床ずれさんの映画レビュー・感想・評価

床ずれ

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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

とてもあたたかいケアの映画だった。
弱みを打ち明けた者同士の親密な距離感がよかった。フィルムっぽい質感のちらつきも、明滅する星空のようで美しい。
なんとなく後期相米慎二を彷彿する暖かさだった。特に音楽
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

5.0

ヴィクトル・エリセ数十年ぶりの長編映画はあまりにも悲しく、あまりにも美しかった。文字通り魂が震える。
ローラとの対話が1番グッときた。濱口竜介を思わせるような、座った人同士の端正なショット・リヴァース
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

4.5

めちゃめちゃよかった。
男2人が温泉に浸かってるショットだけで最高だなーと思える映画は他には蔡明亮の『無無眠』くらいしか思いつかない。
ケリー・ライカートのホームビデオで撮ったような飾り気のないショッ
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外人部隊(1933年製作の映画)

3.0

ピエールの情緒が不安定すぎて物語についていくのがやっとだった。心変わり早すぎモラハラDV男で見ていてイライラする。
カメラ・ポジションと時間感覚が奇妙なのが面白かった。

サボタージュ(1936年製作の映画)

4.0

ヒッチコック、安定の面白さ。
小鳥と爆弾という組み合わせ、なんかとても相性が良い。サスペンスと子供という組み合わせも相性が良い。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

今の自分に必要な映画だった。
音楽の趣味がめちゃいいおじさんの「パーフェクト」な日々のルーティンがただただ美しい。丁寧だし、整っているのだが、ときどきかき乱される。
東京の街の解像度が高かった。平日の
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大恋愛(1969年製作の映画)

4.0

シュールで独特な空気感は、ルイス・ブニュエル作品の脚本も書いてるジャン=クロード・カリエールの存在も大きいのだろうか。恋人の姿が別の女にダブって見える演出も、『欲望の曖昧な対象』っぽい。
そして相変わ
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幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

3.0

なんでそんなに詰めて車停めるん?という…笑 これまた細かくてスケールが小さくて面白い。

破局(1961年製作の映画)

3.0

芸が細かくて小さい。小規模な笑いがフランス的。

女はコワイです/恋する男(1962年製作の映画)

3.5

パリに住む子供部屋おじさんが恋活に励んでいたら、突然推し活に目覚める話だった。
コメディなのだが凄く変な空気感で、この変さは松竹でいう渋谷実の映画に通じるものがある気がした。
いろいろ諦めた男が最後に
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.0

今年の映画納め。初めてのケリー・ライカート。
雰囲気はジム・ジャームッシュっぽいし、ストーリーや演出的にはゴダールの『気狂いピエロ』なのだけど、手持ちカメラで変なポジションから撮ったり、意欲的なフレー
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不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

4.0

めっちゃアキ・カウリスマキっぽいなと思っていたが、年代的にカウリスマキより先なのか。
ドアの隙間などからフレーム内フレーム的に切り取られる構図が良かった。差別の対象が変わっただけで、依然として人種差別
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SELF AND OTHERS(2000年製作の映画)

4.5

牛腸茂雄がすぐそこにいるような感覚。彼の撮った16ミリも素晴らしい。何度も見ることで味が出てくるような写真、週刊誌に載ったら誰にも見向きもされない「ギリギリ」の写真か。「なんでもない」ものがこんなにも>>続きを読む

猟銃(1961年製作の映画)

3.0

悪人になりきれない山本富士子と、彼女をヒシヒシと責めてゆく岡田茉莉子。復讐に燃える岡田茉莉子の眼力がかっこいい。

ダゲール街の人々(1976年製作の映画)

4.0

シャンタル・アケルマンの尖りまくって殺伐とした日常もいいけど、アニエス・ヴァルダの柔らかくてアミカルな日常も良い。
画面の色合いがすでに柔らかくて優しい。綿でできているような柔らかさ。

ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)

4.0

前作の『ぼくの伯父さんの休暇』よりも好みだった。色彩が加わって、それも小津安二郎みたいな赤色のポイントがアクセントになっていて、お洒落度が爆上がりしていた。
すべて可愛い箱庭の中の出来事みたいで、煮干
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(2023年製作の映画)

4.0

キッチュでグロテスクな中世日本。『アウトレイジ』のセルフパロディという感じで面白かった。
冒頭で、首のない胴体から蟹が出てくるところは鈴木清順の『ツィゴイネルワイゼン』みたいだし、武士たちが堂々と同性
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落穂拾い(2000年製作の映画)

