扇さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

2.3

勝手にランティモス作品だと思ってた。
すまん、真面目な顔してやってることはコメディにしか見えんかった。
だってこの話ってもっと脚本頑張ったらオール人間で出来そうなものに思えたから。

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)

1.0

岡本喜八版には溢れんばかりの軍部への批判的眼差しがあった。
広島への原爆投下後、陸軍が本土決戦など馬鹿な妄言を主張せずに速やかに降伏していれば長崎に原爆は落ちなかったと暗に主張しているのはほぼ間違いな
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

4.2

この映画でなにか気の利いた感想書くことができるの?っていうぐらい真ん中を突き抜く娯楽作だと思う。

「もうジュラシックパークシリーズは当分出来ませんからね!」と言わんばかりにギュウギュウに詰め込まれた
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

4.7

こんな最高の映画向きの企画をキャメロンではなく、ましてやエメリッヒでもなくスピルバーグがやってくれたということに人類は感謝するべき。
そしてバランスはおかしい。怖すぎる。

パープル・ハート(2022年製作の映画)

1.6

愛する人でも実際に介護したら自分の気持ちがついていけなくて涙するのが人生だと思いますけどね。はいはいって感じ。
それから主役本人が曲を歌ってるのは結構なんだけど、流れる曲と本人の唇の動き、喉の動きが全
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未来のミライ(2018年製作の映画)

3.3

細田守アバンギャルドだなと真面目に思った。

オープニングの違和感は作品全体を見るまでどういう意図か分からなかったけど、この作品は過去から未来に至るまで家族はずっと何かしらの因縁というか繋がりがあるっ
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

4.6

素晴らしい、、、これを『10クローバーフィールド・レーン』の面子で作ったのか。いまプレデターシリーズの最新作から最高傑作出るなんて誰も予想してなかったでしょ。偉すぎる。

展開に無駄がない。本当に贅肉
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生きちゃった(2020年製作の映画)

3.7

これまで苦難の時代にあっても何とかポジティブに生きようというメッセージを発信し続けてきた石井裕也がついに「どうにもならない時はどうにもなりません」という内容を映しだしたのにはかなりの衝撃を受けた。
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

4.8

漫画版『風の谷のナウシカ』をコンパクトにして映画の尺にフィットさせたという感じ。悪いわけがない。
宮崎駿作品はよく終わり方が不恰好という話も聞くけどこれは当てはまらない。
もう一度少年に戻って、初見の
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ジェイコブと海の怪物(2022年製作の映画)

4.4

『ヒックとドラゴン』と同じ血脈にある作品なのは間違いないと内容で感じる。

異質な存在との意思の疎通の交わし方が絶妙でものすごい納得感がある。
特に「こっちの方角に進んで欲しい」時の独創性とシーンとし
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カーター(2022年製作の映画)

2.0

すごい勿体ないなって印象。
素晴らしいアイディアを持っているのに、使い方を完全に間違っていてお世辞にも面白いとは思えなかった。

アクション一辺倒で面白くなるほど映画の底は浅くない。
ビョンギル、MC
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

4.5

映画界屈指のメジャー大作シリーズでありながら、公開後30年経つ今ですら最恐クラスと感じる虫描写がある。
心臓鷲掴みシーンといい、スピルバーグの悪趣味さがノーブレーキなのがたまらない。

呪詛(2022年製作の映画)

4.2

ホラー映画は苦手だけど楽しく見れました。これまでのホラー演出を上手く取り入れて最新の形として提供するの気持ちいいじゃない。

怖がらせるだけの映画じゃないところが個人的には好きで、これって「育児失格者
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セクレタリアト/奇跡のサラブレッド(2010年製作の映画)

3.1

その手の快感の作り方があったかと膝を打った。
脚本術として面白いので心に残ってる。

アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

2.1

「正しいことをしよう」っていうテーマにしたいことは台詞から分かるが、劇中の出来事が正しいこと/間違っていることへの批評的目線がほとんどないので、正直なにいってんのかよく分からないという印象に留まる。>>続きを読む

ウォルト・ディズニーの約束(2013年製作の映画)

5.0

何度も見返す度に鮮やかな手際の良さに心を奪われる。

『メリー・ポピンズ』の製作裏を描くというあらすじから予想するに甚だ遠い、一見モンスターに見えてしまう原作者の、少女のまま残ってしまった内面の救済。
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.2

甘いケーキのような出で立ちをして中身はびっくりサスペンス仕立てのアクション。

とんでもない豪華な布陣の俳優がスクラムを組むがウェス・アンダーソン作に関われるということならなんでしょう。

劇中何度か
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カーズ(2006年製作の映画)

