雷電五郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

雷電五郎

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いぬやしき(2018年製作の映画)

3.6

原作未読なので、映画観終わってからwikiであらすじ確認してみましたが、漫画版の隕石以外は大まかななあらすじ自体に大きな変更はないように感じました。

獅子神から丁寧に丁寧に大切なものを奪っていく展開
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殺人ホテル(2020年製作の映画)

3.5

ノルウェーの映画でサスペンスよりのホラーです。

原題の「Kadaver」は多分死体という意味で、話の内容が死体というタイトルに二重にかかってきています。内容がパッと分かりにくいので邦題の殺人ホテルも
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パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

4.2

まだ古いならわしが残るインドの田舎町で、生理が来る間、愛妻が屋外で過ごし、しかも、不衛生な布を使い回していたことから病気を心配した主人公ラクシュミが安くて衛生的な生理用ナプキンの開発に取り組む、という>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.2

登場人物が全員、取り立てて悪い人物でもなく、また半地下の家族にしてもきちんと仕事をこなせるスキルや常識がありながら貧困から這い上がることがいかに難しいかを痛切に感じさせる物語でした。

今正に相応の仕
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海獣の子供(2018年製作の映画)

3.8

ともかく映像が美しくて、海面に日差しが当たりプリズムになる描写や水の流れ、音がアニメとは思えないくらいリアルでした。
夏のひと時、生命力に溢れる季節の瑞々しさと鮮やかさをこれでもか!というくらい丁寧に
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.4

学業に専念してきたことで遊ぶ余裕のなかったモリーが親友エミリーを巻き込んで卒業パーティーではっちゃける、とあらすじだけ書き出すとありきたりなコメディ映画のように感じますが、内容は実に濃厚。

他者を見
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天空の結婚式(2018年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

Filmarksオンライン試写会で鑑賞しました。

物語はほぼあらすじの通りではありますが、同性婚につきまとう問題や周囲の反応を掘り下げるというよりは、性別や嗜好や性癖は人それぞれ自由である、という主
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僕だけがいない街(2016年製作の映画)

3.5

原作やアニメを見たことがないので、映画として完結している一つの作品として観るならこの映画だけで十分面白かったです。

原作とはラストが違うそうなので、Netflix版のドラマも比較のために観てみようか
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パピヨン(2017年製作の映画)

3.8

1930年代のパリ、罪人を南米はギアナ仏領にある流刑地に送り、過酷な労働を強いていたその地に、冤罪で投獄された一人の男が度重なる脱獄の果てに生き延び、残した手記による実話を基にした作品です。

この流
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サタデーナイト・チャーチ 夢を歌う場所(2017年製作の映画)

3.7

父を亡くしたばかりの青年ユリシーズ。自分の性自認が曖昧なまま、家族や周囲から「らしさ」を求められる息苦しい毎日の中で、唯一自分を曝け出せる「土曜日の教会」だけが彼の心の拠り所になってゆく。LGBTQを>>続きを読む

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.8

とある家に住むとある恋人達、ある日男は交通事故で死んでしまう。しかし、幽霊となって目覚めた彼は成仏を拒み、恋人と暮らした家へとまい戻る。

物語は非常にシンプルで、幽霊となった彼が家の中に留まり続ける
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愛は、365の日々で(2020年製作の映画)

3.6

ポーランドの映画です。

恋人との生活も仕事も噛み合わないまま誕生日を迎えたラウラは友人達とともにシチリアへの旅行に発つ。しかし、とある男に誘拐され、突如として「365日以内に自分に恋をさせる」と告げ
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バーバラと心の巨人(2017年製作の映画)

3.1

原題だけだと内容を正確には把握できないかもしれません。これは邦題が秀逸な例かと。

他の人間には見えない巨人を倒すために奮闘するバーバラの話ではありますが、巨人はつまり彼女の精神的な弱さの象徴であり空
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獣の棲む家(2020年製作の映画)

3.6

南スーダンからイギリスへ亡命を果たしたとある夫婦の物語です。

アペスと言う魔術師の存在とアペスが見せる生々しい幻覚に苦しめられる序盤、家そのものにいわくがあるかと思いきや、どうやら夫のボルが過去に犯
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.9

ヒメアノールは食物連鎖においては下層に位置する捕食される側のトカゲの名前だそうです。

タイトルと冒頭の冴えない男達によるラブコメと見せかけて、本来の物語は森田という凶暴な殺人鬼がその本性を露わにした
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.8

さんざん感想は言い尽くされているだろうと思いますので、あくまで映画を観て個人が感じたことを。

悪党が「そういうキャラ」としてではなく、生身の人間から成り立った、生まれるべくして生まれた悪という描写が
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

オンライン試写会で鑑賞しました。

第二次世界大戦の渦中に、まさに足を踏み入れんとする日本における、とある夫婦の顛末を描いた作品です。

内容については詳しくは触れません。ほとんどあらすじの通りだから
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スキン~あなたに触らせて~(2017年製作の映画)

