床ずれさんの映画レビュー・感想・評価 - 21ページ目

床ずれ

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ふたつの時、ふたりの時間(2001年製作の映画)

4.0

時計を壊す。針を廻す。時間を捻じ曲げ脱臼させて、隙間をつくる。それは、過ぎ去ってしまった人々ともう一度すれ違うための祈りの身振りにどこか似ていた。

(1997年製作の映画)

4.0

李康生のいびつで生々しいマネキン的身体。
治りかけていた鬱病がまた再発しそう。

清作の妻(1965年製作の映画)

4.0

あぁ、良い。
兵助がいいキャラなのがこの映画で唯一安心できる点

「エロ事師たち」より 人類学入門(1966年製作の映画)

-

低画質低音質のVHSで見たからか、セリフがほとんど聞き取れないし顔もよく見えない。人間たちに対してカメラがとても遠いので、少しも「人類」を学べなかった。出直してきます。

地の群れ(1970年製作の映画)

3.5

これこそまさにJapan’s secret shameというべきか、戦後日本が残したとてつもなく大きな問題が、忘れ去られたまま長崎に横たわっているような衝撃を受けた。
原爆、被曝者差別、被差別部落、朝
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薮の中の黒猫(1968年製作の映画)

3.9

家の中から煙が出てくるシーン、アピチャッポンの『vapour』という短編映像と激似だった

新ドイツ零年(1991年製作の映画)

3.0

歴史のかけらを売る男と同様、ゴダールもまた、断片化された歴史を隈なく画面に散りばめる。零年=歴史の始まりだからこそ、過去の亡霊たちに眼差しを向けるかのように…。

東京暮色(1957年製作の映画)

4.9

ヤバすぎ
話はとてつもなく暗いのに、音楽は妙に明るい。明と暗が揺らぐ。まさに薄暮の映画だ。

お早よう(1959年製作の映画)

4.0

無駄な会話が潤滑油になる、、小津映画の登場人物たちの会話はみんな滑らかで羨ましい。ソレジャア、ドウモ。

二百三高地(1980年製作の映画)

2.0

笑いを禁じ得ない、3時間のお涙頂戴映画
日露戦争の映画なのに、さだまさしの歌の歌詞がテロップで出てくるなんて!

不良少年(1961年製作の映画)

2.0

だいぶ前に観たことあったが、何も覚えていなかった。多分、また忘れると思う。

赤い天使(1966年製作の映画)

4.8

やっぱり文句なしに面白い
増村保造の変態性はちゃんとあるのにこんなに感動できるなんて!
音楽がブレッソンの映画みたいでカッコ良い

赤軍派-PFLP 世界戦争宣言(1971年製作の映画)

-

武装ゲリラたちにとって言葉は武器ではなく、武器こそが言葉であるというセリフが印象的。

オーケストラ・リハーサル(1978年製作の映画)

3.0

指揮者と演奏者のヒエラルキーの転倒によるバフチン的なカーニヴァル空間は健在だが、展開が単調なので退屈する。

へそと原爆(1960年製作の映画)

4.0

太陽、林檎、黒い砂浜、裸の肉体、首のない鶏、蠢く子供達……。
原爆のような爆発力で生命が躍動している。

数年前日吉キャンパスで大野慶人氏のパフォーマンスがあったときに観た。

日本の悪霊(1970年製作の映画)

3.5

佐藤慶の魅力満載
面白かったような、面白くなかったような、捉えどころのない、すぐに忘れてしまいそうな映画。高橋和巳の原作の方が気になる。

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

3.5

芸者たちの白粉の浮き具合に、何故か心惹かれる。

サード(1978年製作の映画)

3.5

ちり紙は哀しからずや若き日の夢を包んで捨てられるのみ

独特の詩情があってクセになる。
日本版『長距離ランナーの孤独』

無頼漢(1970年製作の映画)

