サさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

サ

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ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)

4.1

ものすごいラストだった‥生きて死ぬという普遍的な営みに対する根拠のない懐疑、爪を切る行為の生々しさ、おばあちゃんが世界一可愛い、夏帆の人格があまりにも自分で、逆にキヨはまさに自分のなりたい人間像だった>>続きを読む

ボーイズ・オン・ザ・ラン(2009年製作の映画)

4.5

泣きたくなるほどキモくてダサくて最悪でかっこよかった、スタンドマイクの一瞬の持ち方があまりにも銀杏BOYZ、結婚式スピーチで「射精してしまいました!」って泣き叫んで画になるの峯田だけ、毎度魔性すぎる松>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.4

明確な起承転結があるわけじゃないけど、雰囲気もなだらかな展開もすごく好みだったな〜‥柔らかな日常の中に根差す確かな生きづらさ、自分はここにいていいという赦し、長澤まさみの最高に丁度いい駄目さ、夏帆の逸>>続きを読む

場所はいつも旅先だった(2021年製作の映画)

4.0

旅について語るエピローグはところどころクサすぎて萎えたけど、他は最高だった、旅に行きたくなる、異国情緒見たさを存分に満たしてくれる、旅行したくなる、「24時間営業のドーナツ屋」というパワースポット‥日>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

これは評価できないですよ マジで全くわからなかったけど宮崎駿ブランドがムンムンで惹きつけられてしまい、負けた アオサギは磯村勇斗かと思ってたら違った、ワラワラは卵子メタファーですか?「我を学ぶ者は死す>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.8

本当の兄弟と、レオとレミの関係性は何ら違いないように見えた、挽回するチャンスをお互い与えていたのに、与えられた時に応えなかった、壊れたドアノブで全てがわかる秀逸さ、罪の意識を塞ぎ込んで生きるより告白し>>続きを読む

リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.1

タイムリーな話題、身体と心の乖離は身体的にも精神的にも計り知れない苦痛だ、性自認はさておき、パートナーがいるのに別人に手を出すのはどうなの?、ゲルダのリリーに対するスタンスこそ愛だと思う、「君は僕の数>>続きを読む

BOYS/ボーイズ(2014年製作の映画)

3.2

友情と恋愛感情の境目、両想いだね付き合おうで解決しない、だって僕はゲイじゃない、ダブルデート中には異性愛者のフリをするほかない、主人公視点補正でギリギリ誤魔化しきれないクズさ、兄ちゃんちょうどいい不良>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.5

正直言って、意味がわからない でも理屈じゃない苦しみに惹きつけられて高評価せざるを得ない 煌びやかな映像美と不定期に挟まる不穏なカットで心を抉られる、感受性豊かな思春期ソフィの瞬いあどけなさと、優しい>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.9

死ぬ気で努力した結果が単に「要領いいヤツ」の結果と同じだった時の絶望と腹立ち、高校卒業前日に暴れまくろうぜ!というテーマはまさに欧米コメディ!台詞の6割は下ネタなのに口パクのファック・ユーに泣かされた>>続きを読む

青い春(2001年製作の映画)

4.1

青春なんて言葉じゃ片付かないほど汚くて最低で最悪で意味わからなかったけど魅せられてしまった、ラスト5分間が圧巻、何者にもなれないまま爆発的なパワーだけを持て余していた、野球男児の潔い堕ちぶれ方、松田龍>>続きを読む

サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

4.4

好きすぎる、違和感が置き去りにされる冒頭から強烈な世界観に惹きつけられる、違和感の回収が素晴らしいし、タイムスリップものは結末がかなり大事だけど、100点満点の着地で感激した、ポスターに溢れる平成の色>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

4.3

日本語特有の主語欠落による語弊の質感が良い、主語欠落という現象がアイデンティティの曖昧さを象徴している?名前に恋してるわけじゃない、確かにあったこと、確かに人生が交わったこと、真実が違えど事実は変わら>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

3.7

温度感の合うオタクのおもろい友達って素晴らしいな!おれも死ぬ運命がほぼ確定したときに生前祭やってもらいたい、おれも愛した曲を聴きながら死んでいきたい、コカドはいるだけでおもろいのすごい、一番好きなのコ>>続きを読む

ピンポン(2002年製作の映画)

4.2

良すぎ〜!カリスマ性溢れる努力型と常識人みたいな冷めた天才というコンビ、お互いがヒーローという関係性、最後の勝敗の行方まで最高すぎて痺れた!脇役も漏れなくキャラが良いし役者も演技も秀逸、試合シーンの迫>>続きを読む

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

3.7

やっと見れた!ハンニバルとの対話シーンは全てを飲み込まれそうで戦慄する、とはいえ何をそんなに気に入ったかわからない、アンソニーホプキンスの怪演とジョディフォスターの顔面の麗しさ、変態はシンプルに殺さな>>続きを読む

誰も知らない(2004年製作の映画)

4.0

子供撮らせたら世界一、柳楽優弥って昔から柳楽優弥の顔だ、スーツケースに子供を入れるヤバ行為が子供たちの笑顔で倫理的に修正される、母親が完全悪なのに完全悪に見えない絶妙なラインがリアルすぎる、縋れる大人>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.1

個人的に非現実なテーマや展開はかなり当たり外れがあるけれど、この映画は当たり 映画を撮る学生っていうだけでラブコメよりも遥かに煌めいている、最後の展開はあまりにも"演劇"すぎて、萎えそうだったけど、画>>続きを読む

