そろそろさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

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暗殺の森(1970年製作の映画)

3.8

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お洒落構図の見本市

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

4.2

灰色の街を見下ろす天使が人間を観察し続け、時々寄り添う。人間に強い興味を持ち続けた結果、天使は人間となる。人間になった天使が文字通り色付いた何でもない世界をただ歩くシーンがとてもいとおしく思えた。
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.2

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ロバートデニーロのロバートデニーロたらしめる要素が濃縮還元された映画。
当時の街の停滞、閉塞した空気を自らに内包し、膨張させ、最終的に街のゴミ掃除という名目で爆発させる。そんな男をヒーローと称える街も
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

5.0

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観るのは数回目だけど、未だに慣れない。映像、作画の緻密さと自由さのバランス。国の存亡の危機というスケールと下層階級ではみ出し者同士のいざこざを強引かつスムーズに結びつける大胆さ。観る度にこの空前にして>>続きを読む

SHORT PEACE ショート・ピース(2013年製作の映画)

3.3

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九十九のエンディング、用心棒の劇伴をアレンジしたBGMがかっこよかった。和の雰囲気がぎりぎり崩れない程度の自由な作画もなんかおしゃれで良かった。
武器よさらばはもっと長尺で観たかった。むしろ武器よさら
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キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)

2.8

自分の出生や突如手にした謎パワーに対してうじうじ葛藤したりせず、敵だとわかったら婆さんだろうが古巣だろうが全く躊躇せずに全力でぶっ飛ばす豪傑っぷり、ブリーラーソンはまり役。
しかし派手な映像を見ても特
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

3.1

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一人の男が自殺に至るまでの半生を遡る。後半の転機となるエピソードが明らかになるまで、虚ろで粗暴な男の行動を美化もせず抑揚もなく映し続けるので、安易な感情移入が出来ず観続けるのが苦痛にさえなってくる。冒>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

3.7

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偉業を成し遂げるための野心や希望というよりも、一人の宇宙飛行士の苦悩、恐怖、孤独に焦点をあてている。
(たぶん)一般受けを狙った発着時のスリリングな描写や申し訳程度の仰々しいBGMは無くても良かったか
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.8

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印象的だったのが暗がりの中灯りで顔が照らされるところ。もともと端正でくっきりした顔立ちのエマストーンやレイチェルワイズの顔がさらに劇画調になり、嫉妬や焦燥、憎悪といった感情がこれみよがしに浮き彫りにな>>続きを読む

アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.7

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身体がサイボーグという設定をうまく活かして、華奢な女の子がゴリゴリの男を圧倒する描写が違和感なく見られる。単なる力技ではなくしなやかで流れるような美しいアクション。
プラネットテラーで犬飼ってたおっさ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.0

白人の運転手が黒人のピアニストに割と早い段階で理解を示すので、安心して観ていられる。それが映画として面白いかどうかは分からない。
ピザを豪快に食べるヴィゴモーテンセンのキャラクターはとても魅力的に描か
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ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード(2017年製作の映画)

3.7

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若い頃は普通にしててもちやほやされそうな感じ(特にアリ)なのに、周りに媚びずやりたいことを貫く姿勢がかっこいい。
カットと大地の音しか聴いてないけどどちらもウェットさが一切無い傑作。

狼たちの午後(1975年製作の映画)

4.1

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人質には舐められ、野次馬に応援される銀行強盗。孤軍奮闘するアルパチーノが微笑ましい。
意図的に間延びしたリズムで外とのやり取りを描き、停滞状態のうんざりした感じがこちらにも伝わってくる。
やばい奴とさ
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マジカル・ガール(2014年製作の映画)

4.2

構図に偏執的なこだわりが見られ画面を眺めているだけでも飽きない。
出てくる人や場面に対する先入観をことごとく裏切る展開を見せる。人を陥れた業が自分に降りかかるという話が省略と切り替えで淡々と進められる
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プラネット・テラー in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.8

マチェーテの予告が最高だった。
主人公の男が銃を渡すと見せかけて撃つところの手の動きがかっこよかった。どうやってるんだあれ。
タランティーノは自分のキャラを良く分かってるなぁ。

ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

5.0

他の出演作とは全く異なる無口、無表情なライアンオニールがかっこよすぎる。
ブルースダーンとイザベルアジャーニが向き合うシーンも痺れる。I just don't like you.
徹頭徹尾ハードボイル
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フェラーリの鷹(1976年製作の映画)

3.3

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人生は歯磨き粉だ。しっかり押し出せ。みたいな上手くも何ともないセリフ好き。
お前にはガッツがある連呼しすぎ。
敵のボスが器でかくてかっこよかった。
崖を飛び越えるやり方を主人公に丁寧に説明するところ微
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

