ぷさんの映画レビュー・感想・評価

ぷ

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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

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耳障りな羽虫のようなヘリの大群がまんまポスターに描かれていて良いですね。また、暗がりから襲撃するベトコンへの恐怖の解像度も高い。
正直なところカーツ大佐が何を言いたいのかは分からんかったけども、意味わ
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ドラキュラ(1992年製作の映画)

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石岡瑛子による美術を堪能。
本作で使用された衣装はコッポラが営むワイナリーに展示されているとのこと。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

陸わさびと鹿の死体のときにふとアングルが自然から人間への視点に切り替わった。
視られている、と思った。

裏を返すと人間が自然物に対して意識的になった瞬間はその2回だけだったのかもしれない。これほどま
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

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なるほど、それで『love letter』の感想をよく見かけたわけですね。岩井俊二が転がり込んでる青春って、個人的には素敵だなと思います。
ランタンに向かう道中で彼らが聴いていたミスチルの曲は何だろう
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無名(2023年製作の映画)

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乱れた時系列や人間関係の理解が難しく、初見だとほぼ確実に振り落とされる。
一方で、脚本やワン・イーボーの演技などに可能性を感じる作品だった。

愛国主義の敷衍を徹底する現在の共産党政権下で生まれた映画
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

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良い意味で、これで100億突破するのほんと超攻撃型だなぁ。
ハイキューは研磨の登場シーンから完結までずっと研磨推しだったので、震えた。

ラノベの俺tueee系コンテンツとか流行ってるけど(?)、やっ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

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他所の家庭に預けられて愛を受けるお馴染みの展開なので映画としては少し退屈。
アイルランドの風景や薄暗い部屋の中のシーンとコットの静かさが相まっていたのはとても良かった。だからこそ、このポスターのシーン
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

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インドに住むヒンドゥー教徒のパワンは迷子の少女と出会う。お人好しな彼は少女を保護するが、少女はパキスタンから来たイスラム教徒だと発覚する...。

真っ直ぐな性格な人ほど人生遠回りするし、真っ直ぐに生
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

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これほどまでに物語のあるイニョンを以てして結ばれない"前世"を生きる二人と、来世で二人を結ぶために今世を生きているかのような旦那。このズレがとても苦しい。
「僕の知らない言語で君は夢を見る」

袖振り
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ミザリー(1990年製作の映画)

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思っていたのと違くて少し拍子抜けしたのと、この女性がミザリーじゃないことにプチ衝撃を受けました。
アニーのように、現実はうまくいかないからこそ創作作品に理想を追求するわけで、創作作品が現実を突きつける
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トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

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失業しているけど現職のフリをしているシーンは心穏やかじゃなくなりますね。生きるって複雑だなぁ。
真摯に向き合うこと、誰かに助けを求めること、着飾ること、突き進んで過ちに気づくこと。そんなごった返しのス
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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科学の発展の裏に戦争があるのは世の常だからこそ科学者にも僕らにも倫理の問題がつきまとう。しかし好奇心・探究心は倫理を凌駕する。
平和から科学的発展は生じない。
そこにあるのは人類のエゴイズム。
国とか
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セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

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今でこそ不釣合いな2つのジャンルを組み合わせて世にない作品を生み出す手法はメジャーですが、きっとこの当時においてはヤクザ×女子高生の掛け合わせは斬新だったんでしょうね(?)
この理解が正しいのかは分か
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π〈パイ〉 デジタルリマスター(1998年製作の映画)

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216桁という桁数が別の角度から同時に現れたときに、「それは偶然だ」と諭すシーンが良いですね。偶発的に起こる事象を紐づけて天命かのように妄信する愚かさと狂気を巧いこと表している。
数学者とはある種、熱
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パラード(1974年製作の映画)

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ジャック・タチの遺作。
これまでのコメディの方向性とは打って変わって、直接的に観客を笑かすパレードに。どういう変化があったのだろう。
彼の作品こそ観てはいるけど、彼の作風を紐解いたことはなかったな。少
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

