iamさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

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全てを語らない映画をみて、自分たちがその映画を起点に何を語るのか。余白が多い、と言えるとも思うが、「蒔かれている種」が多い作品だと個人的には捉えた。

観たあとに浮かんだ言葉のひとつとして、「けじめ」
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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英語のmemoryは日本語にすると、「記憶」だが、「記録」にもなりうる。そこには微妙だけれど、たしかな違いがあるように思う。
この映画の場合はビデオカメラの「記録」を媒介に「記憶」をめぐるものであると
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真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

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「アメリカン・ニューシネマ」というジャンルがあることをはじめて知った。
そういうジャンルの映画であることを、知ってからみるべきだったかもしれない。

食べて、祈って、恋をして(2010年製作の映画)

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こんなこと言ってしまったら元も子もないけど、どこにいってもいい男と出会えちゃうリズは反則レベルの強運をもってるよね。ちょっとズルいよね。
強運を引くためにはまずチケットを買って行動しろってことなのか?

犬王(2021年製作の映画)

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湯浅監督の作品をまだあまりみていないので、「湯浅節」というのがどういうものなのかはわからないけれど、この作品を自分の中の「湯浅節」原点にしようと思う。

AIR/エア(2023年製作の映画)

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ものすごく楽しんだのだけれど、やっぱり最近のこの手の映画が展開するストーリーの構造に引っかかってしまう。
多すぎない?

実在した人物、あるいは本当に起きた出来事を基として、感動のストーリーを組み上げ
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ピアノ調律師(2010年製作の映画)

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見えなくても、臭うだろうし、感触で何となくわかってしまうのでは?と思ってしまったが、展開にはゾクゾクした。

ジュリア(s)(2022年製作の映画)

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この映画を観ると、多くの人が自分に起こりえたかもしれない人生を夢想してしまうと思う。同じ空間にいる他人の姿をみて、その人に自分を投影したりして、好き勝手にストーリーを組み立てたりするんじゃないだろうか>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

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1回目なので、ひとまずは「考えるな、感じろ」的なスタンスで世界観を楽しむことにしました。
内容についてはまた回数を重ねて考えていきたい。

カランコエの花(2016年製作の映画)

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守るという態度が、かえって守りたい対象に「守られなければいけない」という概念を押し付けてしまうこと可能性もありうる。

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

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ダーレン・アロノルフスキー監督作品は2017年公開の『マザー!』で強烈なトラウマを植え付けられたので今作もみるか迷っていたけど、みてよかった。
『マザー!』で負った傷が少し癒えた気がする。

生きる LIVING(2022年製作の映画)

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ぼくもマーガレットにあだ名をつけてもらいたい。

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

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デヴィッド・ボウイを力技で脳内にインストールされた感覚。
デヴィッド・ボウイのことがわかる映画ではなく、デヴィッド・ボウイとは一体なんなのかという問いが生まれる映画。

The Son/息子(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ニコラスが抱える心の病は長い時間をかけて複雑に絡まった糸の塊のようなものだと思う。
ぐちゃぐちゃになっているそれがいったいなんなのか、容易には説明ができない。ただただ辛いのだ。
周りはその感情をなんと
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

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映像は対象の表面だけではなく深い内面までも引っ張り出す力があるということに、創作の強さを感じた反面、そこには暴力性も孕んでいることを実感した。
それが相手を本当に傷つけるための暴力となってしまうか、そ
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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カレーの味を教えて、と聞かれても上手く説明できないのと同じように、この映画がどんな作品なのか、きれいに表現できない。
でもたしかなことは、奇跡的なバランスで最高にいい映画だということ。
これからさき、
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小早川家の秋(1961年製作の映画)

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小津監督の目線は、子供からみた目線であり、子供の目から伝えようとしているのかもしれない。

雨に唄えば(1952年製作の映画)

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ずっとラブストーリーだと思っていた。
いい意味で全然違った。本当にいい意味で。

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)

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自ら不幸な状況を作り出そうとしているシンディをみていて苦しかった。
幸せになることに対する後ろめたさをきちんと昇華しないままでいると、いざ幸せを手にしたとしても重くて持ちきれないのだろうか。

晩春(1949年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

これまでみてきた小津監督の作品で言葉に一番強いおもいを感じた。

結婚して幸せになれると思う考え方がむしろ間違ってるんだよ。
幸せはまってるものじゃなくて、やっぱり、自分たちで作りだすものなんだよ。
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対峙(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

悪は人が生まれもってくるものでも、生きていく中で育つものでもなくて、とある側面から見た時に目につく限られた事実から他人が想像して、その対象に付け加えてしまう幻のようなものなのかもしれない。

バビロン(2021年製作の映画)

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チャ、チャゼル〜〜ッッ!!
もう抜群にテンポが良くて、うるさくて、3時間ひたすら踊り続けてしまいました。(本当のところは着席したまま上半身を小刻み上下させていただけ)

クソみたいな一日だったけれど、
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

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喰われるくらいの勢いで画面に引き込まれた。
それと緩急テクニックが高すぎて変態。
「緊張」と「安らぎ」をいったりきたりするから心が疲弊する。

DISTANCE/ディスタンス(2001年製作の映画)

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メディアが取り上げがちな「被害者遺族」ではなく、「加害者遺族」に焦点をあてた設定に思考が刺激させられた。
事件が起きるとどうしても被害者側に心が傾いてしまうけど、加害者側からの視点が入ることで、その傾
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幻の光(1995年製作の映画)

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正解や答えがないものっていつまでも付き纏ってくるから、自分で自分自身を納得させない限りどんどん疑心暗鬼になって、心の暗い穴を掘ってしまう。
これからそういうものと対峙する時は、それは幻の光がみえて誘わ
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麦秋(1951年製作の映画)

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視線の不一致がクセになってしゃーない。

男の幼児性を強く感じた。

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

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構図の教科書。

見切れることを恐れない構図はどう考えているのだろう。縦位置を横位置で切り取ったんか?ってくらい見切れる。

結婚がテーマとなっているけど、実は反戦映画なのでは?とも思った。

東京物語(1953年製作の映画)

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視線の不一致、ローアングルと奥行き、構図、人物を追わないカメラワーク、などなど視覚的な満足度が高けぇ。

真実(2019年製作の映画)

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メタファーがたくさんあって、それについて友達とあーだこーだ話し合うのが楽しそうな映画。

イーサン・ホーク×フランスってなると、やっぱりビフォーシリーズの雰囲気が漂う。

空気人形(2009年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

からだが空っぽなのか、心が空っぽなのか
空っぽをどうにかして満たそうとする人たち

ラストがいきなりサスペンスホラーになって、ヒエエエエ.....ってなった。
構えてなかった。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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戦争を鏡写しにしたような寓話的映画。

自分はパードリック派かな?コルム派かな?
考えてみたけど、たぶんどっち派でもある。
身の回りにある日常を大切にしたいと思う節もあれば、もっと意味のあることに時間
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誰も知らない(2004年製作の映画)

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この映画のことはずっと忘れないと思う。
ネットで成長した子役達と是枝監督が一緒に写った写真をみつけた。
すごくホッとした。
こんな年齢まで生きることができたんだな...。よかった...。って。