雷電五郎

劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さんの雷電五郎のレビュー・感想・評価

4.0
元のお話がブログ発ということで、タイトルでまず「なんだって?」となり、受け狙いのコメディかと思いきや、オンラインゲームを舞台にしたヒューマンドラマとして極めて物語性の高い映画に仕上がっています。

無口で仕事人間な父がある日突然仕事を辞め、家にいるように。主人公あきおは父のことを知る方法はないかと考えた末、MMORPGファイナルファンタジー14を勧めることを思いつく、といった内容です。

60歳のお父さんに対する大胆すぎるアプローチに最初は面食らいますが、他愛ないところでつまずいたり、慣れてくると返ってハマってしまう部分などなど、ゲームをやったことがあれば共感できるお父さんの言動にクスリと笑えて楽しくもあり、現実世界でないといえど、仲間と協力して困難を乗り越えるという経験は確かな絆にも繋がり、見ていて清々しい気持ちにもなります。

最後に正体を明かす段になり、心情を吐露するお父さんの言葉が不器用なりに家族への思いに溢れていて泣いてしまいました。

ゲーム会社さんの全面協力がなければ実現しなかった作品でもあると思うのですが、観てるとFF14をやりたくなりますね(笑)

現実ですと、なかなかこれ程清々しい展開と言いますか、ゲームをやる方にも様々な方がいらっしゃるので揉め事の類もよく耳にしますし、なかなかここまですんなりは行かないとは思いますが、綺麗にまとまっていてとても素敵な映画でした。
雷電五郎

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