odyssさんの映画レビュー・感想・評価 - 50ページ目

odyss

odyss

映画(3930)
ドラマ(0)
アニメ(0)

時雨の記(1998年製作の映画)

3.0

【やや綺麗事めいた夢物語】

作られて25年ほどたっていますが、最近BS録画にて初めて鑑賞。

大手建設会社で専務をしている妻子もちの中年男(渡哲也)と、華道を教えながらひっそり暮らしている中年未亡人
>>続きを読む

悪女の季節(1958年製作の映画)

2.5

【水戸黄門じゃない東野英治郎】

悪女たちが強欲なじいさんの財産を狙うというコメディ。

まず、年寄りなのに体の丈夫さは青年並みという東野英治郎がいい。東野というと水戸黄門のイメージも強いのですが、あ
>>続きを読む

くたばれ愚連隊(1960年製作の映画)

2.5

【もっと魅力的な俳優を】

東京でしがない暮らしをしていた若者が、実は淡路島の旧家の跡取りであることが判明して、というお話です。

淡路島に行って、旧家を守る祖母と考え方の違いから色々あるところがなか
>>続きを読む

たまたま(2011年製作の映画)

1.0

【下手くそ!】

結論から言うと、まったく期待はずれ、「金返せ」でした。

詩的な映画のつもりで作っているんでしょうけど、せっかくの素材(撮影した土地、そして主演の蒼井優)が活かされていないし、筋書き
>>続きを読む

らぶれたあ(1959年製作の映画)

2.0

【鈴木清順作品としてはイマイチ】

鈴木清順の作品ですが、あまり冴えません。時間も短いし(40分しかない)。

男女が恋愛し、別の場所で暮らすようになってからも手紙を通じてお互いの気持ちを確かめ合って
>>続きを読む

悪太郎(1963年製作の映画)

3.5

【痛快な青春映画】

今東光の半自伝的な小説を原作にした鈴木清順監督の映画。

まずもって、痛快な筋立て。大正時代を舞台に、無鉄砲な中学生(今なら高校生に近い)の主人公と、マドンナ(和泉雅子)を主軸に
>>続きを読む

赤い影法師(1961年製作の映画)

3.3

【俳優陣は豪華で面白いけど、筋書きに一貫性が欠如】

関ヶ原の合戦から少したった時代。
敗れた石田三成方の女忍者が家康の殺害をこころみるが、逆に服部半蔵(近衛十四郎)に発見されて組み敷かれ、犯されてし
>>続きを読む

何者(2016年製作の映画)

2.0

【就活を描いた映画としてはきわめて不十分】

就職活動をしている大学4年生男女5人を主人公にした映画。サブでは大学院生も登場。

大学生の就活をリアリスティックに描いた映画かと思いきや、そうでもないの
>>続きを読む

少女(2016年製作の映画)

2.2

【本田翼主演ならもっといい映画にしなきゃ】

私の大好きな(笑)本田翼が主演なので期待したのだけれど、出来はイマイチだった。

女子高校生二人(本田翼、山本美月)を中心に、学校でのイジメや友情、問題教
>>続きを読む

サラリーマンNEO 劇場版(笑)(2011年製作の映画)

3.0

【笑える人には笑えるでしょう(笑)】

タイトルからも分かるように、軽いタッチの映画ですが、笑える人には笑える(笑)でしょう。私はあんまり笑えなかったんだけど、周囲の観客は笑っていたので(笑)。

>>続きを読む

ファミリア(2023年製作の映画)

3.0

【構図が先に立つ映画】

新作としては今年初めての映画ということで劇場に足を運びました。
期待していたのですが、うーん、どうかな、と言うくらいの出来。

ラストはともかく、何だか救いのない映画だな、と
>>続きを読む

舞姫(1951年製作の映画)

3.5

【戦後間もない時期の鎌倉・中流上層家庭】

タイトルだけ見ると森鴎外の原作かと思ってしまいそうですが、そうではなく、川端康成の原作。そして岡田茉莉子のデビュー作でもあります。

戦後間もない頃の鎌倉が
>>続きを読む

ゲーテの恋 〜君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」〜(2010年製作の映画)

