劇中の会話で表明されている通りに、小津安二郎が好きでノーランのような大味な大作と良しとしない映画好きの中に一定層存在する人に向けたある種のジャンル映画。そこかしこに散りばめられた私映画好きアピールに、>>続きを読む
去年見逃してたやつ。
意味ありげにカメラをパンさせて何も起こらない場面を何度も映す焦らしがシンプルに怖い。中盤からの周囲の人間に危害を加えられて貶められる展開は心理的孤立も合わさって二重に怖い。やられ>>続きを読む
ストーリーの型は奥さんが家庭に閉じ込められるというよくあるもの。閉じ込められた家を脱出し、過去の呪縛も乗り越えて新たなスタートを切るラストが気持ち良い。
時代物ならわかるのだけど、出自のよくわからない>>続きを読む
新年映画始めはこれで。本当は先週見るはずだったのに窓口まで行って財布忘れていて見れなかったので。
いつもの井筒映画の通りで社会からあぶれた者たちに寄り添った視点でアウトローの半生が描かれるけど、正直も>>続きを読む
自分がこの映画から入ったってのが大きいけど、今敏監督の代表作といったらこれになると思う。現実のインタビューから過去の回想と劇中劇とがシームレスに繋がり次々と展開していく構成に気持ち良く振り回される。>>続きを読む
夢と現実がない混ぜになる複雑なストーリーを疾走感ある演出でスタイリッシュにまとめる作風の今敏だけど、この映画ではそういった演出はなく、シンプルに物事が進む巻き込まれ型のコメディのようなお話。ドミノ倒し>>続きを読む
のんがのんすぎて素晴らしい反面、アラサー独り身世渡り下手の生きづらさの切実さは弱くなっちゃう。とはいえ原作者の綿矢りさは元々女子高生小説家として出てきてそのルックスが話題になったりした人だから可愛い女>>続きを読む
公開時に一度見た以来で内容はほとんど忘れていて、ああこんなんだったなと思い出したりしたけど、結局頭の中にはほとんど残っていない。公開前にテレビで冒頭の宇宙戦が放送されて期待値が高まってからの、蓋を開け>>続きを読む
荒波を越えボートで離れ島にやってきて浜辺に降り立つところは『ピアノレッスン』を彷彿とする。ただ島内に上がってもマイケルナイマンの曲はなし。ほとんど環境音だけがこだまするがこの映画にはこれが合ってる。ロ>>続きを読む
初見時はCGを用いた使徒の新しいギミックや駆け抜けるエヴァに興奮しつつも、綾波のポカポカする発言に始まる大幅なキャラ改変だったり、全然合ってないと当時は感じた挿入歌の童謡に違和感を覚えて複雑な気持ちに>>続きを読む
自分の中で宇多田ヒカルの主題歌がこの映画の7割くらいを占めている。ちょっとどうかしてるくらいこの曲は良すぎ。カヲル君が出てくるエピローグから主題歌へ移行する瞬間のためだけに見に行っている。当時ニコニコ>>続きを読む
自分の学生時代を思い返せば周りの冷ややかな視線にも気づかずにキッショい内輪ノリをやっていたことを思い出して他人事ではない気分になる。敢えて今連絡を取るまでもないが、あの頃の自分にとっての佐々木はいた。>>続きを読む
昔はテレビでしょっちゅう放映されていてそのたびに見ていた大好きな映画。後年になってバーホーベン先生の作品だったと知ることになったのだけど、幼心にバーホーベン先生のエグみは刺激的だった。シュワちゃんの目>>続きを読む
本放送はもう20年前というセリフに嘘でしょって思ったけど、2000年はもう20年前なんだな。なんかもう感覚がバグってくる。
どれみに特になんの思い入れもないけど、幼い頃に好きだったアニメなり他の何にで>>続きを読む
ドルビーシネマで上映されていたので。
人食いギャオスが生々しくてほとんどホラー。東京タワーに鎮座するギャオスの絶望感が半端じゃない。ガメラいなければ完全に『シン・ゴジラ』の世界。この世界はガメラいてく>>続きを読む
スクリーンで見る機会があったので。
かなり前に一度見たきりなので結構忘れていて新鮮な気持ちで見られた。見た目は過剰で過激なしんちゃん。カーチェイス場面や時折り挟み込まれるよくわかんないハイテンションな>>続きを読む
カラックスの長編で唯一未見で劇場でやっていたので。
原作ものだからかストーリーがハッキリとしてあって、それまでの3部作より表面的にはわかりやすい。後半の廃工場の雰囲気やノイズ音楽演奏なんかはカラックス>>続きを読む
花澤さんの声でかなり可愛いキャラになってるけど、もうちょい少年ボイスの方が合ってたんじゃないかな。
イデオロギーの対立を子供にもわかるように落とし込まれたストーリーは間口が広くて良いと思う。
ゼロ年代>>続きを読む