4.1

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何でも理屈で解決しようとする主人公の男の子のおかげで、日常と非日常の移り変わりに違和感なく入り込める。昨日の僕より偉くなるために勉強するという姿勢は大人の自分も見習いたい。
世界の果ての世界の果て感が
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若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.1

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突然の両親の死に向き合う間は無く、若おかみとしてひたすら客のためにもてなし続ける。そうすればまた両親に会えるかもと頭のどこかで信じていたのかもしれない。客観的な事実を突きつけられた時の絶望感、それを乗>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(1984年製作の映画)

4.6

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最年少のドミニクが、金の入ったロッカーの鍵がちゃんと閉まってるか確認し、うきうきでスキップしながら先頭を歩く。その直後射殺される。最期のセリフが「滑っちゃった…」
ヌードルスと同じくこの場面はずっと心
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.5

何を考えているかわからない人間の不気味さが秀逸。
ダムを見つめる男は確実に何かを思案しているが、主人公にも観客側にもそれは最後まで分からない。その居心地の悪さの共有が心地良い。

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.0

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タランティーノが店主で、客にイーライロスがいる店って何か嫌だな。
この映画は字幕なしで見ても何も問題ない気がする。
こういうキモい役を引き受けるカートラッセルはかっこいい。

アクアマン(2018年製作の映画)

4.2

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冒頭のスノードームでキングスマンぽいなと思ってたら、直後のアクションもキングスマンだった。はい最高。
女王と王女が役得すぎる。
痛みを感じさせない爽快さ重視のアクションだけど、間の取り方、CGの使い方
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

5.0

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間違えて持って帰ってきた友達のノートを返しに行くという日常の中の些細な非日常。
見るからに気の弱そうな少年が咄嗟にその場しのぎの嘘をついたりそれに耐え切れなくて正直に言い直すところや、苦労して目的地に
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.6

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深夜ラジオのネタメールみたいなコリンファレルの唐突な暴露話めっちゃ笑った。
やってることは怖いけど画的には滑稽というのは狙ってやってるんだろうか。
子供が倒れるのを俯瞰で淡々と流したところは良かった。

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.3

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この映画は面白い。でもこの映画をガワだけ真似た映画はクソつまらなくなる気がする。
キャラの立たせ方とか話の組み立てとか音楽の使い方が絶妙なバランスなんだと思う。
ユマサーマンが文字通り目を奪われるほど
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スプリット(2017年製作の映画)

3.1

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別人格が別人格のふりをするところを中心に据えてたらもっとスリラー的な面白さがあったかも。
深夜の街を半裸で疾走するジェームズマカヴォイ。

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

3.0

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漫画好きで体の脆い極悪非道の黒人というキャラを生み出した時点で勝ち。

メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

3.4

まさに「リターンズ」だった。2とかじゃなくて。オリジナルに対する愛やリスペクトを感じた。そしてこの感じが半世紀前に作られていたことに改めて慄く。
前作は疲れた大人向け、今作は未来ある子供向けだなと思っ
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

5.0

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めちゃくちゃ面白かった。お茶目で紳士で漢らしいシュルツが最初から最後までかっこよすぎる。お友達かな?最高。ジャンゴに対し「自由にした責任があるから面倒みる」ってもう親以上の関係みたいだ。
瞬間湯沸かし
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サスペリア(2018年製作の映画)

1.9

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オリジナルとの差別化を図ろうとしすぎてまとまりが無くなっている気がした。
お掃除シーンでエンドロールが流れたら最高だった。

チャンス(1979年製作の映画)

4.2

話の展開がどうこうより、仕立てのいい服を着て、卑屈さも傲慢さも出さず口数は少なめという主人公の姿勢を見習いたい。どんな相手にも別れ際「good day」と言ってるのも良い。

サスペリア(1977年製作の映画)

5.0

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音とカットで映画の世界観を構築しており、冒頭の空港からタクシーに乗りこむ何でもないシーンでもう引き込まれた。自動ドアのセンサー部分のアップとか意味わからんけどなんか凄く良い。時折流れるプログレみたいな>>続きを読む

トラスト・ミー(1990年製作の映画)

4.2

会話はキャッチボールと言うけど、ここの登場人物は全員好き勝手にボールを投げている。でもそんな暴投しまくりの会話でもなぜか成り立っているのがスリリングでかっこいい。話は通じてないけど意思は通じてる感じ。>>続きを読む

メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

4.7

オート片付け、アニメとの戯れ、好き勝手喋る傘の柄(鳥)、ディズニー特有の勢い余りダンス。疲れてる時観たら脳が癒されそう。
映像の拙さを逆手に取った演出など、発想が技術を飛び越えている感じがとてもかっこ
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