有酸素さんの映画レビュー・感想・評価

有酸素

有酸素

救いの天使とかなしい道化がいる映画がすき。

映画(656)
ドラマ(5)

めまい(1958年製作の映画)

3.8

トリックだったことにされてるけど呪われている。
愛憎に取り憑かれてる。
愛されるために他人に成るなんて悔しすぎるし不幸が螺旋を描いている。

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)

3.8

とても冷静な口調で語られているのに観るものの気持ちを痛いほどほど揺さぶってくる。
生きる性の多様さとそれが必ずしも性愛に限らないことなど今まさに語られているテーマをすでに踏まえている。
彼に愛されてい
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灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)

3.8

午前十時の映画祭にて。
終戦の頃、暗殺に失敗する3人組。
光が美しい白黒映画はときどきシルバーのようにみえる。
上司に従順で惚れた女性を口説くにも臆さなかったマチェクがその狭間に立たされた時点から瞬ぐ
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第三世代(1979年製作の映画)

3.8

「意思と表象としての世界」を掲げ、不確かな理念のもとに命懸けのゲリラたち。
そしてセリフと環境音の剥離。
点滅しながら可視化していくオープニングクレジットの時点で手前と奥行きの関係が示される。
トイレ
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.9

アイディアが新鮮なだけでなく見応えが凄かった。
二転三転してハラハラした。

ざくろの色(1971年製作の映画)

3.8

詩から紡がれた
挿絵のような映画。
絵画が動いているような、写真が浮き出て見えるような。
紙とペンをと本を愛していきたい、何時も。

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

3.8

アニエスとJRの 、ふたりの関係のしかたは「アーティストがふたりいる」以上のものがあった。
人々のくらしを見つめ、プロジェクトに巻き込んで嵐のように去っていく。
自分の人生をひたむきに生きたくなる。
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ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)

3.7

バラバラな5人がすこしずつ
結託して行くけど
教室を出たらまたそれぞれ違う方に歩んでいくのかな。
特定の場所と条件によって生まれるちぐはぐな友情が良い。

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.8

RPGに夢中になって授業中でもゲームのこと考えてる小学生みたいに浮かれた映画かと思えば自分が今まで信奉してきた「音楽や映画など偉大なアーティストが生み出した芸術を愛すること」が如何に他人任せで自己認識>>続きを読む

マジカル・ガール(2014年製作の映画)

3.8

仕掛けを随所にちりばめたこういう映画だいすき。
取引と因縁とが交差してものごとの善悪が曖昧になる感じがたまらない。

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.0

断りもなしに下着姿で歩き回る好きな人のルームメイトとか、クラブで酔っ払って肩組んで揺れている心地とか、恋人じゃないからこその特別感に浮かれて人目も憚らない振舞いをしたりとか、日常の中でたまに映画の一片>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.8

あったかもしれない別の人生とそのとき傍にいたであろう人のことを想わずにいられない。
映画じゃなければあのとき麦は朝子を迎えにこないだろうしそもそも一人二役という仕掛けや人ごみの中で落ち合うふたりとか嘘
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息もできない(2008年製作の映画)

3.8

暴力の連鎖と愛の無力さ!
焼肉屋での、ちぐはぐなのにしあわせそうな家族のかたちをみせるカットが良かった。

横道世之介(2013年製作の映画)

3.8

観たことのない光景や過ごしたことのない時代なのに懐かしさを覚える映画ってすき。出会うもの、手に取るものすべてが意味を紡いでゆく都合の良さも世之介はじめ登場人物の可愛らしさがあるから素直に羨ましいとさえ>>続きを読む

VHSテープを巻き戻せ!(2013年製作の映画)

3.5

VHSを愛する人々のコレクションや当時の思い出話を聞かせてくれる映画。海賊版、最悪版、サブリミナルのいたずら、繰り返し見た証拠として残る縦のバーなどテープでなければ起こらなかったムーブメントやトラブル>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.8

誰がなんと言おうとヘイリーとムーニーの絆は誰にも奪えないし、ムーニーにとって健康的で安全な生活を与えたとして彼女はヘイリーの奔放な強かさを受け継いでいる。(それはこのコミュニティで有効なものであり、ケ>>続きを読む

きみはいい子(2014年製作の映画)

3.8

だれも人に話さないようなことをこの映画は耳打ちしてくれる。

ひかるくんが天真爛漫で可愛いすぎた。こどもというふしぎな生き物。

ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.9

美しさで涙がこみあげてくるような映像美。モチーフのセンス。現実的な痛みをファンタジックに描くストーリーライン。頭を殴られたようなフラッシュバックの描写。掻き立てる音響とジョニーグリーンウッドの音楽。な>>続きを読む

