oさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

いやはや、まさかここまですごいとは思わなかった。とてつもなく理想的な続編かつこれぞアメリカ映画だとでも言いたげな、トム・クルーズの全身全霊を浴びる映画体験。
同世代は昇進したりリタイアしたり亡くなった
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トップガン(1986年製作の映画)

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イケメンだけど女子トイレまで入ってくるとか怖ッ!とか、マチズモかつ恋愛至上主義的な展開にこれが1980年代……と真顔になりながら見返し。
今リメイクしてくれるなら、チャーリー上官視点でマーヴェリックに
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元始、女性は太陽であった 平塚らいてうの生涯(2001年製作の映画)

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ソフト化されていないようなので、貴重な機会と思い国立映画アーカイブで。
ドキュメンタリーで淡々とした一本調子なことも相まって、凄まじい眠気におそわれてしまったけれども、途中、瀬戸内寂聴さんが平塚らいて
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たちあがる女(2018年製作の映画)

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大自然の中でほぼ個人レジスタンスの活動っぷりが挑戦的かつ新鮮で面白かった。
さすがにそれはバレるんじゃ?と思ったり、その設定はそうなりますよねと思ったり、ツッコミどころはまあまああるんですけど、そうい
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生きちゃった(2020年製作の映画)

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仲野太賀、若葉竜也、毎熊克哉、大島優子とその後の活躍を実感する役者がそろっててその演技には見応えがあるけど、それにしても暗すぎる。誰得……?
生きちゃったというより、殺しちゃった、殺されちゃったでは…
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

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出演者が好きで見てみた。
演出はディティールを大切にしてていいと思うけど、全体としては押しが弱いかなぁと思う。松本穂香がかわいいというのは事実の追認でしかないから、それだけでは物足りないんですよ。
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軽い男じゃないのよ(2018年製作の映画)

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イケオジ(ということにしておきます)が頭をぶつけたら女性が優位な社会になっていた、という現実を皮肉った男女逆転ラブコメ。
日頃から女性が感じているであろう不条理は、男女逆転するとどれだけジェンダーロー
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ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃(2001年製作の映画)

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ゴジラの怖さをしっかり伝えようとしてる時点でよいです。
ゴジラシリーズは作品によってドラマの良し悪しがあると思うけど、この映画の新山千春演じるキャスターの成長譚はゴジラとうまく絡められてると思う。あと
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教育と愛国(2022年製作の映画)

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政治による教育への介入=検閲が進んでいる日本の教育の危うさを伝える貴重な作品。
「従軍」慰安婦や「強制」連行を教科書からなくしたい政治家やそれに賛同する研究者もいて、ついにその記載はなくなりつつあると
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

何でもかんでもシン・ゴジラのメソッドでやればいいわけじゃないし、エヴァテイストをあまり出されるとそれウルトラマンで必要?と思ってしまった。
禍特対のメンバー少なすぎ問題、もっと特撮要素がほしい、気合の
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

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日本の難民申請の厳しさと貧困ビジネスが魔合体した作品で、後になればなるほどボディーブローのように効いてくる労作。
『東京クルド』や『牛久』とセットで鑑賞をオススメしたいです。
「この物語はフィクション
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恋する遊園地(2020年製作の映画)

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言わばモノ好きなクィアを描いたチャレンジングな作品だと思うんだけど、アトラクションのジャンボの動きを見てると、誤作動? 故障? オイル漏れ?と思ってしまう自分はジャンヌの周囲の人たちの予備軍なのかもし>>続きを読む

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

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サム・ライミの演出が冴え渡ってて、ヒーローアクション映画における見る喜びを喚起する描写が素晴らしかった。もともとの得意分野であるホラー描写をこんな形で生かしてくるなんて、サム・ライミは円熟期に入ったか>>続きを読む

マリー・ミー(2022年製作の映画)

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たまたま見に行ったライブでDIVAの結婚相手に選ばれちゃって!?とあらすじだけ見るとベタなロマコメなんだけど、DIVAと一般人男性という組み合わせはなかなか面白かった。
昔のロマコメ的シンデレラストー
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ZAPPA(2020年製作の映画)

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大好きなフランク・ザッパのドキュメンタリー映画なら見ないわけにはいかず、見てる間も見た後も大満足。
キャリア初期の頃、完璧主義者でコントロールしたがるスタンスはマザーズなどバンドメンバーは苦労したこと
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

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金に目が眩んでやってきた侵略者の白人男に明るい未来なんてないんですよ。
終盤間際、ニナの台詞が教育の成果。

私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)

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前半は素っ気なく、後半は生々しい(開放的だけどエロティックにならないのがアケルマンらしさ?)。

囚われの女(2000年製作の映画)

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金持ちだろうと退屈で嫉妬深い男と付き合ってもなーんも面白くない。

ふたつの部屋、ふたりの暮らし(2019年製作の映画)

