QRPさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ミッドナイト・トラベラー(2019年製作の映画)

3.0

何となく起っていることはニュースを通じて知っているわけだけど、そんな偉い人間じゃないので普段から関心を寄せられるわけじゃない。でも彼らは確実に存在していて、ただ安心して暮らしたいという願いすらも叶わな>>続きを読む

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

4.0

アンジー主演だよくらいの軽い宣伝でしれっと公開されてひっそり終わりかけていたので危うく見逃すところだったが、テイラー・シェリダンの新作だった。これまでのシェリダンの脚本と比べると上澄み部分で作られた感>>続きを読む

うみべの女の子(2021年製作の映画)

3.5

『猿楽町』に続いてまた同じような役の石川瑠華。この2本でメンヘラ女優の地位を確立したか。ハマり過ぎていてここから脱却できるのか勝手に心配しちゃう。
序盤は恥っずい映画を見に来てしまったと思ったけど、磯
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オールド(2021年製作の映画)

3.5

評判を落としていた時期のシャマランは見ていなかったので知らないけど、これは正にその始まりでは?あと2、3作続けるとまずそう。冷静に考えたらクソしょうもないはずなのになぜか面白味が感じられてしまうシャマ>>続きを読む

ファニーゲーム(1997年製作の映画)

4.0

ハネケがどういう意図でこの映画を撮ったかは知らないし調べたこともないけど、どんなもっともらしい理由を述べていようが己のヤベえ性癖を満たすために撮っているのはそれまでのフィルモグラフィからも明白。こんな>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.5

続編のタイトル聞いた時、ダサすぎてもう終わったわと思ったけど、マジでレベルアップしてて笑った。ヤクザ映画といえば組織力を動員してイニシアティブを取り合うパワーゲームが醍醐味なのに、もはやヤクザでもなん>>続きを読む

シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.5

もはや義務感から消化しつつあり、卒業の機会を伺っていたけど、ここにきて武侠映画を取り入れてくるとは。序盤は完全に『グリーン・デスティニー』で、こういうのが見たかったんだよと思わずテンションが上がる。>>続きを読む

ビヨンド 4K レストア版(1981年製作の映画)

3.0

初フルチ。美女とシェパードが道の真ん中で佇むアートワークが印象的でずっと見たかったのだけど、実際に見てみるとナニコレはという感じ。謎カットと謎編集の連続に困惑。ゾンビに弾が命中する音が斬新。型にはまら>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.5

16歳から飲酒合法のデンマークやべえ。飲酒マラソンとか狂ってる。はっちゃけてるときは楽しいけど、全てが崩れ去ってしまう恐怖とも背中合わせで絶妙にハラハラもさせられる。陰の映画とも陽の映画とも言い切れな>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

3.5

アニメのエンディングに被せて歌い出す上白石萌歌の歌がうま過ぎて。ボケっとしてそうなのに意外とハキハキしていてこんなの好きになるに決まっている。相手役は素朴な青年を演じさせれば右に出る者のいない細田佳央>>続きを読む

クリーン、シェーブン(1993年製作の映画)

3.0

アンプラグド配給、シネマート公開でまたキモい映画を掘り起こしているので見るしかないと。
キモい映画かと思ったら悲しみの映画だった。どちらかと言えば追い詰める側の刑事の方がキモい。船の無線で父親に呼びか
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

2.5

無理してまで見るものでは無かった…。もはや自分にはマイルドな露悪趣味は受け付けないということがハッキリとした。つまりガンのメジャー作とは食い合わせが悪い。終盤の巨大化したヒトデが怪獣映画チックに暴れて>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.5

公開館が少なすぎてパスしかけていたところに奥山和由が絶賛していたのを見かけて勢いで。
キレのあるアクションがキモになっているのは前提として、このあり得ない設定を上手く日常に溶けこませて違和感なく成り立
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東京上空いらっしゃいませ(1990年製作の映画)

3.5

とんでもなくキッショいオヤジを鶴瓶が好演。時代的なこともあり余計に生々しい。芸能界の後暗さを臆面もなく出せる感じもキツイ。中井貴一と牧瀬里穂との組み合わせは実年齢以上に危ない関係に見えてしまう。中井貴>>続きを読む

レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)

3.0

認知症の親をバケモンに見立てて介護にまつわる苦悩がホラーとして描かれる。この手のプロットは最近多い気がする。社会問題として取り上げられていて、プロの手に任せるのが是とされつつある中にあっては古い価値観>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

IMAXで見たかったのでわざわざ品川まで。投影された映像を見てから気づいたがレーザーじゃなくてデジタルだった。結構違うもんだな。
ゲームの世界で完結するのであれば自我に芽生えて自分の意思で人生を切り開
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天使のはらわた 赤い眩暈(1988年製作の映画)

3.5

ストーリーはロマンポルノ向けの荒唐無稽さがあるけど、雨、水の滴る廃墟、水溜りの反射なんかを多用するスクリーンから湿気が漂ってくる独特のスタイルはデビュー作から完成されていた。お決まりのネオンも無理くり>>続きを読む

ターミネーター2(1991年製作の映画)

4.5

午前十時の映画祭とは名ばかりで平気で9時に始まるもんだから、少しでも遅くに始まる郊外まで見に来た。懐かしいニュータウンの風景。
これだけ時代を経ていても全く色褪せていないアイデアとセンスでいまだにワク
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屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)

