ぷさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ぷ

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イヴの総て(1950年製作の映画)

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徐々に欲が増したとかじゃない。
最初から総て仕組まれていた。
権謀術数とはこのこと。

謀ることへの嫌らしさが感じられないので、イヴに対しての嫌悪感は湧かない。
むしろ賞を受賞するに至る演技力を鑑賞し
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

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鯨の腹の中で回心した預言者ヨナとなるか、「白鯨」のエイハブのように鯨への憎しみを募らせるか。
鯨のように巨漢な肥満症のチャーリーの贖いや孤独、正直さを描いた作品。
彼が背負う十字架は重すぎたんだな。

ルックバック(2024年製作の映画)

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丁度読んでいた『傷を愛せるか』を感じながら鑑賞しました。
傷のまわりをそっとなぞること。身体全体をいたわること。ひきつれや瘢痕を抱え、包むこと。傷とともにその後を生き(描き)つづけること。

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

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社会的な抑圧から生じる感情までも抑制してしまうことがジヨンを形作ったんだろうな。全く知らないのですが、火病に近いのでしょうか。
ジヨンが心に留めるほどに鑑賞者も心が重くなってくる。

トゥルーノース(2020年製作の映画)

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北朝鮮の強制収容所から逃れた人の話をベースに、アニメーションで当時の生活を再現した作品。
愛の不時着には北朝鮮の牧歌的な風景や生活が描かれていますが、その裏に潜む闇を描く。完全統制区域は、チョ・チョル
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こんにちは、私のお母さん(2021年製作の映画)

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終始軽い調子が続くので少し退屈に感じていましたが、母と子の関係ってこれくらいライトで単純なものだよなと再認識しました。
"毒親"なんて言葉も流行るほどにきっと世間の親子関係は複雑化しているのかもしれま
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

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統合失調症の主人公が幻聴・幻覚に悩まされながら学生生活を過ごす中での苦悩を描く。そして、そこに垣間見える青春も。
差し出された手がすべて煩わしさに思えた日にさようなら。

拍手喝采の起こらないスピーチ
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マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

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カフェで注文する時にたどたどしくて店員に急かされるシーン、共感で心痛むなぁ..。

"人生変わった"とかじゃなくて、"自分を愛すること"に繋がるのは素敵だな。

テリファー(2016年製作の映画)

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逆さに吊るして股からノコギリ入れるのかなりショッキングですね。ちょっと今日は寝るまで股は閉じとこ...🪚

ザ・セル(2000年製作の映画)

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パートナーのニコ・ソウルタナキスの伝手でターセム・シンの本作の衣装を担当することになった石岡は、続いて『落下の王国』でもターセムとタッグを組む。

ターセムの世界観と石岡のデザインの相性が良く、見栄え
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

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耳障りな羽虫のようなヘリの大群がまんまポスターに描かれていて良いですね。また、暗がりから襲撃するベトコンへの恐怖の解像度も高い。
正直なところカーツ大佐が何を言いたいのかは分からんかったけども、意味わ
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ドラキュラ(1992年製作の映画)

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石岡瑛子による美術を堪能。
本作で使用された衣装はコッポラが営むワイナリーに展示されているとのこと。

悪は存在しない(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

陸わさびと鹿の死体のときにふとアングルが自然から人間への視点に切り替わった。
視られている、と思った。

裏を返すと人間が自然物に対して意識的になった瞬間はその2回だけだったのかもしれない。これほどま
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

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なるほど、それで『love letter』の感想をよく見かけたわけですね。岩井俊二が転がり込んでる青春って、個人的には素敵だなと思います。
ランタンに向かう道中で彼らが聴いていたミスチルの曲は何だろう
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無名(2023年製作の映画)

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乱れた時系列や人間関係の理解が難しく、初見だとほぼ確実に振り落とされる。
一方で、脚本やワン・イーボーの演技などに可能性を感じる作品だった。

愛国主義の敷衍を徹底する現在の共産党政権下で生まれた映画
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ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦(2024年製作の映画)

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良い意味で、これで100億突破するのほんと超攻撃型だなぁ。
ハイキューは研磨の登場シーンから完結までずっと研磨推しだったので、震えた。

ラノベの俺tueee系コンテンツとか流行ってるけど(?)、やっ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

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他所の家庭に預けられて愛を受けるお馴染みの展開なので映画としては少し退屈。
アイルランドの風景や薄暗い部屋の中のシーンとコットの静かさが相まっていたのはとても良かった。だからこそ、このポスターのシーン
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

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インドに住むヒンドゥー教徒のパワンは迷子の少女と出会う。お人好しな彼は少女を保護するが、少女はパキスタンから来たイスラム教徒だと発覚する...。

真っ直ぐな性格な人ほど人生遠回りするし、真っ直ぐに生
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

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これほどまでに物語のあるイニョンを以てして結ばれない"前世"を生きる二人と、来世で二人を結ぶために今世を生きているかのような旦那。このズレがとても苦しい。
「僕の知らない言語で君は夢を見る」

袖振り
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ミザリー(1990年製作の映画)

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思っていたのと違くて少し拍子抜けしたのと、この女性がミザリーじゃないことにプチ衝撃を受けました。
アニーのように、現実はうまくいかないからこそ創作作品に理想を追求するわけで、創作作品が現実を突きつける
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トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

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失業しているけど現職のフリをしているシーンは心穏やかじゃなくなりますね。生きるって複雑だなぁ。
真摯に向き合うこと、誰かに助けを求めること、着飾ること、突き進んで過ちに気づくこと。そんなごった返しのス
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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科学の発展の裏に戦争があるのは世の常だからこそ科学者にも僕らにも倫理の問題がつきまとう。しかし好奇心・探究心は倫理を凌駕する。
平和から科学的発展は生じない。
そこにあるのは人類のエゴイズム。
国とか
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セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

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今でこそ不釣合いな2つのジャンルを組み合わせて世にない作品を生み出す手法はメジャーですが、きっとこの当時においてはヤクザ×女子高生の掛け合わせは斬新だったんでしょうね(?)
この理解が正しいのかは分か
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π〈パイ〉 デジタルリマスター(1998年製作の映画)

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216桁という桁数が別の角度から同時に現れたときに、「それは偶然だ」と諭すシーンが良いですね。偶発的に起こる事象を紐づけて天命かのように妄信する愚かさと狂気を巧いこと表している。
数学者とはある種、熱
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パラード(1974年製作の映画)

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ジャック・タチの遺作。
これまでのコメディの方向性とは打って変わって、直接的に観客を笑かすパレードに。どういう変化があったのだろう。
彼の作品こそ観てはいるけど、彼の作風を紐解いたことはなかったな。少
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