3.5

身体に欠損や常人と異なる姿を持った人々が、偏見や横暴に晒されながらも自分の思う人生を生きようと足掻くスペインの作品です。

非常にデリケートな題材を惜しげもなく取り上げるのが相変わらずすごい。この映画
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.8

キリシタン弾圧によって棄教した師の行方を追い、日本へ渡ったポルトガルの若き司祭とその人生を描いた作品。

1600年代、日本のキリシタン弾圧は苛烈を極めた理由は政治的なものであって宗教の否定というより
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プロジェクト・パワー(2020年製作の映画)

3.6

飲めば5分だけ超人的なパワーを得られる謎の薬が出回り、服用した人間が次々と未知の能力に目覚める。
製造元すら分からないその薬を母の病気のため売り捌く十代の売人ロビンとロビンから薬を買いながらもスーパー
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

3.4

クリーチャー大戦か?というくらい面白クリーチャーが惜しげもなく登場するので前半から中盤までの展開は正直爆笑しながら観てました。
相変わらずペニーワイズの自己主張激しすぎて、よく今まで誰にも存在バレなか
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

4.0

元のお話がブログ発ということで、タイトルでまず「なんだって?」となり、受け狙いのコメディかと思いきや、オンラインゲームを舞台にしたヒューマンドラマとして極めて物語性の高い映画に仕上がっています。

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星の子(2020年製作の映画)

3.5

スニークプレビューでの鑑賞です。
情報が解禁されましたのでレビューをば。

赤ん坊だったちひろの病気を治すため、怪しい宗教団体の思想にのめりこんでゆく両親を始め、ちひろを取り巻く人間関係を丁寧に描写し
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.0

全編パソコンの画面上で展開するサスペンスです。

母親の死以来、どことなく本音で話せない親子のぎくしゃくした毎日がある日、娘が行方不明になったことにより一変する。父デビッドは娘のSNSから必死に行方を
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シングルマン(2009年製作の映画)

3.8

この作品、もう10年以上前の映画になってしまったのか…観よう観ようと思いながら観れずにいた作品。

作中では10年より更に前の時代なので、セクシャルマイノリティと呼ばれる「少数派」がジム曰く「透明な存
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.6

火サスに慣れた身にはこの上なく気持ちがいい起承転結、分かっててもワクワクするのが探偵のいるサスペンスの醍醐味で楽しいです。

ダニエルクレイグに勝手に硬派なイメージがあったので、有能だけどちょっとコメ
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ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(2018年製作の映画)

3.4

言わずと知れたライフル銃の製造メーカー、ウィンチェスター。死の商人とも言える彼らの「業」にまつわるホラー映画です。

ウィンチェスター家を取り仕切る未亡人サラは、製造した銃によって死んだ人間の亡霊が家
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オールド・ガード(2020年製作の映画)

4.0

不老不死の戦士達が歴史の影で人知れず人類を救う、アンダーグラウンドヒーローアクションといった作品。

不死はある日突然「成る」もので、条件や特殊な能力の賜物と言う訳でもなく、また、「時」が来れば不死性
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モネ・ゲーム(2012年製作の映画)

3.7

ワンマンで傲慢な億万長者に贋作の名画を売りつける詐欺を思いつくコメディ仕立ての泥棒映画です。

主犯のディーンは本人イケてるつもりのダメな男。計画に協力してもらうためテキサスまで依頼しに行ったPJの方
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ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

3.9

オリジナルのジュマンジを尊重しつつ、年代に合わせて遊ばれるに相応しい姿をとるジュマンジという新たな形が提示されたのがよかったです。

オリジナルが大好きなので設定だけ同じで「いやらしい」改編が施されて
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

3.0

死霊館シリーズのスピンオフ作品です。

メキシコの怪異、泣く女「ラ・ヨローナ」を題材にしたホラーです。話は王道ホラーでサクサク観れますが、怪異の自己主張の激しさにどうしても怖さを感じられず、ビックリ系
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性の劇薬(2020年製作の映画)

2.7

原作がBL漫画ということで、原作には触れていないのですが話自体はこじんまりとまとまっていました。
ただ、道徳観や倫理観の点から見るとやはり現実離れしすぎていて、BL作品独特のロジックから抜け出しきれて
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グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)

4.2

Filmarksオンライン試写会で観賞しました。

絶滅危惧種のガン達をモーター音に慣れさせ、ともに飛ぶことで危険の少ない渡りのルートを覚えさせるという試みに挑戦する親子の物語です。かなりざっくりとし
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

4.0

ベルリンの壁崩壊という歴史的瞬間を迎える日より時は遡り、11月のある日、一人のスパイが遺体で発見される。彼の持っていた40人のスパイの実態を記したスパイリストは消え失せ、同僚の死とともに消えたリストを>>続きを読む