二病臭プンプンな事になりそうな不死身設定。
なのに割と深めな葛藤とか苦痛が相俟っていて、いい意味で裏切られました。
つっこみ所はあるのにつっこまなくてもいいや、と思わせるのは結構すご>>続きを読む
ビビットな色使い、拘りのインテリア、割と込み入った構成をスッと見せる編集力。そして何とも洒落たオチのつけ方。
淡々とした自伝なのに眠気に襲われなかったのは、そんな監督のセンスのおかげなのでしょう。>>続きを読む
50年代のアメリカといえば所謂アメリカンドリーム。誰もが豊かさを追い求め、消費文化を謳歌していた古き良き時代。
そんな無邪気な固定概念を、バチっと覆してくれました。
一見円満そうな家庭の裏側に潜む>>続きを読む
軽快というよりは、いい意味で軽薄なテンポ。
サラッと洗練された、いい意味で鼻につく会話劇。
本人は出ていなくとも、なんとも高純度なウッディアレン映画。
登場人物達が現実味のない金持ちだらけで、なん>>続きを読む
余命宣告を受けた後に見えてくる"生"の価値。或いは"死"の価値。
顔色の悪いジョニーデップの開き直った立ち振る舞いと台詞は、いざ自分が余命宣告された時の参考にしようと思った。
参考にメモった台詞:>>続きを読む
“賛否両論の超怪作”という前情報で大分覚悟を決めて観に行ったら、割とすんなりその変態性を受け入れることができた。
逆に言えば大分覚悟決めて観ないと、監督の暴走に置いて行かれると思われる。
なるほど確>>続きを読む
おもしろいのかおもしろくないのか、絶妙なバランスで判断がつかないまま、気が付けば二時間半経っていた。
社会風刺のメタファーが散りばめてある感はわかったけど、それぞれの意味を咀嚼しようとするうちに、気>>続きを読む
絶妙なタイミングで起こる、絶妙な気まずさ。
その気まずさが、リゾート地の浮足立つはずの空気感を、メランコリックに支配していく過程が堪りません。
実際自分の身に起こったら悲劇でしかないのに、それを観>>続きを読む
結局トカゲの部屋で何があったのか。
結局ダミアンはバルバラに何をしたのか。
あまり多くを語らず、行間を観客それぞれの妄想力に委ねるスタンスに、乗れるか乗れないかが多分肝。
バチっと決まった構図の中>>続きを読む
痛々しく小恥ずかしく、それでも眩しかった青春時代。
時代も場所もやっていた事も違うけど、無根拠に強がっていたあの頃に戻してくれるタイムマシンムービーでした。
一時間半もないのに、登場するキャラがそれ>>続きを読む
冴えない日常にブチ切れる暴走オジサン話、ではなく、冴えないオジサンかと思っていたら実は…話でした。
前者だと思って観始めたので裏切られた感があるけど、その裏切られた感も含めて楽しめる話でございました>>続きを読む
「ノスタルジーに騙されるな。すべて忘れろ」
トトが故郷を旅立つ時、アルフレードは彼にそう言っていました。
でもこの映画は、その騙されちゃいけないはずの“ノスタルジー”を、自ら全力で突き付けてくるんで>>続きを読む
全編を通してバッチリと決まった構図。
まるで戦後10年に撮影されたモノクロ写真集。
かつて日本に存在した“純朴さ”とか“人情味”とかが、そこかしこから立ち込めてくる。
まだ傷が癒えない側に立たされ>>続きを読む
認知症、健忘症を疑似体験できる、ある意味アトラクション映画。
記憶は断片的になって、自身の半径内の事実すら分からなくなってくる。
なのに自分の意識ははっきりとしているという自負が肥大化して、周りとの>>続きを読む
車工場の組み立てラインを模して、楽曲制作の工程に置き換えるという気づき。確かにはじめはそれが功を奏してヒットを放つ。
一時期は世界一の製造ラインにまでなったモータウンレコード。が、いつしか漂う行き詰>>続きを読む
こういうヒューマンドラマのメイン舞台を法廷にするあたりに、ある種のアメリカらしさを感じました。
7歳にしてはしっかりし過ぎた意見を述べるルーシー。
このあたりにも、ある種のアメリカらしさを感じました>>続きを読む
裏ではこんな事になっていたんだ~レベルが、2021東京オリンピックのゴタゴタとは比べものにならないレベル。
もしかしてまだ暴かれていないだけで、実は日本にもロシアと同じような闇が蔓延してるのかしら。>>続きを読む
働き方って結局何が正解なのでしょう。
労働者はどうなれば幸せになれるのでしょう。
アメリカ的、中国的、そして日本的。
改めて“お国柄”とか“文化の違い”ってやつを考えさせられました。
最後の戦線で手に持つのは、武器ではなくそれぞれの楽器。
若き軍楽隊の『聖者の行進』が、砲撃の轟音に負けじと鳴り続ける圧巻のエンディング。
戦争の生々しさとか虚しさとか、どこへもやり場のない色んな感情>>続きを読む
70年代当時の日本全国を、丹波哲郎と一緒に電車旅してる気分になれて、それが心地よかったりします。
丁寧な捜査報告シーンと、独特なフォントの進捗テロップ。
それが少々説明過多なのでは、と感じたりもし>>続きを読む
2人の逢引を覗き見しているかのようなアングルがよいです。
普通だったらドロ沼になるはずの不倫話が、大人の純愛に仕上がってました。
性的な描写は皆無なのに、垣間見える濃厚なエロティシズム。
BGMも相>>続きを読む
お洒落で非現実的な恋愛模様から、刹那的な道連れバディムービーという流れ。
そこに立ち込める、あの意味ありげなナレーションの言葉たち。
高いのに暑苦しくはない、独特な湿度が心地いい90分でした。
雨が>>続きを読む
物を極限まで減らしたら見えてくるであろう、無機質で安定した精神世界。
そんな状態を求めて断捨離に勤しんだはずなのに、なぜか絡み合ってくる過去の人間関係。
物や過去への断捨離だったはずが、人間関係や家>>続きを読む
映画冒頭から漂う、どうにも不穏な空気感。
BGMの不協和音以上に、感情をどこかに置き忘れたかのような登場人物たちの態度と言葉選びが、その原因だと気づく。
マーティンだけじゃなく、登場する全員、何かが>>続きを読む
生まれ持ったアイデンティティって、一体なんなんでしょう。
ほんのちょっとタイミングがズレたら、この世にいないかも知れない毎日って、一体なんなんでしょう。
祈りの様に吐露されるクライマックスのラップ。>>続きを読む