有酸素さんの映画レビュー・感想・評価

有酸素

有酸素

救いの天使とかなしい道化がいる映画がすき。

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少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

3.7

まず、しょっぱなカーテンが幽霊のようにぼやっと揺れてているシーンからしてどのカットも丁寧に撮られている感じがして良かったのだけど丁寧がすぎると執拗でひっぱりすぎた挙句に重要なシーンがギャグみたいになっ>>続きを読む

ヤング・アダルト・ニューヨーク(2015年製作の映画)

3.7

ノアバームバック作品になかなかハマれないけどこれは鋭い視点に釘付けになった。40代夫婦が20代夫婦から刺激を受けて人付き合いや生活が変わっていく、そしてその先に待ち受けるものとは。要領が良く狡猾で人を>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.6

どこか居場所のなさを抱えてむかしを羨むことは何年前から繰り返されてきたのでしょう。恋が愛と比べて軽んじられても心に従うことこそが美徳だと改めておもう。雨のパリの美しさを分かち合えるなんてさぞロマンチッ>>続きを読む

どですかでん(1970年製作の映画)

3.5

電車の運転手だと思い込んで毎日陽が暮れるまでお勤めしてる六ちゃんだけが救いというかあまり長時間みていたくないどんよりとした画面。通じ合えないひとたちと建てつけの悪そうな家々と込み入った事情に包まれた居>>続きを読む

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

3.8

ダルメシアン柄のネズミって発想がもう…開幕早々に期待が高まる!スチームパンク風なジプシーキャブとかマーゴと彼女を取り巻く男たちイーライ、リッチー、ラレイがみんなベージュの服着ているのとか可笑しくて愛お>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.9

一切の客観視ができなるくらいの他人事じゃなさに襲われた。世のこじらせ女をいっぺんに抱きかかえ嘲笑しながらエールを送ってくれるような映画だった。記憶の中の王子様は際限なく美化されるしそれだけあれば生きて>>続きを読む

ラースと、その彼女(2007年製作の映画)

3.6

心を閉ざしてラブドールと恋をする。そう簡単に説明しちゃえばそれまでだけど本当のところ何が起こってるかなんてラースとその彼女にしかわからない。見守り声を掛けることが雪解けのようにゆっくりとラースの心に熱>>続きを読む

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.5

久しぶりに映画に退屈を感じたことを残しておく反省もふくめて。
彼以外のキャラクターが主人公だったら誰がリーおじさんの人生を気に留めるだろうと想像すると寂しい。やはりどうしてもかなしい顔をしているミシェ
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

3.9

現代のサムライ映画!
あまりにも綿密に日本が描かれていてびっくりした。
ストップモーションだけど2次元の部分の作り込みも凄く、とくに書類の紙質や押されたスタンプなんかがものすごくツボ。
映画館を出たら
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.6

あたらしい価値観と向き合うハネケ監督の真摯さがそれゆえにユーモアを生み出す、他にはない作品。愛、アムールのアンサーのようでもありこれから先も継承されて行くことを暗示させたりもする。

愛、アムール(2012年製作の映画)

3.6

愛はきっと誰かに誇示するでもなくこうして静かに営まれていくことなんだな。美しすぎる。

私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

3.8

作家ジェームズ・ボールドウィンの未完の文書をベースにしたドキュメンタリー。
そしてアメリカ映画史のおさらいでもあった。映画が映さない反対側まで見越してるボールドウィンの鋭さに驚く。

パラダイス・ナウ(2005年製作の映画)

3.7

若者の日常と隣り合わせの紛争。
髪を剃ってスーツになったふたりはひとりのひとではなく神の名の下に集う兵器になってしまう。ラストシーンの緊張感がオマールの壁とも通じる。

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.9

クリスティン"レディバード"マクファーソン。彼女が自分で自分につけた名前。とりとめもない高校生活最後の日々だけどそれだけじゃない!生活には困らないけど好きになれない田舎町、信心深い校風、そこが笑いのフ>>続きを読む

プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角(1986年製作の映画)

3.8

思いがけず大号泣してしまった。
住む世界が違う描写がデートで遊びに行く場所で表されていてそこが露骨で良い!
アンディ・ダッキー・イオナの、ファッション全力で楽しんでるところが羨ましくなるし
パパとイオ
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イカリエ-XB1(1963年製作の映画)

3.6

宇宙船内、衣装、サウンド、デザインがどれもすばらしい…
乗組員のひとりアントニーが持ち込んだロボット、パトリックがかわいい。声はガサガサだけど。
静けさと時間の経過の描写に園子温の「ひそひそ星」を思い
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ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)

3.7

シリア・トルコ国境ちかくのコバニから20代の女性ディロバンがおとどけする地元ラジオ。
この映画は入りやすい温度で迎えてくれるけれどとても日本のテレビのニュース映像では見られないような映像を捉えている。
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ひつじ村の兄弟(2015年製作の映画)