4.0

【詩と真実のはざま】

有名な小説『若きウェルテルの悩み』はゲーテの実体験をもとにしていますが、その頃のゲーテと、彼が恋をした実在の女性シャルロッテの関係を描いた映画。

二人の関係はかなり現代化され
>>続きを読む

水曜日のエミリア(2009年製作の映画)

3.5

【米国にだって教育ママはいる】

ナタリー・ポートマンをヒロインに、アメリカの家族模様を描いています。

ヒロインは仕事で知り合った弁護士と結婚。しかし彼は既婚だったので、言うならば略奪婚。彼は医師で
>>続きを読む

サルトルとボーヴォワール 哲学と愛(2006年製作の映画)

2.0

【表層的な映画】

1960年代から70年代にかけて一世を風靡した、そして日本のインテリたちのお手本のような存在だったサルトルとボーヴォワールを、ボーヴォワールの視点から描いた映画です。

ただし映画
>>続きを読む

白い酋長(1951年製作の映画)

3.8

【田舎娘と新郎の、それぞれの苦労】

新婚旅行でローマにやってきた夫婦。新郎のほうは伯父を通じてローマ法王に紹介しようとするなど親戚や権勢を持つ人物とのコネ作りに余念がない一方、新婦は「白い酋長」とい
>>続きを読む

いちご白書(1970年製作の映画)

3.3

【「もう一度」ではなく、初めて】

(以下は11年前に某映画サイトに投稿したレビューです。時間の経過を考慮してお読み下さい。なお某サイトは今は消滅していますので、ここでしか読めません。)

作品そのも
>>続きを読む

黄色い星の子供たち(2010年製作の映画)

4.0

【ユダヤ人狩りはフランスでも】

ナチス・ドイツに占領されていた第二次世界大戦時のパリ。そこでフランス人の手によってユダヤ人狩りが行われたという、歴史上の事件を描いています。

むかしは、第二次世界大
>>続きを読む

昼下りの決斗(1962年製作の映画)

2.5

【西部劇の終焉?】

ちょっと変わった西部劇です。BS録画にて。

最初、町でのお祭りの様子が描かれていますが、競争でラクダが馬に勝つ。ラクダってあんなに速く走れるんですね。知りませんでした。また、西
>>続きを読む

マネーボール(2011年製作の映画)

3.0

【腑に落ちないところも】

悪くはないんだけど、どこか腑に落ちない気持ちが残る映画でした。

原因は何かと言うと、GM(=ゼネラル・マネージャー:ブラッド・ピット)と監督(シーモア・ホフマン)との関係
>>続きを読む

生きうつしのプリマ(2015年製作の映画)

2.0

【後半で失望】

ヒロインのゾフィはドイツに住む中年女性で歌手その他で食っている。男と同棲しているが、長続きしたためしがない。昨年母を亡くし、老父の住まいを時々訪れている。

或る日、老父がネットで亡
>>続きを読む

シアター・プノンペン(2014年製作の映画)

4.0

【カンボジアの歴史を知るために】

舞台は現代カンボジアの首都プノンペン。
ヒロインは女子大生。陸軍少佐である父が将軍の息子との結婚話を勝手に進めているのに反発している。たまたま古い映画館に入り込んだ
>>続きを読む

マイキー&ニッキー(1976年製作の映画)

4.0

【男同士の愛と憎悪】

ピーター・フォークと言えば誰でも「刑事コロンボ」をまず思い浮かべますが、彼とジョン・カサヴェテスが主演した1976年作の映画が、本作。

電話で呼び出されたマイク(ピーター・フ
>>続きを読む

私の少女時代 Our Times(2015年製作の映画)

