さーさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.7

慶応大学の格差社会を描いた作品にハズレはないし、今作もまた、努力や気持ちだけではどうにもできない「生まれ育ち」にフォーカスした良作。

とはいえ、ぶっちぎり地方出身庶民の私から見ると、門脇麦演じる華子
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「そやけど、空が広いち言いますよ」

①寛容な社会とは。
主人公が役所広司演じる三上だから、社会の不寛容さに気づける話だった。殺人とはいえ、暴力団同士の抗争だし、生い立ちにも同情するし、弱い者いじめ許
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あの頃。(2021年製作の映画)

3.3

推しタカラジェンヌの退団を2ヶ月後に控えた身。数年後、「あの頃は…」と思い出すであろう時間を、今まさに過ごしている。

タカラジェンヌもそうだけど、アイドルって栄養ドリンクみたいだから、何か別のこと(
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

3.5

くどぅー目当てで見た。
最近劇場公開されてる邦画はキレがあるのばかりだったから、久しぶりにこういう良くも悪くも「THE 邦画」な青春群像劇見た。青春、といっても、「30超えた大人が考えた、あったらいい
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シルヴィ〜恋のメロディ〜(2020年製作の映画)

3.9

2人の出会いの場所がレコード店っていうだけで、もうロマンティックメーター振り切れちゃうよね…素敵なJAZZ×夢を追う2人って聞くと「ラ・ラ・ランド」か?ってなるけど、こちらはもうド直球のロマコメです。>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.8

以下の要素が苦手な人又は犬派の人は、相当覚悟して見に行ってください!
・足がないタイプの虫
・血
・カニバリズム
・汚い食事
・観客に丸投げエンド

観賞後、完全に食欲失せた最高(最低)のダイエットム
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.7

ラストのトンデモなオチは置いといて、そこに至る過程は最高に胸糞悪い。ナメてた映画がとんだトラウマ級胸糞映画だった…土屋太鳳…演技上手くなったね…

血のつながりは時として色濃く人生に影響を与えることも
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.9

3つの時代を描いているけど、メインはやはり2019年。尺も長いし、心にクるものも大きい。

前半2つの時代は、これまでのヤクザ映画のよくある(でも飽きない笑)プロットを踏襲している。
そして時代は20
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

1990年代生まれの心を爆発させるために製作された映画。

これはわたしたちの「ビフォアサンライズ」であり「ラ・ラ・ランド」だ…恥ずかしい気持ち、もどかしい気持ち、やり切れない気持ち…全部全部全部に共
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.6

途中で、タイトルが「聖なる犯罪者」か、「俗なる聖職者」か分からんくなってしまうほど、見る者の価値基準をぐらぐらにする問題作。この2時間で、主人公に対して抱いた感情は、嫌悪、軽蔑、好奇、恐怖、畏敬、陶酔>>続きを読む

さらば!2020年(2020年製作の映画)

3.8

100年に1度のパンデミックに見舞われた悲劇の年2020年に別れを告げるべく、豪華俳優陣を盛大に無駄遣い(褒めてる)して製作された、ドキュメンタリー(風)のドキュメンタリー。みんなもサミュLと一緒に2>>続きを読む

チャンシルさんには福が多いね(2019年製作の映画)

3.7

40歳の青春ほろにが人生再出発ストーリー。
自分より一回り上のチャンシルさんにこんなに愛おしさが込み上げるなんて!

普段、青春こじらせた10代が主人公の映画を好んで見てるんだけど、人生こじらせた40
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

4.0

も〜〜〜1の100万倍面白いよ〜〜〜
予告にもなっていた、神々のSASUKEですか?っていうアマゾネス大運動会が早速始まった時点で、ハンスジマーの音楽が天才すぎるんよ〜〜〜
あんな曲流れたら滝のひとつ
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ザ・プロム(2020年製作の映画)

4.0

見終わった今、このままハイスクールミュージカル無双してからのエンドレスgleeに突入する自信しかない。はあ〜も〜ミュージカル最高かよ〜〜〜プロム行きて〜〜〜〜生まれる大陸間違えた〜〜〜

人種の多様性
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.5

映画館で途中何度か「ちょっと!一時停止で!」と言って劇場を飛び出し、苦悶の叫びをあげたくなるほど、心の底に沈殿している暗黒物質を無理やり掘り起こされる映画でした。

底知れぬ闇を孕んだ原作なのに、予告
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カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇(2019年製作の映画)

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B級味あふれる荒れ狂ったパケ写に惹かれて鑑賞したら、一見さんお断りの奇天烈ムービーだった…これは見る人を選ぶカルト作。そして選ばれなかったわたし…

鑑賞中は「きもい」と「意味わからん」の2語しか発せ
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ザ・コール(2020年製作の映画)

3.7

韓国発、「人間怖い」ジメジメスリラー!
ここまでスマホが普及すると、「家の固定電話」がスリラーの要素として使われるんだな!