4.0

いやいや、これは好事家がコッソリ回し見するやつで映倫通って劇場にかかったらアカンやつ。バレたら怒られるで。
女が廊下からこちらを見つめ立ち尽くす映り込みが怖すぎ。お家で見てたら止めてた。残酷ホラーを基
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.5

予告を見たときに伊藤万理華のまん丸なお顔と主題歌に引っかかって。
映画に出るために生まれてきたようなフックのあるルックス。いまやってる『お耳に合いましたら』にも出ていて、急に出て来た感あったけど元はア
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17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

3.5

ただひたすらに暗澹としたロードムービーを映像美で見せる。
絶望への旅の様相だったけど、受け皿ってちゃんとあるんだなってことを教えてくれる。最初の文化祭みたいなステージで下品なヤジを誰も注意しなかったり
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.5

いま唯一みてるテレビアニメの『Sunny boy』のCMで連発されてまんまと劇場へと足を運ぶ。
杉咲花は声が特徴的だけど、アニメにも抜群にハマる。
映画ってだいたい90分から120分の時間制限の型には
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サムジンカンパニー1995(2020年製作の映画)

3.0

あくまでコメディとしてで深刻に描いてないからってのもあるだろうけど、採用ルートによる雇用形態の違いの方が女性差別よりも比重が大きいなって感じた。通常業務に加えてお茶汲みをやらされてるのは完全に舐められ>>続きを読む

パンケーキを毒見する(2021年製作の映画)

3.5

最近続いた傑作政治ドキュメンタリーと比べると映画としてつまらない。場面転換の際に挟まれるショートムービーが絶望的にセンスがない。
正直赤旗なんて所詮は“機関紙”と思っていたけど、ダイレクトに国会まで質
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県警対組織暴力(1975年製作の映画)

3.5

まともな喋り方をする奴がおらん。全てが無茶苦茶過ぎて笑った。久能のセリフの半分くらい聞き取れない。
久能と海田との問答の中でも言及されていたけど、戦争を経験した者とそうでない者とでは善悪の価値観が決定
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

3.0

ボロ車は修理代嵩むのよな。30万で買った車に同額くらいの修理費かけて最終無料で引き取られていった思い出。また地方に飛ばされない限り二度と車は買わんだろうな。
犬と一緒に旅する映画かと思いきや、犬を探す
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.0

インディ感あふれる映像が良い。山中の温泉地のロケーションと佇まいが最高。
もはや今後交わることはないであろう旧友との久しぶりの再会でのなんとも言えないぎこちなさのリアル感。自分の実体験として20代でニ
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ザ・プレイヤー(1992年製作の映画)

4.0

見終わってアルトマンのフィルモグラフィを眺めていて今日の今日までアルドリッチと混同していたことに気がつく。群像劇得意な方がアルトマンね。
劇場にかかっていたので見たのだけど、今更なかなか見ようとは思わ
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スパイナル・タップ(1984年製作の映画)

3.0

『アンヴィル』を見たときにシネマハスラーでこの映画が引き合いに出されていて以来、ずっと見たかったのを十数年越して漸く。
アンヴィルの筋がかなりこの映画をなぞっていて、最後のオチはなるほどなぁと。でも正
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

思ってたよかエンタメに振り切っていて痛快で面白かった。ヒロインの格好からしてシリアスに撮った『ハーレイクイン』っぽい。物語の構成的にそうなるしかないよなという結末を辿るのだけど、最後の最後に一捻りあっ>>続きを読む

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

3.5

ヴァンパイアもののコアテーマの永遠に生き続けることの虚しさとジャームッシュのスノッブな日常の切り取り方が奇跡的なまでにマッチしていて初めから終わりまでオシャレ過ぎてうっとり。
昼夜逆転の生活を送りなが
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少年の君(2019年製作の映画)

4.0

辛すぎて胸が張り裂けそうになる。受験を終えた後に母親から掛けられる善人は報われるという言葉も辛い。
この映画を含めてアジア各国の映画で描かれる受験戦争を見ていたら日本が弱体化して全く太刀打ち出来なくな
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

中村佳穂の素晴らしい歌声。これはリピートで聴くやつ。ただそれ以外はモヤモヤした気持ちにさせられる結構困った映画だった。
ストレートに美女と野獣をなぞる展開になるのだけど、野獣になった経緯が本人に落ち度
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.0

海外のタクシーに乗ると大概イライラさせられるけど、日本の息苦しさを思うとこのくらいでいいんだよって気もしてくる。今この瞬間にも世界のどこかでこんな光景が繰り広げられているのかもなとは流石に思えないけど>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.0

ぼくの考えた最強の怪獣映画の実現。予告でもあった『アスカ、来日』ライクな船上の殴り合いは予告で流れていた陽気なラップソングを本編でもかけてくれてよかったのに。
噂程度に聞こえてきていたけど、小栗旬の恍
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.0

最近、小金持ちの家にならありそうなくらいのスクリーンで小規模作品かリバイバルしか見てなかったので、巨大スクリーンで洋画超大作見る喜びすっかり忘れてしまっていたのだけど、この映画のおかげで思い出すことが>>続きを読む