3.0

仲代達矢のべらんめえ口調と、丹波哲郎の長ゼリフは聞いてて楽しいが、期待して観た分ちと微妙…

ろくでなし(1960年製作の映画)

2.5

ゴダールの『勝手にしやがれ』と比べるとガキ臭くて観ていられないところはあるが、ちょい役の佐藤慶がジャン=ポール・ベルモンド並みに渋くてイカす。

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル(2000年製作の映画)

-

尻歩き、ひろしの額から流れる赤と青のインク。当時5歳の私は、そこだけ鮮烈に覚えていた。

世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

4.0

1話目はどうしようもなくつまらないが、2話目のルイマルはちゃんと面白いし、3話目のフェリーニは安定のヤバさで終始快楽物質ダダ漏れ。

愛と希望の街(1959年製作の映画)

4.0

凄すぎ
構図もカッコいいし、話も衝撃的で、当時これが問題作となったのが十分よくわかる。

消ゴム(1977年製作の映画)

2.5

これまたドラえもんのひみつ道具的発想。消しゴムで記憶を消すつもりが、むしろ忘却したという痕跡を残しているようで面白い。

迷宮譚(1975年製作の映画)

2.0

めちゃくちゃ怪しい「どこでもドア」
藤子・F・不二雄は寺山修司にかなり影響を受けていると思う。

草迷宮(1979年製作の映画)

4.0

ああ、いいねえ〜
ハードロック調のJAシーザーの音楽や、華麗なセット、猛烈なマザコン話から、演劇の『身毒丸』と似たような印象を受ける。
童貞殺しの色気違いのお姉さんが可愛くて良かった。

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

3.5

スリの流れるような手の動きは鮮やかだが、どうしても『罪と罰』と比べると犯してる罪がショボくて退屈してしまう。

万引き家族(2018年製作の映画)

4.5

リアリティありすぎる… 現代日本にも、大島渚の『少年』や蔡明亮の『郊游』のような映画を、ここまで素晴らしく撮れる人がいたのか。今まで食わず嫌いしてごめんなさい。
縁側でみんなで見えない花火を見上げるシ
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人魚伝説(1984年製作の映画)

4.5

エロス+原発+虐殺
神話的モティーフと政治的メッセージがここまでバチバチにカッコよく決まった日本映画もなかなか無い。
黒木和雄の『原子力戦争』と合わせて観たい反原発ATG映画

帝都物語(1988年製作の映画)

2.5

言わずと知れた荒俣宏の『帝都物語』の実写化。渋沢栄一、森鴎外、幸田露伴、寺田寅彦、今和次郎、泉鏡花がみんな厨二病を患う。東京の地霊(ゲニウスロキ)みたいな話好きにはたまらん。
ただ、実相寺のカラー作品
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狂った野獣(1976年製作の映画)

4.5

銀行強盗犯によるバスジャック、右足刺されて血まみれのおっさん、つり革に手を縛られる女、突然始まるチンドン屋、教師と親御さんの不倫、カツラのオバハン、バナナ食うジジイ、泣き喚くクソガキ、苛立つ渡瀬恒彦、>>続きを読む

(秘)色情めす市場(1974年製作の映画)

4.0

ダッチワイフを抱えて西成の街を歩く萩原朔美。ダッチワイフにこんなカッコいい使い方があるなんて!

炎と女(1967年製作の映画)

3.5

アンスティチュ・フランセ東京での上映後の吉田喜重監督と岡田茉莉子のトークショーが素晴らしかった。「映画の中で登場人物同士は会話をしていない。むしろ会話をしているのは観客とであり、そこに真実がある」とい>>続きを読む

台湾新電影時代(2014年製作の映画)

4.0

台湾ニューシネマについて、それぞれアツく、ときに激しく討論し合う様々な国の映画人たちの姿を見るだけでワクワクしてくる。アピチャッポンが、侯孝賢や楊德昌の映画は眠気を誘うって言うのが正直過ぎて好き。