ピートロさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

女と男の観覧車(2017年製作の映画)

4.1

楽しげな遊園地を背景に繰り広げられる、誰ひとりとして感情移入を許さないストレスフル・ドラマ。
青や赤など鮮やかな色彩が印象的。
イライラしムカつくのに妙に面白い。
縁を切った娘が突然やって来て、太っち
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打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

4.1

アニメ版を観た勢いで再鑑賞。
ずいぶん昔に観たため細部を忘れていたが、アニメ版が意外と忠実だったことに気づいた(ストーリーだけでなく台詞や構図など)。
やはりアニメ版と決定的に異なるのは主人公が小学生
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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

3.3

原作、総監督、監督、脚本、声優、制作会社、テーマ曲ともにすごいメンツだなと驚いたが、はたしてそれぞれの持ち味が発揮しきれない消化不良感が否めない結果となった。
個人的には単純に渡辺明夫のキャラデザが好
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愛の街角2丁目3番地(1986年製作の映画)

3.0

四谷アウトブレイクによる配信。ワイプで監督の解説付き。
PFF87(ぴあフィルムフェスティバル)に入選し、大島渚が大絶賛だったらしいが、こんなめちゃくちゃなものが作れて評価された昔ってすごい。
8mm
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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

2.5

大林宣彦監督の作風はじゅうぶん承知し覚悟したうえでのぞんでいたのにもかかわらず、独特で濃密で異端で狂気に満ちた魔風にあてられ、3時間の長丁場もあり、体力がゴリゴリ削られた。
好きかと聞かれたら好きでは
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.2

たよりないが仲良しの叔父、金魚のフンみたいについてくる妹、田舎の少年たち、亀レース、川での水遊び…などなど自分の少年時代を思い出すような情景であふれていたが、そういった甘酸っぱい出来事ばかりでなく、病>>続きを読む

犬鳴村(2020年製作の映画)

3.5

点数が低く酷評を多く目にしていたので、まったく期待せずに観たせいか、ふつうに楽しめた。
「怖くない」って聞いてたけど、投身自殺やボーッと突っ立っている幽霊など個人的にはじゅうぶん怖かった…。
ストーリ
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

3.8

『アルプススタンド〜』と本作の2本立てがあったら、もう下手な自己啓発セミナーよりも効果があるのではないだろうか。
最後はもっとスッと終わってもよかったような気がする。
原作漫画未読。

その手に触れるまで(2019年製作の映画)

3.9

短くシンプルなストーリーなのに、力強さを感じさせるのがダルデンヌ作品。
本作も安定のクオリティ。
上映後のトイレでは思わずあの「手の洗い方」をしてしまった。

サマーフィーリング(2016年製作の映画)

3.8

恋人と死に別れた男と義妹。彼らの喪失からの再生を静かに描く。
ベルリン・パリ・ニューヨークと美しい街並みを歩くシーンが多く、観ているこちらも主人公らとともに、傷ついた心が前進していく感覚を味わえた。
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.5

悪くないんだけど何かものたりない。
全体のトーンがちぐはぐなのも気になる。
「処女厨のクリスチャン」はキモくてよかった。

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.8

『サニー〜』の監督らしい、勢いとキレのある演出。
戦時が舞台ということもあるが中盤までのリズミカルな展開は岡本喜八を思い出した(並んで寝ている歯ぎしりのシーンとか)。
意味不明なダンスバトルは問答無用
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

4.0

人気のキャスト、わかりやすいテーマ、斜に構えたユーモア、洒落たムード、そしてあふれるノスタルジー。
ニューヨークにて窓ガラスに雨滴が流れる情景からソール・ライターを思い出しながら観た。
ウディ・アレン
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ドンテンタウン(2019年製作の映画)

3.9

魅力的なキャストと不思議なストーリーがほどよく面白かった。
印象的な絵を作ろうという意識が強く感じられた。
今泉力哉作品が好きな人はあいそう。

ハニーボーイ(2019年製作の映画)

3.5

昼食直後に観たせいか、鑑賞中、妙にぼんやりしてしまって全然頭に入ってこなかった…。そんな状態での心もとない感想。
ストーリー自体はスリリングでショッキングではあったものの、「A24的エモさ」を狙いなが
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.0

固定劇ではいかに動きを出すかが難しいところだけど、登場人物たちのポジションをこまめに変えたり、背景の木々を風で揺らしたり、たまにスタンド下の奥行きのある通路を差し込んだりしていてリズムがありよかった。>>続きを読む

空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

3.9

田中将賀のキャラデザと美麗な背景画だけでも大満足。
まっすぐで赤面してしまうような長井龍雪節もたまらない。
贅沢をいえば後半の「飛翔」はタイトルにも「空」があるのでやむなしなのかもしれないが、いかんせ
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透明人間(2019年製作の映画)

4.1

「音びっくり」は多かったけど(ワンちゃんの器!)、古典的な素材の魅力も活かしながら、後半には二転三転するサスペンス要素もあり大満足。
全体のトーンも気持ちよく統一されていて安っぽさはない。
まあなんだ
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ゴンドラ(1987年製作の映画)