3.6

『ドク・ハリウッド』じゃないかと聞いてしまうと、うん、確かにとなるがそれ以外に目を当てることも大事かな。

オープニングの格好良さは今見返しても痺れるぐらい。シェリル・クロウの『real gone』に
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BLACKPINK ライトアップ・ザ・スカイ(2020年製作の映画)

3.6

ロゼが訓練生になるまでダンス経験ゼロだったというのに仰天した。4年であそこまで踊れるようになるの?マジ尊敬。

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.4

天才スピの超絶技巧に冒頭から呆気に取られた。
オリジナルの雰囲気も物語の骨格も色濃く残っているのに明らかに違う。
撮り方と物語の説明の仕方でこんなにも違って見えるのかと唖然とした。

主演の未成年暴行
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.7

そもそもバージェスの原作に凄みがあってキューブリックはそこに映像/音楽演出を施したことで、まるで木の幹から(最初からそこにさも在ったように)仏像を彫り起こすようにして形どったという印象。

ウルトラバ
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

3.0

良いところもあるけど、ノレないなと感じてしまったな。
MCU最大の魅力は一連のシリーズでキャラクターの個性が共鳴して、深みを増していくところにあると思ってるんだけど、本作内だと「こんなこと起こってるけ
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バブル(2022年製作の映画)

1.4

虚淵玄にはインプット期間が必要だと思うのでもうソッとしておいてあげて欲しい。
で、日本アニメ界の問題だと思うけど監督が脚本のリライトできないのはかなり質に影響してると思う。

荒木監督は進撃の巨人を見
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(1965年製作の映画)

4.5

『ノルウェイの森』長沢先輩の言葉「時の洗礼」に耐えた作品とはこういうものだと思った。
撮影技術も演技のレベルも現代とは比べものにならない古い作品なのに、演出の上手さと物語の質だけで今も光り続ける。なん
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.6

スコセッシで一番好きかも。
文字通り惹きつけられるよ。映っているものの不確かさと危うさ、それを当の主人公自身は何も疑っていないことの不気味さ。

同じ言葉を話しているはずなのに、意思が疎通できない人っ
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

1.5

ゴジラもコングも好きだから、彼らがバカな企画で金儲けのマスコットにされるのを悲しく思う。いくら怪獣愛があるっつったって結局バカ騒ぎしかしてねぇじゃん。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.6

高い評判は聞いていて、かなりハードルが上がった状態での鑑賞だったけど余裕のK点越えだった。
ポスターから受ける印象より遥かに取っ付き易い。カラフルな画面作りは単にサイケな印象を残すだけでなく宗教画のよ
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

2.3

そこそこの幸せを享受していた男がちょっとカネすったぐらいで死にたがるのを救ってもあまり響かないかな。
絶望的に生きる意義が見出せない人を救ってこその「救い」じゃない?

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.4

バットマンで本格探偵ノワールをやるんだと驚きと感心と少しの呆れ。
かつてないほどにゴッサムシティの堕落模様が描かれ、ほば街が主役と言っていいほどの機能っぷりだ。このアプローチはかなり好感を持った。
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

3.6

亀石倫子氏が「小川淳也さんのことは信頼できる」と発言されていたため興味を持った。

「大臣はあくまで省庁からするとお客さん、省庁のトップはあくまで事務次官。省庁は国民のことは考えていない」
「与党を攻
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るろうに剣心 伝説の最期編(2014年製作の映画)

1.0

大友が監督すると学芸会みたいなもんしか出来てこないね。
タイトルの出し方は大事なんだから『ヒメアノ〜ル』100回見て勉強しな。
心の声はナレーションしないよ、映画では。マーベルでいいから100回目見な
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X-MEN:フューチャー&パスト(2014年製作の映画)

2.3

ゴメンなかったことにして 神様やり直し
今のなかったことにして
それでいいじゃない
お願いもう一度やりましょう

郷ひろみwith HYPERGO号
『なかったコトにして』

ジャーヘッド(2005年製作の映画)

4.4

間違いなく一見の価値がある作品で、どうして今さらこのレビューを書きたくなったかというとSNSで「兵隊さんだって本音では戦争に行きたくないのだ。平和でも給料は同じく貰えるのだから」という投稿に賛同が集ま>>続きを読む

ババドック 暗闇の魔物(2014年製作の映画)

4.6

素晴らしい。
育児ノイローゼをテーマにしたホラー。怖ろしいのは化け物ではなくて、愛する子どもを傷つけてしまう自分自身の姿。
おどろおどろした絵本に書かれている「その姿を見れば死にたくなる」とはそういう
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.4

リベラルもOopsじゃ済まされないことだってあるだろという社会批評。
ご指摘は頭に留めておきます。