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溥儀は辛亥革命以降も生きていたんですね。私の記憶からはすっぽり抜け落ちていたようです...。
清朝でも満州国でも形だけの皇帝で、囲いの内から"open the door"と言うしかない様子に悲哀を感じ
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今度は愛妻家(2009年製作の映画)

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薬師丸ひろ子の役者感の強さはちょっと苦手だったけれど、抜け切らないお転婆なキャラクターが愛らしい。
いや、僕も北見(豊川悦司)に近いタイプなのでこれは痛いほどわかる。勘違いして、愛され続ける自信が湧い
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悪い子バビー/アブノーマル(1994年製作の映画)

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「ドアの外に出れば、汚染された空気の猛毒で命を落とす。」そんな母親の教えを信じ、35年間、暗く汚い部屋に閉じ込められていたバビー。
初めて出た外の世界で様々な刺激を受け、逆に周囲にも刺激を与えていく。
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ザ・ドライバー 4K レストア版(1978年製作の映画)

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なるほど、ゴズリングの『ドライブ』より痺れるじゃないですか。
このポスターもめっちゃ良いな。
"態度はでかいのに銃は持ち歩かない"

タイヤとブレーキの擦れる音だけが響き続けるの、心地良すぎる。

自由を我等に 4K デジタル・リマスター版(1931年製作の映画)

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刑務所から逃れて身体的な自由を手に入れ、運も味方し金も地位も手にしたルイのもとに、同じく刑務所から逃れたエミールがやってくる...。
この世界には上手く生き抜くための法則がある。そんなものに倣って生き
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

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山田杏奈さんのアシリパをはじめとしたキャラの再現性と、原作に忠実かつ映像ならではの表現力は非常に良かった。
個人的にはもう少しアイヌの世界観に浸りたかった気持ちはあるものの、大満足。
帰ったら味噌鍋作
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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貧困や男性社会を目の当たりにし、プログレスの意義を感じたベラですが、所詮は男性の脳みそをヤギだか羊だかに置き換えるという医学の力で支配し、自邸の中庭で和やかに過ごすというオチが痛烈で個人的には良かった>>続きを読む

海炭市叙景(2010年製作の映画)

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佐藤泰志小説の頂点(遺作)であり、
同時に映画化作品の原点でもある本作。
菅原和博氏に本当に感謝したい。

芥川賞に5回ノミネートされ、一度も受賞することなく自死に至った佐藤泰志の苦しさが現れている。
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軽蔑(1963年製作の映画)

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ゴダールであって、ゴダールでないような。これまでの口喧嘩とは少し違ってみえるのは、女性が男性に諦念を抱いているからだろうか。反論することそのものに宿る可愛げが失われている。
切なく、冷たいな。カプリの
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トムボーイ(2011年製作の映画)

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徐々に見るのがつらくなっていく。
海で泳ぐ鮮やかなシーンなんかも、パレやしないかとひやひやしていた。きっと当の本人は心の底から楽しんでいたんだろうけど。
嘘はついていない。どちらが虚構の世界かは言わず
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アラバマ物語(1962年製作の映画)

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ジョン・ロックが唱えた、観念は後天的に獲得されることを指すタブラ・ラサを思い出した。子供のもつ白紙の心で黒人差別を向き合う視点で描かれる。
混沌としたこの世界を理解するには幾分幼すぎる。その世界を描く
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

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赤ちゃんも犬もリーゼント(クイッフ)
アメリカで行方不明になったとされる祖父の肖像がリンカーン
ギター持ったままカチカチに凍死した人
リーゼント(前髪)が1センチくらいしか生えなかったであろう人
車内
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過去のない男(2002年製作の映画)

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防犯カメラにとどめ刺すシーンが無意味にかっこいい。

先に枯れ葉を観たので、共通点を。
・犬を飼っている
 (名前はハンニバル)
・ソファで音楽聴こうとする
・謎の日本語の曲
・渋い楽曲が流れてくる
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