ぺろさんの映画レビュー・感想・評価

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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

4.1

久しぶりに再見。思い入れがあるのは3だけど、傑作だと思うのは2。ガメラのカッコ良くも痛々しい戦い方が好きなんですよ。人間パートとのバランスも良く、みんなそれぞれ頑張るところがアツい。最後ちょっとキョト>>続きを読む

秋立ちぬ(1960年製作の映画)

4.0

神保町シアターにて。先日の「女が階段を上る時」が良かったので引き続き成瀬巳喜男。イメージでは大人の女性のお話が多い監督だけど、こちらは小学六年生男子が主人公。ちょっとびっくりするくらい良かった。

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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

-

怪獣プロレスは好きだがあまりにもノリが合わないし、メリハリのない作りもつらい。頭悪いのや任侠映画的アツさが嫌なのではなく、そのどちらにおいても極めてヌルくてダルいのが……あと、伊福部楽曲を使えばいいと>>続きを読む

暖流(1957年製作の映画)

3.9

面白い~~~面白過ぎる……オープニングの扉が開く演出から、ラストまでずっと面白い……初期増村の良さが存分に生かされた一族没落+病院内幕ものRTAメロドラマ。

増村がスピード感を追求する中で、登場人物
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大阪の宿(1954年製作の映画)

3.9

神保町シアターにて。休みが取れたので土曜初回の上映で見てきた。五所平之助はまだ全然見ていないので、どれにあたっても未見だし…と何をやってるのかはちゃんと調べずに足を運んで、とりあえず見た「大阪の宿」こ>>続きを読む

十兵衛暗殺剣(1964年製作の映画)

3.9

ラピュタ阿佐ヶ谷にて。うまく時間が取れず、全然行けなかった柳生武芸帳特集。どうにか最後の柳生暗殺剣のみ這っていったけど、これめちゃくちゃ面白かった。厳密にはシリーズ外の作品になるようだけど、武芸帳シリ>>続きを読む

流し雛(1962年製作の映画)

3.8

ヴェーラにて。木下恵介脚本のホームドラマ。コンパクトにまとまっているが、じんわりと余韻が残る。個人的に好きな一本。

キャラ立ちの良い登場人物たちの生き生きした会話が良い。隣のクソご隠居笠智衆とバトる
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自殺を売った男(1958年製作の映画)

3.4

ヴェーラにて。替え玉殺人の替え玉役を引き受けたヤク中クズ男のクライムサスペンス。なんせ主人公がポンコツなもので、いまいち緊迫感も出ないというか…でもポンコツ高廣さんがかわいいので全てよし。あと、マジで>>続きを読む

子供の眼(1956年製作の映画)

3.5

ヴェーラにて。ひろしはかっこいいなぁ。

戦後の複雑な家庭環境(とはいっても悲惨だったりド不幸なわけではない)の中で大人の都合のよさのしわ寄せを受ける設楽少年。「子供の孤独」というテーマをストレートに
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浪花の恋の物語(1959年製作の映画)

3.8

神保町シアターにて。できるだけ初回はスクリーンで見たい内田吐夢作品。近松門左衛門を狂言回しに、養子の若旦那と花魁との悲恋を描く。端正な錦之助の顔が恋の狂気にゆがむシーンは最高ッ……

奥行のある画面を
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流離の岸(1956年製作の映画)

3.4

ヴェーラにて。新藤兼人が監督・脚本のなんだか妙なメロドラマ。北原三枝がすっとして瑞々しく美しい。幼少時から頑固で封建主義的価値観の外側にいる…そんな彼女が初めて出会う年上の男が三國。どう考えてもロクな>>続きを読む

村八分(1953年製作の映画)

3.8

ヴェーラにて。新藤兼人脚本らしい一本。戯画化されたキャラクター(村役場のあいつ何?)、テンポが良く、ラストの着地点のおかげもあり、テーマに対してそこまで陰惨な印象はないものの、あまりにも「普遍的」な問>>続きを読む

殺されたスチュワーデス 白か黒か(1959年製作の映画)

3.6

ヴェーラにて。BOACスチュワーデス殺人事件の映画化。事件後すぐの公開で、この映画に限ったことではないが、当時のフッ軽制作っぷりにはいつも驚く。

地方でくすぶる事件記者の田宮二郎がまだフレッシュでか
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風の中の瞳(1959年製作の映画)

3.5

シネマヴェーラにて。中学三年生たちと高廣先生の1年間を木下忠司の音楽にのせて送る爽やかな一本…と思いきや、結構マジの遭難(山のヒヤリハット)映画だったんですが……。

中盤、夏の学外活動で山へ出かけた
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叛軍No.4(1972年製作の映画)

4.0

上映後のトークも含めて面白そうだな~と、よくわからないまま見に行き、結果とんでもなく面白かった。

70年の安保闘争において自衛隊員でありながら学生運動に参加し、「反軍」行為を行った咎で裁判にかけられ
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北陸代理戦争(1977年製作の映画)

3.9

ラピュタ阿佐ヶ谷にて。お、おもろ……!!おもろ!!!