ひょんなことから過去と現在を繋ぐ固定電話に巡り合った28才のヒロイン。電話
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

クソがつくほど面白い!
深読みすればするほどガチムチの社会派やのに、すっぽりとエンタメ映画の皮をかぶってやがる!「ゲットアウト」見たとき以来の苦笑い満載映画。

「『多様性を認める』と言う人間は、『多
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星の子(2020年製作の映画)

3.6

芦田愛菜演じるちひろが、新興宗教にどっぷり浸かった両親の元を離れる機会を何度も得るのに、どうしても離れられない理由を一緒に考えよう。

起承転…でスンっと終わってしまったように感じたので、映画としては
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.0

本作にいちばん心打たれるであろう、育児に奮闘する世の親たちは、きっとこの映画を見る時間がないだろうから、せめて周りの人間が本作を見て、これからの社会をしっかり考えていかにゃならんと思った。

育児ノイ
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.0

努力を怠る者に発言権がないアニメ。ぬるま湯に浸かったような生活を送るひねくれOLには、あまりにも眩し過ぎる…!!

耳にタコができるほど聞いているはずの正論でさえ、炭治郎に大きな声で叫ばれるとやっぱり
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

4.0

今泉監督の「愛がなんだ」で、岸井ゆきの演じるテルコに盲信的な愛を捧げられてオタオタしていた成田凌が、今度は大倉くん相手に「心の底からの愛」を捧げてしまう本作。イケメン同士の絡みを期待して見にいくと、そ>>続きを読む

望み(2020年製作の映画)

3.9

ずっと息苦しく、感情がキャパオーバーになって涙としてあふれてしまった…

行方不明の息子が、殺人事件の加害者か被害者のどちらかだと知らされる…という、どっちを向いても絶望!という状況で、それぞれの「望
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ビジョン(2015年製作の映画)

4.0

いやこれおもろいなーーー!
本当にお見事な脚本だわ。手が込んでるけど分かりやすい。とても見応えのあるクライムドラマでした。フィルマやってなかったら、この作品にも巡り会えてないんやろな…

「犯罪を隠蔽
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パッケージ: オレたちの"珍"騒動(2018年製作の映画)

3.6

登場キャラ全員の偏差値を合わせても10くらいしかなさそうなほど、もうどうしようもないおバカ映画。BGMがやたら深刻なのがウケる笑

不慮の事故で友人のイチモツが分断される話なんやけど、ちぎれたジュニア
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.8

これは韓国版「ストレンジャーシングス 」??…いやいや、「ジョン・ウィック」や!!!
淡々と進む前半の展開が嘘のように、アクション!流血!アクション!流血!と畳み掛ける終盤が最高!!キムダミが可愛いか
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ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)

3.5

か、怪作…いや、珍作??こんなイカれた社会派映画見たことねえわ笑
メインテーマは人種差別・格差社会のはずなんだけど、脚本がいくとこまでいっちゃってるから、最終的に「やべえ映画だな」という感想に落ち着い
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

明日まぶたが筋肉痛で動かないんじゃないかと心配になるほど泣き散らかしてきたぜぃ。

「自分にも、まだこんな純粋な涙流せるんだ…」という感動を毎話与えてくれる良いアニメだった…。これに勝るラストはないと
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エノーラ・ホームズの事件簿(2020年製作の映画)

3.4

ミリボビの、「この人が主演なら見なくちゃ…!」と視聴者に思わせる力すごい。まんまと見た。衣装も髪型も可愛いし、イケメンパラダイスだし眼福映画だった。

ただ見栄えはすごく良い作品なんだけど、ストーリー
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ウィロビー家の子どもたち(2020年製作の映画)

3.5

「親に虐待されて食べる物にも困ってるから、いっそ孤児になりたい」
…なんてストーリーを、このポップでファンシーなキャラクターたちから誰が予想できるの!?
最近特に耳にすることの多い「ネグレクト」を物語
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

劇場を出た瞬間の気持ちは「分からんにも程があるわい…」でしたが、よくよく考えてみると、起承転結や敵味方関係はちゃんと理解できるように作られてて、とにかく話題の「逆行」に関するシーンが、わたしの脳をオー>>続きを読む

レディ・オア・ノット(2019年製作の映画)

4.0

イカれた金持ち一族に嫁いだがために、新婚初夜にまさかのかくれんぼバトルロワイヤルを強制される最高のシナリオ。B級味あふれる設定やけど、キャストも魅力的やし、豪邸のセットもしっかりしていて、文句なし面白>>続きを読む

ゾンビ・ホロコースト(2014年製作の映画)

2.7

グロがそれなりにグロい…えずいた〜〜
いくらゾンビになっても自分の〇〇は食べちゃダメですよ…思い出しても吐きそうや。

パニックになるまでが結構長くて、その間意味のないフルチンを見せられたり、グダグダ
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初恋(2020年製作の映画)

3.8

今更流行らないと分かっていても、底知れぬ魅力を放つ「東映ヤクザ映画」というジャンルよ…!泥臭い題材をきっちり現代版にアップデートし、タランティーノの映画(特にトゥルーロマンス)を見てるかのような気持ち>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.8

DVDでいいかな〜と思ってたけど、「ジョナヒルの妹主演の青春こじらせ映画」というパワーワードには抗えず、そそくさと劇場へGO!

結果、久しぶりに腹抱えて笑った!ガールズ下ネタ青春白書でした!

クラ
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キャッツ(2019年製作の映画)

3.0

やっぱこれまで映画化されてこなかったのには、それなりの理由があるんだわ。せいいっぱい頑張っても逆にこれ以上の実写映画化はできないだろうな…キャッツは舞台のための作品でした(完)

キャストの演技を中心
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