フェルメールという、執拗な美の完璧を求めた狂気と、それに巻き込まれた少女。
画家が引き込んだのか、彼女が自分から進んで向かったのか。
そのどちらでもあるような光と色の静かな熱情がここにはある。
彼氏>>続きを読む
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予想はしていたが、観ている間、苦しくて、痛くて、泣けて、仕方なかった。
3つのお話を同時進行で進め、あえて強引に重ねないようにする。
監督の意志はきちんと届いているし、ラストに希望の種を置くことも大>>続きを読む
ひとつの家庭の在り様を描いていくのに、どれだけ多くの問題や仕掛けや問いかけを内側に含んでいるか。
ドラマッチクさや派手な演出を排除するかわりに、日常のすぐそばにある爆発や諍いをみせてくれた。
ここには>>続きを読む
尊敬するイ・チャンドンの作品だから、というわけではないが、定期的に観る。で、何度見返しても、ミジャおばあの、あの息苦しい感じが辛い。
どれだけ波乱万丈だったのか、それが全部過ぎて、いま、そこにいるのか>>続きを読む
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細田守さんと原恵一さんの新作はしっかり観ようと思ってる。
特に細田さんは、画面のクオリティの高さには、毎回唸ってしまう。
シナリオというか、ストーリーの納得しなさ加減や、子供視点の弱さなど、引っか>>続きを読む
この作品、原作が世界中でヒットしたから、原作を読んでからと、未読のままほとんと事前知識もなしに映画館に行くの、どちらがいいか、っていうと…どっちでもいいんじゃないか?笑って思えるぐらい、時代感と作品力>>続きを読む
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うん。
わかって行ったから、不満はないっす!
夏休み特撮祭り&天下一武道会 超画面豪華版!
でもなぁ、ヴィジョンが出てきたら、なぁ笑
要するに、Dr.マンハッタンだろー。
リアルタイムで最近のマーベ>>続きを読む
久々に個人的なスカを引いた。
雄大なカッバドキアの風景と風音。
なのに、繰り広げられるのは、金持ちの、妹や妻との口喧嘩、痴話喧嘩。
我々が日々積み重ねているそれと、全く変わらない内容のなさと、堂々>>続きを読む
エモーショナルなシーンの連打、
効果的なアスペクト比の変化、
音楽の使い方、
カメラ。
あー、才能あるよね、ドランくん。
俳優たちもいい演技してるしね。
でもね。
過去も現在も周囲にああいうAD>>続きを読む
轟音!エンジン!スピード!砂漠!カッチョいい車!
すんげえ異様な車!槍!スピード!銃!砂埃!激突!
異形な悪玉!爆発‼︎スピード!轢き殺し!激突!轟音!爆発!車!爆発!車!爆発‼︎‼︎
でもって、かわ>>続きを読む
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是枝ファンで、綾瀬はるかファンで、長澤まさみファンで、「みんな!エスパーだよ」で夏帆のファンになった身としては、待ち望んでいた一作。
舞台といい、ストーリーといい、構図といい、配置といい、セットとい>>続きを読む
我らが、変態と皮肉の王、ポール・バーホーベン御大の最高傑作。
元々オランダ出身で、「地獄のようだった」というハリウッド作品の監督作では、その" 成約" が、かえってほどよいバランスを生んでいた部分>>続きを読む
あー、マジ、危なかった!
こんないい映画、劇場で見逃すとこだった。
配給会社のセンスのない宣伝ですっかりダマされるとこだった。どう考えても「96時間』シリーズの二番煎じの出がらし感っぽく思っちやうじ>>続きを読む
こんな時代によくこんな真摯な映画がつくられたのだなぁ、というのがまず、第一の感想。いや、この時代だから、か。
『百日紅』もそうだけれど、この作品も、とことん、風俗にこだわり、小道具に拘り、提灯の持ち>>続きを読む
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ニール・ブロンカンプは、やっぱり『第九地区』なのかなぁ、と。
前作の『エリジウム』よりは、楽しめたけれど、それは、今作がより『第九地区』っぽっかったからかな、と。
ギャングたちの住まいがいかにも、で、>>続きを読む
歴史が好きで、江戸マニア。
するってえと、当然のように杉浦日向子さんのファンなわけだ。
北斎は、『北斎漫画』の緒形拳のふひゃふひゃ笑う怪演が好きだし、必殺シリーズで一番好きな『必殺からくり人・富嶽百>>続きを読む
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うまいよねぇ、ジェームス・ワン。
見どころ、きっちり見せてくれて、震えるよね、ジェームス・ワン。
