鮎川さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

鮎川

鮎川

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(ハル)(1996年製作の映画)

4.2

「(^ー^)」
まだ見ぬ作品で、こんなに素敵なものに出会えたことの幸せ!!
もうとにかくすべてが良い。設定、空気感、音楽、必要最低限の台詞、文字を映しだす画面。
淡々と進んでいるように見せて伏線を回収
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淵に立つ(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「いいっすよ、それで気が済むなら」
はじめからもう、いやこんな旦那絶対嫌だろ!?!?のオンパレードで「出会った頃はこうじゃなかったってこと…??いやそれにしても食卓での態度から始まり会話の遮断具合とか
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5つ数えれば君の夢(2014年製作の映画)

3.7

「私はただ、君の目で見られてみたいと思ったの」
少女たちをつかったおとぎ話の中に、刺さるワードが散りばめられている。すぐ否定するって強い肯定だよね、ヒットソングみたいなお話がしたいんじゃないの?
エリ
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.4

いやなんで子供つくってんねん〜!ってどうしても突っ込まずにはいられない…

しとやかな獣(1962年製作の映画)

3.6

「ご自分のためじゃなかったんですか?」
登場人物全員悪人の勢いなのに、ほどよく盛り込まれたユーモアでかわいく思えちゃう。デンマークのキャビアがあったね?って、今でも高価なのにあの時代なら幾らしたんだろ
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.9

「俺だって気持ち悪いよ」
なんだかすっごいものを観てしまった。ずっとどこかおかしい、ボタンを3つくらい掛け違え続けているような感覚。会話も噛み合っていないようにみえるけど噛み合っていそうで、しかしやは
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記憶の夜(2017年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

あ〜〜私はいまいち乗り切れなかった…!!
まず前半のターン、音で驚かす手法が多すぎる…そういう感じだと予測していなかったので一発目本当にビビったし、そこからリモコンが手放せなくなってしまった…全くの無
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長いお別れ(2019年製作の映画)

3.7

「遠いのは、やっぱり寂しいよね」
娘二人のあたたかいのにどこかで不器用なところ、たぶんお父さん譲りなんだろうなぁ。昔はきっと仕事人間で周りも苦労したりしたよね、なんて過去の話も想像したりして、それでも
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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.9

「子供の頃の自分を見失わないで」
自分でもビックリするくらいボロボロ泣いてしまった。めちゃくちゃ刺さったんだと思う。
それぞれが生まれながらにして持っているもの。まわりの声や目に振り回されず、自分を信
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

3.9

「夢では次にどうなるの?」
生きる世界が違いすぎるから、物事に対する尺度だって違う。けれどアナにとってもきっと、そんなものに囚われていた自分が馬鹿だったと後悔するほどの恋だったのだろう。見ていたものす
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.6

「俺の父親はオヤジしかいませんから」
タイトルムービーが激シブ。あの真っ直ぐ任侠感のある世界観からの、現代の縮小感がリアルで物哀しい。オヤジからケン坊へ、ケン兄から翼への頭を撫でることのバトン。汚い世
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百円の恋(2014年製作の映画)

3.6

「一度でいいから勝ってみたかったの」
不甲斐ないこと、頭にくること、苦しいこと、それらすべてを一つのことにぶつけて、うちこんで、挑戦できるその心がもう、私には“勝ち”に思えた。だってそのくらい、価値が
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きみはいい子(2014年製作の映画)

3.7

「私もそうだったから」
抱きしめてくれる人がいるって、本当に特別なことだ。そして動作で抱きしめなくても、言葉や行動で心を抱きしめること・抱きしめられることの大切さ。暗い部屋を満たす光、心の中に咲く桜。

あん(2015年製作の映画)

3.8

「人生いろいろね、頑張ってやっていきましょう」
大空へ飛び立ちたいと願う、カゴのなかの鳥。その扉を開けてくれる、存在の大きさ。徳江さんから千太郎へのそれは勿論のこと、徳江さんを雇うことに決めた千太郎も
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.7

「絶対お母ちゃん独りぼっちになんてしない、だから安心して」
双葉の愛が周囲に伝わる瞬間の描き方が、秀逸すぎる。そうして伝播していく愛。人が人に愛を伝えていく様の美しさ。双葉のまっすぐで熱のある愛は、み
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永い言い訳(2016年製作の映画)

3.6

「生きてりゃ色々思うよ、みんな」
血も涙もないエゴサ人間が子どもたちと触れ合って変わっていく、かと思いきや一筋縄ではいかない。人間、根本の部分はそんなに簡単に変わるものではない。ただそれでも、他者との
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朝が来る(2020年製作の映画)

3.7

「私はあの子のお母さんじゃありません」
合間に挟まるドキュメンタリー的映像が、リアリティに拍車をかけている。ひかりはフィクションの存在だけど、ひかりのような子は絶対に居る。だからこそ、本当につらい話だ
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.5

「あなたは、あなたであることから逃れられません」
自分を守り続けるために、自分のなかに創りあげた存在。一人で居てもAがいてくれるなら、独りじゃない。それでもきっと他者を受け入れるということは、何もかも
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.9

