spacegomiさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

spacegomi

spacegomi

映画(887)
ドラマ(0)
アニメ(0)

競泳選手ジャン・タリス(1931年製作の映画)

3.0

ヴィゴ③

重力に反する競泳選手。水中撮影どうしてるんだろう。

かもめの城(1965年製作の映画)

4.2

ギラーミン①

脱走した囚人と、彼を案山子だと信じて疑わない夢想少女の交流って、まあ、『ミツバチのささやき』を思い起こさずにはいられない。ギラーミンがエリセより10年も前にこんなにも脆く繊細な作品を撮
>>続きを読む

スージーの真心(1919年製作の映画)

3.8

グリフィス①

100年前の物語を現代の価値尺度から見るのが野暮なのは承知で言うと、グリフィスの理想の女性像が献身的でイノセントすぎるのが、ちょっときつい。当時にしても相当古風な女性像だったみたいだけ
>>続きを読む

アルス(1959年製作の映画)

3.0

ドゥミ④

こちらもナレーション中心の、ドキュメンタリーっぽい作品。変ちくりんな牧師だ。

冷淡な美男子(1957年製作の映画)

2.5

ドゥミ③

冷酷な美男子と煩い女。たらたらと続き面白い画も少ないので、ちょっと苦痛。原色寄りな色調で、前衛感は増している。

新7つの大罪 色欲の罪/淫乱の罪(1962年製作の映画)

4.3

ドゥミ②

ヌーヴェルヴァーグ的な軽やかで自由奔放なカメラ、馬鹿馬鹿しい内容なので説教臭さはあんまりない。地獄のビジュアルがポップでたいへん面白い。肉欲とは、お肉への物欲である!

ロワール渓谷の木靴職人(1956年製作の映画)

4.0

ドゥミ①

木靴職人夫婦を追ったドキュメンタリー風の作品。淡々と描かれる変わらぬ日常から人生を垣間見る。

陰画の手(1978年製作の映画)

4.0

デュラス①

車窓から見えるパリの情景と、デュラスによるナレーションにそのまま身を委ねる心地よさ。パリという固有の街に奇妙な匿名性を与えうる、テクストの異化効果。

タブウ(1931年製作の映画)

4.0

ムルナウ②

瑞々しい水面が際立つ未開の楽園を描いた前半から一転、タブウを侵して失楽園へと逃げた男女に待ち受ける、救いのない悲劇。文明からの洗礼というか。字幕のインサートはほとんどなくて、手紙のみで物
>>続きを読む

サムライ(1967年製作の映画)

4.5

メルヴィル①

モノクロのような色彩設計に惚れ惚れする。

公共問題/公務(1934年製作の映画)

3.3

ブレッソン⑬

『ゲームの規則』でお馴染みマルセル・ダリオが一人四役。後年の作品からはちょっと想像のつかない政治の絡んだスラップスティックコメディ。

アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

4.2

オリヴェイラ②

冒頭から絵画のような美しい構図が続くけど、小粋なユーモアや贅沢な時間と空間の使い方にオリヴェイラの余裕と貫禄をみる。幽霊に恋する青年の物語ということで、魔術的な怪奇譚になりそうなとこ
>>続きを読む

白夜(1971年製作の映画)

4.5

ブレッソン⑫

Je vous aime parce que vous n'êtes pas tombé amoureux de moi!
マルトがキスを交わして夜の闇に消えようとする刹那、煌々とした
>>続きを読む

危険な戯れ(1975年製作の映画)

4.0

一応プロットめいたものはあるし、話もなんとなく追えるようにそれなりに親切に作られてるが、見終わってもとても理解、咀嚼できた気にならなくて、このモヤモヤがなんとも癖になる。いろいろ観客を混乱させてあちこ>>続きを読む

自由(2000年製作の映画)

4.2

台詞や説明はほとんどなく、不法移民?で追われる身の男女の姿。カメラが自由を求める彼らの動線を追いかけるだけで物語が生まれる。
広大な砂漠は一見空間的に自由に満ちているようだが、その実はどこにも逃げ場の
>>続きを読む

Few of Us(原題)(1996年製作の映画)

4.3

バルタス①

http://spacegomi.hatenablog.com/entry/2016/01/04/200642

天使の復讐(1981年製作の映画)

