綺麗事言うんじゃねえよ、奇形をよく見ろ。てめえも奇形になってみろよ。っていう作り手の強烈な意識が見える。
トッド・ブラウニング確か奇形にすごくシンパシーを感じる人生だったと思う。もうだいぶ忘れてしまっ>>続きを読む
原作がそうなんだろうけどカート・ヴォネガッドの強い影響下にあると感じた。時間に対する考え方ね。
これドゥニ・ヴィルヌーヴ版『TENET』と言うと分かりやすい。「HANNAH」の名前は回文になっているか>>続きを読む
主人公の話とお兄さんの話がシンクロしてなくて、その上お兄さんの話にかなり重心が寄ってるからいまいちスパーンとハートにこない。
そもそもお兄さんは成長すらしてなくて、単に今まで誰も意見を聞いてくれなかっ>>続きを読む
ずっと家族を描いてきた石井裕也の最高到達地点だと思う。
これ以降彼の作風が変わるのが彼自身もそう感じているからではないのかなと思いを馳せる。
彼の作品全てに通じる環境だけど、とにかく「金がない」これ>>続きを読む
これさ、イスラム過激派の話じゃなくて右翼ビジネスの話だよね。
首謀者は敬虔なイスラム教徒でないことはテロリストたちのやり取りで明らかになり、末端のテロリストは熱心なイスラム教徒ではあるんだけど、行動>>続きを読む
完成された純良品というより、混迷の果てに生み出された魅力的な怪作というのが私の評価。
原作になっているコンラッドの『闇の奥』が霧の中にある巨大なオブジェのようなもので、全体像が分からない異様な雰囲気>>続きを読む
オリジナル作品があるからか、大根仁らしい話運びではなかったなと印象。
コギャル映画の締めをオザケンでフィニッシュする違和感。大根さんは分かってやってるとは思うけど、それが正解だったのかな。
初見時あまりの凄みに身動きが取れなくなった。
サスペンスとしてあまりに面白すぎる。そして仲代達矢の何を考えているのか読み取れない瞳がそれを引き立てる。
これが1962年の作品、、信じられない。この域に>>続きを読む
夫婦で人生やり直すために始めた詐欺。
それが結果的に「この人、自分のことを別に好きじゃないんじゃないか」という確信に繋がり、自分もまた寂しさからこの男と一緒にいたのではないかと考えるきっかけになってし>>続きを読む
これ階級差を描いてると思うんですよ。
アデルはトマっていう男の子に口説かれるけど、彼と話して「え?本とか読まないの?」ってドン引きしてる。
アデルはエマに惹かれるけど哲学とか芸術の話にはついていけなく>>続きを読む
新展開があるとはいえ、あのジャスティスリーグをもう一周するのはキツかった。
全く違う展開が起こるこそのワクワク感はあれど、編集が鈍重でそういうところは本当良くない。
例えばウェドン版のアクアマン登場シ>>続きを読む
この監督、アクション演出しかできなくて役者に演技させることが全然できないね。
左之助はずっと怒鳴ってて、映画として成立するリアリティからかけ離れてる(アニメなら成立しそうだけど)。こんなに怒鳴ってる>>続きを読む
サマンサタバサのバッグ持った女子が手を叩きながら喜んで見てる印象(偏見)
ミロス・フォアマンの過去作を見ると例えば『アマデウス』のような全てを備えたモーツァルトに嫉妬するサリエリのような関係を、セシルとメルトゥイユ夫人の間でやろうとしたのではないかと考える。
ただタイトル>>続きを読む
私はザック・スナイダーの良さはポップな軽薄さだと思ってるので、今回彼の良さが十分に活かされていて非常に満足した。
リチャード・チーズのjazzカバーに血しぶきが似合うのは『ドーン・オブ・ザ・デッド』>>続きを読む
何度見ても最高でシドニー・ルメット、遺作として申し分ない。
じっとり汗をかきながら追い詰められていく様(これは主人公たちの最初から置かれている境遇含めて)の何とも言えない息苦しさと、ふざけてんのかっ>>続きを読む
ティム・バートンは『シザー・ハンズ』が最高傑作だと思うけど、好きなのはこっちなんだな。
これってティム・バートンが駆け出し時代にやりたかったことじゃん。
フランケンシュタインを基盤とした異形への愛。>>続きを読む
青春の日差しをエモーシャルに捉えて、純粋故に負う痛みを奏でる。ってこれ岩井俊二系じゃない?