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.0

人生のなかで大事な映画のひとつになりました。VHSの懐かしさと80sっぽいシンセ音のテーマソングにSFチックでドリーミンな色使い!まずこの偽・手作り教育番組『ブリグズビーベア・アドベンチャー』の映像に>>続きを読む

アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

3.7

夏だし青春映画なのになんだか曇り空で青ざめた画面。とくに仲良くもない子も誘ってお泊まり会。およそ10代でぶち当たりそうな壁を一晩のお泊まり会に詰め込んでいる。そして嵐が去ったかのような翌朝のパレード。

オクジャ okja(2017年製作の映画)

3.7

大掛かりな食肉育成計画で生まれたスーパーピッグのオクジャと共に韓国の山林で暮らす少女ミジャ。救出劇の中では愛護団体がテロリズムと曖昧に描かれていて無条件で手助けしてくれる良い奴ら、だけではない。ポール>>続きを読む

ハートストーン(2016年製作の映画)

3.7

アイスランドの自然と生きる少年少女の成長過程ゆえのまっすぐさとかそれで生じるヒビのような不穏感。軸になるのは主人公とその親友。ソールは自分の葛藤に手一杯でクリスティアンの苦悩に鈍感になってるという視点>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

3.7

スピットファイアからの空と海を映す場面のフイルム感が良かった。ドラマ的な展開より史実を語ることに重きが置かれている。クラシックな民間船がずら〜っと到着するシーンは最高にカッコいい。

淵に立つ(2016年製作の映画)

3.7

家族、来訪者、因果。
彼は天使にもみえる。
静かに恐ろしかった。

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

3.7

まず、しょっぱなカーテンが幽霊のようにぼやっと揺れてているシーンからしてどのカットも丁寧に撮られている感じがして良かったのだけど丁寧がすぎると執拗でひっぱりすぎた挙句に重要なシーンがギャグみたいになっ>>続きを読む

ヤング・アダルト・ニューヨーク(2015年製作の映画)

3.7

ノアバームバック作品になかなかハマれないけどこれは鋭い視点に釘付けになった。40代夫婦が20代夫婦から刺激を受けて人付き合いや生活が変わっていく、そしてその先に待ち受けるものとは。要領が良く狡猾で人を>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.6

どこか居場所のなさを抱えてむかしを羨むことは何年前から繰り返されてきたのでしょう。恋が愛と比べて軽んじられても心に従うことこそが美徳だと改めておもう。雨のパリの美しさを分かち合えるなんてさぞロマンチッ>>続きを読む

どですかでん(1970年製作の映画)

3.5

電車の運転手だと思い込んで毎日陽が暮れるまでお勤めしてる六ちゃんだけが救いというかあまり長時間みていたくないどんよりとした画面。通じ合えないひとたちと建てつけの悪そうな家々と込み入った事情に包まれた居>>続きを読む

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

3.8

ダルメシアン柄のネズミって発想がもう…開幕早々に期待が高まる!スチームパンク風なジプシーキャブとかマーゴと彼女を取り巻く男たちイーライ、リッチー、ラレイがみんなベージュの服着ているのとか可笑しくて愛お>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.9

一切の客観視ができなるくらいの他人事じゃなさに襲われた。世のこじらせ女をいっぺんに抱きかかえ嘲笑しながらエールを送ってくれるような映画だった。記憶の中の王子様は際限なく美化されるしそれだけあれば生きて>>続きを読む

ラースと、その彼女(2007年製作の映画)

3.6

心を閉ざしてラブドールと恋をする。そう簡単に説明しちゃえばそれまでだけど本当のところ何が起こってるかなんてラースとその彼女にしかわからない。見守り声を掛けることが雪解けのようにゆっくりとラースの心に熱>>続きを読む

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.5

久しぶりに映画に退屈を感じたことを残しておく反省もふくめて。
彼以外のキャラクターが主人公だったら誰がリーおじさんの人生を気に留めるだろうと想像すると寂しい。やはりどうしてもかなしい顔をしているミシェ
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

3.9

現代のサムライ映画!
あまりにも綿密に日本が描かれていてびっくりした。
ストップモーションだけど2次元の部分の作り込みも凄く、とくに書類の紙質や押されたスタンプなんかがものすごくツボ。
映画館を出たら
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.6

あたらしい価値観と向き合うハネケ監督の真摯さがそれゆえにユーモアを生み出す、他にはない作品。愛、アムールのアンサーのようでもありこれから先も継承されて行くことを暗示させたりもする。

愛、アムール(2012年製作の映画)

3.6

愛はきっと誰かに誇示するでもなくこうして静かに営まれていくことなんだな。美しすぎる。

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