ころころもんさんの映画レビュー・感想・評価

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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.4

フィンランド映画として歴代2位の制作費を使ったということで、画面に安っぽさが全然無いのがとても良い。

映画ではヴィヴィカというレズビアンのパートナーとの関係が中心だが、一番ぐっと来たのはトーベの彼氏
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総理の夫(2021年製作の映画)

2.5

演出も音楽もセリフも演技も衣装も美術もギャグもナレーションもプロットもエンディング曲もなにもかもテレビドラマの総集編を見せられているような感じだった。
あざといぶりっこな田中圭を堪能したい人に向けて作
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空白(2021年製作の映画)

3.4

段階を踏んでトラックに轢かれるシーンのえぐさも良かったし、店に嫌がらせする古田新太VSバイトリーダー寺島しのぶも愉快で何かとエンタテインメント姓の高い要素があり楽しく見れた。

亡くなった娘との関係性
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.5

アルコール依存症の怖さを描いた映画はあるが、日常的にマイルドに取り込んで破滅に向かうっていう感じがより身近な感じがしてそれはそれで恐ろしい。
陰キャがドーピングして調子乗って失敗するみたいな感じも救わ
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Summer of 85(2020年製作の映画)

3.4

軽やかで太陽の光が輝くような映画を撮りたいと監督は思って撮ったらしいが、太陽の光で満ちた海と空と夜の映像がとてもキレイで良かった。
The CureのIn Between Daysを使いたいからタイト
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.2

映画を見る前は佐々木が青春時代のヒーローで記憶にいつまでも残っている存在みたいな感じで描かれるようなハイテンションな映画なのだと思ったら、結構悲しいセンチメンタルな話だった。
インディー映画で太鼓がド
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.5

学生がDTMで作った楽曲っていう部分のリアリティを感じさせるような楽曲の方が良かったなと思った。
とりあえず細田守は脚本家をつけてもっとミニマルな世界を描いてほしい。
おそらくもっと作品作りが不自由に
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あの頃。(2021年製作の映画)

2.0

東宝シネマズの映画前にやる紙兎ロペのノリを実写版でなんかずっとやってる感じできつかった。
松坂桃李のジャージっぽい服装も劔樹人のコスプレである。
オタクとか陰キャとか演じる事は人気役者にはハードル高い
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.5

生活保護に関して考えさせられる映画だった。
生活保護で生活する人も尊厳のある生活ができたらいいなと、とりあえず不正受給が無くなればいいなと思わされた。

全体的に重い空気の中登場人物が愉快だった。
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ヒルコ 妖怪ハンター(1991年製作の映画)

3.0

AKIRAっぽいバージョンのポスターのキャッチコピーが「勇気が一等エライ」で映画みても何がエライのかわからなかったけど、ジュリーがどたばたしててにぎやかな映画だった。
『遊体からの物体X』のパロディ的
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.8

それほどストーリーに魅力は感じなかったけど、結構好きな作品でした。

まず配色がかわいい。その統一された世界観と、牛尾憲輔の電子音だがどこか感傷的な劇伴が相まって空気感がめちゃくちゃ気持ちいい。
SN
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.2

作品内で描かれる登場人物たちの「ノリ」は、大人になったからついていけないというタイプのものではなく、自分としては「若い頃でもこのノリはきつかったな」と思えるもので全く感情移入することができなかった。>>続きを読む

シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち(2019年製作の映画)

3.2

試合に勝つ論理とかあんまりなく、ただただいろんなエピソードが垂直に並べられた感じで感情が揺さぶられるような事は全くなかった。別に悪い意味ではない。

コメディ的な要素は、「言葉の面白さや言い方がわから
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

3.8

デイヴィッド・バーンの格好や佇まい、シンプルだけど変わったダンスだけで、ずっとみてられる。それだけで成り立つシンプルすぎる構成のライブ自体すごいし、映像作品としてもそのまま成り立っていた。

良い曲と
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.7

サンダンスで最高額で配給権が売れた映画でありHuluで初週で最も再生された動画記録をうちたてたらしい。みんなだいすき低予算映画の味方である、タイムループものの映画。

妙にスピーチがうまかったり周りの
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ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

3.5

最近よく作られてるシリア関係の映画。
異世界感があって興味を惹かれます。
原作の本があって脚色はしているけど実話のようです。

危険な場所に行ったことで家族や周りの人を巻き込んでしまう話。
元のタイト
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家なき子 希望の歌声(2018年製作の映画)