『仮面/ペルソナ』と続けて見たけど共通して撮影が美しい。どこを切り取っても1枚絵として成立しそう。アンナがアグネスを抱き抱える場面は絵画のようだった。あと女性同士でやたら同性愛チックに肌と肌を触れ合わ>>続きを読む
リンチのアイデアの源泉だってことがよくわかる。一見本筋に関係の無さそうな映像の挿入やメタフィクション演出なんかがモロにそれっぽい。
スクリーン映えするモノクロの陰影の濃い撮影が印象的。女優のクローズア>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
序盤からの怒涛のこいつが主人公か、、?いやじゃなかったという展開が続き、次々にぶち殺されていく光景が楽しい。生き残ったのは一番初めに怪しそうな脇役感を出してたおばちゃんだったとは。
大ボスとのガチンコ>>続きを読む
趣味で作ってた映画を現実がなぞる場面は、どこまでが本当でどこからが嘘なのかがわからなくなってくる。演劇のような身振り手振りの大きい演技が、ことさらにこれはフィクションで映画なんですと言わんとしているよ>>続きを読む
すっかり過去の人になってしまった青山真治監督のひさしぶりの長編映画。Twitterでクダ巻いてるだけの人に成り果てたと思ってたけど思いのほか良かった。
あらすじだけみたら10代向けのキラキラ映画で、実>>続きを読む
ミニシアターエイドのYouTube配信で深田晃司監督と森崎ウィンがこの作品について語っていたことから。
『歓待』でもあった謎の巻き込まれコメディでスタートしつつ、悪魔に取り憑かれる不条理劇なんかなと思>>続きを読む
原監督トークショーと併せて5時間強もアップリンクの粗末な椅子に座り続けてケツの肉が取れるかと思った。
上映時間の長さについて、監督もプロデューサーも切るところがないと言っていたが、候補者全員でなくせめ>>続きを読む
繰り返される「世界は見ている!」というシュプレヒコール。この言葉に尽きる。
開かれた法廷という場でよくもまああんな差別的で完全に政府の犬に成り果てたような振る舞いを、こともあろうが判事なんかが出来るも>>続きを読む
この事件のニュースを聞いたときは現代でこんな暗殺あるのかよと驚いた。見出ししか知らなかったのでこんな顛末だったとは。
何にも知らない異国の女の子が暗殺に利用されて、政治的思惑の中で翻弄されるのが恐ろし>>続きを読む
序盤ファンタジーものかと思ったらソビエトが出てきてナチスが出てきてと第二次世界大戦期の話だったというのが徐々にわかってくる。言われていたように『炎628』をわかりやすくオマージュされている。村を焼き討>>続きを読む
授賞式での家族写真撮影の場面に目頭が熱くなる。最近涙脆くて仕方ない。津波で流出した写真を家族のもとへ返すという物語上のフックはあるけれど、取り立てて大きな出来事は起こらず、最後までシンプルに家族写真の>>続きを読む
周りに子連れが沢山いる場所に昼休みのサラリーマンみたいな人がわざわざやってきて心ない言葉を聞こえるように言うなんて状況はにわかには信じがたいがどうなんだろうか。本当はあちら側の人でありたかったという思>>続きを読む
ハリウッドにおける映画音響効果の歴史。
いうまでもなく映画は映像と音で出来ているけど、自宅で4Kディスプレイで高精細な映像を手軽に見られるようになってからは特に劇場でしか体験し得ない音響の側面が重要視>>続きを読む
政局政治家に興味ないのでこの方のことは全く知らなかったけど、まあ好きになるよな。こんなん見せられたら。政策も知らないけど。周囲の人も、自身でも感じてるようにいわゆる政治家には向いてない人だと思う。真っ>>続きを読む
アイタタな傑作だった『勝手にふるえてろ』とおんなじテイストで進行するもんだから、いつひっくり返るか冷や冷やした。
一人でガナってるおじさん役の古舘寛治の演技がリアル過ぎる。
天井に吊ってるシャラーンっ>>続きを読む
前作は見ようと思いつつ見れてなく今作から。音楽のならない石井隆やウォン・カーウァイみたいな90年代臭を感じるけど、パキッとした絵はキッチリ今風だなと思った。ノワールという触れ込みで、まあその通りではあ>>続きを読む
唯一誇れることが勉強だった自分のちっぽけさに気づいた瞬間がアイタタた。
そっから自分を変えるべく行動に移したのが偉いわな。そして勝手に敵視していた人らがまあ優しくて良いやつなこと。お手本のようなスクー>>続きを読む
アパトーギャングのジョナ・ヒルがまさかこんなエモい映画を撮るとはな。
小学生くらいの頃はこういう年上の友達とフランクにゲームやったりして遊んでたなあって記憶が呼び起こされて懐かしい感覚になる。スーファ>>続きを読む