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高齢レズビアンに立ちはだかる壁を想定したケーススタディ映画としてすごく参考になった。
2人は対面のアパートに住んでいて、これからを見据えて引っ越しを考えてる。そんな折、片方が倒れてしまい……というのは
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アンラッキー・セックス またはイカれたポルノ(2021年製作の映画)

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先生のプライベート動画が流失してしまった……そんなセンセーショナルな設定がなんともおかしく、思考実験映画として面白く見ました。
3部構成で街の様子をフィールドワークし、ルーマニアの文化や価値観を紹介、
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

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人生とは生活と日常のとめどない連続であると実感させられる間延びした映画内時間の中で、ふとしたきっかけで訪れる綻びや重くのしかかる現実が立ち現れると、劇的に、しかし淡々と非日常になりうるんだと思わせるシ>>続きを読む

シーズ・ガッタ・ハヴ・イット(1985年製作の映画)

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主人公のノーラはともすればビッチ扱いされそうだけど、今で言うところのポリアモリー(複数の人と恋愛する人)と思えば理解しやすい。
彼女は束縛されたくないし、束縛したくない。だから束縛しようとしてくる男性
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ブルー・ジェイ(2016年製作の映画)

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元恋人と地元でバッタリ、と設定はベタだけど、そこからの展開がうまくてスッと入ってくる。
かつて2人で生きていくことを思い描いたけれど、今の2人にはそれぞれの人生がある。あんなことがあったね、こんなこと
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親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ロシアのお国柄を知る意味で、60年前を舞台にしたこの映画を見る意義は十分あったと思う。
かつての栄光と厳しさを知る父、現役で党本部を支持する主人公の女性・リューダ、民主主義の足音を感じさせる娘の三世代
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ベルイマン島にて(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ベルイマン愛は伝わってくるけど、映画内映画があんまり(ミア・ワシコウスカはいいんだけど筋書きが悪いと思う)なので、それすらベルイマンオマージュなのかな?と思わなくもないけど、お互いクリエイターだったら>>続きを読む

カモン カモン(2021年製作の映画)

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子供というのは大人が思ってる以上にいろんなことを考えていて、構ってほしくて試してみたり、かと思えば急に甘えたてきたり、すぐに見抜かれるウソをついたり、突拍子もないけど核心を突いたことを聞いてきたり、楽>>続きを読む

パリ13区(2021年製作の映画)

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軽やか〜!
欲望が集まるパリ13区。みな身勝手で気ままで、いい意味でカジュアルで後腐れなくて(めんどくさい人もいるけど笑)、その時その時の気持ちを大切にする素直さがあって。
脚本にセリーヌ・シアマがい
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エール!(2014年製作の映画)

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『コーダ あいのうた』を見るならその前にリメイク元を見ておきたいなってことで鑑賞。
お父さんもお母さんもキャラが濃くて不思議な明るさがあって、思春期の高校生と親のライフイベントが重なるとこうなっちゃう
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コートダジュールの方へ(1958年製作の映画)

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ただ眺めてるだけで観光気分が味わえてよかった。カメラワークとテンポにヴァルダらしさが光ってると思う。

ブラックパンサーズ(1968年製作の映画)

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断片的には映像を見てきたブラックパンサーズだけど、この30分近い中編でも彼彼女らの主張とメッセージがシンプルかつクリアにパワフルに伝わってくる。
ブラックパンサーズから約50年たってもBLM運動が起き
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見えるもの、その先に ヒルマ・アフ・クリントの世界(2019年製作の映画)

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予告編を見て初めて知ったヒルマ・アフ・クリントが気になって見に行ってよかった。
カンディンスキー、パウル・クレーのような作家が抽象画のパイオニアと思われていたけれど、実はそれより前にヒルマがいたという
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モービウス(2022年製作の映画)

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2時間以内に収まってるマーベル映画というのもなかなかめずらしくなってきてそれだけで新鮮。
なんとも不思議な仕上がりで、ノンストレスだけど心に残るという感じもなくて、かといってダメということもなく、過剰
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Be Pretty and Shut Up(英題)(1981年製作の映画)

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あのデルフィーヌ・セイリグがアメリカとフランスの女優にインタビューした1975年のドキュメンタリー。
家父長制がはびこっているのは映画界も例外ではなくて、数々の女優の声から、様々な形で、個人レベルから
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アニエスの浜辺(2008年製作の映画)

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セルフ振り返り的ドキュメンタリー。
アニエス・ヴァルダの映画はドキュメンタリーもフィクションも好きだけど、それはやっぱり彼女のことが好きだからなんだなぁと再確認。
ジャック・ドゥミがアニエス・ヴァルダ
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イェリヒョウ(2008年製作の映画)

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『東ベルリンから来た女』より前からペッツォルトの作風は完成していたのだと思わせる作品。
三角関係のあり方はベタだけど、その見せ方、何よりニーナ・ホスの魅力を引き出しててよかった。
カメラワークも的確で
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