みかんぼうやさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

みかんぼうや

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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

4.0

【ベタで小綺麗な展開と共感できない主人公ゆえに物語的にはのめり込めないものの、それを補って余りある圧巻の歌と踊りのパフォーマンスに引き込まれる!】

あれ?自分、ついにミュージカル好きになったかな?こ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.7

【世界に称賛された本作。普通に面白かったが、心に響くものがなかったのは、登場人物たちに感情移入できなかったからか・・・】

3時間という時間でずっと躊躇していましたが、ようやく観ました。皆さんのレビュ
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エイリアン(1979年製作の映画)

4.0

【一秒先の展開が気になって仕方ない。今観ても全く色褪せないこの世界観、緊迫感、興奮こそ、最高のエンタメ作品にして伝説的SFホラーである所以!】

先日、500本目キリ番を達成したと思ったら、なんと過去
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.2

【アメリカの歴史を駆け抜けるフォレスト。一人の映画を観ることが好きな子どもを映画好きの少年に変えたヒューマンドラマとの一期一会。】

今まで“キリ番“なるものを全く意識していなかったが、500作品目と
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.7

【人間の持つ尽きぬ欲望、嫉妬心が生み出す闇】

「聖なる鹿殺し」に次いで、ヨルゴス・ランディモス作品2作目の挑戦。「聖なる鹿殺し」は、物語の非現実的な要素によりその展開に納得感がなかったものの、独特の
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.9

【作られたフェイクの世界で、自らの意志を持ってリアルな人生を生きる姿は、どこか新時代の「トゥルーマン・ショー」を思わせる、テンポ良し、派手な演出で爽快感抜群の超エンタメ作品!】

公開当時話題になって
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.6

【ファンタジー初心者にはイマイチ没入しづらい半魚人と人間の純愛物語だが、秀逸な映像と音楽に引き込まれ迎える美しいラストシーンに感動】

実はギレルモ・デル・トロ監督の作品は初めて。何しファンタジー作品
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.4

【周りから理解されない苦しみ。自分を理解できない苦しみ。】

本作全体に漂う鬱々とした閉塞感は、寧子(趣里)が今生きている社会で感じている感覚そのもの。周りとの感覚の違いにより周りから理解されないこと
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ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.7

【「LEON」で世界にその才能を見初められし少女は、役に囚われ強迫観念と幻覚に狂いゆくバレリーナを演じることで、その演技の真髄を見せる】

展開そのものは予測できたが、その“表現”に期待とは大きく異な
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オデッセイ(2015年製作の映画)

3.7

【中盤以降はやや緊張感に欠けエンタメ性が強くなるが、火星での自給自足生活というユニークな設定と臨場感溢れるSF映像が魅力的】

全く意識していなかったのですが、気づけば3日でマット・デイモン主演作3本
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.7

【大企業の商業主義の壁に抗う企業戦士物として観てしまうとやや見慣れた感はあるものの、レースシーンの驚異的なスピード感と迫力にただただ圧倒される!】

久しぶりにゴリッとした“ザ・ハリウッド・ムービー”
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.7

【登場人物三者の視点で描かれるリドリー・スコット版「羅生門」】

中世ヨーロッパで起きた実話ベースの物語。2人の騎士と1人の女性の間に起こるある事件とそれが決闘裁判に発展する過程を3人それぞれの視点か
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

2.7

【唯一無二のシュールでアーティスティックでウィットに富んだ世界観がどうしても合わない、ウェス・ヘンダーソン初期の名作】

ウェス・ヘンダーソン作品は「グランド・ブタペスト・ホテル」、「犬が島」に続いて
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.0

【故郷を想う中、変化を受け入れざるを得ない現実。】

時にモノクロ作品がフルカラー作品より遥かに美しく感じる時がある。本作はまさにそんな作品。モノクロの世界にしか表せないもの。本作のモノクロームからは
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いとみち(2020年製作の映画)

3.7

【不確実な世の中で、今、好きな人たちと好きなことに生きる。】

コロナ罹患から1週間、昨日まで地獄の喉の苦しみでしたが(呼吸困難になりそうになるくらいでした)、昨日夕方頃からようやく体もだいぶ楽になっ
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清作の妻(1965年製作の映画)

3.9

【人間の持つ損失回避性と孤独の苦しみが生み出す凄まじき、狂愛。】

皆さま、昨年は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。
実は大晦日に初めて新型コロナに感染し、2023年はコロナとと
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僕はラジオ(2003年製作の映画)

4.0

【人のために何かをするのは間違いなんかじゃない。知的障害を持つ少年に向き合うアメフト部コーチの信念を通して人が持つ真の優しさを描く良作ヒューマンドラマ】

本作、観始めるまでは知的障害を持った少年が色
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グロリア(1980年製作の映画)

3.8

★レビュー最後に、U-NEXTによる今年私が観た作品の監督ランキングを記載してみました

「こわれゆく女」で今年一気にハマったジョン・カサヴェテス作品も気がつけば6作目。本作は、彼の監督作品としては後
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凶悪(2013年製作の映画)

4.0

【もう観たくないと思う実話ベースの残忍な内容なのに、また観たいと思わされるリリー・フランキーとピエール瀧の演技の“凄み”】

この作品、点数に本当に迷います。自分の中では何度も観たい大好きな映画にしか
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

