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原作の良さを損なわない映画とはかくのごとしと言ったところだろうか。見ているだけで文学としての『雪国』を映画にしなければならない理由がわかる。物語が面白いのは小説が面白いのだから言うまでもないが、役者の>>続きを読む
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過去の名声とのジレンマ、家族の間に残る遺恨と葛藤する(元)人気俳優の話が全編ノーカット風の演出であることは誰もが語っているうえ、観客の誰もが持つ感想だろうから、この観点で本作を振り返るのは他の方に譲り>>続きを読む
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いつの時代もこういう一部の人間が持つ正義によって世界は成り立っているのだなあと実感させられる作品だった。
今回の問題もだが、多くの人が違和感を抱える問題もそこに権力が絡んでいるのならば何もしないほう>>続きを読む
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良い材料も料理の仕方を間違えるとこうも不味くなるのかというのが本作を見終えてまず思ったことである。
本編のストーリー、、悪くない。
演者の演技、、悪くない。
劇中曲、、悪くない。
ただエンドロール>>続きを読む
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本作が面白かったか、面白くなかったかで言ったら、決して面白くない。しかし、面白くなかったからと言って、良くなかったわけではない。要するに『異端の鳥」は良い映画だったのである。
それが何故かはわからな>>続きを読む
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第一に『アーニャは、きっと来る』というタイトルがミスリーディングである。
ユダヤ人の子供でホロコーストへの輸送列車から逃がされたアーニャは冒頭の5分と最後の数十秒ほどしか登場しない。「アーニャは、き>>続きを読む
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普段は口にすることのできない言葉を手紙によって伝える。
本当は口にして伝えたほうが良いのだが、それは案外難しいもので現実世界にもいても自分の想いを手紙に乗せる手助けをしてくれるような人がいたらどれだ>>続きを読む
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小津の代表作『東京物語』は近代の風俗小説、あるいは随筆的小説を映画にしたような作品である。戦後がどのような時代であり、その時代の人々がどのように生きたかを正直に描いているところに好感が持てる。
嫌ら>>続きを読む
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少年あるいは青年の自我の喪失と再獲得をメインテーマに据えながら、ジェンダー、貧困・格差、人種など現代社会に蔓延る問題を丁寧に描いている。
ストーリー展開と演出が繊細で三本建ての短編小説を読んでいるよ>>続きを読む
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込み入った『美女の野獣』といった印象でストーリー自体に新鮮味は感じられない。しかし、『the Shape of Water』の評価されるべきはその映像表現、つまり緑と赤の対比、劇中に登場する水のシーン>>続きを読む
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現代社会に蔓延る格差を徹底的にエンタメ化した『パラサイト』は暴力、性、その他アクションなど盛り沢山で少々胃もたれする作品だった。
第一幕(序)の貧しき家族が富める家族に寄生(parasitise)し>>続きを読む