これまで全然やくざ映画見たことなかったのですが(そもそも邦画を見てこなかった)、せっかくなのでスクリーンで。初っ端からシャイニングみたいに雪に埋
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関の彌太ッぺ(1963年製作の映画)

3.8

ちょうど長谷川伸原作x萬屋錦之介の一連の作品を見たいと思っていたら、不思議とタイミングよくスクリーンで見る機会に恵まれるのであった……ラピュタ阿佐ヶ谷にて。

瞼の母と同じく木馬館でやってるやつ…くら
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人肌孔雀(1958年製作の映画)

3.0

なんか軽めの時代劇が見たいな…と富士子姉&らい様の明朗時代劇。

若侍姿の富士子姉は最高に目に良いし、歌も歌うし、殺陣もがんばっている。この頃のらい様にありがちなチャラついてるが実は出来る男、というキ
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砂の器(1974年製作の映画)

3.8

神保町シアターにて。

前半、遅々として進まない捜査のパートは少し眠かったものの、後半は噂にたがわない高密度のドラマが展開。加藤嘉の「そんな人知らん」という絶叫、悲痛すぎてもう気持ちを推しはかることさ
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たそがれ酒場(1955年製作の映画)

4.2

神保町シアターにて。グランドホテル形式で描く大バコ居酒屋(ヨーロッパのビヤホールみたいだ)の一夜。天知茂はほぼ残像。

ついでだから…と軽い気持ちで見たら傑作やないですか。先月見た「花の吉原百人斬り」
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雲の上団五郎一座(1962年製作の映画)

3.8

「セイシンだけで勧進帳をやって、大ウケにウケておる」←めちゃかっこいい

ラピュタ阿佐ヶ谷にて。やたらハッピーな映画。旅回りの一座のサクセスストーリーなんだけど、別にものすごく落ちぶれているわけでもな
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有楽町で逢いましょう(1958年製作の映画)

3.7

何てことはない、軽めのラブコメなんだけど楽しい映画。雨の有楽町、デパートでのファッションショー、全部いいけど、やっぱり東京のおばあちゃんと大阪のばあやがすっごくいい。有楽町のあそこって昔はそごうだった>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.7

割と評価が割れると聞いていたけど、実際見ると「普通に面白い」のでちょっと困惑。さまざまなレイヤーがあり、どのレイヤーを中心に見るかでかなり評価がわかれるのかもしれない。私は「ビートたけしという芸人と悪>>続きを読む

悪の報酬(1956年製作の映画)

3.4

シネマヴェーラにて。姿の見えない犯罪組織のボス、というアイデアは良いのだけど、伊藤雄之助というキャスティングの時点でもはやネタバレ感もある。伊藤雄之助がそんなただの良い人やるわけねぇだろ~~。

なん
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九人の死刑囚(1957年製作の映画)

3.6

シネマヴェーラにて。あまり出来がいいわけではないが、重たく不思議な魅力のある一本。9人の死刑囚がチームアップという特攻大作戦のような話…では全くない。

狂人のふりしてる天本英世、インテリ金子信雄、普
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

大人向け作品も含め水木漫画で育った私、さらに6期のアプローチが大好きだったのもあり、丁寧に作られたエピソードゼロほんとうに嬉しかった……6期の鬼太郎は人間界に対して閉鎖的な面も強かったけど、妖怪にも人>>続きを読む

闇を横切れ(1959年製作の映画)

4.3

シネマヴェーラにて。ド傑作。若い時に増村に出会わなくて良かったとまで思う。すごく見たくて、ずっとスクリーンで出会うのを楽しみにしていたけど、すぐ見れたな。いやもう最高、オープニングの銃声からタイトルの>>続きを読む

追跡(1961年製作の映画)

3.4

シネマヴェーラにて。「あっ、こんなところに蟹がいる」という謎のセリフが強く印象に残る佳作。山口県観光PR映画なのか?というほど縦横無尽に山口県を駆け回る。秋吉台をライフル持って敵を追う二谷さんがかっこ>>続きを読む