4.5

レイプという理不尽な暴力を2度も味わった聾唖の女性が、トラウマとアンドロフォビアから妄執的な復讐に走ってしまうというプロットからは凄惨で陰鬱な悲劇しか想像できない。この復讐譚を、「男どもを問答無用に殺>>続きを読む

影の列車(1997年製作の映画)

4.8

誰もいない部屋、風がカーテンを揺らし、光が影を伸ばしす。人物の不在が物語を押し進める。卓越した演出力、技巧のもたらす戦慄。幽玄的な映像で語られるホラーから、フィルムの中の少女の登場であっという間にメロ>>続きを読む

四月(1962年製作の映画)

4.2

イオセリアーニ①

ポップでほろ苦い、男女の素朴な恋模様。作品の根底にある反文明精神はチャップリンやタチの系譜。60年代のグルジアの社会背景を鑑みると、また見方が変わってくる気がする。

コロッサル・ユース(2006年製作の映画)

4.2

ペドロコスタ①

冒頭からぶったまげる構図の連続。見たことのない画面の強度。サイコーの建築映画だ!
集合住宅に暮らしていた人々だけでなく、住宅そのものが主役になっている。

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.3

トラウマを潜在意識へと押し込めたり、許容量を維持するため記憶を次々間引いたりという、マインドの整理整頓のされ方はきわめてメカニカルでロジカルであるし、「複雑な」感情のままであってほしいものがみるみる解>>続きを読む

ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年製作の映画)

3.7

冒頭から北北西に進路を取れ。地面が濡れる、いい夜映画。トムのプロフェッショナル魂には素直に感服。

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

3.8

トニスコ①

マリックの地獄の逃避行をかなり下書きにしてる感じ。テンポが特段いいわけでもなく、わりとサラッとしてる印象。漫画的な展開は気楽に見れてよい。2人のロマンスへの没入できるかで好みが分かれそう
>>続きを読む

夢の島少女(1974年製作の映画)

4.0

主演・中尾幸世は演技くささが一切なく、画面から強烈な生の匂いがたちこめる。そのファムファタールっぷりは汚れた血のビノシュのよう。
「少女」性の神秘性と、この世のものではないどこか、夢の島との相性のよさ
>>続きを読む

キングスマン(2015年製作の映画)

1.1

この手のラノベ的荒唐無稽さが売りの作品はだいたい「わはは、いいぞもっとやれ」か「お、おう…」に二分されるのだけれども、これは後者だなあ。
「英国紳士」という上辺だけの粋とその実の薄さや下品さも狙ってや
>>続きを読む

ガールズ&パンツァー 劇場版(2015年製作の映画)

4.0

初見への行き届いた配慮、秩序の喪失→回復という王道のプロット、アクションで物語を進める力強さ、オタク心をくすぶるディテールの細かさ、いろんなオマージュを絡めたサービス精神などなど、製作者の熱量が十分に>>続きを読む

The Severed Heads(英題)(1957年製作の映画)

3.2

ホドロフスキー①

若かりし日のホドロフスキーを見ることができるパントマイム劇。ナポレオンズの元ネタだ!(違

冬の光(1962年製作の映画)

3.7

ベルイマン⑧

祈りが何の役にも立たないことを自分自身が一番自覚しながらも、ただ祈りなさいとしか教えられない板挟みの聖職者としての苦悩。神の不在、神への不信について、トーマス自身の口から語ってくれてい
>>続きを読む

スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

3.3

ここまで丁寧に過去作を踏襲しつつ、終わったはずのストーリーを前へ進め、新しい未来への道を見せたストーリーテリングは手放しで称賛するしかない。
長回しなんかも見れると思ってなかったので吃驚した。しっかり
>>続きを読む

ストーン/クリミアの亡霊(1992年製作の映画)

4.2

ソクーロフ②

文豪チェーホフが亡霊として館に甦るってあらすじだけでワクワクする。館の禍々しさ、色気と官能に満ちたモノクロの映像。チェーホフの弾くピアノの音色に思わず息を呑む。
光と影、生と死のせめぎ
>>続きを読む

燃え上がる生物(1963年製作の映画)

3.0

ジョナスメカスが愛したキワモノ映画。前後半でかなり毛色が変わる。