文革の渦中にいる若者と思うと眉をひそめてしまうけど、あれだけ大きなムーブメントになると必ずしも全員が思想に>>続きを読む
『プリンセスと魔法のキス』を連想した。
ファンキーババアが歌う歌詞の一節「欲しいものと必要なものは違うんだよ」そういう話。
失ったものを再び手にしようとしても、それは叶わない。失ったことをどうやって受>>続きを読む
プロ界隈だとバカにされがちな作品だけど擁護派です。
ひとえに北乃きいの演技が素晴らしくて、ずっと子どもだった彼女がラスト一筋の涙とともに大人の女性に変容する様を表情のみで表現したこと。
誰もが経験し得>>続きを読む
すごくいい題材を扱っているなと思いました。
ミサイル発射のスイッチを押す人間に責任は生じるか。これはYES。
「自分は命令されただけ」という弁はニュルンベルク裁判で横行した。命令に従うことで結果に対し>>続きを読む
これは映画館で見たかったな。そういう集中力で臨みたかった。
ヤン・ウソク監督『弁護人』が好印象で鑑賞。正直そこまで期待していなかったけど熱量というか気迫?が随所に感じられる見応えある作品でした。『弁護>>続きを読む
ジェームズ・マンゴールドの最高傑作だと思う。
人にとって尊厳とは何なのか。説教臭くなく、魅力に溢れたキャラクターたちの行動で雄弁に語る。
人生でこれ一本残せたなら映画監督として本望じゃないだろうか。
クレイグ・ブリュワーはリメイク、リブート上手の手練れでこういう企画を任せたくなるのは分からないじゃないんだけど、これはさすがに嫌だったんじゃないかなあと。
ダンスシーンなんか演者の魅力が伝わるように撮>>続きを読む
ちょっと見続けるのが苦痛なほどキャラクターの言動や振る舞いが安っぽい。原作漫画によるところなんだろうか。
日本アニメの悪い意味での子どもっぽさに溢れている。
富野由悠季が見たらなんて言うだろうな。彼の>>続きを読む
やはり衝撃の一部分だけでも体験すること、自分の身に置き換えることが大事な作品なので前情報は一切入れるべきではないと感じた。
これは面白いでしょ。ウェルメイドだよ。
構成が気持ちよくメリハリが効いてる。ここは笑うところ、ここは怖いところ、ここは安心するところ。勿論当たり前のことなんだけど、この山と谷のギャップが深いから見てい>>続きを読む
個別では使い古し感のある素材をこの題材に当てるかという驚きがあった。いいよいいよ。発想がいいよ。
発想の良さから作り手の頭の良さが伺える。一発屋じゃない。こちらが思いつく安易な解決法をサラリと否定して>>続きを読む
ファザコン拗らせた地雷系美少女がマザコンの嘘つき金髪イケオジに体良く利用されて、それを見たティーンの男の子二人が戦争を理由にしたイカ臭い暴走で皆を悲しみの渦に引き込む。
この作品がどうのっていうより映画表現の進歩を感じてしまった。
現代の方がより凶悪な娯楽作があるので映画はずっと我々を刺激し続けてきたんだなあと(当たり前だ)。
当時はこれが正視に耐えなかったのだから>>続きを読む
すごい頑張ったと思う。
前作は一発芸だったので同じことは出来ない。けどテイストは寄せる必要がある。
ということでお化け屋敷+藁人形、閉所恐怖+寄生ものと大サービス。あと時間軸がおかしいっていうのも。>>続きを読む
マッチョイズムの落とし穴。
段々と不穏な空気が濃厚になってからのラスト。勘弁して欲しい。こちらまで肩を抱いて震えてしまう。
なんかさ書きたくないんだよ。書いたら自分の中で作品が消化されて、彼らが頭から去ってしまいそうで。
もう少しだけいて欲しいんだ。
全体主義の恐怖をモチーフにしてることは明らかなんだけど、これ『air/まごころを、君に』を普通の劇場作品みたいにするとこうなるよね。マジ、いや本当マジで!!
エヴァンゲリオンはこれまで碇シンジが「嫌だけど乗ることを選択する話」で構成されてきた。
ここで初めて「乗ることを否定されたら?」という問になる。
これまでのキャラや世界観を刷新、前作の予告も裏切る形>>続きを読む