「俺を救ってくれた」
ルーベンってすごく優しい人なんだろうなというのが最初からずっと伝わってきた。ルーへの接しかた、潰したドーナツをそれでもかき集める指、人々と心をかよわせていく姿。もがいて苦しんで、
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ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

3.6

「でもせめて今は、私にガラスの靴を履かせて」
言葉選びが素敵で、二人の会話をずっと聴いていられた。人と人とのあいだのわずかな隙間に、神は居る。レコード屋での視線のすれ違い、きっと神さまも微笑んで見てい
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

「すべてのカオスにケリをつけます」
いやもう、なに、すごいものを観てしまった。まぎれもないエヴァンゲリオンの"終劇"。これを観たあと我々は皆、すこし大人になるんじゃないか。シンジくんたちよりうんと年が
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.0

シンエヴァ前に見返し。Komm, süsser Todが流れはじめてからのすべてが好き。これでしか味わえない、このぞわぞわとする感覚よ…

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

3.7

「今度はあんたの行くところ、ついてくからさ」
くっついて離れてそれでもまたくっついて、こういう二人っていまも昔も変わらないね。隣に居れば物足りなくて、別れてしまえば恋しくなって。
玉子ちゃんかわいかっ
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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

3.6

「フォアボール狙ったんだよ」
阿部寛、あんな格好良いのにあそこまで冴えないクズ加減を演出できるのすごいなぁ。プライドの高さ、ダメになりきれないダメ加減、それでもどこか放っておけない愛嬌。だからこそ息子
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恋人(1951年製作の映画)

3.7

「私たち、どうして離れられなかったんだと思う?」
今日と明日とではなにもかもがまるで違ってしまう、結婚前夜。その日を一緒にすごしたい人。時間を忘れて、時を止めて。そんな恋人があったっていいよ、のお父さ
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37セカンズ(2019年製作の映画)

3.8

「作家に経験がないと良い作品は創れないのよ」
その言葉の意味をこんな形であんなにも実感させてくれるなんて、編集者の口から発されたときには想像もつかなかった。ユマの人生もお母さんの人生も、これからどんど
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歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

3.7

「死んじゃってもね、いなくなっちゃうわけじゃないのよ」
本当に実在する一族の家の壁に穴を開けて覗いているような感覚。こういう人たち、そこここにいるんじゃないか。現に私の祖母がこのおばあちゃんに思考回路
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海街diary(2015年製作の映画)

3.6

「さいごに何を思い出せるかなぁ」
四人が四人とも美しくてかわいくて眼福。でてくるご飯も、風景も、鎌倉の空気をたくさん感じられる。よっちゃんがすずに恋愛のことを「世界が変わって見えるよ。クソつまんない仕
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

『ささやかでもそれぞれに暮らしなのねとJustホロリ 誰とも似ていたくないずっと前の僕じゃなくてよかったよ』
いや〜〜〜刺さる。麦と絹、人はどちらかの思考に少なからず分類されるんじゃなかろうか。過去の
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.4

「"意味わかんないけど綺麗なもの"がまた見たい、って思ったから」
津奈木が寧子に惹かれた理由がずっと分からなかったんだけど、こう答えられたらもうなにも言えないよなぁ。理由のない愛はいちばん純な感情。そ
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50回目のファースト・キス(2004年製作の映画)

3.8

「君と会った日にだけ歌うんだ」
まわりがどんどんヘンリーのことを認めていく過程がすごくよかった。人が人を愛する以上に愛している、のヘンリーの言葉はきっと周りの誰が聴いても頷いていただろうな。ルーシーの
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トイ・ストーリー(1995年製作の映画)

5.0

何度見ても最高。今日の気づきは引っ越し前夜までウッディとバズが見つからないことに対するアンディの「置いてけぼりなんてできないよ」という言葉。無くなっちゃった、じゃないんだよね。居なくなっちゃった、迷子>>続きを読む

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

3.7

子どもの頃に読んでいた絵本とか見ていたビデオとか、うんと思い出して無条件で涙がでちゃった。風船とか木の枝とか、大人になったら価値を見失ってしまうものでも「持っていると幸せ」だといつまでもプーが言ってく>>続きを読む

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.7

「犠牲は恩恵のためにある」
お母さんの迫真の顔演技の恐ろしさ!!いや〜〜この家系に生まれてこなくてよかった…と思ってしまうね……あんな状況でも学校に行き続けていたお兄ちゃんえらい。お父さんもちゃんとし
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.2

誰もがそれぞれの、素晴らしい力を持っている。みんなスパイダーマンになれるんだ。突飛にも思えるそのメッセージが、こんなにすんなりと心に入ってくるなんて!
溢れんばかりのドキドキとワクワクの洪水の中できっ
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.9

私にとってこの映画は母と娘の、心がぎゅっとなる愛の映画。
「"愛情"とは"注意を払うこと"」。その言葉のとおりにお母さんの言葉や行動から愛情がしっかり垣間見えるもんだから、もう泣いちゃうね。自分の母親
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