れんさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ(2022年製作の映画)

3.9

1作目から50年後の直接的続編として描かれる今作。再びチェーンソーを轟音と共に振り回し踊り狂うレザーフェイスが人々を恐怖に陥れる。枯れたひまわり畑に射し込む美しい夕日、そこに佇む人の顔の皮を被った大男>>続きを読む

アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.6

王道アクションアドベンチャーとして気軽に楽しめる。トム・ホランドのキュートさスマートな身のこなし、爽快なアクションはさすがスパイディ。王道展開、シンプルで分かりやすい親切設計。作品全体の印象としては無>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ジム・ジャームッシュ監督の作品要素を散りばめ、丁寧に引用しながらビターで愛しい恋愛群像劇を描く。時間の使い方がとても秀逸で過ぎ行く時間の残酷性を浮き彫りにし、葉と照夫、この2人の苦くて甘くそして、6年>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.8

華やかで煌びやか、そして儚い。名作ミュージカルのリメイクながらもしっかり61年版「ウエスト・サイド物語」をリスペクトし、スティーヴン・スピルバーグ監督ならではの語り口で描いた素晴らしい傑作。鮮やかに豊>>続きを読む

ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

親から子へ、そして孫へ。新たなゴーストバスターズの物語に胸が熱くなる。シリーズを築き上げてきた父アイヴァン・ライトマン監督から今作は息子ジェイソン・ライトマン監督が引き継ぎ、見事なホラーアドベンチャー>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.9

ウェス・アンダーソンの憧れ、羨望の眼差しで見つめる世界観を全身で浴びる多幸感。計算され徹底的に統制された画作り。目で見る芸術情報過多な世界観に増える、動くキャラクター、上塗りされる情報に次ぐ情報。物語>>続きを読む

前科者(2022年製作の映画)

3.4

手を差し伸べ傷ついた心に寄り添い続けること。罪を犯した者の更生を手助けする保護司。その仕事の難しさや生き苦しくもある縛られた社会システムの中で自分自身の気持ちと葛藤し、相手を思い助けるために奮闘し、ぶ>>続きを読む

家をめぐる3つの物語(2022年製作の映画)

4.2

家にまつわる3つの短編オムニバス。ストップモーションアニメの実在感とフェルト生地の暖かみ、そして不気味さ。1話目の禍々しいルックの立った屋敷ものホラーにゾクゾク。2話目の内覧会準備に奮闘する頑張るお仕>>続きを読む

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.5

王道韓国ノワール。血と暴力と狂気が入り混じる。やはり容赦のない過激で濃厚で圧倒的なアクションは素晴らしい。激渋なファン・ジョンミン、狂いまくった殺意むき出し野獣っぷりを放つイ・ジョンジェ、この2人の血>>続きを読む

レイジング・ファイア(2021年製作の映画)

4.0

溢れかえる善悪のグレーゾーン。溢れかえる憎しみ復讐の連鎖。溢れかえる熱き男たちの魂をかけた戦い。宇宙最強ドニー・イェンとニコラス・ツェーの凄まじい激闘、ダイナミックなアクションに魅せられ体が熱くなる。>>続きを読む

GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.9

神聖なる生きる尊さを目の当たりにする。ただただ、豚の鶏の牛の生活を見る。それだけなのにこんなにも愛おしく豊かな気持ちになる。しかしそれと同時にとても残酷で複雑な気持ちも訪れる。モノクロで映し出される生>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

伝えること伝わることの難しさ喜び愛おしさ。聾者家族の中で1人だけ耳の聞こえる聴者ルビーの夢と苦悩を通して描かれる青春模様、そこから見えてくる理解することへの愛に満ちた素晴らしい作品。自分が生きる世界で>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

欲に誘惑され翻弄されまみれていく。有名ブランド、GUCCIという大きな帝国を築き上げてきたグッチ一族の華やかで美しく哀しく恐ろしい悲劇、愛憎劇。煌びやかで豪華な世界の住人たちを演じるのは豪華な重鎮たる>>続きを読む

僕を育ててくれたテンダー・バー(2021年製作の映画)

3.7

暖かで心地よく優しい空気が流れる。懐かしさをも感じさせる作品。ベン・アフレック演じる叔父さんチャーリーが営むテンダー・バーでの出来事が全て愛おしい。JRにとってのテンダー・バー、その場所での他愛のない>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

異次元の面白さに魅了され、改めて映画から発せられる凄まじいパワーに圧倒される。
いつまでも映画の力を信じていたくなる。
素敵な夢とスパイダーマン愛に満ちた大傑作。
MCU27作品目にして、トムホ版スパ
>>続きを読む

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

母性とは、女性として生きることとは、自由意思はどこに存在しているのか。静かにそれでいてふつふつと湧き上がる複雑に絡み合った感情たち。テーマ的にも突如として挿入される子育ての過去回想など、ドゥニ・ヴィル>>続きを読む

リオの男(1964年製作の映画)

3.5

コミカルで可愛げのあるアドベンチャー。ジャン・ポール=ベルモンドの飄々とした表情や振る舞いが良い意味で間抜けでそれでいてしっかり華がある。アクションシーンも今の時代から見ても頭がおかしい、気が狂ったア>>続きを読む

明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.9

こんなはずじゃなかったと夢と現実の狭間で揺らぎ、落差に戸惑いながら、その時にしか感じられない人生のマジックアワーを過ごす。その時は輝いて見えた景色、イタくて青臭くてダサい言動も行動も全てが素敵な淡い思>>続きを読む