もう冒頭のデッカード・ショウの登場シーンのスローモーション、
レースワールドのカーウォッシュガールや>>続きを読む
これまたゴイスーな韓国映画。
さすがイ・チャンドンが脚本に惚れ込んで、プロデューサーを買って出たことはある。
冒頭の田舎の道のシーン、物語全体を包む不穏な空気…まさにイ・チャンドンを思わせる。
そ>>続きを読む
この映画は、実に個人的な想いを抱かせる選ばれた作品だとおもう。
99%以上のイケてない10代を送った女子たちに刺さること、刺さること。
夢、現実、捨て鉢な気持ち、男を遊びたい気持ち、真実を求める気持ち>>続きを読む
デクスター・ゴードンのファンであります。
その彼がこんな演技ができるんだ、と仰天したのは今は昔。
50年代のパリの空気感、
どうしようもない落ちぶれたジャスメンのドロドロなさま、
それでもしっかりと>>続きを読む
歌手ものの最高傑作の一つだろう。
ベッド・ミドラーがローズなのか、ジャニス・ジョップリンがローズなのか、もうぜんぜんわからない。
栄光と挫折、薬、ドラッグに浸りながら、それでも、音楽に、歌にすべて>>続きを読む
「セッション」を観た口直し、といってはおかしいけど、観直した。
やっぱ、いいわー。
超絶テクニックのドラムテクニックもさることながら、アメリカのでマーチングドラムの進化といったら、もう立派なエンタテイ>>続きを読む
シアーシャ・ローナンファンとしては見逃せない一作。
彼女が全身兵器、っていっても、あの姿勢や佇まいからみて、今一つ説得力がないけれど、全ては、彼女の孤独とそれに立ち向かおうとする強さを表現しようとして>>続きを読む
シアーシャ・ローナン至上主義者としては、見逃せない作品。
一番彼女の魅力を描き出していたとおもう。
作品の作りが甘かろうが、「トワイライト」にストーリーが寄り過ぎていようが、伏線ありすぎて回収できなか>>続きを読む
あー、ドキドキした。
いろんな方が言っていると思うが、これは純粋な音楽映画ではない。
ジャズを題材にした異常ともいえる教師と生徒の物語。
教師フレッチャーの常軌の逸しかたもエグければ、生徒の甘ちゃん>>続きを読む
この4月はほんとうに酷い月だった。
桜に狂わされ、見られるだけの花を追いかけ見続けた。そこまではしあわせだったのだが、そのあとにやってきた気温の高低差に体調を翻弄されて、気持も体調もフラフラになった…>>続きを読む
我らがドニー・イェンが主演した、ブルース・リーの師にして葉問派詠春拳の祖・イップ・マン(=葉問)の伝記映画。
南派少林拳の一大隆盛地である広東省仏山において、詠春拳の達人と言われた葉問は、裕福な家の>>続きを読む
我らがアクション・スター、ドニー・イェンの最高傑作にして「導火綫」「イップ・マン 序章」「イップ・マン 葉問」と常にタッグを組んで次々と傑作を作り出したウィルソン・イップ監督の最高傑作でもあるとおもう>>続きを読む
ドラァグクイーンを描き、新しい"家族”の姿を描いた名作。
マトリックスのエージェント・スミスのヒューゴ・ウィーヴィングが、まぁ、素晴らしいドラァグクイーンぶりだし、
衣装は美しいし、ABBAはノリノ>>続きを読む
とても丁寧に作られた物語。
ルディ役のアラン・カミングの存在感、女ぶり、そして歌声が素晴らしかった。時代考証もちゃんとしていて、細部に至るまで、腋毛の処理がしてないとことか、髭剃り跡が青いとことか、7>>続きを読む
ドキュメンタリーとして、これほど泣ける話を、自分は観たことがない。
元々は、フジテレビのドキュメンタリーとして2006年に放送された、"中国留学生”シリーズともいえる一連の作品の最終話にあたる。>>続きを読む
映画公開当時。
ヒーローに憧れていたイケてない一般の男が、手製のコスチュームを着て自分でヒーローを名乗って…という設定がヒット映画「キック・アス」と似ていたので、そのパロディとか、コメディとか思ってた>>続きを読む
今更パシリムを語るのが、ひねくれ者というか、時代遅れと言おうか笑
えーと…。
みんな、予告や事前の情報で、期待がMAXに高まってから見るからこそ、いくつかのアラが見えて「期待外れ」とか「がっかり」>>続きを読む
正直、マーベルシリーズは、どんなにお話を大人っぽくしても、マーベルでしかない。
キャプテン・アメリカなんて、一番古色蒼然としたキャラを映像化するなんてどんなふうになるんだろう、って疑問視してたら、前作>>続きを読む
現代の「乾き」を描くのに、これほどスタイリッシュな作品はない、と思っている。
NY高級エスコートガールのチェルシーは、一時間2000ドルの高額な報酬を払う顧客の注文に応え、それが、歪なことであっても>>続きを読む
クローネンバーグは、よくも悪くも、どんな原作付きだろうと、自分の映画にしてしまっていたのに、あんまり彼らしくないなぁ、随分引いたもんだ、というのが最初の感想。
同じ金にまつわる虚無と会話劇でも、「悪の>>続きを読む