伊藤ライナさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

伊藤ライナ

伊藤ライナ

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64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)

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ドラマシリーズのほうを観た時も思ったけど、記者クラブの「警察の上に立ちたい」というか「報道が事件を解決する」みたいな異様なムードを、ひとりの男の人生を語ることで収める辺りにグッときた。

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

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ラストに戦慄。
このストーリーの本質は「信じる」という行為に問いかけていると思う。

マネーモンスター(2016年製作の映画)

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低俗な「バラエティー番組」が「報道番組」に変わっていく。
「誰だってやれば出来るし、遅すぎることなんてない」と言われた気がした。
勇気が湧く。

[Focus](1996年製作の映画)

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他人の裏の顔や素の部分を覗く盗聴という行為をもとに、登場人物のペルソナが剥がされていく。

とにかく浅野忠信さんの「狂気を発現させる」演技が素晴らしい。

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

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結局のところ、貧困から逃れることに必死なのだと思う。だから犯罪行為も厭わない。この辺りが日本とは違う気がする。

白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)

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認知バイアスが問題であり、それを深刻化しているのは人との繋がり方なのかなあ・・・と月並みな感想に至った。
フィジカル成分の薄いコミュニケーションは真にコミュニケーションではないのだろうなあ。

SCOOP!(2016年製作の映画)

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ジャーナリズムの何たるか…みたいな話しかと思いきや、人と人との繋がりを描いている。
エンドロールが沁みる。

10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

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前作も低予算だが今作はそれを下回る予算で制作し、制作費の7倍くらいの興行収入をあげているらしい。
シリーズの最大の魅力はストーリーの縦軸を「寝かせた」まま、スピンオフ的な作品を投下し続けているところだ
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クローバーフィールド・パラドックス(2018年製作の映画)

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現実を受け入れるまでの長い話。
ラストでクローバーフィールドであることを思い出させる。

特捜部Q Pからのメッセージ(2016年製作の映画)

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前2作とは映像的に大きく変わってワイドでオープンな構図。
その映像からは神の存在ではなく、ただ孤独な男の姿のみが強調されている。
菜の花と海上の風車が美しい。

アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

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咲き誇る死に花。外薗昌也作品を彷彿とさせる世界が美しい。
終末論としては一番リアルかもしれない。

アウトサイダー(2018年製作の映画)

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陰鬱とした雰囲気で始まるアウトサイダーの物語は、ラストに強い光を放つ。
シビレた。

受取人不明(2001年製作の映画)

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鬱屈とした「ここじゃないどこか」への逃避を願う人々。

子供に英語を学ばせる親が増えたのが2000年ごろ。アメリカの市場を見据えてパフォーマンスを向上させているK-POPアーティスト達。
ミクロからマ
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魚と寝る女(2000年製作の映画)

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性愛だけが生を司るような隔絶した世界を美しいレイアウトで描ききっている。
とても綺麗な作品。

鬼はさまよう(2015年製作の映画)

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やるせない展開に決着も虚しさが増す。
犯人がどうこうではなく、とにかく職務怠慢が問題の根底にある。

The Perfect Fishplate(英題)(2006年製作の映画)

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とにかく見せるのが上手いし、見せたいもの以外のコストカットがもっと上手い。
あと、Amazonビデオのリンク先が違うと思う。

チェイサー(2008年製作の映画)

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泥臭いアクションと闇を深く抉るエモい作品。
ドラマ「カプトンイ」にも出てたチョン・インギが良い。

美しき野獣(2005年製作の映画)

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この救いの無さが法なのだ。
なぜなら法もまた暴力だから。

哀しき獣(2010年製作の映画)

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2時間20分があっという間に過ぎていく、搾取する者とされる者が織り成すサバイバル。
あまりに虚しいラスト。
素晴らしい。

甘い人生(2005年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

死んだ目をして生きていた男が、生きた目をして死んでいく映画。

記憶の夜(2017年製作の映画)

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ストレートに情(ジョン)を描いたサスペンス。
運命の決着に泣ける。

アウトレイジ ビヨンド(2012年製作の映画)

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口を開けば「カネ」だの「責任」だのというリアルなストーリーを暴力描写でスカッと叩き潰す人間力が北野映画の魅力。
「ビヨンド」としながらも落としまえは着けに来る。たけしさんも相当腹に据えかねていることが
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アウトレイジ(2010年製作の映画)

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カネに絡むパワーバランスの崩壊と再生を暴力で説明した映画。
とにかく北野武のセンスが若い。芸人としても大御所なのにこのインディーズ感にハッとさせられる。
そして無音が醸す緊張感に血の温度が1度上がる。
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プロメテウス(2012年製作の映画)

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どうしてもギーガーのエイリアンを欲しがってしまう。
ウエットでエロティックな造形こそがエイリアンだと感じる。
自分の中にギーガーのエッセンスが浸透しているのだと自覚した。

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

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Netflixオリジナルドラマ「ストレンジャーシングス」をイッキ見したなら本作品もハマるはず。フィン・ヴォルフハルトも出てるし。
モテたい少年のアイドルがニューキッズってのがいい。

GODZILLA 怪獣惑星(2017年製作の映画)

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意外にもスペースオペラな作りのゴジラ。劇伴がとてもいい。
そして圧巻のモデリング。
次作への期待が高まる。

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

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テレビ放映時にコストカットから生まれたであろうアイデアは、劇場版においては純粋に演出として確立されている。
アニメ業界やファン、それを取り巻く社会への破壊衝動的なアンチテーゼに満ちていて、その精神は新
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(1997年製作の映画)

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テレビ放映を経て昇華した明朝体のタイポグラフィーが秀逸。
キャラクターの心理描写に特化しなければ生まれなかっただろう。

杉沢村都市伝説 劇場版(2014年製作の映画)

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杉沢村伝説のメインストリームを映像化した内容。
杉と沢があればだいたいそこは杉沢という地名になるだろうから、杉の分布域にはいくつも杉沢村はできただろう。
そして時代とともにいくつもの杉沢村が廃村になっ
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サバイバル・オブ・ザ・デッド(2009年製作の映画)

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ロメロによる戦争論。
問われているのは品格だろうか。
最期まで社会派なホラー映画監督でした。
カッコイイぜロメロ。

ダイアリー・オブ・ザ・デッド(2007年製作の映画)

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ミイラ取りがミイラに的な図式をPOVでまとめるロメロは素晴らしい。
もはや安易に情報を拡散させることを止めることは出来ないだろう。問題は受け取る側にマル投げされているのだ。

ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978年製作の映画)

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ベトナム戦争で若者は心を病み、製造業は衰退し大勢の労働者が路頭に迷うなか、同時にハイソサエティなライフスタイルを提唱し消費を促すという歪な社会に「なんかおかしくないか?」とロメロは問い掛けている。
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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生(1968年製作の映画)

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当時の黒人差別社会に対する怒りが、黒人1対白人多数という設定と不条理とも思えるラストに表れている。
ちなみに本作では明確にゾンビとは言っていない。

スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

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色濃くなる母性と戦争論。
解き放たれる「子供たち」の未来に光は射すのか。
次作が待ち遠しいがその前に「ハン・ソロ」だ。