5.0

楽しい。とにかく楽しい。
なによりアニエス・ヴァルダが楽しそうに映画を作っているのを見ているのが楽しい。
司法服を着た女性裁判官の話を遮って、あなたの司法服素敵ねと突然言うあたりに、黒柳徹子感を感じた
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川崎競輪(2016年製作の映画)

4.5

たまたま何の気なしに見たが、蔡明亮みを感じる最高の映画だった。もっと国際的に評価されてもいいのではと思えるほどのレベル。
飲み屋の狭い空間と、そこで酔っ払ってくだを巻く老人たちの会話のショットから、不
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エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2005年製作の映画)

4.0

日傘のショットが出てきた途端に、この奥にいるのは岡田茉莉子に違いない!と思えるほどの吉田喜重オマージュな茉莉子様の登場シーン。ただ、全体の雰囲気は鈴木清順的な荒唐無稽でポップな世界観。意外と演技の上手>>続きを読む

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

3.0

当時14歳の宮崎あおいを「ユリイカ(発見)」したのは凄いと思うが、正直私自身が「ユリイカ!」と言えるような瞬間は特になかった。

デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリーム(2022年製作の映画)

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めくるめくボウイのサウンド&ヴィジョンに文字通り痺れた。
君も自分の人生の表現手段を絶えずチェンジし続けろよと言われたような気がした。

強盗放火殺人囚(1975年製作の映画)

3.0

「松方弘樹東映脱獄三部作」3作目。中島貞夫による前2作の勢いと熱量が圧倒的過ぎて、本作がかなりぬるく感じられてしまったのが残念。

ゼロ・ダーク・サーティ(2012年製作の映画)

3.5

キャリアのほとんどない新人女性がお堅いCIA長官にビンラディンの隠れ家を突き止めた可能性をプレゼンするときの無力感がリアル。ホワイトハウスのシチュエーション・ルーム内の会議も人間ドラマとして面白い。そ>>続きを読む

忘れられた人々(1950年製作の映画)

4.0

メキシコの貧民窟のリアルな映像と、そこでの子供達の残酷で絶望的な現実には、イタリアン・ネオリアリズムを彷彿させるが、子供の夢の幻想的なイメージはジャン・コクトー的な幽玄さがあった。保護施設に入れられた>>続きを読む

この庭に死す(1956年製作の映画)

4.0

冒頭、暴動が起きているのにもかかわらず全体的に静かなトーンで、全編通してみんなから熱量が全く感じられないのはブニュエルらしい。
密林のシーンなど、かなり絶望的な状況に追い込まれているのに、あまり悲壮感
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奇傑パンチョ(1934年製作の映画)

4.0

パンチョ……😢
ならず者なのに親友マデロの言うことはなんでも聞く聞き分けのいいパンチョが可愛すぎる。
メキシコでのロケはハワード・ホークスが大部分を撮ったが、途中でMGMから解雇を言い渡されて、室内シ
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素粒子(2006年製作の映画)

3.5

映画自体は凡庸だが、久々にウェルベックの小説を読みたくなった。

荒野の用心棒(1964年製作の映画)

3.0

マカロニ・ウエスタンというのを初めて見た。命名者は淀川長治とのことだが、流石のセンス。イタリア人がスペインの荒野でアメリカの西部劇を作って、しかも元ネタは日本の時代劇から取ってくるとか、よく考えるとな>>続きを読む

用心棒(1961年製作の映画)

4.0

太鼓叩きながら人を殺すラストの狂った老人がホラーすぎる。
三船敏郎がかっこいいのはもちろんだが、なによりショットがどれもキマりまくってる。

チェンジリング(2008年製作の映画)

3.5

いささかポルノ的。有無を言わさず感動させられてしまう。ただ、サスペンスとしての宙吊り感は最後まで維持されていたのが良かった。

ママと娼婦(1973年製作の映画)

4.5

サンジェルマン・デ・プレのカフェ・ドゥマゴやフロールに行けばとりあえず誰かしら知り合いに会えるの羨ましいと思いながら前半は見ていた。30代無職でママ活してるジャン=ピエール・レオーが無邪気にレコードの>>続きを読む

レッド・サン(1971年製作の映画)

3.0

西部開拓時代の汽車で日本の使節団の乗っている車両が畳で和式に作られていたのに笑った。

ぜったい多数(1965年製作の映画)

3.5

ここで描かれる若者達に、いわゆる松竹ヌーヴェルヴァーグ的な真面目臭さや暴力描写が無くて、どちらかというと70〜80年代くらいのATG映画みたいな爽やかさがあった。

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