3.8

孤独な青年と少女が出会うロードムービー。
ふたりとも寡黙で台詞が少なく雰囲気があってよい。
後半の青森パートが詩情にあふれており好き。

センコロール コネクト(2019年製作の映画)

3.8

2009年にほぼひとりで制作したという『センコロール』と、続編の2を合わせたのが本作。
温度感や間やデザインなど全体から漂ってくる「エヴァ臭」が強いものの、「なんかぶにょぶにょしたもの」が躍動する感覚
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解放区(2014年製作の映画)

3.5

西成のドキュメンタリーを撮ろうとするADが主役の劇映画。
大阪府からの助成金打ち切りなどのゴタゴタを聞いていたが、それほど西成に関するショッキングな映像はなかった。
監督演じる須山の絶妙なキモさがすば
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ある優しき殺人者の記録(2014年製作の映画)

3.3

カメラを回し続けることの説明をしながら期待をあおる冒頭と、白石ファンにはたまらないアレがアレするラストはよかった。
ただ、中盤の展開がひどい。
特に日本人カップルのキャラ設定や言動が、悪い意味で突飛す
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迷宮物語(1987年製作の映画)

3.5

短編アニメ3編からなるオムニバス。
『ラビリンス*ラビリントス』(りんたろう)…今敏っぽい(ってこちらのほうが古いんだけど)悪夢のような世界観がよかった。
『走る男』(川尻善昭)…近未来のディストピア
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シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(2014年製作の映画)

4.0

POVのモキュメンタリー形式というのが面白い。
軽快なジプシー音楽や、ヴァンパイアたちのキッチュな仕草(特に猫みたいにシャーッ!って威嚇するのが好き)や、雰囲気のあるセットや、ハートウォーミングなスト
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

資産家の遺産相続にまつわる殺人事件を題材とした正統派ミステリ。
セリフのなかでピンチョンの『重力の虹』の書名があがるところは、なかなか通好みだと思った(とはいえぼくは読みたいと思いつつ未読…)。
原作
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.0

ヨーロッパ企画の公演には毎年、足を運んでいるくらいにはファンだが、今年はコロナ禍で公演がなかったので、本作を観ることができてよかった。
制作元でもある下北沢トリウッドで鑑賞したが、上映前に監督や脚本家
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柳生一族の陰謀(1978年製作の映画)

3.6

家光一家と忠長一家による仁義なき戦い。
登場人物が多過ぎて目が回るが、ただただかわいい出雲の阿国(大原麗子)、おじゃる界最強剣士の烏丸少将文麿(成田三樹夫)、熱血ガングロ隻眼の柳生十兵衛(千葉真一)な
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殺人ワークショップ(2012年製作の映画)

3.9

ワークショップ参加者が殺したい相手を発表するシーンで、講師の江野祥平が「それはチンチン切断やな」とか「それはレイプしかないな」などと淡々とコメントするシーンが好き(残念ながらこれは巧妙に回避され実現し>>続きを読む

劇場(2020年製作の映画)

3.6

配信同時公開でしかもアマプラだというから驚いた。
モノローグベースにしたのは原作を立てたかった(必要があった)のかなと予想。
しかしモノローグで損なうものも大きく(説明過剰)、ラストはちょっとだけしか
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C'est La Vie(原題)(2016年製作の映画)

3.4

ホームレスがひたすら画面越しに主張してくるだけのショートフィルムだが、よく見ると彼がしている行動がなかなかにえげつない。
『へレディタリー』の前作(『ヘレ〜』から2年前くらい)にあたる作品。

WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.9

あらすじさえ読まずに観たので、脳筋パリピ高校生のウェイウェイ淫スタ映画かと思っていたら、あれよあれよと思いもよらぬ展開に。
数えきれないほどたくさんの曲が流れたが、流行りの洋楽に疎いのでレディヘしかわ
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ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

3.9

フィンランドの田舎のアマチュアメタルバンドによるハチャメチャコメディ。
クセの強いバンドメンバーがみな魅力的。
くすぐりも多く、テンポも早く、出し惜しみしない感じがいい。
後半の「まだここでクセの強い
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.4

シリーズすべてを観ているファンからすると、どうしても思い入れがあるので不満を感じちゃうけど、原作未見の方の感想が気になる。
アニメファンへのサービスシーンが多く、ビルから飛び降り光学迷彩、スラム街水た
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

3.5

監督が過去作の出演者の安否確認のため、ボロ車に乗ってイラン地震被災地のコケールへ向かうドキュメンタリーテイストな作品。
おくやみや同情のそぶりもなく、ずけずけと不躾に被災者たちに地震発生当時の状況をた
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わたしは元気(2020年製作の映画)

3.4

ウディネ映画祭のオンライン上映で観賞。
大田原愚豚舎ユニバースとでもいうのか、本作は『叫び声』内の映画館で上映されていた。
小学生の兄妹とその母親の夕食シーンは、日常を盗撮したんじゃないかと思えるリア
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.5

4Kリマスター版IMAXにて鑑賞。
扇情的な劇伴と無音のコントラストにしびれた。
あらためてこんなとんでもない作品が32年前に作られた事実に驚く。
アニメ映画作品、不動の人生ベスト。