3.5

【台湾高校生のラブコメ】

1990年代の台湾が舞台。

高校生のヒロインは同級のイケメン男子に恋をしている。しかし彼には美人のガールフレンドがすでにいる。

そんなヒロインに近づいてきたのが同級の不
>>続きを読む

偉大なるマルグリット(2015年製作の映画)

4.2

【音痴の貴婦人とその取り巻きたち】

1920年代のフランス。
田舎暮らしの裕福な男爵夫人マルグリットは歌うことが大好きで、自宅で開かれるチャリティコンサートなどに出演していたが、実は音痴でその歌はと
>>続きを読む

マダム・フローレンス! 夢見るふたり(2016年製作の映画)

3.8

【『偉大なるマルグリット』のアメリカ・リメイク】

NYに住む裕福な婦人が、自分が音痴であることに無自覚で、カーネギーホールでリサイタルを開く・・・という実際にあったお話をもとにした映画だそう。

>>続きを読む

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)

4.0

【まとまりよし】

非常にまとまりよくできている映画です。時間も長すぎないし、最後まで緊迫感を保っている。

一種のタイムマシンものなんでしょうが、理屈の付け方はともかく、テロと、そこから愛する人を守
>>続きを読む

ナチス、偽りの楽園 ハリウッドに行かなかった天才(2002年製作の映画)

4.0

【遅すぎた状況判断と遅すぎなかった映画】

ユダヤ人クルト・ゲロンの生涯をたどったドキュメンタリー映画です。この作品を見るまで、クルト・ゲロンの存在すら知りませんでした。

ヴァイマル共和国時代に演劇
>>続きを読む

テキサスの五人の仲間(1965年製作の映画)

4.0

【予備知識なしに見ましょう】

西部劇かなと思ってBS録画しておいたのを、何の予備知識もなく見ました。それがかえってよかった。これから見る方は、予備知識を極力持たないで見るようにしましょう。

予備知
>>続きを読む

あなたの初恋探します(2010年製作の映画)

3.3

【猟奇的な彼女の初恋】

ちょっと『猟奇的な彼女』に似てるかな、という印象でした。韓国映画で、女のほうがランボーで、男のほうは草食系で。

そこに親の押し付ける見合いだとか、見合いの相手とうまくいかな
>>続きを読む

最後の初恋(2008年製作の映画)

3.5

【たまにはこういう映画もいい】

ロードショウには迷った挙句行かず、後日BS録画にて。

日本語版のタイトルには賛否両論あるようですが、私は結構いいんじゃないかと思いました。恋をして、その後相手にどう
>>続きを読む

サンザシの樹の下で(2010年製作の映画)

3.8

【時代の制約と恋の普遍性】

『初恋のきた道』のチャン・イーモウ監督だけに、期待して見ました。期待を十二分に満たしたとはいえませんが、悪くない映画ですね。

男女の出会いと恋だけでなく、文革という時代
>>続きを読む

アリス・クリードの失踪(2009年製作の映画)

3.8

【鍵は誘拐より3人の関係】

3人しか出てこない映画、というのが売り(?)の作品。他のレビュアーの方々が保証しているように、ホントに3人しか出てきません。

3人しか出てこないのにはワケがある。ネタバ
>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

4.5

【単なる古典帰りではない時代性を秘めた傑作】

むかしロードショウを見、20年後にDVDで見直してみた映画。

この映画、今どきの日本人には分かりにくくなっているんでしょうかね。ネット上の感想などを見
>>続きを読む

スノーフレーク(2011年製作の映画)

1.5

【トホホなミステリー】

同じく桐谷美玲をヒロインとした『乱反射』が、賞賛するほどではなくとも一応青春アイドル映画としての体裁を整えていたのに比べると、こちらはどうにも冴えません。

いや、途中までは
>>続きを読む

乱反射(2011年製作の映画)

3.0

【普通の青春アイドル映画】

桐谷美玲のために作られた青春アイドル映画。それ以上でもそれ以下でもありません。

筋書きは、まあ、普通。短歌作ってるから(だけじゃないですけどね)振られる、ってのがちょっ
>>続きを読む