日日是好日(2018年製作の映画)

3.7

心の休憩になる映画 樹木希林のバケモノさ、フクサの難しさ、メチャクチャ映像が綺麗、どこをとっても画になる和の文化、JAPAN‥ 季節を身体で感じる、日々を心で感じる、おんなじことを繰り返せることがしあ>>続きを読む

渇水(2023年製作の映画)

2.9

役者はいいのに、ウーーン、ところどころカラオケ映像かと思う映像のノリに萎える、MVみたいな綺麗さが登場人物たちの苦しみや葛藤を希釈している、全てが中途半端、公務員のヌルッとした規律違反とヌルッとした救>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

4.0

台詞のナチュラルさがすごい、「ゆうて2万だしな‥」とか実際3日前くらいに言った気がする、社会に適合できなくてもあんなに強いならなんでもいいじゃんね、ムカついた奴全員殺せ!みたいな社不のドリームがしこた>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

4.3

泣きたくなるほどルーニーマーラのおっぱいが綺麗だ、明確な動機はなく、運命的に惹かれあっていく夢物語のような展開なのに一切の違和感を覚えない奇妙な体験、映画として最高レベルの異空間体験を与えてくれる、そ>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.1

死んだ人間は忘れちゃいなよ、在るべき場所に在ることは本当に正義なの?叩かなくても抱きしめても「お母さん」と呼ばれることはなかった、一度覚えてしまった違和感はどんどん大きくなっていって苦しい、こんなこと>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

これ以上良い映画に出会えないという絶望すらある、怪物だーれだ、「僕は君ですか?」、誰もが怪物になる、星川くんの蠱惑的なあどけなさは人間離れしていて、対照的に己の感情と激しく闘う麦野くんはあまりにも人間>>続きを読む

百円の恋(2014年製作の映画)

3.9

あまりにも平凡で粘ついたロッキー、セックスした後に「馴れ馴れしい」と怒られる理不尽さ、「何ぶりっこしてんだ、殺すぞ」と言われる理不尽さ、「なんで逃げんの!?」と追い越していく理不尽さ、新井浩文のカッコ>>続きを読む

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.5

4組の見せ方繋げ方が上手い、「エッ?」「えっ?」「え‥?」「エェ?」、クズのレパートリーすごい、前田敦子のヒステリック芸、千葉雄大は割と可哀想だったけどな、終盤の怒涛展開のカオスさは奇妙、もっと超越し>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.1

アニメって本当バケモンみたいな文化だよなと思う、毎週30分の世界を作るのに、1分間のシーンを修正するのに途方もない労力がかかっている、観る側は当たり前のように見て当たり前のように「展開読めてつまらない>>続きを読む

まほろ駅前多田便利軒(2011年製作の映画)

4.6

瑛太と松田龍平という最高の確約、仄暗くて面白くて奇妙な距離感のある完璧なブロマンス、自分にないものを相手は持っている、松田龍平の奔放さと儚さ、もっと本気で逃げなさい、生意気なマセガキが出てくる映画にハ>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.5

拡張された生活音とゴリゴリのフィルム質感の心地よさ、コンビネーションミットはジャルジャルの漫才より難しそう、「怖い→つっこむ」字面の多義性、弟と弟の友だちと3人の絵面がすごい好きだった、話したって人は>>続きを読む

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.8

最高!"誰も読まない"ような或る少年たちの一夏の物語、こども時代の刹那的で圧倒的な煌めき、キンタマ掻いてる父ちゃんの眩しさ、ポスターにキスしてる兄を見ちゃった弟の満面笑顔1億点、シャンクスみたいな金山>>続きを読む

アザーフッド 私の人生(2019年製作の映画)

3.7

母の日にちなんで、お手本のようなアメリカン中年ドタバタコメディ、散々アホやって下ネタかましてハッピーエンド!のお決まりパターンは一切気を張り詰めず見れるという点でハズレない、欧米コメディ独特の情報量の>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

4.7

男女というだけで性愛が想起される短絡性、なんで複雑にしたがるんだろう、逆に簡単にしたがってるのかもしれない、「好き」っていう感情の曖昧さを盾にして無理矢理芯を通す、芯を通せなくなる、異性愛が前提のうち>>続きを読む

明日の食卓(2021年製作の映画)

4.5

ビバ・反出生主義!わたしが求めていた映画!育児に奮闘する母親と理解のない父親、他人同士が家族になる結婚ってグロすぎる、近すぎる存在こそ最も傷つけてしまう、お腹の中の赤ちゃんに対して「可哀想」と思う、 >>続きを読む

望み(2020年製作の映画)

4.3

殺人事件の加害者か被害者かという最悪の二択、殺人(被疑)者の家を罵倒する落書きって本当にあるのかな、目に見えない情報に踊らされたくないね、無条件の愛って信じることより簡単?穢れた生よりも清らかな死であ>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

4.2

思い込みによって無自覚のうちに恣意的に選択される情報、疑うことの怖さと疑わないことの怖さ、怒るべきは上手に生きられない自分か、生かしてくれない世界か、真実がどうであれ終始顔の見えない殺害シーンは絶対に>>続きを読む

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.5

何百万もの死が「異状なし」で一蹴されるのは、ある意味戦争映画そのものに対する観客の麻痺にも似ている 本来ならば人1人を殺す描写ひとつでグロテスクと感じるのに無数の死体が転がっている風景に何も感じない >>続きを読む