雷電五郎さんの映画レビュー・感想・評価

雷電五郎

雷電五郎

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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

直截的な言及はありませんが東北大震災が物語の始点であり終点で地震大国である日本の実情と和のファンタジー要素を絡めてテンポのよい話に仕上げていて面白かったです。

ミミズは竜脈、ダイジン達は各地の伝承な
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.9

ホラーといえばホラーですがこの世ならざる者達が主人公の少年フィニーを手助けし、誘拐犯からの逃走を促すというスリラー要素の方が大きく、ややびっくりする演出はありつつもホラー的な怖さを強調しすぎず亡者達が>>続きを読む

ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

4.3

極寒の中で日々糊口をしのぎながら生きる辺境の国の姫君・エロディ。
冬を越すには物資が不足した窮状の最中に突如として大国から縁談の話が舞い込む。領民を助けられるならばと縁談を受けたエロディだったが、実は
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.3

スリラーとあらすじにはありますが、要は子供を奪った夫婦から子供を取り返す夫、という話で山羊頭の異形の生命体は山神様か古くから山に棲む異種族かは分かりませんが、仮に山神とした時に人間夫婦の妻が山神の妻に>>続きを読む

リム・オブ・ザ・ワールド(2019年製作の映画)

3.5

ある一件以来部屋に籠りがちなアレックス、父親から捨てられた少女ジェンジェン、少年院から脱走してきたガブリエル、金持ちだったが実は両親が倒産し虚勢を張り続けるダリシュ、訳ありの子供達が集うキャンプ地で突>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

3.2

孤島に立つ灯台へ4週間の勤務を任じられた2人の男の話です。

簡単に調べるまで私自身この話が訴えたいことがよく理解できなかったのですが、着想を得た実在の事件に1801年に起きたトーマスという同じ名前の
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ラブ・ハード(2021年製作の映画)

3.7

悲惨な恋愛を繰り返し最早それがネタにまでなってしまったナタリーはいつものマッチングアプリで出会ったジョシュとやりとりを重ねていくうちに意気投合し、サプライズでクリスマスシーズンにLAからNYへ彼に会い>>続きを読む

さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年製作の映画)

4.1

ヒビオルという記憶を刻んだ布を織り上げることを生業とする長命の種族イオルフ。イオルフの少女マキアは生まれた時から両親がいなかったことにより常に孤独を感じていた。
そんなある日、神話を生きるイオルフの長
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ブラックサン(2023年製作の映画)

3.5

2017年に配信されたスペインホラー「エクリプス」の前日譚にあたる話となります。
とは言っても、エクリプスを観ていなくとも差し障りはないです。ほぼ世界や設定が同じだけで別の主人公の別の話になっているの
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.6

砂漠の真ん中にある小さくも華やかで豊かな町に住む各々の夫婦。その中の1人であるアリスはある日、町の外の砂漠にある「本部」に迷い込んだことで次第に自分の日常が歪んでいくことに悩む、というあらすじです。>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

同じ月曜日を繰り返していることに気づいた主人公達が力を合わせておそらくタイムループの原因であろう上司にループを知らせるコメディベースのドラマです。

毎日変わり映えのない仕事の繰り返しをしているサラリ
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ザ・カンファレンス(2023年製作の映画)

3.0

スウェーデン発ややコミカルでキャラクター的な人物達が湖畔のキャンプ場で殺人鬼に追われるホラーです。

地方自治体の雑な税金管理と空疎な商業施設の呼び込みによる地元のミニマムな商業をないがしろにして罪悪
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.2

経営するコインランドリーの税金問題に頭を悩ませるエヴリンが何故か並行世界(マルチバース)の存亡をかけた戦いに巻き込まれていくコメディアクションヒューマンドラマ(?)です。

マルチバースという設定は珍
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

霊感を持った田舎育ちのエロイーズが服飾学校の合格を機に憧れの大都市ロンドンへ引っ越すが、1人暮らしのために借りた部屋で夜な夜な一昔前の華やいだロンドンを夢に見るようになる、というあらすじです。