3.6

【人間関係の複雑さ故に設定の理解にやや時間はかかるが、フィンチャー作品らしい魅力的な陰鬱とした空気感の中で展開される骨太サスペンス】

デビッド・フィンチャーは大好きな監督で「セブン」「ゴーン・ガール
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ロード・オブ・ドッグタウン(2005年製作の映画)

4.3

【圧倒的にクールなセンスとノリにとにかくシビれまくる!実話をもとにした1970年代後半のスケボーブームの火付け役となった男たちの青春群像劇】

なんだろう、この感覚。スケートボードにそれほど興味がある
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海を飛ぶ夢(2004年製作の映画)

3.6

【生きるために死ぬ。キューブラー・ロスの悲しみの5段階を思わせる、尊厳死を希望する当事者とその意志に揺れる周りの人々の心理を丁寧に描いた実話ベースの物語】

海での事故で四肢麻痺生活を28年間送ってい
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空白(2021年製作の映画)

3.9

【ベテラン陣の中で光る松坂桃李の演技!家族を突然失くした時、自分はどう向き合うか。何度も自問自答させられる骨太ヒューマンドラマ】

劇場公開前から期待していた作品だったのですが、コロナ禍で結局観に行か
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こぼれる記憶の海で(2020年製作の映画)

3.4

【記憶喪失になる病気の蔓延というSF的設定はユニークだが、内容的には比較的見慣れた記憶喪失に抗うカップルのラブロマンス】

よくある記憶を喪失していく事実に抗いながら愛を確かめ合うラブロマンス物のフォ
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.9

【ついに今敏監督の世界観にハマる。アニメーションというフォーマットが最大限に生きる、境界線が曖昧な夢と現実がシンクロする世界】

公開当時劇場で観た「東京ゴッドファーザー」、そして最近配信で観た「千年
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未知への飛行(1964年製作の映画)

3.9

【たった一つのコンピューターの狂いが引き金となった米ソによる世界的危機。それは約60年前の反戦映画であるのに、 “今”を感じてしまうという皮肉。】

米ソ冷戦の最中、コンピューターの誤作動によって、米
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ディア・ドクター(2009年製作の映画)

4.5

【個人の持つ“正義”と“倫理観”を世間の持つ“常識”と“倫理観”にぶつけ観客に問いかける、西川作品の魅力が凝縮されたヒューマンサスペンスの傑作。】

「え!フィルマ平均評価★3.6!?ホントに!?」・
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ハズバンズ(1970年製作の映画)

3.2

【中年オヤジたちがただじゃれ合い、現実逃避的悪行を行う画を観続けるだけ。しかし、そこに見える即興演出が創り出す役者陣の演技と演技の真っ向勝負。】

久しぶりのジョン・カサヴェテス作品。本作はカサヴェテ
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.3

【どこか陰のある色気に溢れたアラン・ドロンが魅せる、貧乏な青年の抱え続けた嫉妬心や自己欲求にまみれた他人の人生の強奪劇】

この作品、20年以上前に一度観た記憶があるのです。当時、母親も大好きなスーパ
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

4.2

【想像以上にポップでファンタジーな描写だが、そこに絡み合う青春と恋愛でエンタメ性の高い心打たれる、統合失調症とその投薬治療の中でもがきながら進み続ける青年の物語】

この作品、私が苦手だったフィルマ超
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あの子を探して(1999年製作の映画)

3.6

【ドキュメンタリータッチで中国の困窮した山村部における生活や教育事情にスポットをあてた社会的意義あるヒューマンドラマ】

12月末までに配信終了となるU-NEXTのマイリスト作品が24本!いくら年末の
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或る夜の出来事(1934年製作の映画)

3.3

【ベタベタコテコテな既視感の連続は、本作がいかに後世のラブコメに影響を与えたかという証明と分かりつつ、今観るとどうしても感じてしまう物足りなさ。】

「スミス都にいく」、そして何よりも我がライフタイム
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ある男(2022年製作の映画)

3.9

【作品としての重さとエンタメ性の絶妙なバランスと役者陣の確かな演技力が作り上げる、ミステリーにして、強い社会派メッセージを提示する高次元のヒューマンドラマ。】

「ザリガニの鳴くところ」から20分空け
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.7

【美しい天然の自然描写。ミステリー色濃厚の予告とは異なる、偏見の中で自分らしく生き、恋をし、決断する、ある女性の意志の物語】

先日のコロナ以降初の映画館鑑賞(「秘密の森のその向こう」を鑑賞)以降、映
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縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)

4.4

【間違いなく今年一番の衝撃作。純粋無垢な少年視点で描かれることでその残酷さがより際立つホロコーストの悲劇】

間違いなく今年一番衝撃を受けた作品。いや、観終わった後に心臓をえぐり抜かれたようなこの感覚
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愛なのに(2021年製作の映画)

3.0

【演者の新たな魅力を感じつつも、物語の非日常性と登場人物の人物像に入り込めず最後まで作品との距離を埋められなかった初めての城定監督作】

「街の上で」で引き込まれ「かそけきサンカヨウ」で一気に虜になっ
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