ボストン市庁舎(2020年製作の映画)

3.9

市民の声、生活の現状。どんな小さな市民の声も決して無視されるべきではないし、主張を遮る壁なんて要らない。しっかりと意見を述べてその声を聞き入れ受け入れ、議論する。議論する場を設けること。ボストン市長の>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.4

原作未読、アニメ未視聴、まっさらな状態で鑑賞。映像の細やかさ綺麗さ、てんこ盛りバトルシーンの圧倒的迫力。自分でかけた愛という呪いからの解放。そこから見えてくる純愛。棘のキャラクター造形がとても素敵。

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.3

とっても皮肉の効いたディザスターブラックコメディムービー。超豪華なキャスト陣で繰り広げられる世界の終末への危機感の描き方が非常にリアルで人間の本性、本質が炙り出されヤダ味に溢れる。前半軽快なテンポ、秀>>続きを読む

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993年製作の映画)

3.8

オープニングの懐かしさ。クリスマスに憧れるジャックの姿、特別な時間をみんなと分かち合いたいと願う姿が愛おしい。魅力的なキャラクターや造形のこだわりが世界観を彩る。今もなお色褪せることの無いストップモー>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

前2作からガラリとテイストを変え、第一次世界大戦という史実の裏で活躍していたキングスマン誕生秘話を描く。がっつり戦争映画になっていて、その上でその時代に合ったスパイものとしても楽しめ、父と子の絆の物語>>続きを読む

草の響き(2021年製作の映画)

4.3

狂わないように、正気を保つために、普通に生きるために走る。心に余裕が持てない時の窮屈さ、苦しさが痛いほど伝わってくる。複雑な人間の感情をあんなにも繊細に演じれる東出昌大には毎度の事ながら驚かされる。人>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

5.0

3篇が織りなす偶然と想像の世界は想像を遥かに超える凄味と素敵さに溢れていた。濱口竜介監督が創造する物語は異次元の面白さ、おかしさ、哀しさを纏い、劇場で見るに相応しい世界を突きつけ、確実に私たちの日常を>>続きを読む

クローズ・アップ(1990年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

なんとも斬新でとんでもなく画期的な語り口。ドキュメンタリー調で良い意味で全編平坦な画作りに、缶が転がるのを捉えるシーンの、この後何かが起こるのか、もしや爆発するのではないか、というような不安、不穏感を>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

夢と夢が混じり合い影響し合う。輝かしく照らされた夢。光の裏で不気味に不穏にうごめく最悪な搾取と悪徳の闇。希望に満ちた夢と光を貪り食う恐ろしい悪夢。エロイーズの希望に満ち溢れた気持ち、期待とは裏腹にロン>>続きを読む

アンテベラム(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

過去と現代が交錯する。決して忘れてはならない過去が追いかけてくる。過去も現代も変わらない闇、危険性を提示する。映像で魅せる叙述トリックのように視点をずらし我々の脳を上手く騙し錯覚させる。徐々に明かされ>>続きを読む

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

4.6

とても複雑で重層的で繊細で奥深くて優しく素敵。鑑賞中は様々な想いが交錯し込み上げてくる。なかなかに自分の気持ちを整理し落とし込むまでに時間がかかるほどの余韻。この世界で本当の意味での自分らしさをさらけ>>続きを読む

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

エディとヴェノムのイチャイチャ、ラブラブで一心同体な共同生活がとても微笑ましい羨ましい。トムとジェリーばりの仲良くケンカしな状態に思わずもっとやれとにやけてしまう。お互いがお互いを必要としている様も何>>続きを読む

ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.5

孤独を感じながら生きる青年のある嘘から巻き起こるヒューマンドラマミュージカル。見終わったあとの心情はとても複雑でなんとも言えない気持ちになる。ある嘘をつくことによって、物語を創ることによって、自分や周>>続きを読む

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.2

30歳を目前に友人、恋人たちの変化、何も成し得ていないことからの焦り、不安を抱えながらも天才的才能で名曲たちを生み出してきた作曲家ジョナサン・ラーソンの自伝ミュージカル。チクタクと音を立て時限爆弾のよ>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

悠々と大自然を駆ける繊細な馬、堂々と大地に横たわる馬の肌ように洗練された山々、その大自然の中で繰り広げられる人間ドラマ。ヒリヒリと張り詰める緊迫感と不穏感。暴力性を孕む有害な男性性を振りかざすいかにも>>続きを読む

恋する寄生虫(2021年製作の映画)

3.5

潔癖症、視線恐怖症、社会とうまく適合できない男女が惹かれ合う。この感情はなんだと、偽物なのか、寄生虫のせいなのか、操られている気持ちから来たものなのか。自分自身の気持ちと本心と向き合う。不完全であるか>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.1

ゆるい日常感が最高のタメとなり爆発的な切れ味抜群のアクションを引き立てる。このゆるとキレのバランス感覚がとにかく歪でクセになる。とてもアニメ的な世界観、キャラクターと演出で登場人物たちにも愛着が湧きや>>続きを読む

マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

異常なくらい楽しく面白いホラーエンターテイメント。様々なジャンルをミックスさせ縦横無尽に駆け巡り辿り着いたその果てにぎゅっと凝縮された好きが詰まっていた。ジェームズ・ワン監督が積み重ねてきた経験を最大>>続きを読む