3.2

おじいちゃんになった主人公が子どもたちに自分の昔話をするっていう構成だから、どれだけ不憫になっても結果無事っていうのが分かって安心して見れるファミリー映画でした。

暗い展開が多いけど、画面自体は明る
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オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

3.8

皮肉が効きすぎないやさしいウディ・アレン映画みたいな感じでした。

かなり落ち着いたトーンなのと#MeToo以前の価値観のビル・マーレイの父親役の行動で劇場に笑い声が漏れるような感じではなかったです。
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鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

3.7

中国第7世代のノワール映画。監督がサイレント映画こそ映画芸術の真髄だと考えているようにセリフがなく映像だけで物語るシーンが多かった。

照明監督がウォン・カーウァイ作品をしてた事もある人らしくて暗いシ
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.6

原作は読めてないのだが村上春樹の世界観の映画化としてよくできた作品だと思いました。イ・チャンドンはまだ観てない作品があるけどやっぱりいい監督。ちゃんとみようと思った。

仕事を保留して主人公、とそんな
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.8

友達を題材として扱っているため、悲惨な現状を捉えつつも被写体への愛情にあふれているのが泣ける。ラスト付近で出てくる映像のつなぎ合わせがエモすぎた。最高。

監督の眼差しはひたすらに優しく、撮影した映像
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誰がハマーショルドを殺したか(2019年製作の映画)

2.8

監督は日本の小説も読むようでお気に入りは村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』と横山秀夫の『64』らしい。ドキュメンタリー映画であるがとてもサスペンスフルでエンタメ小説が好きなのがわかる。

監督が口頭で
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グレース・オブ・ゴッド 告発の時(2018年製作の映画)

3.0

カトリック教会の性的児童虐待問題である「プレナ神父事件」を被害者三人の告発を通して描く。
映画は不必要に感情的に動きのあるシーンはなく、会話と僅かな目線のやり取りなどミニマムなやり取りで進められる。タ
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

2.9

捜査のために開店した唐揚げ屋が大繁盛してしまったみたいな設定ですでに面白くなる要素が想像できる話のフックの強さがとにかく良い。

共同で開発して同年中国で公開された『Lobster Cop』もほぼ同じ
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国家が破産する日(2018年製作の映画)

3.0

韓国の国家破産の危機を三者の視点で描く事によって、マクロな視点とミクロな視点でどのように捉えられるかを体験できる映画。テンション保つ音楽とカットの店舗でエンタメとして面白い。

国家の危機に乗じて儲け
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東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

3.8

牧瀬里穂がハンバーガー屋で働く姿の長回しのおてんば具合がすごい。適当さと未熟さと一生懸命さが合わさって生きてるの楽しいって感じがすごく良かった。

中井貴一がストーリー上の主人公で、人生をどう生きてい
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ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷(2019年製作の映画)

2.9

イーライ・ロス製作の特に新しいこともないけどおもしろいホラー映画。よくある蟻地獄にはまりに行く話。

どこで何が起こっているかがはっきりと分かる建物設計だったり、キャラクターのトラウマ設定だったり配慮
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キラーソファ(2019年製作の映画)

2.5

キラーソファの顔がかわいい。全然しゃべんないでつぶらな目で見つめてくるだけなのがかわいい。ポスターやフライヤーのビジュアルで既にわかる事だけどそれがすべて。
ただ、それでいい。とにかく動いている姿をみ
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3-4x10月(1990年製作の映画)

3.9

淀川長治が「無邪気と邪気をバーっと爆発させたような映画」と言っている。全体にくだらないコメディシーンを詰め込みながら、そのすぐ近くには常に暴力が存在している。

映画中BGMは存在しない。カメラは画面
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その手に触れるまで(2019年製作の映画)

3.5

「異教徒には理解不能な狂信者」が子供の場合、洗脳から解かれる可能性はあるのか?と見る人はハラハラしながら見ることになる。

すべての行動の動機が純粋だからこそ恐ろしい、子供だからこその純粋さ。大人の過
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ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

2.8

郵便配達人の息子がゴッホの弟へ向けた手紙を届けるためにいろんな人の話を聞いていく内に自死のある解釈の仕方にたどり着くという話。

途方も無い作業量で作られた油絵がぬるぬる動くアニメーションはすごすぎる
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

2.8

舞台となったアパートは実際にポン・ジュノが住んでいたアパートらしい。大きな事件は怒らない。小ネタを寄せ集めたような話自体は常に微妙なテンションで正直飲み込みづらい。

ただデビュー作からポン・ジュノの
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