ホラ
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ラン・ラビット・ラン(2023年製作の映画)

3.4

映像と音楽で不気味というより不安になる雰囲気が非常によく作り込まれていて、人物と物語のレイヤーが視聴者の考える視点とは異なっているため分かりにくいともいえますが、個人的には好きな作品です。

ホラーよ
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僕と幽霊が家族になった件(2023年製作の映画)

4.0

冥婚でゲイの男性の婿になってしまったノンケの警察官が幽霊の力を借りながら事件を解決するコメディです。

まず、テンポがいい。とんとん拍子に話が進むので飽きることがないんですが、台湾では同性婚が法的に認
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.8

原作なし映画がオリジナルの作品で、売れない漫画家が偶然にも殺人鬼の顔を目撃したことにより事件が拗れていくサスペンスです。

全体的に淡々としていて大袈裟な逮捕劇や封鎖シーンなどはなく、フィクションとリ
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.3

経済も人も停滞しゴミ処理場というシステムにすがる他ない田舎の村で起きた惨事にまつわるお話です。

ただ傷つき果てた心を癒すことすら許されず、父と同じ破滅へ向かい転がり落ちてゆく優の姿があまりに痛々しく
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神が描くは曲線で(2022年製作の映画)

3.8

スペイン版シャッターアイランドとも言える作品です。
私立探偵として依頼を受けたアリスは調査のためパラノイア症候群を装い精神科病棟へ潜入するというあらすじですが、アリスの状況が二転三転し、彼女を信じてい
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オールド(2021年製作の映画)

3.5

特殊な鉱石による磁場の発生で時間経過の速度が狂ったビーチに閉じ込められてしまうホラーよりのサスペンスです。

一晩で実に50年の時間が経過してしまうという、パッと見分かりにくいものの生きとし生ける者に
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きさらぎ駅(2022年製作の映画)

3.4

洒落怖で最も有名な話の一つ、きさらぎ駅を題材にしたホラーです。
元の話は全て読んだことがないので概要しか分からないのですが、電車を通して異世界に行ってしまうという設定がホラーでありつつSFっぽさがあり
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クローゼット(2020年製作の映画)

3.7

妻を交通事故で亡くしたヨンは一人娘のイナとともに郊外の家へ移り住む。事故以来、塞ぎ込んでしまったイナに良い環境をと思い選んだ立地だったが若手に仕事を奪われる焦りからイナを突き放すような態度をとってしま>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

キャシーは実家暮らしでコーヒーショップのアルバイトをしながら生活している。医大を中退した彼女は両親に漫然とした暮らしを責められながらも自由だった。
しかし、キャシーにはもう一つの顔が存在する。それは泥
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.2

ずっと観たいと思っていたので配信後、早速観ました。

予告などでは愛を強調したキャッチコピーが用いられていましたが、この作品からは孤独と孤独が寄り添い合い、真に信頼できる相手と出会えたことで一果が1人
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マジック・マイクXXL(2015年製作の映画)

3.5

前作と比較してこちらはストーリーよりもラストのショーに注力した印象でした。
ただ、前作が店長やマイクの彼女などの人間関係でギスギスしていたこともあり、今作くらい陽気で後先考えなしの方が気楽に楽しめる気
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ヘイター(2020年製作の映画)

3.9

論文に文献の盗用を行い、大学を除籍処分されたトメク。退学をきっかけに臨時でありついた仕事はSNSの世論を誘導し、人を陥れるものだった。

というポーランドの作品です。

作中、良心の呵責をまったく感じ
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ケース39(2009年製作の映画)

3.3

ケースワーカーのエミリーが虐待両親から救い出した少女リリー。彼女を預かることになってからエミリーの周囲で不幸な死が相次ぐようになり…といったホラーです。

実は子供が原因だったというホラーですと有名ど
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