3.9

40年も口を利かないふたり。弟グミーと兄キディー、そして彼らの愛する羊たち。人間のはじめての職業ともいわれる羊飼いだから人間と羊のくらしの歴史を感じさせる。アイスランドの大地と素朴なふたつの家と羊舎の>>続きを読む

グラン・トリノ(2008年製作の映画)

3.7

かっこいいクルマが出てくる映画は正義です。
堅物じいさんの愛の示し方にしびれる。

インセプション(2010年製作の映画)

3.7

すや〜ってしてるジョゼフゴードンレビットの顔がツボです。

アンビリーバブル・トゥルース(1989年製作の映画)

3.6

この世にタダのものはないわ。ってわきまえてるオードリーと人を信用しないプリースト風の整備工ジョシュ。
オードリーの美しさにただただ引き込まれる。
それと重要なところで流れてくるメインテーマも頭の中で鳴
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.8

性愛だけじゃなくて男のプライド同士がぶつかるとこうなるのかってとこまで描いてて丁寧だった。同性愛だからって美化するのは自分のポリシー違反だけどやっぱり男女の恋愛にはないものがあるような気がしてしまう。>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.6

とんでもないルール設定が当たり前の世界、ランティモスワールドの出発点をみた。
長男vs猫のシーンがお気に入り。

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.0

ランティモス天才すぎる…!
マーティンを神とする解釈も多いけれどギリシャ神話『イピゲネイアの悲劇』になぞらえれば彼は神の怒りを告げる預言者カルカース。(こっちのほうが僕は腑に落ちる)ギリギリとストリン
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.8

Mystery of Loveが頭から離れない…80年代が舞台だけど20世紀初頭と思わせるような非現代的な、非現実的な佇まい。人々は安らかだし俗世から隔離された物語だった。半熟卵を"横柄に"ぐちゃぐち>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.7

Celebration of Humanityって言葉にぐっときた。
この映画最大の成功理由は紛れもなく劇中歌でしょう。それはただ素晴らしいというだけでなく「大衆的」なスコアだから。完全なる19世紀の
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.8

違和感のひろがりかたと"黒人"メンバーの顔の演技がすごすぎる。
音楽や役者や色のトーン、地下室で見せられるビデオとかとにかくセンスが好き。観終わるとゲットアウトが想像もしなかった意味を持つ。ごく閉鎖的
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パリ、ジュテーム(2006年製作の映画)

3.8

賽の目の皿に美味しい料理がちょっとずつ盛られてるみたいな短編集。

ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

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デザインはときに脆弱なものさえ強大に魅せてしまう。それがISの新兵誘致のためのメディア戦法だった。シリアのひとびとは故郷をおわれ、見知らぬ国でも排除の波が押し寄せる。残忍さに息がつまる。目を塞ぎたくな>>続きを読む

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.8

バグパイプの音色でカントリーロードって…一周してまたオープニング見返すと涙が。
英国紳士のドレスアップもカッコいいけど米国男子の正装カウボーイもたまらん!エルトンジョン大暴れが愉快すぎるしゴールデンサ
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バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

3.8

ちょっとなにこれって観はじめてすぐ思考停止してバーフバリにひれ伏した。みんなありえないくらい強いけど彫像みたいな顔立ちと嘘みたいな肉体美で納得しちゃう。もうリアリティなんて通用しないレベルの豪華絢爛さ>>続きを読む

メイド・イン・ホンコン/香港製造 デジタル・リマスター版(1997年製作の映画)

3.8

雑然とした香港の街並みと90sファッションのセンスと本場の月餅の分厚さよ。全景からぐーんとカメラが前のめりになるショットにどきどきした。青春の野蛮さ、取り返しのつかなさとすこしのきらめきがあった。広大>>続きを読む

デヴィッド・リンチ:アートライフ(2016年製作の映画)

3.6

リンチは理解し難い作品を作っているけど病んでるとか鬱屈してるとかよりも純粋に闇や人間を含めた生き物の構造と向き合ってる人なのかなという印象。生まれてから映画監督として名を馳せるまでの話とペイント作品と>>続きを読む

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.7

9番と名乗る理科の先生、ジュリーと警視総監、文太さん。はじめから無茶苦茶すぎて笑う。手作り原爆、皇居特攻、東急から5億円ばら撒き、カーアクション、とにかく大胆。冗談みたいに豪快な話運びの中に放射能が忍>>続きを読む

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.9

青春!部活がんばる!とかそういうのと思ってたので学園モノのあたらしいかたちを提示されてびっくりしている。カタルシスともノスタルジーともちがうし俯瞰したところから交錯する熱のぶつかり合いが面白かった。恋>>続きを読む

エル ELLE(2016年製作の映画)

3.7

エレガントの生皮をかぶった変態映画であまりにも非道徳的だった。笑えねーわっていう笑わせ方をしてくるからつらい。でもここに出てくる人々を真っ向から「おかしい」なんて言えない説得力をもっているもんだからそ>>続きを読む

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